松尾邦弘の発言 (決算行政監視委員会)

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○松尾政府委員 順次お答え申し上げますが……(坂上委員「簡単でいい」と呼ぶ)公用文書とその毀棄という二つの概念でございますが、一般論として申し上げますと、公用文書というのは、刑法第二百五十八条にある文書でございます。これは「公務所の用に供する文書」ということでございまして、裁判判例上では、その作成者、作成の目的等にかかわりなく、現に公務所において使用に供され、または使用の目的をもって保管されている文書を総称するということになっています。
 それから二番目の、毀棄とは何かという問題でございますが、この判例は次のような表現でこれを言っているわけですが、必ずしもこれを有形的に毀損することは必要としない、隠匿その他の方法によってその文書を利用することができない状態に置くことをもって足りるというふうに解釈しております。
 それから二番目の、刑法上に言う証拠隠滅罪にある隠滅とはどういう概念かということ、これは簡単に申し上げますと、刑法第百四条に、「証拠隠滅等」の罪に「隠滅」という言葉がございます。一般的には、単に証拠そのものを滅失させる行為だけではなくて、いやしくも証拠の顕出を妨げ、またはその効力を滅失、減少させるすべての行為を指すというふうに理解されております。
 この罪と、先ほどお尋ねの公用文書等の毀棄罪というのは、それぞれ保護法益が違いますので、一つの行為によって両罪が成立する場合もあり得るということになろうかと思います。
 それから、この組織的という言葉そのものは、一義的にこうだというふうな解釈を申し上げることはなかなか難しいのでございますが、あえて申し上げますと、その行為が組織的な対応、すなわち組織に属する複数の人が、指揮命令関係に基づきまして、それぞれあらかじめ定められた役割分担に従って一体として行動する、行為そのものがその一環として行われたる場合においては、犯罪が組織的に行われたものと見ることができるのではないかと思います。
 以上でございます。

発言情報

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発言者: 松尾邦弘

speaker_id: 29838

日付: 1998-10-15

院: 衆議院

会議名: 決算行政監視委員会