行政改革に関する特別委員会

1999-05-27 衆議院 全274発言

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会議録情報#0
平成十一年五月二十七日(木曜日)
    午前九時二分開議
  出席委員
   委員長 高鳥  修君
   理事 伊吹 文明君 理事 岩永 峯一君
   理事 杉山 憲夫君 理事 虎島 和夫君
   理事 山口 俊一君 理事 小林  守君
   理事 田中 慶秋君 理事 若松 謙維君
   理事 中井  洽君
      岩下 栄一君    衛藤 晟一君
      大野 松茂君    大村 秀章君
      金田 英行君    熊谷 市雄君
      倉成 正和君    河本 三郎君
      実川 幸夫君    砂田 圭佑君
      谷  洋一君    戸井田 徹君
      中野 正志君    細田 博之君
      牧野 隆守君    松本 和那君
      水野 賢一君    宮島 大典君
      宮本 一三君    望月 義夫君
      森  英介君    山本 幸三君
      伊藤 忠治君    岩國 哲人君
      桑原  豊君    中川 正春君
      中桐 伸五君    平野 博文君
      藤田 幸久君    山本 譲司君
      石垣 一夫君    佐藤 茂樹君
      西川 知雄君    桝屋 敬悟君
      岩浅 嘉仁君    江崎 鐵磨君
      小池百合子君    菅原喜重郎君
      西川太一郎君    西田  猛君
      三沢  淳君    米津 等史君
      鰐淵 俊之君    春名 直章君
      東中 光雄君    平賀 高成君
      松本 善明君    畠山健治郎君
      深田  肇君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  小渕 恵三君
        大蔵大臣    宮澤 喜一君
        文部大臣    有馬 朗人君
        運輸大臣    川崎 二郎君
        建設大臣
        国務大臣
        (国土庁長官) 関谷 勝嗣君
        自治大臣    野田  毅君
        国務大臣
        (内閣官房長官
        )       野中 広務君
        国務大臣
        (総務庁長官) 太田 誠一君
        国務大臣
        (防衛庁長官) 野呂田芳成君
        国務大臣
        (経済企画庁長
        官)      堺屋 太一君
        国務大臣
        (金融再生委員
        会委員長)   柳沢 伯夫君
 出席政府委員
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局長      河野  昭君
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局次長     松田 隆利君
        内閣法制局長官 大森 政輔君
        地方分権推進委
        員会事務局長  保坂 榮次君
        金融再生委員会
        事務局長    森  昭治君
        総務庁長官官房
        審議官     西村 正紀君
        総務庁人事局長 中川 良一君
        総務庁行政管理
        局長      瀧上 信光君
        総務庁行政監察
        局長      東田 親司君
        防衛庁長官官房
        長       守屋 武昌君
        防衛庁装備局長 及川 耕造君
        防衛施設庁総務
        部長      山中 昭栄君
        経済企画庁長官
        官房長     林  正和君
        国土庁土地局長 生田 長人君
        大蔵大臣官房長 溝口善兵衛君
        大蔵大臣官房総
        務審議官    武藤 敏郎君
        大蔵大臣官房審
        議官      津田 廣喜君
        大蔵大臣官房審
        議官      福田  進君
        大蔵省主計局次
        長       坂  篤郎君
        大蔵省金融企画
        局長      伏屋 和彦君
        国税庁次長   大武健一郎君
        文部大臣官房長 小野 元之君
        文部省教育助成
        局長      御手洗 康君
        文部省高等教育
        局長      佐々木正峰君
        運輸省航空局長 岩村  敬君
        建設大臣官房長 小野 邦久君
        建設省建設経済
        局長      木下 博夫君
        建設省都市局長 山本 正堯君
        建設省河川局長 青山 俊樹君
        建設省道路局長 井上 啓一君
        建設省住宅局長 那珂  正君
        自治大臣官房長 嶋津  昭君
        自治省行政局長
        兼内閣審議官  鈴木 正明君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
        自治省税務局長 成瀬 宣孝君
 委員外の出席者
        衆議院調査局第
        三特別調査室長 鈴木 明夫君
委員の異動
五月二十七日           
 辞任         補欠選任
  小野寺五典君     望月 義夫君
  松本 和那君     大村 秀章君
  中桐 伸五君     桑原  豊君
  並木 正芳君     西川 知雄君
  小池百合子君     江崎 鐵磨君
  西川太一郎君     岩浅 嘉仁君
  三沢  淳君     鰐淵 俊之君
  平賀 高成君     東中 光雄君
同日               
 辞任         補欠選任
  大村 秀章君     松本 和那君
  望月 義夫君     小野寺五典君
  桑原  豊君     中桐 伸五君
  西川 知雄君     並木 正芳君
  岩浅 嘉仁君     西田  猛君
  江崎 鐵磨君     米津 等史君
  鰐淵 俊之君     菅原喜重郎君
  東中 光雄君     平賀 高成君
同日               
 辞任         補欠選任
  菅原喜重郎君     三沢  淳君
  西田  猛君     西川太一郎君
  米津 等史君     小池百合子君
本日の会議に付した案件
 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第九一号)
 内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出第九六号)
 内閣府設置法案(内閣提出第九七号)
 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣提出第九八号)
 総務省設置法案(内閣提出第九九号)
 郵政事業庁設置法案(内閣提出第一〇〇号)
 法務省設置法案(内閣提出第一〇一号)
 外務省設置法案(内閣提出第一〇二号)
 財務省設置法案(内閣提出第一〇三号)
 文部科学省設置法案(内閣提出第一〇四号)
 厚生労働省設置法案(内閣提出第一〇五号)
 農林水産省設置法案(内閣提出第一〇六号)
 経済産業省設置法案(内閣提出第一〇七号)
 国土交通省設置法案(内閣提出第一〇八号)
 環境省設置法案(内閣提出第一〇九号)
 中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第一一〇号)
 独立行政法人通則法案(内閣提出第一一一号)
 独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第一一二号)
    午前九時二分開議
     ————◇—————
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高鳥修#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案並びに内閣法の一部を改正する法律案、内閣府設置法案、国家行政組織法の一部を改正する法律案、総務省設置法案、郵政事業庁設置法案、法務省設置法案、外務省設置法案、財務省設置法案、文部科学省設置法案、厚生労働省設置法案、農林水産省設置法案、経済産業省設置法案、国土交通省設置法案、環境省設置法案、中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案、独立行政法人通則法案及び独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案の各案を一括して議題といたします。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。倉成正和君。
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倉成正和#2
○倉成委員 自由民主党の倉成正和です。
 本日は、今回の行政改革法案の理念、意義及び今後さらに取り組むべき課題について、また、特に中央省庁等改革法案の重要な柱であります独立行政法人制度について、質問をさせていただきたいと存じます。
 私は、平成八年の暮れから昨年、平成十年一月まで、三菱総合研究所というシンクタンクのワシントン事務所長として米国に勤務させていただく機会を得ました。その間に、日本経済の低迷や、決してつぶれることのないとされていた大手金融機関の破綻、そして日本じゅうに衝撃を与えた神戸での児童殺害事件の報に接して、このままでは日本はだめになってしまうのではないか、そういう思いに駆られました。
 さらに、米国における日本に対する関心の極端に少ないこと、そして存在感が希薄であることに驚きました。政府関係者、経済人から一般の人々まで、日本や日本人に対してほとんど関心がないというのが米国での実態でありました。
 一方、米国においては経済が絶好調であり、同時に、低い失業率や、犯罪率の低下を実現していました。現在もその傾向が続いております。
 戦後五十年続いた東西冷戦体制が崩壊し、世界はまさに歴史的転換期にあります。ソビエト連邦が崩壊し、米国の一方的勝利の形で冷戦が終結しました。唯一の超大国となった米国の主導のもと、第一に、経済社会のグローバル化が進行しています。第二に、市場経済の徹底と規制撤廃により競争が激化し、いわば大競争時代に突入しております。第三に、産業社会の情報化、デジタル化が進行しています。これらの三つの大きな潮流が予想以上に急速に進展しています。米国経済の好調の原因は、これらの三つの大きな潮流を主導的に推進していることにあると考えます。特に、三つ目の潮流である産業社会の情報化、デジタル化というのをうまく産業に生かしているのが米国経済の好調の原因ではないかと思います。
 一方、日本は、国民が一体となって戦後の復興と高度成長をなし遂げ、世界第二の経済大国となりました。一定の目標は達成されましたが、冷戦の終結とバブル経済の崩壊以降は、日本は新たな目標を見出せないでいるというのが実情ではないかと考えます。私は、今こそ、第一の開国でありました一八五三年のペリー来航とそれに続く明治維新、第二の開国でありました一九四五年の敗戦による民主主義の導入と戦後の諸改革に続いて、第三の開国を実施すべき時期に来ていると考えます。
 第一の開国及び第二の開国は、いずれも外圧による開国でありました。経済大国となった日本が、外圧でなく、みずからの意思によって世界に開かれた日本を目指して第三の開国を行うときであり、このことによって現在の混迷を打破することはできると考えます。江戸時代において、二百十五年間の鎖国時代、世界に開かれた唯一の窓でありました出島のある長崎選出の代議士として、強く我が国の開国を、すなわち二十一世紀に向けての第三の開国を唱えたいと存じます。
 以上のような観点から、第三の開国の一つとして、今回の中央省庁等改革法案は意義深いものであり、大いに推進すべきと考えます。その観点から、幾つかの質問をさせていただきたいと思います。
 そこで、まず太田行政改革担当大臣に御質問いたします。
 まず、この法案の意義と理念について、また今後さらに取り組むべき課題についてお尋ねをいたします。時間の限りもございますので、簡潔にお答えをいただければと思います。
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太田一男#3
○太田国務大臣 今回の中央省庁改革は、行政における、あるいは政府の中での政治のリーダーシップというものを確立したいということであります。そして、行政システムを抜本的に改めて、透明な政府を実現すること、そしてまた国民の負担あるいは国民に対する干渉を削減するために、スリム化、効率化あるいは政府の施策の整合性を確保するということを目的といたしております。
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倉成正和#4
○倉成委員 御答弁ありがとうございました。
 次に、同じ質問ですが、堺屋大臣にお尋ねいたします。
 私は、堺屋大臣の著書についてはできるだけ目を通すようにさせていただいておりまして、その明確な論理、いつも敬服しているところでございます。改革に当たっては、やり方を変えるのではなくて仕組みそのものを変えなければだめだという主張をされていると思いますけれども、現在の法案について、なかなか難しい質問だと思いますけれども、点数をつけるとしたら何点ぐらいの法案でしょうか。また、今後さらに取り組むべき課題は何でしょうか。お答えいただきたいと思います。
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堺屋太一#5
○堺屋国務大臣 一昨年の暮れだったかと思いますが、行政改革会議の最終答申が出た直後に、ある新聞の座談会で全く同じ質問を受けました。そのとき、六十五点と申し上げたか七十点と申し上げたか、合格点ぎりぎりである、こう申し上げました。そして、補欠入学のような形で入ったこの改革をいかに育てて優等生にしていくか、それがこれからの問題だというふうなことを申し上げましたが、基本的にその考え方は今も変わっておりません。
 当時はまだ、今のような早い時期に本当に多数の設置法が出せるかどうか疑問視する向きも多かったのでございますが、このたび、小渕総理大臣の決断と太田担当大臣以下諸大臣の御尽力、国会の先生方の御尽力によりまして、非常に早い機会にこの設置法が出された。非常にその意味ではいい線を、最善のコースを進んでいるのではないかと思います。
 特にここで申し上げたいことでございますが、改革というのは、およそ百点満点というものはあり得ません。ある人にとって十分満足、完全に満足な改革案は、他の人にとっては著しく不満なはずなんです。したがって、改革には常に不安を伴い、不満も伴うものでございますから、改革というのは、いわば最小不満、みんなの最小不満でやらないと妥協ができません。ある人が理想を追求していたら、他の人にとっては不満が残るのに間違いありません。そうすると、いい案ができるのではなくして、結果としてはあしき現状が続くんですね。
 だから、改革というものはみんなの妥協で成るものでございますから、このくらいの線でいければ、私としては、非常にいい仕組みの変革になっていくんじゃないか、これを立派に育てることがこれからの問題だと思っております。
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倉成正和#6
○倉成委員 一応、六十五点から七十点ということで、合格点をつけていただきまして、そして、私は、この法案ですべて解決ができるものではないというふうに思っております。この次にまたさらに改革を続けていくことが必要だと思っております。
 特に、昨日来からの話題にもなっておりますけれども、特殊法人の改革の問題、また情報公開の問題その他もこれからさらに続ける必要があると思っております。そういう意味で、これからまずこの法案を早期に通して、そして、実際に中身の検討、大きな枠は一応の形ができてきているんだと思いますけれども、この中身をしっかりとやっていくことがこれからの課題ではないかと思っております。
 次に、今回の中央省庁等改革の法案の重要な柱として独立行政法人制度の創設がありますけれども、具体的に、今までの行政組織運営の問題点をどのように改善するものでしょうか。また、本年四月二十七日に中央省庁等改革推進本部において決定された八十九の事務事業に限らず、独立行政法人制度の仕組みを適用できるものがあれば積極的に独立行政法人化を検討すべきではないかと考えますが、今後とも独立行政法人化について政府として検討を進めていく方針かどうかをまず太田長官にお尋ねしたいと思います。
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太田一男#7
○太田国務大臣 この中央省庁改革の中で、きのうも柳沢大臣が答えておりましたけれども、一つの柱になった考え方は、企画立案という仕事と事業の実施という仕事を政府の中できちんと分けていこうという考え方であります。もちろん、それはどのレベルに視点を置いて考えるかによって、同じ仕事で、上から見ると企画立案ではなくて実施だと思われている中で、さらにその実施の中で企画立案と実施というふうに分けるという、そういう解釈はいろいろあるわけでありますけれども、基本的な考え方としてそういうことでやろう、そして実施はむしろ内閣の直接の統制のもとに置かないで、それはそれで自分でやっていただこうというような考え方であります。
 その一番典型的な例が独立行政法人であって、独立行政法人は、いわば内閣が直接コントロールするというよりも、自分自身の創意工夫というようなことでやってもらいたい、自助努力でやってもらいたいという政府の仕事を、それを、一つの省庁にもたくさんの仕事があるわけですから、その群れの中から切り離して、そして独立をさせて、そして外からその姿がよく見えるように、国民から見えるように透明性を確保する。そしてまた、その透明性を確保された状態で、自分自身の責任でもって定員を管理し、負債や資産を管理し、そして、それをさらに定期的に評価されるという仕組みにしたものでございます。しかも、これはなくてもいい仕事ではなくて、国としては、公共性の観点から見て、どうしてもこれはやってもらわなくちゃいけない仕事でありますから、むしろ渡し切りの交付金を与えて、その活動を活発にやってもらうということになるわけでございます。こういう仕組みを導入したわけであります。
 今、八十九の独立行政法人を設立するということを決めておりますけれども、今委員がおっしゃいますように、これは途中経過でございまして、これまでもさまざまな努力をして、各行政機関を説得し、それにふさわしいところには独立行政法人化することをお願いしてまいりましたけれども、その努力の途中でございますので、さらにこれは進めてまいりたいというふうに考えております。
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倉成正和#8
○倉成委員 今、八十九でなくて、さらにこの対象となるようなものを検討していくというふうなお話がございましたけれども、ぜひこの方向で進めていただきたいと思っております。
 同じ質問でございますけれども、特にこの独立行政法人の意義といいますか、具体的に八十九のものが出されているわけですけれども、この点について簡潔に堺屋大臣からもお話しをいただければと思います。
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堺屋太一#9
○堺屋国務大臣 独立行政法人という制度は、現在国が行っている事務事業のうち一定のものについて、国とは別の法人格を有する独立行政法人を設立して、その法人に事務事業を行わしめることにより、事務事業の効率性や質の向上を図るものでございます。
 この制度は、民営化になじまないもの、あるいは民営化までまだ時間がかかる、準備時間がかかるというようなものに対して、明確な効率性という目標を与え、その結果を評価し改善していく仕組みといたしまして、非常に効率的で透明な運営が確保できる仕組みと期待できます。
 しかしながら、組織論で申します、組織論の最初に書いてあることでございますが、必ず失敗する仕組みはあるけれども、必ず成功する仕組みというのはないんだ。株式会社であろうが、財団法人であろうが、政府であろうが、やり方によって失敗することはあります。もし必ず成功する仕組みがあったら世界じゅうそれを取り入れるんですが、残念ながらそれはございません。
 それで、新しい仕組みを入れるときには、必ず不安とか危惧とかがつきまといます。これを余り大きく言っておりますと、制度というものは全く進歩しないんです。そこで、この制度の目指すところを、独立行政法人を担当される方々、あるいは監督官庁、周囲の消費者がよく理解いたしまして意欲的な運営をすれば、この仕組みは本当に国民のニーズに合致したものになり、行政サービスが向上するだろうと思います。そうなりますと、さらに現在の八十九に加えて新しいものもそういう仕組みにしていこうとその機関自身も思うでしょうし、世間も納得していただける、そういう意味で、これが善循環していくだろうと考えております。
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倉成正和#10
○倉成委員 ちょっと時間が迫ってまいりましたので、ごくごく手短にお答えをいただきたいと思いますけれども、文部大臣の方から、文部科学省の対象となる幾つかの機関につきましても、独立行政法人ということで話題に上っております。この辺について、昨日もお答えをいただきましたけれども、手短にお答えをいただけませんでしょうか。
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有馬朗人#11
○有馬国務大臣 科学技術庁関係の国立研究所のかなりの部分を独立行政法人に移すことにいたしました。それからまた、文部省でも、例えば国立機関の中で幾つか、国立博物館とか科学博物館を独立行政法人にすることにいたしました。
 国立大学に関しましては、国立大学の独立行政法人化につきまして、「大学の自主性を尊重しつつ、大学改革の一環として検討し、平成十五年までに結論を得る。」と、去る四月二十七日に閣議決定されました。このことに従いまして、現在、国立大学の独立行政法人化につきましては、教育研究機関としての特性に配慮しながら、世界的な大学になり、国際的に評価される教育研究を実施することのできる大学とするんだ、そういう観点に立って検討を行う必要があると考えております。
 現在、大学審議会の答申とか中央省庁改革基本法等々を踏まえまして、国立大学の改革において、まず第一に、責任ある組織運営体制を確立する、情報公開を推進する、内外に開かれた国立大学を実現するための法改正を今国会で行ったところでございまして、引き続き、人事、会計等の柔軟性の向上や適正な評価システムの確立を図っていく考えでございます。
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倉成正和#12
○倉成委員 国立大学については後ほどちょっとお尋ねしようと思っていたのですけれども、先に御答弁をいただきました。国立大学の問題につきましては、中央省庁等改革の推進に関する方針によりますと、平成十五年までに結論を得るということになっております。
 その中で、いろいろな議論がなされていると思いますけれども、一つは、今度の学校教育法の一部改正の問題その他でいろいろ改革を進めていけば独立行政法人にはしないのか、それとも、改革を進めていくというのは独立行政法人への一つの準備というか前段階なのかということが大きな議論の分かれ道だと思っております。
 それで、ちょっと時間も迫ってまいりますので、国立大学の問題に少し絞ってお話しをいただきたいと思います。
 時間の関係もございますので、まず経企庁長官、堺屋大臣の方に、日本の教育を考えますと、明治維新、唯一アジアで近代化をなし遂げて、そしてまた、戦後の荒廃の中からここまでの経済大国になった日本を考えると、やはり教育というのが一番大事だというふうに思います。そういう意味で、国立大学も含めてこれまでの教育が果たした役割というのは非常に大きいというふうに私は思います。しかし、これからの二十一世紀、これからの日本をつくっていくときにどういう教育がいいのかという観点で、これまで役割があった、あるいは非常によくやったということでなくて、これからどうしていったらいいかという観点で、この問題を考えるべきだと思います。
 順番が逆になりますけれども、まず堺屋大臣の方から、この国立大学の問題に絞って、時間がございませんので、簡潔にお答えいただければと思います。
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堺屋太一#13
○堺屋国務大臣 去る一月十八日に、総理大臣の方から、経済審議会に対しまして、十年程度の先を見た日本の経済のあるべき姿という諮問をいただきまして、今、教育問題もその一環として考えております。
 大学を考える、これは研究機関としての分野と教育機関としての分野とございますが、従来は、二十世紀においては大学が研究機関として非常に大きな役割を果たしてまいりました。二十一世紀においてはどうなるのか。この点、シンクタンクとかあるいはインターネットとかいろいろなものが出てくる中で、大学の占める地位というものがまず一つ問題であります。
 それから、教育機関として考えますと、小学校教育からもっと個性の発揮できるような教育をつけていって、それが大学で花開くというような形にならなければいけないのではないか。そういう一連の教育として考えますと、やはりこれからの大学教育というのはもっと個性を伸ばすような、優秀な人を大量につくるよりも、個性のある人をそれぞれにつくるような機関になっていく必要があるのではないか。そういうぐあいな方向で考えております。
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倉成正和#14
○倉成委員 独立行政法人という制度は今まで全くなかった制度でございますので、新しい制度なので、それぞれそこの機関に勤められている方、あるいはそこに関係の方にとってみれば、そういう新しい制度になるというのは非常に不安も多いかと思います。しかし、これからの日本の大きな改革を進めていく中で考えると、新しい制度に挑戦して、そして、そこに行くのが決してペナルティーとか、何かよくやってない機関だからそこにやられるというのではなくて、独立行政法人に行った機関はむしろ一定の期間は優遇を与えるぐらいのことを私はやっていくべきじゃないか。そうしないとなかなか、そこに行くのはもうばば引きで、どうしても幾つかの機関を出さなきゃいけないから、ここの機関だけはしようがないから出してしまおう、大事なところはとっておこうみたいな、そういうことになりかねないという気がいたしますので、その辺をぜひお考えいただきたいと思います。
 それで、時間も限られていますけれども、やはり国立学校の特別会計でいいますと、歳出でいいますと、二兆七千億円の歳出でございます、今年度の予算でございますけれども。そして、歳入につきましては一兆五千億円の一般会計からの繰り入れがある国立大学。まあ、国立学校といいましてもほとんどが国立大学だと思いますけれども、それについてはこれから前向きに国立大学の独立行政法人化というのを検討していただきたいなと思っております。
 それで、総務庁長官からも国立大学の問題について、これも大変恐縮でございますけれども、一分ぐらいでお答えいただければと思います。
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太田一男#15
○太田国務大臣 従来の国立大学の独立行政法人化についての議論は、何か国立大学の改革の法案も出ておりますし、その法案が出るということは、改革を免れるためにこういうことをやっているのではないかというふうな見方は、広くはないけれども、ちょっとそういう見方もあったわけでありまして、いや、そうではないんだと。そんなものは避けて通るのではなくて、堂々と、独立行政法人化もあり得る、視野に入っておる、そして、国立大学の改革は進めていく、正面からそういうことに取り組むんだということを確認をしていただいた。それを十五年までに決めていただくということでございます。そこからは逃げない、正面から見る。
 それから、国立大学が独立行政法人化したとして、普通の考え方でいえば、独立法人化した時点でこれだけの一般会計からの繰り入れがあるということであれば、当面はそれは確保していく、渡し切りの交付金の中で確保していくという考え方であろうと思います。
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倉成正和#16
○倉成委員 今、国立大学、どこかの大学が独立行政法人化を進めたとします。一遍にはなかなか無理だと思います。そうすると、極端にすぐ一般会計からの繰り入れが少なくなって予算が減ったということになると、これはどの大学も手を挙げないということになります。むしろ予算をふやす、一定期間は予算をふやしてもっと活力を与えてあげるようなことが私は必要じゃないかと思っております。
 続きまして、時間も迫ってまいりましたけれども、企業会計の原則の導入も含めて、独立行政法人という制度は新しい試みでありますけれども、いろいろな工夫がされております。この工夫というのは、これから同じような立場といいますか、政府の本体ではないけれども、やはり国としてかかわっていかなければいけないという意味では、特殊法人その他の公益法人も似たような立場にあるんじゃないかと思います。こういう意味で特殊法人の改革、この次にやられる改革において、大いに活用できるものではないかというふうに思います。そして、今後の特殊法人改革においても、この独立行政法人制度の利点を導入していくべきだと思います。
 そしてまたさらには、ここに盛られたようないろいろなこと、例えば中央省庁等改革推進本部の事務局から出されているパンフレットがございますけれども、こういうものを見ますと、行政サービスの向上、効率化、計画を立てて弾力的に仕事を進める、事後にしっかりチェックする。これは、いろいろな中身、会計原則の見直しとか企業会計原則とかそういうものを個々に見ますと、すべて中央省庁本体にも適用できるようなものがたくさんあるんじゃないかなという気がいたします。
 この点について、何もかにも一遍にはできないと思いますけれども、今後の、次の課題として、ぜひこの辺の取り組みについて前向きの御答弁を太田大臣の方からいただければと思います。
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太田一男#17
○太田国務大臣 これはむしろ大蔵大臣がおられれば大蔵大臣がお答えをした方がいいと思いますけれども、国の一般会計を、従来大福帳といいますか現金のやりとりだけで見ていたわけでありますけれども、そういう大福帳方式を改めて複式簿記にする、あるいは企業会計原則に準ずる形にするということは大蔵省の方でも検討を始めておるようでありますし、特に特別会計については、もともとそのような取り扱いができる余地があると思っております。私が所管しているわけではないけれども、今行政改革をやっておる立場からいいますと、今の委員の御指摘は十分に念頭に置いてまいりたいと思います。
 特殊法人は、再三ここでもお答えをしておりますけれども、現に今、その都度指摘されてきた問題に対してこたえるべく、再三閣議決定をいたしまして、特殊法人の状態を改善する法案もただいまこの国会に出ております。そして、私どもは、この独立行政法人がここで法律としてお認めいただいてスタートをするということを踏まえて、次の段階で、特殊法人についても同様の、透明性を確保し事後の評価というものがきちんとなされるような体制に改善をしていかなければいけないと考えております。
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倉成正和#18
○倉成委員 独立行政法人の制度というのは新しい試みでありますから、これがすべて最初からうまくいくとは限りませんが、今後の、この制度をうまく使って、同じような立場にある特殊法人の改革にも、そしてさらには中央省庁本体の改革にも生かしていくような方向で検討されて——こういうものがありますと、ほかのところは、同じような立場のものが、全然違う、透明性もない、会計も公開されてないということでそのままでいられるわけがない。やはり独立行政法人があって、それがトップランナーとして先行してこれからの行政改革ができていくんじゃないかと思いますので、ぜひその方向で進めていただきたいと思います。
 質疑時間が終了いたしましたので、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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高鳥修#19
○高鳥委員長 次に、戸井田徹君の質疑に入ります。
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戸井田徹#20
○戸井田委員 自由民主党の戸井田徹であります。よろしくお願いいたします。
 きょうはテレビカメラがここにあるのかなと思いながら実は期待して来たわけですけれども、しかし、なかなかそういう場には出させていただけない。しかし、何とかここで物を言える、言論の府で物を言える機会を与えていただいたということで、本当に実は自民党にも感謝いたしております。
 行政改革といいますと、私は省庁名のことがまず頭に浮かんでくるわけであります。最初から終わりまでどうも省庁名のことで大騒ぎして、結果出てきた省庁名を見て、なるほどなと。
 いろいろ勉強したわけでありますけれども、その中で、一つはこういうことがありました。役所の名前というのはそれぞれその時代を反映している、ある学者がそういうことを言っておりました。戦時中に軍需省だとかそういう名前があったように、後で振り返ってみると、その時代にしかなかったような名前というのが出てくるんだ。そうして考えてみると、今の役所の名前というのはどういうものかな、もっと年数がたってみて初めてわかることなのかな、そんな思いもありました。
 文部科学省、当初教育科学技術省でありました。いっときは文部省という名前が維持されるような情報もありました。しかし、結果的に文部科学省、科学技術庁の巻き返しがあったのかもわかりません。また、大蔵省が財務省に。非常に多くの方々が、こうした、たかが名前のことだけで、裏でいろいろなやりとりがあった、そういうことも肌で感じてきたわけであります。しかし、結果としてこういう名前がついたということを思えば、その名前のもとで、お互いけんかせずに力を合わせてこれから新しい時代に向けての日本を動かしていく、そういうエンジンになってほしいものだな、そういう目で行政改革というものを見させていただきました。
 文部大臣がおられますけれども、時間があるから早目に質問してくれということでありますので、文部大臣を最初にお願いしたいと思うのです。
 実はこの行革の議論の中でみんなそれぞれ言われていました、第三の開国のときだと。それぞれその時代時代のいろいろなシステムがあって、その中でもって国民は、そのシステムに知らず知らずのうちに合わされながら自分たちの人生を切り開いてきたわけであります。そして、その本人の意欲によって国を支える者にもなり、また自分が生きていくのが精いっぱいという人もいるかもわからない。しかし、公平にそういうチャンスを与えられなきゃならないという理念は、やはりこれは今も同じように息づいているんだろうというふうに思うわけであります。
 そこで、考えてみますと、我々が、今は小学校、中学校と義務教育があって、そしてそれぞれ希望に応じて高校に行き、またさらに上の高等教育である大学に行く、そういう手順を踏んでいくわけであります。自分自身に力をつけようと思えば、その手順をやはり踏んでいかざるを得ない部分がある。
 しかし、そういう中において、昔は、戦前と大くくりにしてみましたら、戦前はお金がなかったら高等教育を受けられないという基本的なシステムだったわけであります。ですから、自立するためには、というか、昔は自立そのものが、飯が食えるようになって初めて自立ということで、親元でもって食わしていけないから外に出てでっち奉公でもして働けということで、それが自立だったわけであります。しかし、そういう人の中にもやはり優秀な人間がいたかもわからない。だけれども、その人たちにはお金がないために、教育を受けるチャンス、より高等教育を受けるチャンスが与えられなかったという実態があるわけです。
 戦後はどうだろうか。どんどん経済成長のもとに個人個人の所得が上がっていった。それによって結果的にはみんな大学にも進学するようになった。四年制の大学に進学するのは三三%になった、短大以上だったら四七%ということを聞いております。高校を卒業して、なおかつ専門学校も含めていえば七割、八割というような数字も出てくるわけであります。
 そういうことを考えてみますと、その時代、戦前と戦後、大くくりで、戦前はお金がなければ高等教育を受けられなかった。でも、そういう進学率がありながら、戦後も本質的にはお金がなければ高等教育を受けられないシステムには変わりないわけであります。その結果がこういう、今現在景気が悪くなって、リストラされて、親が職がなくなった、親のお金で学校に行っている子供が、家に帰ってこいということで途中で勉学を断念せざるを得なかった、その子供が勉学をしていたか遊んでいたかは別として、現実には大学から戻ってこざるを得なかった者がある。経済の水位が低下していったことによってそのシステムがあらわになってきたんだろうというふうに思うわけであります。
 そういうふうにして考えてみますと、これからの新しい時代におけるシステムというのは、行政の枠組みだけでなしに、その社会の社会通念そのものも変えていくような、そういうシステム転換がなされなきゃならないんじゃないかなと思うんですね。
 そういう中でも一番大きな影響力があるのは何かといったら、子供の学費だろうというふうに私は思うわけです。子供が十八歳で自立できるようなシステムができ上がってきたら親も自立ができる。一番所得の高い年代のときに子供を大学にやらなきゃならない、その費用を親がほとんど負担しなきゃならない、そういうシステムがあるということは決していいことじゃないんじゃないかな。
 そして、資源もない、食糧も自給自足ができない、こういう日本の中で何が重要な宝だということになると、だれもが人材だと言う。その人材にどれだけの投資がなされているのかということを考えると、今度新しい時代に入っていくには、その辺のところがしっかりとできていなきゃいけないんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 一人で話していてもしようがないので、大臣の時間もありますから、以上、私の本質的な考えはそういうことなんですけれども、今の制度と、それから将来に対する子供の教育費に対する見通しみたいなものがありましたら、ちょっと御答弁いただけたらありがたいんですけれども。
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有馬朗人#21
○有馬国務大臣 私は、随分現在は経済力がついて、御指摘のように、戦前と比べてはるかに、小学校、中学校は義務教育でありますが、高等学校以上に進む人がふえてきて、高等学校はほとんど、もう九八%ぐらいでございますので、ほとんど行っていますね。大学も今御指摘のように非常に多くなってきた。
 ここで、経済的な面で、やはり奨学金を十分大学に対しては準備しておくというふうなことが必要であろうかと思っています。特に私は、戦後のごく初めでありまして、戦前的考えと戦後の考えとの中間ぐらいのときに旧制の高校、大学を出ましたけれども、そのときに本当に奨学金のお世話になりました。そのことが一つ。
 それから、日本は、かなり、私は心配しておりますことは、大学の入学金と、それから授業料が高過ぎると思うのです、世界的に比べて。アメリカの私立の方が日本の私立より高いですけれども、それでも西欧諸国はただの国が非常に多い、高等教育においては。こういうことも考えまして、やはり入学金、授業料というものはできるだけ抑えていくというふうなことを今後していかなくちゃならないと思います。
 そういう意味で、奨学会、日本育英会ということが正しいんですが、日本育英会、大変努力をいたしておりまして、先ほど申しました奨学金を非常に、抜本的に今ふやしているところでございます。平成十一年度予算では、大幅に無利子奨学金の貸与月額を増額していただいたり、貸与人数の増額を図っているところでございます。それから、資金を有効に活用し、極力多くの学生を支援するという観点から、有利子の奨学金について、貸与人数の大幅な増員を図っておりますし、貸与月額の選択制の導入、また貸与に係る学力基準及び家計基準を緩和するというふうな努力をしているところでございます。
 できるだけ、だれでも行きたい人、勉強したい人は高等教育を受けさせたいと思っております。
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戸井田徹#22
○戸井田委員 ありがとうございます。
 確かに、この十一年度でも有利子の奨学金の枠は一挙に倍にふえた、そういう意味はわかるんです。我々もわいわい大騒ぎしましたし、文部省のしりをさんざんたたきました。その結果で倍かな。だけれども、倍というのも確かに大きいように思うんですけれども、じゃ同じシステムのアメリカと比べたらどうなんだろうか。
 アメリカの奨学金というのは、大ざっぱでありますけれども、私の知っている情報では、四兆円という、日本の規模のはるかに、二けた以上の倍数であることは間違いない。そういうことを考えると、もっと根本的な、発想を変えてやらなきゃいけないんじゃないかな、そうしないとこの一けたの差というのは埋められないんじゃないかな、そういうふうに思うんですね。そして、それをするだけのものがあるのがこの奨学金だと私は思うわけであります。
 同時に、私は、いろいろ調べていく過程の中でもって、私立の大学で慶応大学が、学生に対して、有利子の奨学金を学生に借りさせる、そしてその保証を学校法人がするという制度でもって、非常にそれが学生にも好意的に受けとめられている。そして、そういう制度を聞いて、今度ライバルである早稲田大学が同じようにこれをやろうということを言い出してきた。こういう動きというのは、逆にこれからの、今のこの行革の時代に非常にマッチした動きであって、私立大学が、そういう制度を持っていない、そういう大学はこれから先、生き残っていけない、そういう効果をあらわしてくるんじゃないかな、お互い競争の中でもって学生のための奨学金制度を充実させていく、それが充実している学校を親も子供も選択していく、そういう時代に変わっていくんじゃないかな。そういう二つが相まって、そしてそこに官の何らかの、利子補給なり、そういう制度ができ上がっていくことによって非常に理想的な制度ができ上がっていくんじゃないかな、私はそういうふうに思うわけであります。
 大変長い時間ありがとうございました。参議院の方に行くのに十五分あったら行けると思いますので、どうぞ。
 それでは、行革の方の、特に今回の行政改革の中で、総理大臣のリーダーシップということがちょくちょく出てくるわけでありますし、また、総理のリーダーシップの強化ということで、それができる体制ということで練られたんだろうというふうに思うわけであります。
 私は法律の文章を読んでいるとすぐわからなくなるものですから、自分でもって総理になったとしてと考えるわけですね。自分のスタッフはどれだけいるんだろうか、そういうことを思ってずっと考えていくと、官房長官がいて、官房副長官が二人いる。そしてそれ以外に、今度は内閣府というのが出てくるわけですね。内閣府の中にまた大臣とともに副大臣がいる。そして政務官がいる。さらに今度副長官補というのがあるわけですね。それからまだ総理の秘書官があるだろうし、さらに補佐官という制度も、平成八年ですかにできている。これがそれぞれあって、それぞれきちっとした連係プレーがとれるのかな。そして順位、そのお互いの関係というのはどうなっているのかな。さらに今度は省庁間の調整システムまでができ上がってきている。そういうことを思うと、整合性のとれた制度になっているんだろうか。
 太田長官が総理になったとして、それがそういうふうに、行き違いのないような制度になっているのかどうか、その辺のことをちょっとお聞きしたいんですけれども。
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太田一男#23
○太田国務大臣 たびたび申し上げておりますけれども、この中央省庁改革の柱は、私は大きく言えば二本だと思うのです。そのうちの一本が政治リーダーシップ、特に、法律の言葉で言えば内閣機能の強化であります。内閣機能の強化といったって、抽象的な話ではなくて、内閣総理大臣のリーダーシップをはっきり明示的に強化をすることであります。
 今のお尋ねの、この内閣官房及び内閣府の中の幹部の、やたらにいろいろな肩書ができているけれどもどうなんだという御質問に対しては、きちんと答えられるわけでございます。
 というのは、内閣官房というのは、まさに内閣総理大臣、内閣官房長官と一体、同一人格、大きく行政、政府の機構でいえば一体のものであるというふうに思えるわけでありまして、その一番大事な総理大臣が閣議において提案をする、発議権を持つということが、まさにその裏づけになるのが、内閣官房自身がそこで企画立案も、自分で案を出すんだ。今までは調整だけしかやらなかった。調整ではなくて、今度は企画立案もやるんだということは、内閣総理大臣自身が考えるんだということであります。そして、考えるのについては、一応官邸は、官邸というところに官房の人たちがいるんだというふうに考えればとりあえずはいいわけでありまして、それじゃ、そこだけで各省庁に対して号令をかけるだけのものが整えられるのかといえば、そうはいかないわけでありますから、相当の部分を、内閣府というものを設けて、その内閣府において重要な政策について四つの会議を設けるほか、そこで企画立案の機能を実際に持つ、そして各省に対して号令をかけて、総合調整をやりながら物事を進めていくということでございます。
 その中で、内閣官房の官房長官はどうかといえば、官房長官も総理の、一番近い、一番強力なスタッフでありますけれども、官房長官は今までどおりでありますし、それから、内閣官房副長官は今、現におられてやっておられる仕事を基本的にはずっと続けていくわけですから、これも疑問はない。
 そして、副長官補ですね。副長官補というのが新しく設けられた肩書でありますけれども、これは、従来内政審議室、外政審議室長などがやっている仕事、この仕事を引き続き官房副長官補が担当するわけであります。ただ、今までと違って室制をとらないというのは、組織が固定化、硬直化しないように弾力的な状態にとどめるために官房副長官補という肩書にしたということでございます。ここまでも大体今までと違わないから、おわかりいただけると思います。
 そこで、新しく設けられるのは内閣府でございます。内閣官房は前からある。内閣府の方は、これは新しく設ける役所でありますから、特に重要政策である経済財政諮問会議を初めとする四つの会議、それからそのほかの企画立案機能については、新しい役所でありますから新しい機能を、責任体制を組まなければいけない。そこに副大臣というものが登場する、それからまた政務官も登場するわけであります。
 それから、今の補佐官でございますけれども、これは補佐官、秘書官というのは、人によってどう使うかというのは違うわけであります。橋本さんのときは補佐官制度をとった。小渕内閣になってからは補佐官制度は事実上、だれも任命されておりません、とられておりません。それは、そのときそのときの総理大臣のお考えでもってどうにでも対応できるようにしようということでございます。
 特に大事なことは、このような内閣官房の幹部というものを特別職にしたというところが全然今までと違う話でございます。政治任用という考え方を初めてここで導入したわけでありまして、言ってみれば、特別任用にしたということが最大の、今度の政治リーダーシップということからいえば、人事権を文字どおり総理が持てるということが最も大切なところだと思っております。
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戸井田徹#24
○戸井田委員 そうすると、副長官補の中の、特別職ということは民間からも採用できるということですね。(太田国務大臣「そうです」と呼ぶ)そうですね。
 それと、内閣府の設置が挙げられているのですけれども、内閣府の中に特命担当大臣が置かれるということがあるのですけれども、この特命担当大臣の性格はどういうあれなんでしょうか。
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太田一男#25
○太田国務大臣 特命担当大臣は、いわゆる内閣府というものが全省庁に対して持っておる総合調整という機能があるのですけれども、その内閣府が持っておる総合調整機能のうちの特定の部分を担うわけでありますから、特命の担当大臣も同時に全省庁に対して総合調整機能を持つわけです。
 だから、例えば、経済財政諮問会議担当の特命担当大臣ができるということになれば、これは予算編成の基本方針についてかかわるわけでありますから、文字どおり全省庁に対して調整権限を持つわけであります。大変これは強力な存在であります。
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戸井田徹#26
○戸井田委員 総理がリーダーシップを持ちながらいろいろ動ける、そういうのは何となくわかるわけですけれども、さっき申し上げましたように、内閣府がある、今までどおりの内閣官房がある、そして、さらに特命担当大臣というのが出てきて、それを総合調整するのは本来は官房長官であるわけですね。それと内閣府の担当大臣と、そこらの関係というのはどういうふうになるのですか。その辺がまだもう一つわからないのですけれども。
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太田一男#27
○太田国務大臣 内閣府は新しい役所でありますから、今のような直接総理を支えて、直属のものであって、全省庁に対する総合調整をやるというところは新しいことでありますから、まだよくわからない、ぴんとこないということはそのとおりだろうと思います。
 その中で、官房長官と特命担当大臣の関係というのは、大変ここは難しいところだろうと私も正直言って思います。しかし、内閣官房長官は総理の直属の官房それから内閣府の全体に対して責任を持つ、そこの中で、一部についてこれは特命事項であるからこの大臣にお任せをしようということになるわけでございます。
 そういたしますと、例えば経済財政諮問会議であれば、その部分の企画立案については特命担当大臣が責任者になるわけであります。しかしながら、この特命担当大臣は、人事とかあるいはいわゆる内部の予算とか、そこまでは口を挟まないわけでありますから、そこは官房長官が、全体としての服務を統督するという部分については、あるいは人事については、官房長官が仕切るということになります。
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戸井田徹#28
○戸井田委員 もう一つ、自分自身がやはり総理になってみないとわからないのかもわかりませんけれども、基本的に総理大臣のリーダーシップの強化が行われたというのは、何となくわかるような気がいたします。
 今回の連休に、私は実は、コソボの難民キャンプに仲間四人と行ってきました。いろいろな情報が伝えられる中で、できるだけ近くでもって政治家としてやはり現場主義、現地を見てくる、そういうのが非常に重要なんじゃないかなというふうに思ったからであります。ですから、ホテルは要らない、寝袋でもいいと言いながら、二泊四日でもって強行軍でありましたけれども、現地にいたのはわずか一時間ちょっとでありました。しかし、そこで見えてくるものというのは、やはりあるわけですね。着のみ着のままで逃げてくる。
 着のみ着のままで逃げてくるというのはどういうことか。国境を越えてくる、どういうことなんだろう、そういうことを考えると、着のみ着のままの人間がまさに目の前にいるわけですね。この普通の安心した日本の社会で見ているとそういうものは見えてこないけれども、しかし、現地でもって、着のみ着のままで家族が逃げてくる。それも女子供だけ、年寄りだけだ。そういう実態を見てくると、まさに報道されて、本当にあるんだろうか、ないんだろうか、言われていた民族浄化というようなことが非常に強い印象として受けられる。
 そういうことを考えてみると、総理がリーダーシップを発揮するのに、昔のお庭番じゃないですけれども、総理の手元からあちこち飛んで、現地を見てきて、そしてそれを、生の報告をさっとできる、そういうシステムこそまさに総理の周辺に必要なことなんじゃないかなというふうに思うわけであります。
 それと同時に、一人でできることじゃないと。今、NHKで「元禄繚乱」をやっております。松の廊下が済んだところであります。ちょうど私の選挙区の姫路というところは赤穂の隣であるわけであります。地域柄非常にそういうことに関心があるわけですけれども、あの忠臣蔵の本懐を遂げることも、大石内蔵助一人でできたわけじゃないわけです。そして、四十七人がいたからできたわけでもないわけであります。その下に、三百の藩士がいたわけであります。その藩士が参画しない、しないということは、やはり自分としてはその当時は不名誉だったわけだ。ということになると、それであるにもかかわらず、あえてそこで、その行為を知っていても言わずにじっとしている仲間意識。さらに、それを支援する多くの民意というものがあって初めてああいうことが可能だったんじゃないかなということを考えると、これからはまさに、総理を中心にこの新しいシステムの中でもってみんなが一つになって国のために当たっていける、そういう体制をどうつくっていくかということだろうというふうに思うわけであります。
 そういうことを含めて考えていくと、これから一層切磋琢磨して、そして、この中央省庁再編法案が立派に通ることを心から祈念いたしまして、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
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高鳥修#29
○高鳥委員長 次に、山本幸三君の質疑に入ります。
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