遠藤乙彦の発言 (運輸委員会)

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○遠藤(乙)委員 恐らく一番大きな支援策になると思うのですが、続いて、自動車整備近代化資金制度の問題ですね。支援策の一環として、政府におきましてこの自動車整備近代化資金制度の充実への検討を行っていると聞いておりますけれども、基本的には、この制度は民間車検の拡大を促進するという趣旨からのものでございまして、御承知のとおり、国と整備業界との出捐金造成による金融制度ということになっております。
 ただ、問題は、これができたのは、昭和五十七年の車両法改正に伴い五十八年の十二月に創設されたわけであって、当時はバブル経済に向かう右肩上がりのまだ好況期にあったわけですね。当然自動車販売も好調で、どんどん自動車台数も伸びて、整備市場も拡大をしていく、また金融市場もいわゆる高金利であって、六%台という時代背景があったわけでございます。そういった中で設立された制度である。
 ところが、その後御承知の大きな経済の激変、バブルの崩壊による長引く構造不況があって、環境が激変していることは御承知のとおりでございます。特に自動車需要もほとんど頭打ちという状況で、自動車保有台数も、日本の道路整備等の状況も勘案すれば、ほぼ飽和状態という状況でございましょうし、また何よりも、金利ももうゼロ%時代と言われておりまして、激変しているというのが環境の条件でございます。
 そういった中で今までと同じような考え方で近代化資金制度を運用していくことは無理があって、制度疲労を来しているというのが私たち現場の意見を聞いた上での私の認識でございます。今日の自動車整備業界の経営環境は大きく変わっていまして、現状における近代化資金制度は、魅力に乏しい、利用ニーズは低い、制度疲労を来していると言っても過言ではないわけであって、抜本的な見直し、強化がもう一回必要ではないかと考えております。
 また、業界側の事情もいろいろ調査をしてみますと、出捐金の造成額を達成するために、中央の商工組合連合会が各都道府県商工組合に対してその拠出金を半強制的に割り振っている実態があるというふうに聞いております。東京なんかにおきましても、出捐金を商工組合が立てかえているというような状況もあるそうでございます。これは業界の問題でございましょうけれども、低金利時代の今日、結果的に財務状況が余り芳しくない事業者が活用するという制度になっておりまして、本来の趣旨は生かされてない、また、この基金の目減りも激しいという状況にあるわけでございます。
 また加えて、この制度改正に伴って最も深刻な影響を受けるのは、二、三人規模の零細工場なわけですね。こういった人々は、指定整備の取得とは無縁でありますので、この近代化資金を基本的に利用できない立場にあるわけでございます。国の支援は、こういった自助努力だけでは十分に対応できない零細規模の事業者をも今後対象とすべきではないかと考えているわけでございます。ぜひとも本当に困っている零細な整備工場の人々が活用できるように、指定整備に係る融資に限定しないで、運転資金の重点貸し付けなど弾力運用を図ることが不可欠ではないかと考えております。
 特に、この資金は、業界にも出捐金が求められておりますので、仮に金額の五%を出捐金として取られて、それは戻ってこないということになるわけですから、実態的には上乗せ金利みたいな役割を果たしておりまして、現行では極めて有用性に乏しいという認識を持っていただきたいと思います。制度の再構築、経緯からいえば再々構築ということになるんだろうと思うんですけれども、ぜひ見直しを行っていただきたいと思っております。
 当面の対策としては、例えば、設備資金の返済期間を、現行七年を十年に延長していくとか、運転資金の貸付額を一千万から二千万に拡大していく、返済期間を三年から五年に延長するといった話、あるいはまた利率の引き下げ等々、見直し措置をぜひとも講じていただきたいと思います。特に、政府側の出捐金であります補助金も、ぜひとももう一度再検討していただきまして、しっかりと充実をお願いしたいと思っております。
 こういった今の私の意見は、業界側の意見を十分に聞き、また実態を調べた上で申し上げていることなんでございますが、この点につきまして、政府側のお考えをお聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 遠藤乙彦

speaker_id: 22256

日付: 1999-05-28

院: 衆議院

会議名: 運輸委員会