衛藤晟一の発言 (厚生委員会)
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○衛藤(晟)委員 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律につきましては、昭和六十二年、平成五年、平成七年というように改正が行われてきました。そして、国及び地方公共団体において、精神医療や社会復帰、福祉に係る各種施策が推進されてきたところでございます。しかしながら、まだまだ多くの問題が残っています。
平成五年に続きまして、平成七年にいろいろな改正がされました。今回、平成五年の精神保健法の改正の施行後五年に当たるところから、自民党においては、社会部会の精神保健問題検討小委員会を中心に、平成十年より精力的に有識者及び関係団体からの意見聴取等を含め、何とか抜本的な改正にこぎつけたいということで検討を進めてきたところでございます。
その間も、平成七年、精神保健法を精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に改めまして、精神障害者の社会復帰を図るべく、保健福祉施策の充実を図りながら、手帳制度の創設や社会復帰施設等の充実を進め、また、よりよい精神医療の確保を図るために、精神保健指定医制度の充実や医療保護入院の際の告知義務の徹底等を図ってきたところでございます。しかしながら、先ほどから申し上げましたように、まだまだ大きな抜本改正を行わなければいけないということで、今回の改正にこぎつけようということで努力をしてきたところでございます。
今回の法改正におきましても、自傷他害防止監督義務の廃止、あるいは入院のための移送制度の新設、あるいは人権に配慮した適正な医療の確保、あるいは在宅のための地域支援センター、あるいは在宅介護事業の充実、あるいは短期入院事業の新設等を通じながら在宅福祉の充実を図ろうとしたものでございまして、そういう点の改正については、まさに十分に評価されるというか、ある意味では一つの時代を画するような改正になるんではなかろうかというぐあいに大きな期待をしているところでございます。
しかしながら、私どもの検討の中におきましてもどうしても今回間に合わなかった問題がございまして、中長期的な検討項目について、三点整理をさせていただいたところでございます。
一つは、犯罪精神障害者対策についてでございます。
長い間、この問題は議論をされてきましたけれども、人権の問題等から結論を出すことができずに今に至っています。この問題につきましては、刑法体系との関係も含め、幅広い観点が必要でございますけれども、病院においては、こういう方に対する処理をほとんど民間病院にお願いをしながら、しかし、適切な医療が、一次的な医療はなされるんですが、その後のケア等がなされない等のいろいろな問題を抱えておりまして、今度は受け入れる病院側の方も、触法患者と普通の患者さんとをどういうぐあいに治療していいのかということで、ある意味では現場においては大変困っている状況にもなっているわけでございます。
患者にとっても大変、そして病院側にとっても適正な医療が行われないという状況になっているところでございまして、このことの中から、やはり将来を含めて触法患者に対する医療をどうするかということをちゃんと定めながら、今後の精神病院における機能分化というものを、障害、病気の種別や程度やいろいろな状況に応じて適切な医療が受けられるような状態にぜひやり変えなきゃいけないというぐあいに考えているところでございまして、これについて我々は結論を出すことはできませんでした。
もう一つは、保護者制度につきまして、自傷他害防止監督義務の条項につきましては削除ということはやりましたけれども、ほかにもいろいろな保護者制度というものが家族に過重な負担をもたらしています。しかし、一方で、我が国においては、精神障害者の治療についてはその家族が一定の役割を果たすべきだとの根強い意見もあります。そんな中で、保護者制度というものが、できるだけ家族に対する過重な負担——実は、御承知のとおり、精神障害者の保護者と言われる方々は大変高齢を迎えております。もともとが成人を過ぎてから発病される方が多いわけでございまして、その保護者ということになりますと、大変な高齢を迎えておりまして過重な負担に耐え得ない、またそれに耐えなければならないようなシステムにしていますから、患者自身もいろいろな決定ができないということから、いろいろな問題をもたらしていますので、この保護者制度についても、最終的な検討の上、結論を得ることが必要だというぐあいに私どもは思っております。
さらに、長期入院者につきましては、いろいろございますが、既に日本の病院においては五年以上入院の方々がほぼ半数を占めているわけでございまして、しかも六十五歳を超える方々が三割を超すというような状況の中にございます。この長期入院患者の療養にふさわしい施設につきましても、診療報酬あるいは機能分担ということも同時に考えながら結論を得なきゃいけないというように思っています。
我々は、今回の法改正においてはどうしても間に合わない、本来であれば何とかすべきだというように思っていたんですが、間に合わないという観点の中から、何とか三年を目途にめどをつけたいというぐあいに実は考えて、精神保健問題検討小委員会で早急に三点における中長期の結論を得るべく、努力を開始したところでもございます。
さて、そのような状況の中におきまして、自民党においては、三年以内に何とか結論を得たいということで鋭意検討を進めておりますけれども、政府においても、これらの課題は重要なものと認識をされているのかどうか、またその結論が出次第、速やかに対処される意思があるのかどうか、大臣にまずお聞きをさせていただきたいと思います。