石川弘の発言 (金融問題及び経済活性化に関する特別委員会)
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○石川弘君 きのうの本会議、それから今の御議論を聞いておりますと、やっぱり若干私たちの気持ちとずれがあるんじゃないかなと思っているわけです。
といいますのは、例えば皆さん方の、この間の本会議の中で八%超えの優良行というような御発言がありました。今は八%だって中身がどうなっているかわからぬというようなお話もあるわけで、問題はそのパーセンテージのところが何か絶対な基準のように今論議をされておりますけれども、皆さん方御承知のように原価法、低価法の話でも、あの採用の仕方いかんによってはうんと計算方法が変わる。例えば、今平均株価で百円下がれば二千五百億ぐらいの自己資本が動くことになるわけです。それに関連して言えば、三兆ぐらいの資金枠がこうなるわけです。
ですから、私の今申し上げたいことは、金融機関の健全性の話をしながらその背後にありますのは、今度のこの議論というのは、貸し渋りとかそういう格好で結果として金を借りて活動をしている、よくいい借り手とか悪い借り手とかというような言い方もありますけれども、そういうことじゃなしに、まさしくそういう資金を使って経済を動かしている皆さん方にそのしわをどうして寄せないようにしていけるか。先ほどの一兆八千億の話のときは、そういうのにきかなかったじゃないかという御趣旨だと思うんです。
だから、どうやってきかせようかという考え方であれば、それはお話し合いができるように思うんですけれども、こういうやり方じゃもうきかないと言うと、ということは、あの法律の中でそういうシステムを奪ったということは、世の中の目から見てそういう手法を断ったというようにとらえていると思うんです。私は、この手法を断ったということがいろんな意味で経済に大きな影響も与えているし、さっきのNHKの調査が、別にこれだけがあれだとは言いませんけれども、そういうことにもなっている。
ですから、申し上げたいことは、特にきのうの本会議での御発言の中で、自民党提案で八%以上まで金をやるのがどうこうというようなお話もありました。私は、この話になったときに、個別行の優劣の話に焦点を置くのか、それともこのことによって融資枠を締めつけるとか、結果論としてそういうことが起こることをどうやって回避するかという考え方で議論の展開に相当な差があるように思うんです。私は、皆さん方の御主張はそれなりの御主張をなさっていることを否定してはいませんけれども、そういうことを続けている中で今のような現状に追い込まれたというのが実情じゃなかろうか。特に、平均的な株の下落のようなことを個別金融機関の経営者の才覚の問題だけでは説明できません。ですから、そういうことをよくお考えをいただきたいと思っているわけです。
これから先は皆さん方も発議者ということでお聞きしたいんだけれども、この問題に関してはまだ発議者というようなお聞きの仕方ができませんけれども、そういう面で私は、先ほど言いました八%超え優良行的な言い方が実はいろんな意味で誤解を招いているんじゃないかと思うので、そういう言い方の中には、何か大して努力もせぬし資本力もちゃんとあるのに公的な資金をつぎ込んでという、そっちの側面が強く出ているんですが、そういうところを通じて現に借りていらっしゃる方が、万一その銀行の信用力が小さくなったらどうやって我が身を守るか。要するに、今のBIS基準だか何だかの中に入り込もうとするかといえば資本を引き揚げる。新しく貸すのを渋るというだけですといいんですけれども、それ以上に既に貸しているものを吸い上げるというような行動に出たら、それこそ縮小型の経済に突入するに違いないんではないかと思っているんです。
そういうことを書きました同じ新聞記事で、きのうかおととい見ました「銀行は自己改革を急げ」というところ、ここは先生方の御主張と同じだと思います。私は金を出すから合理化しろとかなんとかというんじゃなしに、金融業自身、全産業界の中でリストラその他の点についてもっとやるべきだという声は非常に強いわけです。ですから、そういう意味で、この問題と関係なくというとおかしいですが、リストラなり合理化は進めなきゃいかぬわけですが、そういう銀行の自己改革を急ぎながら、「公的資金投入は早急・大規模に」という見出しがついている。
こういう種類の見出しの中には、私はこの見出しがこうだからこのとおりでいいという意味で言うんじゃなくて、要するに物の見方にそういう角度を変えないと、この問題は本当に永遠におまえが悪いからおまえが悪いからと、こう回っているうちにこの循環がとまらなくなるということを心配しているんです。
この問題ばかりやるわけにいきませんけれども、この点についてもう一度お考えを伺いたい。