武見敬三の発言 (予算委員会)

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○武見敬三君 我が国の報道の中では、総理が初めて本予算採択後の総合的な経済対策についての外枠についてある程度御発言をされたというような内容の報道がございました。
 私は、実際に今我が国の置かれている経済状況というものは、恐らくここにいらっしゃる皆さんも本当に感じておられるほど深刻な事態であろうと思っておるわけであります。四月一日のいわゆる外国為替の規制の緩和などと、それから景気動向についての厳しい見方を示した日銀の短観、またこうした短観を受けた形で我が国の国債等に関する動向をネガティブとしたムーディーズの格付、そして動揺する我が国の債券、株、為替市場の動向というもの、これを憂慮しているわけであります。
 ただ、私、例えばこのムーディーズに関しては、これはアメリカの一企業でございますし、本来ここは貸したお金をちゃんと返してもらえるのか、その信頼度をはかるのがこの会社の役割であります。その場合、国の信用度をはかる基本と申しますものは、対外資産であるとか外貨準備高であるとか国内の貯蓄高であるとか貿易収支でありますが、我が国はいずれもこれらの分野においては世界でも有数の好条件を満たしている国であります。それだけに、今回のムーディーズの判断というものには多くの適切さに欠けるものがあったと思います。
 しかし問題は、そうであるにもかかわらず、市場が敏感に反応をし、動揺をしてしまうような状態にあるという事実であります。その意味で、我が国の経済対策というものは、単に景気対策のみならず、危機管理的な側面からの対応も常に求められるような状態に入っているというふうに認識すべきだろうと思います。
 このような経済情勢下において、私自身は内閣の最大の政治責任というものは、早急に財革法を修正し、弾力条項を導入することを含め、内外の信頼を回復し得る大型の各種の減税措置及び波及効果の大きい需要を喚起する公共投資を策定し、実行することにあるだろうと思います。
 この政治責任のとり方に対する国民の判断というものは、三カ月後の参議院選挙において国民の投票にその判断はゆだねるべきであって、不必要な混乱を回避し、そしてまさに民主主義に基づく、憲政の常道というものに基づいて対処するということになるとするならば、こうした総合的な経済対策というものを、内外の関心を持つ人たちが我が国の経済に対する信頼を回復し得るような経済対策を実施すること、まさにそれが最大の政治責任になってきているように私は思うわけであります。
 こうした時局に対する対処の仕方、そして参議院選挙に向けての政治責任のとり方についての私の理解、総理はいかにお考えになられるでしょうか。

発言情報

speech_id: 114215261X01619980406_011

発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 1998-04-06

院: 参議院

会議名: 予算委員会