戸井田徹の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○戸井田委員 自由民主党の戸井田徹であります。よろしくお願いいたします。
 きょうはテレビカメラがここにあるのかなと思いながら実は期待して来たわけですけれども、しかし、なかなかそういう場には出させていただけない。しかし、何とかここで物を言える、言論の府で物を言える機会を与えていただいたということで、本当に実は自民党にも感謝いたしております。
 行政改革といいますと、私は省庁名のことがまず頭に浮かんでくるわけであります。最初から終わりまでどうも省庁名のことで大騒ぎして、結果出てきた省庁名を見て、なるほどなと。
 いろいろ勉強したわけでありますけれども、その中で、一つはこういうことがありました。役所の名前というのはそれぞれその時代を反映している、ある学者がそういうことを言っておりました。戦時中に軍需省だとかそういう名前があったように、後で振り返ってみると、その時代にしかなかったような名前というのが出てくるんだ。そうして考えてみると、今の役所の名前というのはどういうものかな、もっと年数がたってみて初めてわかることなのかな、そんな思いもありました。
 文部科学省、当初教育科学技術省でありました。いっときは文部省という名前が維持されるような情報もありました。しかし、結果的に文部科学省、科学技術庁の巻き返しがあったのかもわかりません。また、大蔵省が財務省に。非常に多くの方々が、こうした、たかが名前のことだけで、裏でいろいろなやりとりがあった、そういうことも肌で感じてきたわけであります。しかし、結果としてこういう名前がついたということを思えば、その名前のもとで、お互いけんかせずに力を合わせてこれから新しい時代に向けての日本を動かしていく、そういうエンジンになってほしいものだな、そういう目で行政改革というものを見させていただきました。
 文部大臣がおられますけれども、時間があるから早目に質問してくれということでありますので、文部大臣を最初にお願いしたいと思うのです。
 実はこの行革の議論の中でみんなそれぞれ言われていました、第三の開国のときだと。それぞれその時代時代のいろいろなシステムがあって、その中でもって国民は、そのシステムに知らず知らずのうちに合わされながら自分たちの人生を切り開いてきたわけであります。そして、その本人の意欲によって国を支える者にもなり、また自分が生きていくのが精いっぱいという人もいるかもわからない。しかし、公平にそういうチャンスを与えられなきゃならないという理念は、やはりこれは今も同じように息づいているんだろうというふうに思うわけであります。
 そこで、考えてみますと、我々が、今は小学校、中学校と義務教育があって、そしてそれぞれ希望に応じて高校に行き、またさらに上の高等教育である大学に行く、そういう手順を踏んでいくわけであります。自分自身に力をつけようと思えば、その手順をやはり踏んでいかざるを得ない部分がある。
 しかし、そういう中において、昔は、戦前と大くくりにしてみましたら、戦前はお金がなかったら高等教育を受けられないという基本的なシステムだったわけであります。ですから、自立するためには、というか、昔は自立そのものが、飯が食えるようになって初めて自立ということで、親元でもって食わしていけないから外に出てでっち奉公でもして働けということで、それが自立だったわけであります。しかし、そういう人の中にもやはり優秀な人間がいたかもわからない。だけれども、その人たちにはお金がないために、教育を受けるチャンス、より高等教育を受けるチャンスが与えられなかったという実態があるわけです。
 戦後はどうだろうか。どんどん経済成長のもとに個人個人の所得が上がっていった。それによって結果的にはみんな大学にも進学するようになった。四年制の大学に進学するのは三三%になった、短大以上だったら四七%ということを聞いております。高校を卒業して、なおかつ専門学校も含めていえば七割、八割というような数字も出てくるわけであります。
 そういうことを考えてみますと、その時代、戦前と戦後、大くくりで、戦前はお金がなければ高等教育を受けられなかった。でも、そういう進学率がありながら、戦後も本質的にはお金がなければ高等教育を受けられないシステムには変わりないわけであります。その結果がこういう、今現在景気が悪くなって、リストラされて、親が職がなくなった、親のお金で学校に行っている子供が、家に帰ってこいということで途中で勉学を断念せざるを得なかった、その子供が勉学をしていたか遊んでいたかは別として、現実には大学から戻ってこざるを得なかった者がある。経済の水位が低下していったことによってそのシステムがあらわになってきたんだろうというふうに思うわけであります。
 そういうふうにして考えてみますと、これからの新しい時代におけるシステムというのは、行政の枠組みだけでなしに、その社会の社会通念そのものも変えていくような、そういうシステム転換がなされなきゃならないんじゃないかなと思うんですね。
 そういう中でも一番大きな影響力があるのは何かといったら、子供の学費だろうというふうに私は思うわけです。子供が十八歳で自立できるようなシステムができ上がってきたら親も自立ができる。一番所得の高い年代のときに子供を大学にやらなきゃならない、その費用を親がほとんど負担しなきゃならない、そういうシステムがあるということは決していいことじゃないんじゃないかな。
 そして、資源もない、食糧も自給自足ができない、こういう日本の中で何が重要な宝だということになると、だれもが人材だと言う。その人材にどれだけの投資がなされているのかということを考えると、今度新しい時代に入っていくには、その辺のところがしっかりとできていなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 一人で話していてもしようがないので、大臣の時間もありますから、以上、私の本質的な考えはそういうことなんですけれども、今の制度と、それから将来に対する子供の教育費に対する見通しみたいなものがありましたら、ちょっと御答弁いただけたらありがたいんですけれども。

発言情報

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発言者: 戸井田徹

speaker_id: 10424

日付: 1999-05-27

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会