加納時男の発言 (経済・産業委員会)
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○加納時男君 いずれにしましても、厳しい状況にはなっているけれども無担保無保証のマル経は決して事故率は高くないと。私、マル経の現場の方にもお会いしたんですけれども、かなり自信を持ってやっておられました。何が大事なのかというと、やっぱり人を見るということなんですね。私は、本当に物しか見えないという審査のやり方には非常に残念な気がするわけでございます。
大臣にもぜひ伺いたいことは、保証ということ、担保はどういう意味があるのかという哲学の問題をぜひ大臣に伺いたいと思うんですが、それに先立ちまして、いつも何か持ってまいりますが、きょうは日経ビジネスを持ってきたんですが、九月十四日号の日経ビジネスに非常におもしろい記事が載っておりました。
今、緑茶とかウーロン茶の缶に入った飲料、あれが爆発的に売れているんですが、これで大をなした方が伊藤園という会社、余り会社の宣伝をしちやあれですけれども、伊藤園の本庄正則さんという会長にインタビューをしているんです。この記事の紹介という程度でとどめますけれども。
この方が、実は学校を出られて車のセールスマンをやって非常に苦労をしておられた。そして、お茶に目をつけてお茶の販売をやろうと思ったんだけれども、だれも金を出してくれない。銀行に相談に行ったら、担保もないものですから断られちゃった。そこで、ある人が、まだ駆け出しの代議士さんが、じっと本人の顔を見てぽんとお金を五百万円出してくれたというわけです。実はそれがもとになって今日千三百億円の売り上げを誇る大市場を開拓したわけです。これはある意味では日本のサクセスストーリーに入ると思うんです。
つまり、ここで私が言いたいことは、物的担保でない、経営者としての人格、識見、哲学、それからその企業の持っている、考えられる技術力、企画力、こういったものを見抜く力が私は金融の審査能力になければいけない。
ちなみに、この駆け出しの代議士さん、五百万円を貸したという人は、これは言うとなにかもしれませんけれども、本に書いてあるところによりますと、まだ当時は一年生代議士、無名の代議士だったそうですが、小渕恵三さんという方で、今の総理大臣であるそうであります。小渕さんが銀行の審査能力があるのかどうか私は知りませんけれども、ともかく一つの例として、人を見て金を貸すということはすごく大事だろうと思います。
こういうことについて、私は、銀行の担保第一主義からの脱却、対人信用ということを強化すべきではないか、あるいはこれに伴う研修等を強化していくべきではないかと思うんですが、こういう保証の哲学といいますか、大臣から一言お言葉をいただけたらと思います。