松永光の発言 (予算委員会)
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○国務大臣(松永光君) お答えいたします。
国会の方の御了解をいただきまして、十五日開かれましたワシントンのG7の会合に出席をしてまいりました。十五日の朝、成田を出発いたしまして、十五日の午前八時過ぎにワシントンに到着し、そしてG7の会合の始まる前にルービン米財務長官と四十分近くにわたって会談をし、それが終わってすぐG7の会合に臨んだわけであります。
ルービン長官とお会いしたときも、それからG7の会合でも大体同じ趣旨のことを申し上げてきたわけであります。まず第一は、橋本総理が思い切った決断をして、十六兆円を上回る事業ベースの新しい経済対策を実行することを決断されましたと。それに基づいて我々としては、二十日から始まる週の中でその具体策を取りまとめることにいたしておりますと。
その主な中身は、九八年中に二兆円の特別減税を追加する。九九年にも二兆円の減税を行う。そしてもう一つは、環境対策あるいは高齢者対策等を中心にした設備等、真に必要な質の高い公共投資の追加を六兆円規模で行う。そういたしますというと、いわゆる真水は十兆円に達するわけでありまして、その他を含めると十六兆円を上回るほどの大型の景気対策を行うというふうなことを説明してまいりました。
今御指摘の本格減税にすべきじゃないかという話が出たことも事実でありますが、その点につきましては、私が説明申し上げたのは、景気対策としてやる減税でありますので、本格減税のように十二カ月の間で毎月少しずつ減税の効果が届けられるような仕組みの減税よりは、ある時期にどんと減税の効果を届けるということの方が景気対策としては効果が非常に高いということを一つ申し上げました。
もう一つは、我が国の個人所得税課税の実態を見ますというと、アメリカなどに比べるとはるかに所得税に対する課税は低い。我が国の給与所得者の八〇%は年収七百万以下でありますけれども、むしろその人たちの方が消費性向が高い、その人たちに重点的に所得税・住民税減税の効果を届けることの方が景気対策としてはプラスになるということも申し上げました。
同時にまた、日本の所得税税制の中では、七百万規模の場合にはアメリカの給与所得者に比べて半分以下ということになっておりますから、したがって相当程度税率はフラット化している。しかし、二千五百万、三千万という高額所得者になりますというと日本の所得税は高い、その点が改正すべき点だということで我が国の税制調査会で議論がなされているところでありますけれども、その階層の人たちは全体からすれば一%か二%にも満たない人たちでありまして、そういう人たちに対する減税をするということは、理論からいえばやるべきことであるけれども、日本の政治情勢からすればなかなか難しい問題でありまして、そういう点はあと一、二年かけて討議をさせていただきたい、こういうふうに申し上げてきました。いずれにせよ、具体的に効果のある減税をやるんですということを申し上げたわけであります。
そしてさらに、公共投資につきましても、真に必要な公共投資をやりますということも申し上げてきたわけでありますが、大方の理解は得られたというふうに私は感じてまいりました。
同時にまた、ルービン氏にしてもG7参加の各国の大蔵大臣にしても、その内容を早く確定して早く実行に移してもらいたいという希望が述べられたということが今回のG7会合の概要でございました。
以上、御報告申し上げる次第でございます。