山本譲司の発言 (行政改革に関する特別委員会)

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○山本(譲)委員 民主党の山本でございます。
 早速、民主党案に対して質問を行わせていただきます。
 現在この行政改革特別委員会で審議をされております中央省庁の再編法案、そして地方分権推進法案、この両案はいずれも今後の日本の国の形を大きく変える重要法案でございます。そして、これまでの委員会の中でも、政府側の各大臣の答弁におきましても、再三再四、今回の改革は、明治維新あるいは第二次世界大戦後、そして今回、第三番目の大改革である、こうおっしゃっているわけであります。特に総務庁長官あるいは自治大臣は、その中で、政治のリーダーシップをこれから高めていくんだ、こうも述べられているわけでございます。
 しかし、その一方で、小渕総理大臣の姿勢を見てみますと、どうもそうじゃないのじゃないかという感じが強くするわけでございます。この委員会の初日あるいは二日目、総括質疑がございました。これだけ大きな重要法案であるにもかかわらず、なかなか自分から答弁に立とうとされない、自分の考えをみずから積極的におっしゃろうとしない。さらに、三日目は総括的な質疑でございました。総裁選の準備が忙しかったのかどうなのか、なかなか委員会にも出てこられなかったわけでございます。
 そこで、まず最初に、政治の指導力の強化、とりわけ内閣総理大臣のリーダーシップの確立、この点について伺いたいと思います。
 現在、国際社会はだんだんボーダーレス化が進みまして、それぞれの国の政治的なリーダー、それぞれの首脳が活発に首脳外交を展開していくという時代に入ってきたわけでございますが、一九七五年のフランスのランブイエで行われましたサミットを初めといたしまして、その後、G7でありますとかあるいはWTO、さらにはアジアの各国がだんだん台頭をしてきまして、APECでありますとか、年に何度も何度も首脳同士が話し合うという機会がふえてまいりました。そして、議論を積極的に行っていかなくてはならないという時代に入ってまいりました。こういう各国間のマルチな会合だけではなくて、二国間の外交というものもこれからまた、今もですが、今後さらにどんどん展開をされてくる、また加速をしてくる時代になってくると思います。
 そこで、このような時代にあって、私が強く感じるのは、我が国のリーダーの顔がなかなか見えてこない、こういうことです。
 御承知のように、我が国は世界第二の経済大国でございまして、またODAにおきましては世界最大の支援国でございます。それにもかかわらず、我が国が国際社会でリーダーシップを発揮する機会は、今申し上げましたような存在感と比べまして大変少ないというのが率直な感想でございます。そして、何よりもやはり総理大臣、日本のリーダーの顔が見えないということが問題なんです。
 これは、我が国が地理的に不利だとか言語上の問題、こういうことがあるかもしれませんが、しかし、政治ですね、特に指導者におきまして、これまで本当にほかの国に、外国に、対外的に明確なはっきりとしたメッセージを送ることができなかったと私は考えております。
 政治制度から見ても、我が国がこれまで特にリーダーシップを発揮しにくかったということはないと思っています。確かに、アメリカでありますとかフランス、これは大統領制です。大統領制の方が直接国民から信託を受けるわけでございますから、国家元首が国際社会の中で堂々と意見を言う、指導力を国内的に発揮しやすい、そして対外的にも自信を持って言えるということはあるかもしれませんけれども、しかし、議院内閣制の国もあります。イギリスのサッチャーさんにしてもドイツのコールさんにしても、明確に自分自身の、みずからの意思をしっかりと国際社会に伝えてきたわけです。そして、これを国際社会も十分尊重してきたわけでございます。したがって、リーダーシップを発揮できなかったというそのことをこれまでの制度のせいにするというのは、やはり間違いじゃないか。
 振り返ってみますと、これまでの我が国の指導者を見てみますと、これは私の感想でございますが、特に顔が見えなくなったのは竹下総理あたりからじゃないかと思うのです。それ以前でも国際社会に明確なメッセージを送ってきたと言うにはまだまだだったと思いますが、それは、国力がいまだ十分でなかった、そういう国際的な日本の地位なんかもあったと思います。しかし、国内だけで見てみますと、例えば日米安保の岸さん、あるいは所得倍増計画の池田さん、あるいは列島改造計画の田中さんと、それなりに存在感はあったと思うのですが、バブルを迎えまして、我が国の経済社会が国際的な地位を占めるような時代になったにもかかわらず、指導者の顔が見えない、こういうギャップはどんどんふえてきていると思うのです。これは私だけの感想じゃないと思います。
 そして現在、このようなリーダーの顔が見えないという政治、これは国内的にも当然継続をできない状態だと思います。そこで、こういう法案を審議するに至ったと思うのです。追いつけ追い越せということで、欧米に対するキャッチアップですね、これはもう終わって、明確な目標のない時代にどうも入ってきたのじゃないかというような評価もある現在の日本において、これまでの利益調整型の政治から、やはり真のリーダーシップを発揮する総理大臣というのが不可欠になってきたと思います。
 今後、我が国のリーダーとなる総理大臣は、やはり明確な理念を持って、そして国民にしっかりと説明をする、そして説得をする人でなくてはならないと思います。このことは、やはりリーダーの説明を明確に整える体制をしっかりと整備することと、そして、この目標のない時代だからこそ、やはり政治家がしっかりと理念を持っていかなくてはならない。しかし、実際やってみたら、それが国民の望むことと大きくかけ離れてしまった、そういうときには、リーダーに対して国民が明確にノーと言えるような仕組みもやはり必要だと思います。また、そのために、リーダーが仕事をしやすいというような環境をしっかりとつくっていかなくてはならないと思います。
 そこで、今の政府案の内閣機能の強化、このような、今申し上げたような明確な意思を持って検討されたとは、この間の質疑を聞いてもおよそ思えないというのが私の感想でございます。中身は、そのほとんどが現行法で可能なことばかりでございまして、結局、組織を若干いじっただけという印象がぬぐえないというのが私の感想でございます。
 これで本当に政治の指導力が発揮をできるのか、とりわけ与党のリーダーである、これは総理大臣でございます、総理大臣みずからが率いる与党が掲げた公約の実現に向けて指導力を発揮できるのかは大変疑問であります。これは裏を返せば、公約を実現できなくても責任をとらなくてもよい、すなわち、今と全然変わらない状況になってしまうんじゃないかという危惧がございます。
 そこで、民主党提案者に伺います。
 今まで私が申し上げました懸念、これは民主党に所属する議員の共通の懸念であると思います。提案者も当然同様の懸念を抱いていると思います。今提案されているこの民主党案では、具体的にどのような手法をもって政治の指導力を確保しようとされているのか。特に、再三申し上げましたように、総理がみずからの責任でつくり上げた与党の政策を実現するためにどのようなツールが用意をされているのか、明確に御説明をお願いいたします。

発言情報

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発言者: 山本譲司

speaker_id: 16662

日付: 1999-06-09

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会