武見敬三の発言 (予算委員会)

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○武見敬三君 それでは次に、IMFの体制と我が国のあり方についての質問に入らせていただきたいと思います。
 最初に、我が国のアジアにおける役割というものの一つの輪郭が見えてきたということを申し上げたわけでありますけれども、それはただ単に欧米の価値観というものをアジアの中に普及させるのが我が国の役割だなどという一面的なことを言っているのではありません。このIMFのあり方についてはさまざまな議論が行われていることは総理御自身も御存じのとおりであります。
 例えば、フォーリン・アフェアーズの最新号の中に、実はハーバード大学のフェルドスタイン教授、この方はたしかブッシュ政権のときに大統領の経済諮問委員会の委員長をされていた方でありますが、このフェルドスタインの論文がございますが、これには現在のIMFのアジアにおける構造調整政策に対する厳しい批判が書き込まれております。本来のIMFの役割に戻るべきだというのがその趣旨なのでありますけれども、例えば、非常に重要な今後のIMFのあり方についての三点の指摘がそこで行われております。
 第一点と申しますものは、当該国の国際資本市場へのアクセスを回復させる本当に必要な改革かどうかということをしっかり吟味しなければいけない、これが第一点であります。第二点は、主権国家が本来独自に解決すべき問題に対して不必要にIMFが干渉しない、そういう節度を持った改革であるのかどうかというのが第二点であります。そして第三点は、欧州主要諸国について同じような深刻な課題が生じた場合、欧州の主要諸国に対してもIMFが強制し得るような改革であるのかどうか。この三点に基づいてその改革についてのありようというものを議論すべきだということが言われているわけであります。
 こうした考え方というものは、非常に重要な考え方であって、まさにアジアにおけるIMFの役割というものを正しく私は指摘しているもののように思うわけであります。
 そこで、このASEMの会議におきましては、IMFの機能の強化という点についての御議論がなされ、そして先ほど総理が指摘されたようにアジアの金融・経済情勢に関する声明が出されたわけであります。その中でも指摘されていることでありますが、このIMFの今後のあり方と改革という点について、今私がフェルドスタイン教授の論文の内容について引用させていただいた部分をも含めて、いかにその改革の方向はあるべきであるのか、総理に御所見を伺いたいと思います。

発言情報

speech_id: 114215261X01619980406_013

発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 1998-04-06

院: 参議院

会議名: 予算委員会