行政改革に関する特別委員会

1999-06-09 衆議院 全600発言

⚠️ 発言のコピー・転載時は出典元URL(kokkai.ndl.go.jpおよびkokkai-data.com)を必ず残してください。改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

会議録情報#0
平成十一年六月九日(水曜日)
    午前九時三十分開議
  出席委員
   委員長 高鳥  修君
   理事 伊吹 文明君 理事 岩永 峯一君
   理事 杉山 憲夫君 理事 虎島 和夫君
   理事 山口 俊一君 理事 小林  守君
   理事 田中 慶秋君 理事 若松 謙維君
   理事 中井  洽君
      飯島 忠義君    岩下 栄一君
      衛藤 晟一君    小野寺五典君
      大野 松茂君    岡部 英男君
      金田 英行君    熊谷 市雄君
      倉成 正和君    河本 三郎君
      実川 幸夫君    砂田 圭佑君
      滝   実君    戸井田 徹君
      中野 正志君    萩山 教嚴君
      細田 博之君    牧野 隆守君
      松本 和那君    水野 賢一君
      宮島 大典君    宮本 一三君
      森  英介君    山本 幸三君
      吉川 貴盛君    岩國 哲人君
      上田 清司君    桑原  豊君
      島   聡君    末松 義規君
      中川 正春君    中桐 伸五君
      平野 博文君    藤田 幸久君
      山本 譲司君    石垣 一夫君
      佐藤 茂樹君    並木 正芳君
      桝屋 敬悟君    小池百合子君
      西川太一郎君    三沢  淳君
      中島 武敏君    春名 直章君
      平賀 高成君    松本 善明君
     知久馬二三子君    畠山健治郎君
      深田  肇君
 出席国務大臣
        内閣総理大臣  小渕 恵三君
        法務大臣    陣内 孝雄君
        大蔵大臣    宮澤 喜一君
        文部大臣
        国務大臣
        (科学技術庁長
        官)      有馬 朗人君
        厚生大臣    宮下 創平君
        農林水産大臣  中川 昭一君
        通商産業大臣  与謝野 馨君
        運輸大臣
        国務大臣
        (北海道開発庁
        長官)     川崎 二郎君
        郵政大臣    野田 聖子君
        労働大臣    甘利  明君
        建設大臣
        国務大臣
        (国土庁長官) 関谷 勝嗣君
        自治大臣
        国務大臣
        (国家公安委員
        会委員長)   野田  毅君
        国務大臣
        (内閣官房長官
        )
        (沖縄開発庁長
        官)      野中 広務君
        国務大臣
        (総務庁長官) 太田 誠一君
        国務大臣
        (防衛庁長官) 野呂田芳成君
        国務大臣
        (経済企画庁長
        官)      堺屋 太一君
        国務大臣
        (環境庁長官) 真鍋 賢二君
        国務大臣
        (金融再生委員
        会委員長)
               柳沢 伯夫君
 出席政府委員
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局長      河野  昭君
        内閣審議官
        兼中央省庁等改
        革推進本部事務
        局次長     松田 隆利君
        内閣官房内閣内
        政審議室長
        兼内閣総理大臣
        官房内政審議室
        長       竹島 一彦君
        内閣法制局長官 大森 政輔君
        金融監督庁検査
        部長      五味 廣文君
        金融監督庁監督
        部長      乾  文男君
        総務庁長官官房
        審議官     大坪 正彦君
        総務庁長官官房
        審議官     西村 正紀君
        総務庁行政管理
        局長      瀧上 信光君
        総務庁行政監察
        局長      東田 親司君
        防衛庁長官官房
        長       守屋 武昌君
        法務省人権擁護
        局長      横山 匡輝君
        外務省条約局長 東郷 和彦君
        大蔵大臣官房長 溝口善兵衛君
        厚生大臣官房総
        務審議官    真野  章君
        厚生省生活衛生
        局長      小野 昭雄君
        厚生省社会・援
        護局長     炭谷  茂君
        社会保険庁次長 宮島  彰君
        通商産業省産業
        政策局長    江崎  格君
        通商産業省環境
        立地局長    太田信一郎君
        郵政大臣官房長
        事務代理    鍋倉 真一君
        郵政省簡易保険
        局長      足立盛二郎君
        建設大臣官房長 小野 邦久君
        建設省都市局長 山本 正堯君
        建設省河川局長 青山 俊樹君
        建設省道路局長 井上 啓一君
        建設省住宅局長 那珂  正君
        自治省行政局長
        兼内閣審議官  鈴木 正明君
        自治省財政局長 二橋 正弘君
 委員外の出席者
        議員      安住  淳君
        議員      小林  守君
        議員      末松 義規君
        議員      田中 慶秋君
        議員      中川 正春君
        参考人
        (日本銀行理事
        )       小畑 義治君
        参考人
        (預金保険機構
        理事長)    松田  昇君
        衆議院調査局第
        三特別調査室長 鈴木 明夫君
委員の異動
六月八日             
 辞任         補欠選任
  濱田 健一君     畠山健治郎君
同月九日             
 辞任         補欠選任
  小野寺五典君     岡部 英男君
  大野 松茂君     飯島 忠義君
  熊谷 市雄君     吉川 貴盛君
  松本 和那君     滝   実君
  岩國 哲人君     島   聡君
  中桐 伸五君     上田 清司君
  藤田 幸久君     桑原  豊君
  春名 直章君     中島 武敏君
  畠山健治郎君    知久馬二三子君
同日               
 辞任         補欠選任
  飯島 忠義君     大野 松茂君
  岡部 英男君     小野寺五典君
  滝   実君     松本 和那君
  吉川 貴盛君     熊谷 市雄君
  上田 清司君     中桐 伸五君
  桑原  豊君     藤田 幸久君
  島   聡君     岩國 哲人君
  中島 武敏君     春名 直章君
 知久馬二三子君     畠山健治郎君
六月八日
 内閣法の一部を改正する法律案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二二号)
 首相府設置法案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二三号)
 内閣府設置法案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二四号)
同月七日
 地方分権一括法案の早期成立に関する請願(園田修光君紹介)(第四二一二号)
 同(熊代昭彦君紹介)(第四四〇〇号)
 国民生活を重視した行政改革等に関する請願(松本惟子君紹介)(第四二一三号)
 同(石井郁子君紹介)(第四三六七号)
 同(辻元清美君紹介)(第四三六八号)
 同(中西績介君紹介)(第四三六九号)
 同(松本龍君紹介)(第四三七〇号)
 国立病院・療養所の廃止・民営化、独立行政法人化反対に関する請願(金田誠一君紹介)(第四二一四号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第四二一五号)
 同(原口一博君紹介)(第四二一六号)
 同(古川元久君紹介)(第四二一七号)
 同(石井郁子君紹介)(第四三七一号)
 同(大森猛君紹介)(第四三七二号)
 同(金子満広君紹介)(第四三七三号)
 同(金田誠一君紹介)(第四三七四号)
 同(木島日出夫君紹介)(第四三七五号)
 同(児玉健次君紹介)(第四三七六号)
 同(穀田恵二君紹介)(第四三七七号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第四三七八号)
 同(佐々木陸海君紹介)(第四三七九号)
 同(志位和夫君紹介)(第四三八〇号)
 同(辻第一君紹介)(第四三八一号)
 同(寺前巖君紹介)(第四三八二号)
 同(中路雅弘君紹介)(第四三八三号)
 同(中島武敏君紹介)(第四三八四号)
 同(中林よし子君紹介)(第四三八五号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第四三八六号)
 同(春名直章君紹介)(第四三八七号)
 同(東中光雄君紹介)(第四三八八号)
 同(平賀高成君紹介)(第四三八九号)
 同(不破哲三君紹介)(第四三九〇号)
 同(藤木洋子君紹介)(第四三九一号)
 同(藤田スミ君紹介)(第四三九二号)
 同(古堅実吉君紹介)(第四三九三号)
 同(松本善明君紹介)(第四三九四号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第四三九五号)
 同(山原健二郎君紹介)(第四三九六号)
 同(吉井英勝君紹介)(第四三九七号)
 通商産業省諸機関の独立行政法人化、民営化、整理・統廃合等反対に関する請願(辻元清美君紹介)(第四三九八号)
 国立試験研究機関の独立行政法人化反対に関する請願(辻元清美君紹介)(第四三九九号)
同月八日
 国民生活を重視した行政改革等に関する請願(井上一成君紹介)(第四七〇一号)
 国立病院・療養所の廃止・民営化、独立行政法人化反対に関する請願(井上一成君紹介)(第四七〇二号)
 同(坂上富男君紹介)(第四七〇三号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第四七〇四号)
 国立試験研究機関の独立行政法人化反対に関する請願(田中慶秋君紹介)(第四七〇五号)
 同(辻元清美君紹介)(第四七〇六号)
同月九日
 地方分権一括法案の徹底審議と地方事務官の地方公務員への移管に関する請願(鹿野道彦君紹介)(第四八四二号)
 同(島津尚純君紹介)(第四八四三号)
 同(中川正春君紹介)(第四八四四号)
 同(葉山峻君紹介)(第四八四五号)
 同(松本惟子君紹介)(第四八四六号)
 同(松本龍君紹介)(第四八四七号)
 同(伊藤英成君紹介)(第五〇九六号)
 同(伊藤忠治君紹介)(第五〇九七号)
 同(石井紘基君紹介)(第五〇九八号)
 同(石橋大吉君紹介)(第五〇九九号)
 同(岩田順介君紹介)(第五一〇〇号)
 同(上原康助君紹介)(第五一〇一号)
 同(小沢鋭仁君紹介)(第五一〇二号)
 同(奥田建君紹介)(第五一〇三号)
 同(川端達夫君紹介)(第五一〇四号)
 同(神田厚君紹介)(第五一〇五号)
 同(北村哲男君紹介)(第五一〇六号)
 同(玄葉光一郎君紹介)(第五一〇七号)
 同(小平忠正君紹介)(第五一〇八号)
 同(古賀一成君紹介)(第五一〇九号)
 同(今田保典君紹介)(第五一一〇号)
 同(近藤昭一君紹介)(第五一一一号)
 同(佐々木秀典君紹介)(第五一一二号)
 同(佐藤謙一郎君紹介)(第五一一三号)
 同(佐藤敬夫君紹介)(第五一一四号)
 同(坂上富男君紹介)(第五一一五号)
 同(城島正光君紹介)(第五一一六号)
 同(仙谷由人君紹介)(第五一一七号)
 同(田中甲君紹介)(第五一一八号)
 同(土肥隆一君紹介)(第五一一九号)
 同(原口一博君紹介)(第五一二〇号)
 同(日野市朗君紹介)(第五一二一号)
 同(福岡宗也君紹介)(第五一二二号)
 同(細川律夫君紹介)(第五一二三号)
 同(堀込征雄君紹介)(第五一二四号)
 同(前原誠司君紹介)(第五一二五号)
 同(松沢成文君紹介)(第五一二六号)
 同(山花貞夫君紹介)(第五一二七号)
 同(山元勉君紹介)(第五一二八号)
 同(山本孝史君紹介)(第五一二九号)
 地方分権一括法案中の駐留軍用地特別措置法改正反対に関する請願(古堅実吉君紹介)(第四八四八号)
 同(中川智子君紹介)(第五一三〇号)
 農林水産試験研究・作業施設等機関の独立行政法人化案の見直しに関する請願(中林よし子君紹介)(第四八四九号)
 同(藤田スミ君紹介)(第四八五〇号)
 同(松本善明君紹介)(第四八五一号)
 国民生活を重視した行政改革等に関する請願(井上一成君紹介)(第四八五二号)
 同(中路雅弘君紹介)(第四八五三号)
 同(中林よし子君紹介)(第四八五四号)
 同(東中光雄君紹介)(第四八五五号)
 同(矢島恒夫君紹介)(第四八五六号)
 同(福岡宗也君紹介)(第五〇八九号)
 国立病院・療養所の廃止・民営化、独立行政法人化反対に関する請願(井上一成君紹介)(第四八五七号)
 同(家西悟君紹介)(第四八五八号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第四八五九号)
 同(近藤昭一君紹介)(第五〇九〇号)
 同(中川智子君紹介)(第五〇九一号)
 同(畠山健治郎君紹介)(第五〇九二号)
 通商産業省諸機関の独立行政法人化、民営化、整理・統廃合等反対に関する請願(石井郁子君紹介)(第四八六〇号)
 同(金子満広君紹介)(第四八六一号)
 同(児玉健次君紹介)(第四八六二号)
 同(穀田恵二君紹介)(第四八六三号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第四八六四号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第四八六五号)
 同(寺前巖君紹介)(第四八六六号)
 同(中林よし子君紹介)(第四八六七号)
 同(春名直章君紹介)(第四八六八号)
 同(平賀高成君紹介)(第四八六九号)
 同(藤田スミ君紹介)(第四八七〇号)
 同(古堅実吉君紹介)(第四八七一号)
 同(松本善明君紹介)(第四八七二号)
 同(山原健二郎君紹介)(第四八七三号)
 同(吉井英勝君紹介)(第四八七四号)
 同(土井たか子君紹介)(第五〇九三号)
 同(山花貞夫君紹介)(第五〇九四号)
 国立試験研究機関の独立行政法人化反対に関する請願(金子満広君紹介)(第四八七五号)
 同(佐々木憲昭君紹介)(第四八七六号)
 同(瀬古由起子君紹介)(第四八七七号)
 同(中林よし子君紹介)(第四八七八号)
 同(春名直章君紹介)(第四八七九号)
 同(平賀高成君紹介)(第四八八〇号)
 同(藤木洋子君紹介)(第四八八一号)
 同(藤田スミ君紹介)(第四八八二号)
 同(松本善明君紹介)(第四八八三号)
 同(山原健二郎君紹介)(第四八八四号)
 同(川内博史君紹介)(第五〇九五号)
は本委員会に付託された。
本日の会議に付した案件
 参考人出頭要求に関する件
 地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第九一号)
 内閣法の一部を改正する法律案(内閣提出第九六号)
 内閣府設置法案(内閣提出第九七号)
 国家行政組織法の一部を改正する法律案(内閣提出第九八号)
 総務省設置法案(内閣提出第九九号)
 郵政事業庁設置法案(内閣提出第一〇〇号)
 法務省設置法案(内閣提出第一〇一号)
 外務省設置法案(内閣提出第一〇二号)
 財務省設置法案(内閣提出第一〇三号)
 文部科学省設置法案(内閣提出第一〇四号)
 厚生労働省設置法案(内閣提出第一〇五号)
 農林水産省設置法案(内閣提出第一〇六号)
 経済産業省設置法案(内閣提出第一〇七号)
 国土交通省設置法案(内閣提出第一〇八号)
 環境省設置法案(内閣提出第一〇九号)
 中央省庁等改革のための国の行政組織関係法律の整備等に関する法律案(内閣提出第一一〇号)
 独立行政法人通則法案(内閣提出第一一一号)
 独立行政法人通則法の施行に伴う関係法律の整備に関する法律案(内閣提出第一一二号)
 内閣法の一部を改正する法律案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二二号)
 首相府設置法案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二三号)
 内閣府設置法案(鹿野道彦君外六名提出、衆法第二四号)
 派遣委員からの報告聴取
    午前九時三十分開議
     ————◇—————
この発言だけを見る →
高鳥修#1
○高鳥委員長 これより会議を開きます。
 内閣提出、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案並びに内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案の各案を一括して議題といたします。
 各案審査のため宮城県及び三重県に委員を派遣いたしましたので、派遣委員からの報告を聴取いたします。第一班山口俊一君。
この発言だけを見る →
山口俊一#2
○山口(俊)委員 第一班、宮城班の派遣委員を代表いたしまして、団長にかわりまして私からその概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、高鳥修委員長を団長として、若松謙維君、小野寺五典君、熊谷市雄君、中野正志君、中桐伸五君、平野博文君、三沢淳君、松本善明君、深田肇君と私、山口俊一の十一名であります。
 現地における会議は、ホテル仙台プラザにおいて開催をし、午前は地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案、午後は内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案につきまして、まず、団長からあいさつを行い、会議の運営及び議事順序を説明し、派遣委員及び意見陳述者を紹介した後、それぞれ意見陳述者より意見を聴取し、これに対し、各委員より熱心な質疑が行われました。
 まず、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案につきましては、意見陳述者は、宮城県岩出山町長佐藤仁一君、福島大学行政社会学部助教授市川喜崇君、岩手県自治体労働組合総連合中央執行委員長菅野恒信君の三名でありました。
 以下、その陳述内容につきまして簡単に御報告申し上げますと、地方財源確保のための国、地方の財源配分の見直し、地方分権の受け皿としての市町村合併の必要性、自治事務に対する国の是正要求等の関与規定の削除、地方議会議員定数の上限規定の不当性、自治紛争処理委員の第三者性に対する疑義、分権の柱となるべき市町村の自主性、自立性の強化、危機的状況にある地方財政に対する国の対応の欠如などについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 次いで、各委員から意見陳述者に対し、今後行われるべき税財源の移譲に対する要望、分権の受け皿としての市町村合併に対する見解、膨大な一括法案に対する十分な審議時間の確保についての考え、財源移譲を伴わない一括法案の成立後の真の地方分権の実現性、権限移譲による事務量増大に対する地方自治体の対応、市町村合併の適正規模についての見解、分権による地方自治体の責任の増大に対する決意、少子・高齢化に向けた地方公共団体独自の施策に対する国の関与の実態、大型公共事業の地方密着型への見直しについての意見、一括法案に対する評価、一括法案のうち修正すべき事項、住民投票についての見解などについて質疑が行われました。
 次に、内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法律案につきましては、意見陳述者は、東北経済連合会専務理事芳賀滋彌君、宮城大学助教授糸瀬茂君、元水産庁東北区水産研究所企画連絡室長安井達夫君の三名でありました。
 以下、その陳述内容につきまして簡単に御報告申し上げますと、中央省庁等改革関連法律案への全面的な賛成とその内容の実現への期待、地方分権及び規制緩和並びに地方行財政改革との一体的推進による中央省庁等改革の実効性確保の必要性、米英における金融監督のあり方を踏まえ金融の企画立案機能のすべてを金融庁に一元化し財務省は財政健全化をその使命とすべきこと、国の試験研究機関が行う試験研究はより多くの労力と時間を要する実情にあること、試験研究機関の独立行政法人化は職員の研究業務への専念と効率的業務の遂行を妨げる懸念などについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 次いで、各委員から意見陳述者に対し、環境庁の環境省への格上げについての所感、関連法律案において財政と金融の完全分離がなされているという認識に対する意見、財政と金融は利益相反する関係にあることについての見解、ペイオフを延期することの是非、道州制について描いている具体的イメージ、地方行財政改革において行うべき優先課題、国家公務員の定数削減、政府委員の廃止及び副大臣制度の導入についての見解、官と民との役割分担のあり方、試験研究機関の業務を三年ないし五年ごとに評価することによる影響、農林漁業関係の試験研究機関を独立行政法人化することによる東北経済への影響、独立行政法人制度の創設と特殊法人改革との関連性についての見解、国地方係争処理委員会を総務省に設置することの是非などについて質疑が行われ、滞りなくすべての議事を終了いたしました。
 以上が第一班の会議の概要でありますが、会議の内容は速記により記録をいたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。
 なお、速記録ができましたら、本委員会議録に参考として掲載されますようにお取り計らいをお願い申し上げます。
 以上をもって第一班の報告を終わりたいと思いますが、今回の会議の開催につきましては、地元の関係者を初め、多数の方々に多大の御協力をいただき、極めて円滑に行うことができました。ここに深く感謝の意を表する次第であります。
 以上、御報告を申し上げます。
この発言だけを見る →
高鳥修#3
○高鳥委員長 次に、第二班中井洽君。
この発言だけを見る →
中井洽#4
○中井委員 第二班、三重班の派遣委員を代表いたしまして、その概要を御報告申し上げます。
 派遣委員は、団長として私、中井洽と、岩永峯一君、杉山憲夫君、小林守君、倉成正和君、水野賢一君、宮島大典君、中川正春君、石垣一夫君、平賀高成君、濱田健一君の十一名であります。
 現地における会議は、津市センターパレスホールにおいて開催し、午前は地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案、午後には内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法案につきまして、まず、私からあいさつを行い、会議の運営及び議事運営の順序を説明し、派遣委員及び意見陳述者を紹介した後、それぞれ意見陳述者より意見を聴取し、これに対し、各委員より熱心な質疑が行われました。
 まず、地方分権の推進を図るための関係法律の整備等に関する法律案については、意見陳述者は、三重県知事北川正恭君、愛知大学法学部助教授牛山久仁彦君、愛知学泉大学コミュニティ政策学部教授渡名喜庸安君の三名でありました。
 以下、その陳述内容につきまして簡単に御報告申し上げますと、真の地方の時代を築くためには国と地方公共団体の権限と責任を明確にする必要があること、この国の形を大局的に議論する必要があること、法定受託事務とされたものについて地域的事務であれば自治事務とすべきであること、国による自治事務への関与及び市町村に対する都道府県の関与を限定すべきであること、都道府県から市町村に対して財源保障をせずに条例による事務移譲がなされる懸念があること、住民を代表する機能を有する地方議会の議員定数について上限を法定することに疑問があることなどについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 次いで、各委員から意見陳述者に対して、地方分権一括法案についての地方公共団体の側からの評価、財政における地方分権のあるべき姿、法定受託事務の増加を抑制していく方策、社会保険行政において、地方事務官の行ってきた事務を国の直接執行事務とすることに伴って生じる住民サービスの低下、地方分権の定着に要する期間、市町村に対する都道府県の関与のあり方、駐留軍用地特別措置法の改正により憲法が保障する財産権が侵害されるおそれ、地方分権の一環として市町村合併が取り上げられている趣旨、地方自治基本法制定の必要性、地方分権一括法案及び中央省庁等改革関連法案の審議に当たって望まれる国会の姿勢などについて質疑が行われました。
 次に、内閣法の一部を改正する法律案等中央省庁等改革関連十七法案については、意見陳述者は、株式会社百五銀行頭取川喜田貞久君、日本労働組合連合会三重県連合会会長北岡勝征君、三重県国家公務員労働組合共闘会議議長作田豊彦君の三名でありました。
 以下、その陳述内容につきまして簡単に御報告申し上げますと、組織改革のためには実施部門への権限移譲、意思決定段階の簡素化、人事制度の改革、情報公開、責任の所在の明確化などが重要であること、行政改革は国民生活にどのような影響を与えるかを考慮するとともに一貫性を持って継続的に推進すべきでありそのためには指導者の強い信念が必要であること、国土交通省や総務省などの巨大省の設置により新たな権力集中を生むおそれがあること、情報公開の徹底を含む政策評価システムの充実の必要性、厚生省と労働省の統合の是非及び国立病院・療養所の独立行政法人化により不採算部門が切り捨てられる懸念があることなどについて、それぞれの立場から意見が述べられました。
 次いで、各委員から意見陳述者に対して、独立行政法人制度導入が行政改革全体に与える影響、事後チェック型行政への転換の意義、政治主導の政策立案の是非、地方支分部局への権限委譲についての地方の側からの評価、今後の我が国の進むべき方向、企業と行政における情報公開の進め方、国立病院・療養所の経営形態維持の必要性、行政改革が弱者切り捨てになるおそれ、政策評価、行政評価のあり方、国家公務員の定員削減が行政サービス供給に与える影響などについて質疑が行われ、滞りなくすべての議事を終了いたしました。
 以上が第二班の会議の概要でありますが、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はそれによって御承知願いたいと存じます。
 なお、速記録ができましたら、本委員会議事録に参考として掲載されますようお取り計らいをお願いいたします。
 以上をもって第二班の報告を終わりたいと思いますが、今回の会議の開催につきましては、地元の関係者を初め、多数の方々の多大の御協力をいただき、極めて円滑に行うことができました。ここに深く感謝の意を表する次第であります。
 以上、御報告申し上げます。
この発言だけを見る →
高鳥修#5
○高鳥委員長 以上で派遣委員からの報告は終わりました。
 お諮りいたします。
 ただいま報告のありました第一班及び第二班の現地における会議の記録は、本日の会議録に参照掲載することに御異議ありませんか。
    〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →
高鳥修#6
○高鳥委員長 御異議なしと認めます。よって、そのように決しました。
    —————————————
    〔会議の記録は本号(その二)に掲載〕
     ————◇—————
この発言だけを見る →
高鳥修#7
○高鳥委員長 この際、鹿野道彦君外六名提出、内閣法の一部を改正する法律案、首相府設置法案及び内閣府設置法案の各案を一括して議題といたします。
 趣旨の説明を求めます。小林守君。
    —————————————
 内閣法の一部を改正する法律案
 首相府設置法案
 内閣府設置法案
    〔本号(その一)末尾に掲載〕
    —————————————
この発言だけを見る →
小林守#8
○小林(守)議員 私は、民主党を代表して、ただいま議題となりました内閣法の一部を改正する法律案、首相府設置法案並びに内閣府設置法案について、その提案理由及び内容の概要を申し上げます。
 日本の内閣制度の機構と運営の実態は、同じように議院内閣制度を採用しているイギリスやドイツとは似て非なるものとなっております。官僚組織をリードする内閣総理大臣及び内閣を支える補佐機構の大きさや運用などの実態面もさることながら、政治と行政のあり方という根本的な思想に決定的な差があると言わざるを得ません。
 そもそも、議院内閣制度は、内閣を通じて政治がリーダーシップを発揮するための装置であるという認識が基盤にあって成り立つ制度であって、初めに行政ありきという明治憲法下の変則的な内閣制度の残滓をそのまま引きずっている我が国現行内閣制度は、世界的に見ても極めて異質な存在となっております。これは、官僚機構が政治からコントロールされずに強力な権限を行使できることから官僚の手によって守られ続け、事務次官会議の制度や、閣議は全会一致、閣議中心主義といった明治憲法下の原則を憲法が改正された際にもそのまま官僚により持ち込まれ、さも当たり前の原則のように言われて現在に至っております。このような、憲法には明記されていない、官僚がつくり上げた原理や原則により、内閣機能は形骸化し、官僚支配のシステムが強固に築かれているのであります。
 したがって、行政システムが硬直化している現在の状況では、政権交代しても事実上の官僚支配により何も変わることはなく、このような時代的な課題に対して大胆な解決方法を提示し、実現することはできません。さらに、政治のシステムにおいても、官僚依存体質の自民党政権が長期にわたり続いたため、時代の要請となっている個別の政策課題について、大胆な政治的リーダーシップを行使したり、国民に対し明確な責任を負うことができない状態になっております。
 景気低迷、少子高齢化、環境問題など、政治がリーダーシップを発揮して政府を通じて解決しなければならない問題が山積みしている今日では、政府の機能不全に対して国民から非常に厳しい目が向けられており、責任を持って課題を解決できない政治に対する不信がますます強くなるという悪循環が生じております。
 今求められていることは、政治のリーダーシップと責任によって国のあり方を決め、実行するシステムなのであります。このシステムによって、初めて国民は政治が責任を負うことの大切さを認識することができ、二十一世紀に向けた構造改革を大胆に推し進めることが可能となるのであります。
 ところで、政府の中央省庁等関連法においても内閣機能の強化がうたわれております。しかし、内閣総理大臣の指導性の明確化は、従来から当然の権利とされている閣議における内閣総理大臣の発議権を明記したにすぎず、事務次官会議、閣議の全会一致制、分担管理の原則など、官僚支配を裏づける旧態依然の制度はそのまま温存されております。これでは、内閣総理大臣が行政各部を直接指揮監督できず、官僚依存の縦割り行政は維持され続けることになってしまいます。
 そして、内閣、内閣総理大臣の補佐・支援体制についても、時の内閣総理大臣が重要と考える施策を遂行するために柔軟に組織を編成できない、基本方針を決定する審議会が法定事項となっているなど硬直的な組織体制となっており、スタッフも官僚中心のままとなっております。
 さらに、内閣府についても、予算、人事や組織体制を統括していないなど、政治的リーダーシップにより各省庁をコントロールする仕組みとしては極めて不十分と言わざるを得ません。
 私たち民主党は、内閣総理大臣がすぐれた政治的リーダーシップを発揮し、あわせて政治主導の予算編成と行政改革を実行するため、内閣法を改正し、首相府、内閣府を設置する法案を提案させていただきました。
 以下、法律案の要旨を申し述べます。
 第一に、内閣法改正案では、内閣総理大臣の権限を大幅に強化しております。まず、内閣は、首長たる内閣総理大臣の統括のもとにその職権を行使することとしております。そして、内閣総理大臣は、閣議の運営に関する基本的な方針を決定し、それに基づき閣議を主宰し、閣議における案件の発議は内閣総理大臣のみが行うことができることとする等の改正を行っております。
 第二に、首相府設置法案では、内閣総理大臣を強力にサポートするための機構の整備を行っております。国政についての重要事項の決定、内閣総理大臣の提案する基本方針の補佐、報道対応及び情報収集等を行うために、百名から二百名程度のスタッフを有する首相府を設置して、政治主導による行政のコントロールを行うこととしております。また、重要政策に関する基本方針を企画立案する合議機関を内閣総理大臣が柔軟に設置できるようにするなど、時の政治課題に柔軟に対応できる組織体制としております。
 第三に、内閣府設置法案では、行政全体の総合調整を行うための機構の整備を行っております。内閣総理大臣と首相府を強力に補佐し、政治主導の予算編成と行政改革等を実行するための組織としております。
 以上が、本法律案の趣旨であります。
 今こそ政治がみずからの責任によって行政のコントロール権を回復し、政治主導によって国内外の困難な諸課題に対応していかなければなりません。既存の考え方にとらわれることなく、議論を尽くして国民が納得する制度を構築したいと考えております。十分に議論を尽くしていただきますよう、よろしくお願いいたします。
この発言だけを見る →
高鳥修#9
○高鳥委員長 これにて趣旨の説明は終わりました。
    —————————————
この発言だけを見る →
高鳥修#10
○高鳥委員長 これより質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。岩永峯一君。
この発言だけを見る →
岩永峯一#11
○岩永委員 岩永です。
 約二週間以上、受け身でこの審議をしてまいりました。きょうは、ひとつ思う存分敬愛する田中筆頭理事初め皆さん方に御質問を申し上げたい、このように思っております。
 二十一世紀を間近に控えた今日、かつては社会に活力を持たせていた国家社会システムの肥大化、硬直化、制度疲労はまさにおびただしく、今やこのシステムが逆に社会の閉塞感を強め、国民の創造意欲を阻害する要因となっていることは御存じだろうと思います。この解決のために、国政全般を見渡していかなる価値を優先するかを総合的に判断し、かつ機動的な意思決定を行うことは、何よりも重要でございます。このため、行政のかなめとしてのかじ取りを行う内閣の機能強化は極めて重要であると私も考えるわけでございます。
 今般、民主党から、内閣法の一部を改正する法律案、そして首相府設置法案、内閣府設置法案の三つの法案が提出されました。これらの法案については、ごく短い時間ではありましたが、私も勉強させていただきました。その結果、民主党においても、現在の我が国の危機的状況を乗り越えようと真剣に模索をされていることはひしひしと感じた次第でございます。
 しかし、残念ながら、提出された法案は幾つかの点で重大な問題を抱えていると言わざるを得ません。そこで、何点か確認をさせていただきたいと思います。
 実は、答弁者がなかなか多弁で、この部分については相当な御見識のある先生でございますので、私の方から七点にわたって質問を先にさせていただきます。そして、それをメモっていただいて、また一括御答弁をいただければ、このように思っております。
 実は、甚だ失礼ながら、私がちょっと勉強させていただいただけでも、民主党の提案は、今回の政府案を土台に焼き直しをされているような部分が多うございました。さらに重大なことは、今回の省庁改革においては、中央省庁全体がどのような姿となるかを示すことが求められているという点でございます。政府案は、一府十二省庁の姿を包括的、網羅的に示しております。一方の民主党案は、現在の内閣官房と総理府等の再編のみを論じており、ほかの省庁はどうなるのか、何らその姿を示しておりません。これでは今回の改革の趣旨にほど遠く、政府案に対する対案として体をなしていないではないかと私は考えるわけでございますが、第一点、この点の御見解をお願いしたいと思います。
 第二点でございますが、私の理解では、最高の行政機関である内閣においては、総理だけでなく、ほかの国務大臣の皆さんも、自分が、これは重要であるから内閣として論議すべきだと考えた問題は、総理にその案件を提出して閣議で議論するよう求めることができるようになっていたと思っております。
 ところが、今回の民主党案では、驚いたことに、閣議での各大臣の自由な議論を保障している内閣法の条文である「各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。」が削除されております。そればかりか、新たに「閣議における案件の発議は、内閣総理大臣がこれを行う。」との条文が追加されており、総理だけしか自分の思っていることを議題として閣議に提出できない仕組みとなったように見受けられます。この民主党案では、本来閣議において行われるべき濶達な議論を法律上否定し、内閣としての機能を逆に弱めてしまうのではないかと思われるわけでございますが、いかがでございましょうか。これが第二点でございます。
 第三点でございます。
 我々国会議員、国務大臣や公務員は、憲法第九十九条で、「この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」こととされており、憲法上問題があるような法案は認めてはならないのは当然のことだと考えるわけでございます。
 そこで、今回の民主党提案の内閣法改正案を見てみますと、まず、総理が内閣を統括するという趣旨の規定を新たに置くことといたしております。これは、いわば大統領制を強く志向するものとの印象を受けます。また、総理は、内閣の意見にかかわりなく、総理単独の判断で各省大臣に対して指揮監督という非常に強い権限を持てることとされています。しかしながら、内閣は総理とほかの大臣の合議体であることは憲法上明らかなことであります。これは、内閣として何かを決めるときに、総理一人がこれがよいと思ったことが内閣の意思になるのではなく、内閣のメンバーすべてがこれがよいと合議して初めて内閣の意思が形成されるということであります。
 そうすると、民主党案のように、総理単独の意思で各省大臣に対して指揮監督という強い権限を発動することは、憲法上問題ではないかという疑いが私にはぬぐえないわけでございます。これについて、民主党はどのように私の懸念を晴らしていただけるのか、お伺いするものでございます。
 次に第四点、首相府設置法案と内閣府設置法案について質問させていただきます。
 今回は、民主党案によると、首相府と内閣府という二つの新しい組織をつくることとしております。そして、首相府は総理を直接補佐する組織、内閣府は首相府のもとの組織として位置づけておられるようでございます。ところが、よくよく法案を読ませていただくと、内閣府は、合議体たる内閣を助けるとされております。そこで私は急にわからなくなったわけでございます。
 内閣が最高の行政機関であることは、憲法もそう言っております。だから、内閣を助ける内閣府も偉い組織だ。ところが、総理自身をお助けする首相府がなぜ偉い内閣府の上にあるのだろうか、どうも私の頭の整理がつかないわけでございます。
 とすれば、内閣府の上に首相府を置くという民主党のそもそもの考え方が私はおかしいのではないか、このように思いますので、この点について、第四点目として見解をお伺いするものでございます。
 第五点目として、せんだって民主党の方から、新しくつくる首相府は、補佐室、政策室、政務室と、部屋を五部屋つくるという紙が配られていたようでございます。この紙、お配りをいただきましたね。これは一見体制を強化したように見えますが、私はそうではない、このように思っております。組織をつくれば必ずそこに縄張り意識が芽生える、いわゆる縦割りの弊害が生まれるものであります。今回の中央省庁改革も、まさにその弊害を打破するために行われるものではなかったでしょうか。
 その点、政府案では、現在の内閣官房に設けられている内政審議室、外政審議室、安全保障・危機管理室の三室を廃止して、そして柔軟な対応が可能となるよう、ヘッドとして新たに内閣官房副長官補を三人設けるだけで、それぞれの部屋もつくらず、時々の情勢に応じ機動的に事務分担を変更できる、こういうことになっておるわけでございます。特に、内閣の機関が行政の司令塔としてまさに迅速、機動的な対応が求められる組織であり、その点で政府案の方が一歩も二歩も私はぬきんでているように思われてなりません。
 そこで民主党にお伺いいたしますが、このような部屋をいっぱいつくることで果たして機動的、弾力的な対応は可能なのかどうか、この点をお伺いするものでございます。
 次に第六点目、二十一世紀に向けて、特に経済財政政策、総合科学技術政策等の特定の分野については、内閣として必ず力を入れなければならないわけでございます。多くの国民が認める事実だと私は思っております。そして、これらの分野について我が国が向かっていくべき方向性を定めるに当たって、各界の英知を集約する必要がございます。
 政府案においては、このため、経済財政諮問会議、総合科学技術会議、中央防災会議、男女共同参画会議の四つの合議制機関を設けることを法律の中できっちり位置づけておるわけでございます。
 しかるに民主党案では、首相府に合議制機関を設けることができるとしているだけで、どのような分野に特に重点を置いて各界の英知を結集すべきかがあいまいなままになっておるわけでございます。これでは、我が国の将来を託するに当たって極めて不十分ではないでしょうか。民主党の皆さんのお考えをお聞きするものでございます。
 最後になりましたけれども、ここで内閣府に話を移したい、このように思っております。
 民主党案では、内閣府は予算編成、行政管理、監察、公務員制度等の事務を所掌することになっているわけです。しかし、予算編成に現在大蔵省がどのくらいの人とエネルギーを割いているかを想像いただくだけでも、これらの事務量を内閣府でこなそうとした場合、相当ずうたいの大きな組織になるのではないかと私は思うわけでございます。
 内閣府が、国家の基本に関する政策等について内閣を機動的に補佐するために、このようにずうたいが大きく、反応の悪い組織になってしまっていいものでしょうか。私は決してそうは思っておりません。このような内閣府の設計は、内閣機能強化を図る上で致命傷となるのではないでしょうか。見解をお伺いするものでございます。
 以上、七点御質問を申し上げましたので、ひとつ順次お答えをいただければありがたいと思います。
この発言だけを見る →
末松義規#12
○末松議員 まず最初に第一点目からお答えをさせていただきますが、岩永先生がおっしゃられたように、今の時代というのは、非常に総合的な判断あるいは機動的な判断、これが政治的なリーダーシップのもとにやられなければいけない、そこは私ども、全く一緒の問題意識でございます。では、大胆な改革をしていかないと日本が沈没してしまうのじゃないかというのが我々民主党の議論の最初の問題意識でございました。そういった意味で、私ども、全く同じような問題意識があると思います。
 そこで、第一点の御質問でございます。民主党で行革の全体像を示されていないではないかということなんですが、私ども民主党では、まず政治的なリーダーシップをきちんと確立しなければ、行政改革とかそういったものは実際に機能的には行われないだろうという認識がございます。それがゆえに、まず私ども、政治のリーダーシップはどういうふうに機能させればいいのかと。
 そこでいろいろと勉強していく中で、やはり官僚支配とよく言われますが、そういうものが大きく政治をコントロールしているのじゃないかという問題にぶち当たったわけです。そういった意味で、私どもは、その中で総理のリーダーシップをきちんとしていかなければいけない、それが内閣法の私どもの提案になるわけです。
 その中で、まさしく首相府と内閣府というのを置きまして、これを各省の上位に置きまして、そこで政治的なリーダーシップができる体制、これを整えてから各省の行革を進めていく、これもある一定の期間を設けて。
 特に、内閣府の中で行革推進室というものを設けます。そして、これは首相のお決めになることなんですが、行革に関する基本的な方針を定める会議というものをここで企画立案をいたしまして、一定期間を設けて、今の行政改革そのものがどうあるべきかということを真剣に検討していくわけでございます。
 ただ、今の政府案を見ていますと、まず一府十二省庁ありきということで数合わせに終わっているのじゃないか。それが我々の大きな疑問になっているわけであります。
 次に、第二点についてお答えを申し上げます。
 先生の御質問は、現行内閣法の四条三項で「各大臣は、案件の如何を問わず、内閣総理大臣に提出して、閣議を求めることができる。」という、他の大臣の発議権に関してでございます。
 ただ、この場合も、各大臣が内閣総理大臣にお伺いを立てるということです。それで閣議が催される、その案件になるということですから、基本的に首相の了承を前提としているわけです。
 そして、政府案でもありましたように、首相自身の発議権というのは、別に政府案があそこで明示をするということであってもなくても、実際にあるわけです。それを民主党は、そういうことであれば、首相の発議権という形をきちんとすれば何ら手続上は変わらない、むしろ先生がおっしゃるように、自由濶達な議論を阻害している原因そのものは、例えば事務次官会議における案件しか取り扱わないとか、あるいは、官僚が閣議においてある意味でのコントロールをして、なかなか閣議の中で自由濶達な議論が行われずに花押のサイン会になっているという現状、ここをきちんと変えなければいけない。そこがむしろ本質的なものであろうと思います。
 ですから、私どももこの案をつくっているときに、官僚の皆さんから、自分の大臣だ、テリトリーと考えているのかどうか知りません、各省の代弁者として考えているか知りませんけれども、その不安というのは何回も官僚の皆さんからいただいたところであります。
 第三点目についてお答えを申し上げます。
 これは、例えば行政各部の指揮監督の総理の権限、あるいは権限疑義を調整する場合の総理の権限、このことについて岩永先生の御指摘は、憲法の趣旨からいって、これは閣議の決定というものが前提として、それを法律に書き込まなければいけないのか、いけなくないのか、そこの点であるかと思います。
 私ども、総理の政治的リーダーシップ、これが極めて重要であるということで、大宰相主義という形をとっております。そういうことであれば、憲法第七十二条が、内閣総理大臣は内閣を代表して行政各部を指揮監督すると明示的に書かれております。これに対しまして、私どもは、この大宰相主義から考えますと、当然総理というのは内閣におきまして統括権、統括する立場にあるということですから、それをそのまま言ったことであるというのが我々の憲法解釈でございます。
 逆に、内閣の決定あるいは閣議というものが絶対なければいけないということであれば、憲法にそれを明示すべきであります。それをしていないということは、一つそれをあらわしているのだろうと思います。
 それから、もう一点からの説明でございますが、内閣法の閣議の決定によるという言葉がどうもひとり歩きをして、何か総理が行政各部を指揮監督する場合であったときに一々閣議の了解を求めなければいけないような、ある意味では官僚機構からの強い要望といいますか、政治をコントロールしやすいのかもしれませんが、そういったところがございます。だから、そういった間違いをやはりここで取り除いておかなければいけないだろう、そういうことがあるかと思います。
 最後に、この問題は、基本的に大森法制局長官も、ロッキードそれから丸紅判決の最高裁の少数意見をも引用しながら実際に答えられておりますけれども、例えば行政の指揮監督につきましても、指導助言といった程度のことであれば、内閣の明示的な意思に反しない限り内閣の決定がなくても大丈夫なんだ、要するに閣議の決定がなくても大丈夫なんだという御見解を示しておられます。また、阪神大震災みたいな緊急事態の場合、これはあらかじめ一般的、包括的な方針さえ示しておれば閣議の決定というのは必要でないということも言われておりますので、実態上からいっても、これは特段、究極を申せば、それほど大きな問題にはならないということでございます。
この発言だけを見る →
中川正春#13
○中川(正)議員 私の方からは、先ほどの問いの四番目の問題、内閣官房と首相府、これがどう違うのかということと、首相府とその下に内閣府が置かれる、それはどうなのか、こういう問いに対してまずお答えをしたいというふうに思います。
 先ほどの議論でありましたように、政治がリーダーシップをとっていく、官僚支配というものを克服しながらこの国を基本的に新しい社会に導いていくという、そのことについては、現在の議論でも、与野党を問わず、私たちの最重要課題として私たち自身が持っていくということについては共通したところだと思うんですね。その中で、内閣を強化をしていく。その内閣の強化の中にまた、ポリティカルアポインティーを含めて政治がしっかりと入り込んでいく、言いかえれば政党が入り込んでいくということだろうと思うんです。この方向についても、これは共通したものであります。
 ただしかし、最終的にだれが責任を持つんだ、この国に対してだれが本当に責任を持つんだということになると、これは内閣総理大臣なんだということだと思うんです。そのことを国民に対してはっきり説明することによって、本当の意味の政治のリーダーシップというのが確立をされるんだと私たちは信じております。
 そういう意味で、形だけの発議権あるいは形だけの内閣総理大臣のリーダーシップということじゃなくて、それを実質的に担保するシステムというのがこの政治の中に組み込まれなきゃいけないというのが、そもそも私たちの発想の原点なんです。
 そういう意味から、首相府というのが内閣総理大臣のそうした企画立案機能というのを担っていく。ここを中心にして、頭脳といいますかこの国の意思というか、それをつくっていく、そういう組織にしていきたいということでありますから、これは当然頭脳の部分として上位に位置をしていく。それを手足として動かしていくのが内閣府ということになっていきまして、予算、人事、組織再編を担当しながらこの頭脳の手足として位置づけていくということでありまして、こういう考え方に基づいた配置でありますので、御了解をいただきたいというふうに思います。
 それから次に、五番目の問いで、私たちの案では補佐室、政策室あるいは政務室等それぞれ室を設置するようであるが、これはかえって縦割りの弊害が出ないか、こういうことであります。
 この縦割りというのは、今、省庁でもそうでありますが、これは私たちの生活全般、課題を分野別に切り取っていってそれを担当していくということであります。当然、その分野で競争が起こってきまして、縦割りということの弊害が起こってくるんですが、この政策室、補佐室、政務室という首相府の中の室というのは、実はこれは分野別というよりも機能別の考え方であります。補佐をするということに対して、機能をそれぞれが分担しながら一つの方向を見て向かっていく。
 例えば政策室というのは、これは内閣総理大臣が選任する政策専門家、これを充てていって特別政策官を配置していく。その中で、政策分野、そのときそのときの課題で総理大臣のリーダーシップの中でまとめていく機能をここに持たせる。
 政務室は、内閣総理大臣と与党の関係調整のための連絡事項、だから、これを今度は中の、よく言う根回しの機能をここに担当させていく。
 あるいはまた、秘書室というのは、内閣総理大臣のスケジュール管理あるいは書類の管理、内閣総理大臣の首相活動にかかわる機密の処理、こういうたぐいのものでいく。
 補佐室には、また五人以上の内閣総理大臣補佐官を配置して、総理大臣の政務、政策及び外交情報に関する活動の直接的補佐、あるいは総括的な補佐を担当しながら予算編成大綱や演説草稿の作成をしていく。
 こういう形で、機能ということを重点に置きながらこの各室を置いていきたい、こんなふうに思っておるわけでありまして、これは総合的に、それぞれが重なっていって、相乗効果というか、さらに高める機能はあっても、それが分野別で割ったような縦割りの弊害にはなっていかないというふうに思っております。
 以上であります。
この発言だけを見る →
安住淳#14
○安住議員 岩永先生の御質問は、合議制の機関が我が方の案にはないじゃないかと。
 政府案では、内閣府に対して、経済、科学技術、男女共同参画と、それから中央防災だったですね、確かにそれは重要であるかないかと言われれば、それは非常に重要な問題であることはわかりますが、それぞれの問題をむしろ固定的にこの法案に書き込んで、その会議を恒常的に行うということは、むしろ内閣総理大臣のその時々の重要な問題というものに対する諮問ができなくなるという裏返しの大きな問題が実は私はあると思っております。
 ですから、極端なことを言えば、小渕内閣では、小渕総理大臣の考え方で今言った問題が確かに諮問すべき課題としてあるとすれば、仮に先生それは、岩永内閣ができれば岩永内閣総理大臣が諮問すべき問題を諮るという、そういう柔軟な考えといいますか、そこが我々の党の案でありますから、むしろ私は政府案の方が、官僚が、内閣総理大臣が何かの問題を提議したときに、むしろこれを法律で規定することによってこれが重要なんですという縛りを政治に対してするわけですから、そのことからいったら、私は政府案の方がよほど政治のリーダーシップがとれない、十年後にもっと重要な問題が出てきたときにどうするのかという問題が私は一つあると思います。
 それから、予算編成権の問題が出ました。
 確かに、予算編成をするというのは大変テクニカルな問題が多々ございまして、政治家がそれをやるのは難しいと思います。しかし、今の予算編成の問題というのは、これは私も先生も国会議員をやって感じる共通の認識だと思いますが、政治の決定といいますか、概算要求から始まって、やはり縦割り構造の中で、減らしたい予算をなかなか削れないというところが役所の中の各行政各部の局の中にもまた出てくる。
 そうした点からいったらば、やはり予算編成の決定権は政治主導でやるべきであって、首相府が予算編成の基本方針の大綱を決定する、それに基づいて内閣府がその意思を行政各部に貫く形で予算というものを決定していくためには、予算編成権が大蔵省ではなくてやはり内閣に属するということは、私は政治主導からいえば不可欠ではないかなと、そういうことを私どもの党の案では持っておるということでございます。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
岩永峯一#15
○岩永委員 時間がございませんので。
 ただ、基本的に、首相府をつくる、そして内閣府をつくる、そこで新たな行革の根本的な対応をやる、そして、それから新たな日本の行政への提案をする、こういうことだそうでございまして、これを聞いたときに私は唖然といたしましたのは、これだけ大変大事な時期に、国民自身も、もう日本は変わらなきゃならないと、一日も早くその転換を求めている。ましてや、明治そして昭和の大戦後以来の改革だという国民の機運が出てきているときに、これから首相府、内閣府をつくってやろう、こういうような時間のずれといいますか、国民からかけ離れた認識のずれに実は驚いているところが第一でございます。
 第二番目は、先ほどお話をいただきましたように、大統領制とそれから議院内閣制、ここらに対する履き違えが、直接民主主義と議会制民主主義、ここらあたりの履き違えがきっちりここに出てきておる。
 だから、総理自身が権限を持つのは、直接の場合持つのであればいいのですが、閣議というものを形式化し、そして総理自身の力を強化しよう、こういうことに対する私自身の認識の違いが実はあるわけでございます。
 時間が終了いたしました。私も七つの質問をして、その中でいかに民主党と我が政府案との違いを御参加いただいている皆さん方におわかりいただけたか、こういうことのために七つを先にさせていただいたわけでございますので、また委員の皆さん方の御認識をいただければと、このように思う次第でございます。
 これをもって終わります。
この発言だけを見る →
高鳥修#16
○高鳥委員長 次に、山本譲司君の質疑に入ります。
この発言だけを見る →
山本譲司#17
○山本(譲)委員 民主党の山本でございます。
 早速、民主党案に対して質問を行わせていただきます。
 現在この行政改革特別委員会で審議をされております中央省庁の再編法案、そして地方分権推進法案、この両案はいずれも今後の日本の国の形を大きく変える重要法案でございます。そして、これまでの委員会の中でも、政府側の各大臣の答弁におきましても、再三再四、今回の改革は、明治維新あるいは第二次世界大戦後、そして今回、第三番目の大改革である、こうおっしゃっているわけであります。特に総務庁長官あるいは自治大臣は、その中で、政治のリーダーシップをこれから高めていくんだ、こうも述べられているわけでございます。
 しかし、その一方で、小渕総理大臣の姿勢を見てみますと、どうもそうじゃないのじゃないかという感じが強くするわけでございます。この委員会の初日あるいは二日目、総括質疑がございました。これだけ大きな重要法案であるにもかかわらず、なかなか自分から答弁に立とうとされない、自分の考えをみずから積極的におっしゃろうとしない。さらに、三日目は総括的な質疑でございました。総裁選の準備が忙しかったのかどうなのか、なかなか委員会にも出てこられなかったわけでございます。
 そこで、まず最初に、政治の指導力の強化、とりわけ内閣総理大臣のリーダーシップの確立、この点について伺いたいと思います。
 現在、国際社会はだんだんボーダーレス化が進みまして、それぞれの国の政治的なリーダー、それぞれの首脳が活発に首脳外交を展開していくという時代に入ってきたわけでございますが、一九七五年のフランスのランブイエで行われましたサミットを初めといたしまして、その後、G7でありますとかあるいはWTO、さらにはアジアの各国がだんだん台頭をしてきまして、APECでありますとか、年に何度も何度も首脳同士が話し合うという機会がふえてまいりました。そして、議論を積極的に行っていかなくてはならないという時代に入ってまいりました。こういう各国間のマルチな会合だけではなくて、二国間の外交というものもこれからまた、今もですが、今後さらにどんどん展開をされてくる、また加速をしてくる時代になってくると思います。
 そこで、このような時代にあって、私が強く感じるのは、我が国のリーダーの顔がなかなか見えてこない、こういうことです。
 御承知のように、我が国は世界第二の経済大国でございまして、またODAにおきましては世界最大の支援国でございます。それにもかかわらず、我が国が国際社会でリーダーシップを発揮する機会は、今申し上げましたような存在感と比べまして大変少ないというのが率直な感想でございます。そして、何よりもやはり総理大臣、日本のリーダーの顔が見えないということが問題なんです。
 これは、我が国が地理的に不利だとか言語上の問題、こういうことがあるかもしれませんが、しかし、政治ですね、特に指導者におきまして、これまで本当にほかの国に、外国に、対外的に明確なはっきりとしたメッセージを送ることができなかったと私は考えております。
 政治制度から見ても、我が国がこれまで特にリーダーシップを発揮しにくかったということはないと思っています。確かに、アメリカでありますとかフランス、これは大統領制です。大統領制の方が直接国民から信託を受けるわけでございますから、国家元首が国際社会の中で堂々と意見を言う、指導力を国内的に発揮しやすい、そして対外的にも自信を持って言えるということはあるかもしれませんけれども、しかし、議院内閣制の国もあります。イギリスのサッチャーさんにしてもドイツのコールさんにしても、明確に自分自身の、みずからの意思をしっかりと国際社会に伝えてきたわけです。そして、これを国際社会も十分尊重してきたわけでございます。したがって、リーダーシップを発揮できなかったというそのことをこれまでの制度のせいにするというのは、やはり間違いじゃないか。
 振り返ってみますと、これまでの我が国の指導者を見てみますと、これは私の感想でございますが、特に顔が見えなくなったのは竹下総理あたりからじゃないかと思うのです。それ以前でも国際社会に明確なメッセージを送ってきたと言うにはまだまだだったと思いますが、それは、国力がいまだ十分でなかった、そういう国際的な日本の地位なんかもあったと思います。しかし、国内だけで見てみますと、例えば日米安保の岸さん、あるいは所得倍増計画の池田さん、あるいは列島改造計画の田中さんと、それなりに存在感はあったと思うのですが、バブルを迎えまして、我が国の経済社会が国際的な地位を占めるような時代になったにもかかわらず、指導者の顔が見えない、こういうギャップはどんどんふえてきていると思うのです。これは私だけの感想じゃないと思います。
 そして現在、このようなリーダーの顔が見えないという政治、これは国内的にも当然継続をできない状態だと思います。そこで、こういう法案を審議するに至ったと思うのです。追いつけ追い越せということで、欧米に対するキャッチアップですね、これはもう終わって、明確な目標のない時代にどうも入ってきたのじゃないかというような評価もある現在の日本において、これまでの利益調整型の政治から、やはり真のリーダーシップを発揮する総理大臣というのが不可欠になってきたと思います。
 今後、我が国のリーダーとなる総理大臣は、やはり明確な理念を持って、そして国民にしっかりと説明をする、そして説得をする人でなくてはならないと思います。このことは、やはりリーダーの説明を明確に整える体制をしっかりと整備することと、そして、この目標のない時代だからこそ、やはり政治家がしっかりと理念を持っていかなくてはならない。しかし、実際やってみたら、それが国民の望むことと大きくかけ離れてしまった、そういうときには、リーダーに対して国民が明確にノーと言えるような仕組みもやはり必要だと思います。また、そのために、リーダーが仕事をしやすいというような環境をしっかりとつくっていかなくてはならないと思います。
 そこで、今の政府案の内閣機能の強化、このような、今申し上げたような明確な意思を持って検討されたとは、この間の質疑を聞いてもおよそ思えないというのが私の感想でございます。中身は、そのほとんどが現行法で可能なことばかりでございまして、結局、組織を若干いじっただけという印象がぬぐえないというのが私の感想でございます。
 これで本当に政治の指導力が発揮をできるのか、とりわけ与党のリーダーである、これは総理大臣でございます、総理大臣みずからが率いる与党が掲げた公約の実現に向けて指導力を発揮できるのかは大変疑問であります。これは裏を返せば、公約を実現できなくても責任をとらなくてもよい、すなわち、今と全然変わらない状況になってしまうんじゃないかという危惧がございます。
 そこで、民主党提案者に伺います。
 今まで私が申し上げました懸念、これは民主党に所属する議員の共通の懸念であると思います。提案者も当然同様の懸念を抱いていると思います。今提案されているこの民主党案では、具体的にどのような手法をもって政治の指導力を確保しようとされているのか。特に、再三申し上げましたように、総理がみずからの責任でつくり上げた与党の政策を実現するためにどのようなツールが用意をされているのか、明確に御説明をお願いいたします。
この発言だけを見る →
安住淳#18
○安住議員 すばらしい先生のお考えを聞かせていただきまして、ありがとうございました。
 こういう言い方をすると適切でないかもしれませんが、日本の今の現行制度において、今の官僚制度や今の法体系の中で政治的リーダーシップを発揮するといっても、なかなか難しい問題が多分あるだろうと私は思っております。
 ですから、もう少し違う観点で申し上げますと、今度のこの法律というのは大変画期的でございまして、百二十年に及ぶ帝国議会からの我が国の政と官の役割の問題からいうと、ようやく政の部分が、ある種政策決定の部分でも官が今までやってきたところに踏み込んでいける。ですから、与党も野党もという問題ではなくて、政治家が意思決定をしていく機能をつくれるかどうかといったところに、この法案が生きるか死ぬかという大きな問題がかかっているのではないかというふうに私は思っております。
 ですから、そういう点から申し上げますと、例えば、我が国の憲法七十二条においては、内閣総理大臣の指揮監督権が明確に規定をされております。しかし、現行では内閣法はそうではなくて、例えば内閣法の六条では、指揮監督権があるにもかかわらず、閣議という一つの合議体に決定をゆだねて、そこで合意されたものがまさに指揮監督であると。
 つまり、これはどういうことかというと、帝国議会での内閣制の役割を考えると、そこにおいては、同輩の首席論というのがあるわけであります。同輩の首席は、まさに内閣総理大臣も、当時の憲法下では、これは議会が決めるわけではなくて、天皇陛下が任命をする。しかし、ほかの閣僚についてもまさにそうであったからこそ同輩の首席論というのがあったわけで、戦後、現行憲法が想定したのは多分違ったのではないかと思います。違ったであろうにもかかわらず、同輩の首席論は、その後も我が国の現行憲法における内閣総理大臣のいわば地位と権能というものを縛りつけてしまった。そういう歴史がまさに私はあると思います。
 ですから……ヤジ確かにそういう点もあるかもしれませんが、やはり同輩の首席ではないということをまず明確にしないといけない。そこで、統括権という問題が出てくるわけです。なぜかというと、同輩の首席でない全くいい証明は、内閣総理大臣がほかの国務大臣を今は任命しているわけでありますから、そういう意味での戦前の解釈とは全く違う。
 ですから、そういう意味では、現行憲法の七十二条の解釈をより狭い範囲に押さえ込んできたのが内閣法であり、それは逆に言うと、官僚に政治がいわば支配をされてきた目に見えない縛りというものがあったので、そこをどう超えられるかということに関して言うと、今の政府案ではやはり不十分であるからこそ、大宰相制というふうに我々の提案者も申し上げましたけれども、本来、内閣総理大臣は、選挙で選ばれ、またその議会で選ばれた唯一大きな立法府の代表として内閣を指揮監督するわけでありますから、当然、強大な権限を持って、そのリーダーシップのもとに行政は内閣総理大臣の意思を貫徹しなければならない組織だという解釈論に立って、リーダーシップの中からこの法案を出しているわけですから、我が党の案が成立すれば、総理大臣がリーダーシップをとれる政治主導の歴史がようやく百二十年かけて我が国に起こるという、そういうすばらしい法案であるというふうに思っております。
この発言だけを見る →
山本譲司#19
○山本(譲)委員 続いての質問に移ります。
 これまで行政改革は、幾たびもいろいろな、これは政党でありますとかあるいはマスコミも含めて、いろいろな観点から主張をされ、政府もあるいは政党も取り組んできたわけでございます。古くは一九六〇年代の第一次臨調、ここに始まりまして、記憶に新しいところでは八〇年代の土光臨調、そしてこれを引き継いだ形の三次にわたります行革審などがあるわけです。
 この間、成果の乏しかったもの、それなりに、また逆に成果を得たものと、結果はそれぞれでございますが、いずれの場合も、一度切りがついてしまったかと思えばまたすぐに新たな行政改革が始まるということのどうも繰り返しだったんじゃないかと思うんです。
 これは、一つは、やはり行政改革というものそれ自体の性格によるものだと考えるわけですが、当然、行政というのは、常に社会のさまざまな要請にこたえる必要があって、その社会の要請というのは、やはりそのものが日々変わっていく、流動的な性格のものであるという以上、常に行政改革が求められるというのは当然の成り行きでございます。
 しかし、今まで政府が行政改革を幾たびも、何度も何度も繰り返さざるを得なかったというのは、今申し上げたような、時代の要請が変化をする、したがって、それにこたえるためという要因ばかりではなかったのではないかというのが私の見方でありまして、というよりも、やはり、政府の戦略性のなさというのがこのような事態を招いてしまったと言っても過言ではないのではないかと思います。
 それは、政府に、今申し上げました、行政改革とは継続的に常に推進していくものという、こういった認識が足りなかったんじゃないか。このことの明らかな証左は、やはりその推進方法にあるのではないかと思います。
 先ほど申し上げましたように、政府の行政改革は常に時限的な、時期が限られた調査会あるいは審議会が結局は主役になってきたのではないか。よくいろいろな、先日のこの委員会でも私も質問をさせていただきましたが、結局は……ヤジいや、審議会廃止とは言っていないですよ。結局、審議会の中で官僚がその事務局を担って、官僚のための官僚による官僚の審議会ということがずっと続いてきてしまっている。政府の答弁も、議員が聞いても、何とか審議会で検討中でございますからと、あたかも議会より審議会の方が優先するようなことを平気で言ってしまう。やはり審議会がどうも主役だったのではないか。
 時の総理大臣が諮問をして、これに対して審議会が答申を行って、そしてその答申を受けて一定の法的な措置が終了をしてしまえばとりあえず一段落、そしてまた新たな審議会へ、こういうことを繰り返してきたわけでございまして、そのたびに審議会のメンバーがかわってしまって、そこでその間ずっと審議会の中で積み上げられてきた財産を一度放棄してしまって、また一からやり直す。これでは結局、単発的な行政改革に終わってしまうのではないか。
 そして、二番目の要因は、行政改革を推進するに当たって、先ほど官僚云々ということを言わせていただきましたが、常に改革の対象であります官僚に結局行政改革の方向性を出すのを任せ切りになってしまっている。まさに、まないたのコイに包丁を持たせているというような、どうも奇妙な、おかしな行政改革がずっと続けられてきた。
 役所が実質的に裁量権を有するような行政改革で役所の抜本的な改革というのは当然できないということは自明の理でございまして、それにもかかわらず、五五年体制の中で長期政権をずっと維持してきました自民党の皆さんは、このような矛盾を結局繰り返してきたのではないかと率直に思わざるを得ないのです。
 その結果、行政改革は常に不十分に終わってしまって、新しい行政改革をそのたびそのたびまた始めることになるわけです。先ほど触れました審議会方式も、結局この延長線上にあるわけです。
 確かに、土光臨調の際には、土光さんの国民的な人気を背景に一定の成果を上げたと思います。これを除くと、審議会依存型の行政改革が国民の目から見て大成功、こう映るものはどうもなかったのではないか。この理由に官僚支配の審議会があったことは、これはさまざまな審議会に入った、先日も質問をしました我が党の岩國議員、あるいは細川元総理、こういった方の意見を聞いてもやはり明らかなことでございます。そして、このような国民の側に立って積極的な意見を展開する人は、どうも次の審議会の委員から外されてしまう、こういうことが官僚のやり方ではないかというようなことも言われております。
 このような従来の行政改革の欠点というのは、基本的に今回の行政改革の中にも結局は引き継がれてしまっているのではないか。
 今回の改正に当たりまして、従来の審議会に当たるのは行政改革会議でありますが、確かにこの会議はこれまでとはちょっと違った形をとったわけで、総理みずからが会議を主宰しまして、メンバーに国務大臣を加えて、そのほかのメンバーも、大学教授にとどまらず経済界など大変多彩な人たちになっています。しかし、結果的にまないたの上のコイに相変わらず包丁を握らせてしまっている。総理を初め各界一流の人材をこうやってそろえたために、大変多忙な人たちでございますから、この方々の議論の中で物事が決まっていくというシステムは結局とれなかったのではないか。官僚主導だったのではないか。
 さらに、本来なら行政改革に対して最大の責任を負っているのがやはり私たち立法府のメンバーである。しかし、これがどうも職責を忘れて既存省庁の強力な保護者になってしまったのではないか。いつの間にか包丁がもっと違う凶器になってしまったのではないか。これが、政府の行政改革案が結局は看板のかけかえに終わってしまったという最大の原因ではないかと私は考えております。
 また、この行政改革会議を引き継いで継続的に行政改革に特化をしていくという機関も、結局は見当たらないわけであります。これでは、今後の継続的な行政改革の推進のみならず、今回の改革のフォローアップはだれがしていくのかというのも結局定かではございません。
 このように、この間の累次にわたります政府の行政改革、私は失敗だと思っていますが、これから引き出される結論は結局は明らかではないか。まずは、行政改革は政治が責任を持って行うこと。そしてそのためには、政治の側に立って行政をチェックして、政治に意見を述べていく専門機関が必要である。そして、この機関は臨時に行われるものではなくて、やはり恒常的に設置をされているものでなくてはならないと考えております。
 この点について、民主党案がどのようになっているのか伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
中川正春#20
○中川(正)議員 それぞれのポイントを的確に御議論をいただきました。そうした問題意識の中でどのように克服していくかというのは、今の政府案を提出されたいわゆる政治の分野の皆さん方には同じ問題意識があるのだというふうに思うのです。
 ところが、今の政府案を見ていますと、確かに行革会議というのを設定していただいた。これが一つ曲がりなりにもといいますか、皆さん第一歩だと言っていますが、第一歩を歩むことができたという、そこにあるのだろうと思うのですが、ただ、これは時限立法でありまして、もう一年二年で期限が切れて、では次どうするのだということが見えていないわけであります。
 その中をもう少しつぶさに見ていくと、独立行政法人に対しても、あるいはそれぞれの所掌事務に関しても、評価を徹底していこう、それに対して客観的な評価基準というのをつくりながら行政を見直していこうという、この分野についての装置というのは入れているのだろうというふうに思うのです。
 ところが、行革というのは、その評価に対して次にどのような企画で何をどう変えていくのか、これは一回で済むことではなくて絶えずそれを見直していく、その見直す努力の中で効率化を図っていく、二十年、三十年の時間をかけて絶えず、その装置が我々の組織の中に入り込んでいる、そういうものをつくっていくというのが大切な視点なのだろうというふうに思うわけであります。
 そこで私たちは、この審議会方式、あるいはその審議会で総論が出た分野、今でもありますね、地方分権で財政あるいはそれぞれの権限を地方に移すということ、これは総論では出ているのですが、中身でどうするかというのは全然まだ議論になっていないということでありまして、この分野なんかをどうしていくのかというのは、これは、そうした推進室を内閣府の中につくって、その企画立案を政治主導で内閣府の中でやっていこう、こういうような装置を入れ込んでおります。それと同時に、これは国会の方でもチェックをしていくというのは当然のことでありまして、民主党提案のGAOの機能というのを国会につくり上げて、この評価と、それからエンジンになる行革推進室というこの二つの装置によって絶えざる改革を進めていこう、こういう組み立てになっております。
この発言だけを見る →
山本譲司#21
○山本(譲)委員 先ほども議論がございましたが、今回の行政改革の大きな目的の一つとして、これまでの行政の縦割り、この縦割り行政の弊害をなくすんだということがある。これは、政府側もそう答弁をされておりますが、しかし、政府案では、これを解消するための手段として、行政目的別大くくりと、大くくりの再編を行っているわけです。結果的には、行政改革にある意味で逆行してしまうんじゃないか。全く相入れないような、大変、国土交通省のような巨大省庁を設置するということになっております。
 これは省庁再編の大前提だと思います。これは、地方分権をする、規制緩和をするという中で、権限でありますとか財源を中央省庁に過度に集中するということではなくて、やはりこれは地方に、あるいは納税者、市民へ、あるいはマーケット、市場へという振り分けということが結局不十分であった、その結果が今回の省庁再編の結果ではないかと思います。
 純粋に縦割り排除の観点、これからいっても、この大くくりの再編ということがどうなのかという疑問は本当にたくさんあるんです。確かに、今まで違う役所であったところを一つにまとめてしまえば、見かけ上は縦割り排除に見えるかもしれません。しかし、この理屈をどんどん推し進めていけば、結局くっつけてしまえばいい。総務省に厚生労働省や国土交通省を統合して、これは結局旧内務省になってしまいます。そうなると、縦割り、もっと弊害はなくなるのかというと、そう思われる方はほとんどいないんじゃないかと思います。極端に言うと、すべての省庁を一つにまとめてしまえば縦割りがなくなるのかという議論になってしまいます。これが行政改革でないということは、これは明らかだと思います。
 そもそも、役所あるいは官僚というのは、どうも、みずから所管している事務あるいは仕事というのが最も重要だ、こう考えるのは当然でございまして、また、国民の税金を使っている以上、当然そう考えるのが当たり前であると思うわけです。したがって、このような組織が二つでも存在すれば、そこに縦割りが発生するのは結局当然のことであって、したがって、役所の組織再編によって、縦割りをこれで排除しましたということは非常に困難というか、このことによってなし得るということにはならないと思います。これも政治の指導力に結局はかかっていると言わざるを得ないわけであります。
 行政事務のたらい回しというのは、これはもう論外でございますが、各省庁が、その行政目的が異なることによって利害がこっちとこっちで対立した場合には、これは政治の部門とでも言うべきでしょうか、大臣やまたその大臣を補佐をする機関が調整に当たるということがやはり縦割り行政を排除するという意味で最も近道であるし、これは基本的なことだと思います。この調整機関というものがきちんと円滑に機能をしていく、このことがやはり縦割り行政の弊害をなくすということにつながる。
 そこで、民主党提案者に伺いたいと思います。民主党案において、この縦割り行政の排除、これはどのような方策を講じられるのか、また、各省庁が機動的に動ける体制をどのように組んでいくのか、この点について伺いたいと思います。
この発言だけを見る →
末松義規#22
○末松議員 山本先生の御認識の中で、縦割り行政というのは、本当に日本が陥っている一番大きな病巣であると思います。ただ、これは今だけ陥っているのじゃなくて、先ほど安住議員からも言われましたけれども、政官攻防という、大きなやはり政と官の攻防史という形で、これは「政官攻防史」という本も金子先生が書いておられますけれども、そういった意味での、長い長い政と官の攻防という歴史があるかと思います。
 今のこの官僚の意識からいっても、私も実は外務省というところにいた官僚の一人でした。当時を振り返ってみれば、自分たちで決定したことが、なぜか専門知識もない人が勝手に議論して、そして勝手に変えてしまうということは許せないな、そういうふうな感じをたびたび持ったこともございました。
 ただ、これをどんどん許していけば、平時のボトムアップ方式でやっていけばいい時代であればいいのですが、今みたいにグローバル化して、本当に機動的、総合的な判断が必要なときになりますと、これはある意味での全体を見渡せる人、このトップからのダウンの方式というところもやっていかないと、やはり日本として明確な、大胆な改革ができない、そこが一番大きなポイントであり、我が党としても、そこに一番留意したところなんです。
 私ども、イギリスとドイツにも調査団を派遣してやっておりましたけれども、そのときに、向こうの、イギリスでしたが、政府のトップレベルの方が言っていましたけれども、サッチャー首相の時代、あれほど大きな大胆な改革をやった方の印象としまして、官僚の機構というのは、少しでも目を離していると、どうしても縦割りにし、そして大臣も役所の代弁者になってしまう、ここをきちんと常にチェックをしていかなきゃだめですよとサッチャーさんが言われたと。これは、私もサッチャーの自叙伝を読んで、それも確認もしました。
 ということですから、縦割りの排除をきちんとやるには、やはり内閣がチームとして、ここにおられる政治家の方がとにかくチームとして自由濶達な議論をして、そして方向性を決めてそれを官僚に落としていくという形をやらないと、縦割りというのはいずれにしてもなくならないと思います。内閣をチームとして、政治家のチームとしてやっていく中で、この采配を振るう中での首相のある意味では統括権、采配する権限を強めて、そして首相府、内閣府というものをつくって、これらを上位の官庁に置いて、そして各省を手足のごとくに使っていくという位置づけをする以外に、この国の縦割り意識を救う道はないと思います。
この発言だけを見る →
山本譲司#23
○山本(譲)委員 終わります。
この発言だけを見る →
高鳥修#24
○高鳥委員長 次に、若松謙維君の質疑に入ります。
この発言だけを見る →
若松謙維#25
○若松委員 公明党・改革クラブの若松謙維です。
 このたび民主党から提出されました内閣機能強化関連三法案について御質問いたします。
 まず初めに、この国会の審議におきまして、民主党の常に対案を出して議論を深めようという御姿勢、なかんずくそのトップランナーを務められます田中慶秋先生に敬意を表する次第でございます。
 田中先生は、率直に申し上げまして、新進党時代、特殊法人整理法案、中身は全廃ですけれども、大変な改革論者でございまして、今回の審議におきましても大変重要な役割を示してまいりました。もう既にお二人の委員の方々が御質問をされましたので、一部重複するかもしれませんが、あえて整理の意味で質問をさせていただきたいと思っております。
 まず初めの質問ですけれども、政府案でも内閣機能強化がうたわれておりまして、内閣総理大臣の閣議における発議権の明示や補佐機能の充実などが実際に行われているんですね。そうしますと、この内閣機能強化という点での政府案と民主党案ではどこがどのように異なるのか、御答弁願います。
この発言だけを見る →
末松義規#26
○末松議員 今の先生の御指摘でございますが、やはり私どもは全体を見ておりまして、政府案の方はどうも官僚がやはりコントロールしやすいような仕組みがそのまま温存されている。
 例えば、先生の御指摘になられた内閣強化という政府案を見てみますと、総理大臣の発議権というのがございますが、これは基本的にもとからある話であって、何も今さらここで言う話ではないんですね。しかも、全会一致という形を前提としてとっておりますから、役所の代弁者が大臣として来たときに、この場合、その反対を押し切ることもできない。だから、押し切ろうと思ったら、やはり総理が束ねて、きちんとこの方向に行こうよということをやる仕組みが必要でございます。その意味で、この民主党案では、総理の閣議運営の基本方針を決定する権限というものをあえてきちんと定めております。
 そして、実際に首相府、内閣府というものを上位の官庁として定めているわけなんですが、イメージでいいますと、首相府というのは頭ですね、国の頭として機能し、そして内閣府というのは体の自律神経として機能し、そして各省というのは手足という形で機能する、そういったイメージを私は個人的に考えているわけなんです。
 我々の民主党案では、首相府ということで、やはり総理の補佐体制、これはやはりきちんと、一番重要な人物なんだから、そしてまた統括権あるいは発議権ということを明確に持っている方であれば、それを補佐する体制がないというのは実際におかしい。総理だけを補佐していくという、ここを、これは百名から二百名ぐらいのきちんとした組織を考えております。例えば、ここに国の基本方針を企画立案するという国政の基本方針の会議、これで企画立案をします。
 ただ、例えば、政府案を見ますと、四つの機関が法定されていると先ほど安住議員からも御指摘がございましたけれども、法定されているというのは、それだけ縛りがかかって柔軟なことができないというのと同時に、スタッフも内閣府のスタッフがこれをやるということで、これは基本的に官僚が事務方を務めざるを得ない。そうすると、やはり従来と同じような形にならざるを得ないのじゃないかという不安がございます。
 あと、例えば予算編成の基本方針等を企画立案するための経済財政諮問会議の関係図というのを私も政府の方からいただきました。これでいくと、内閣のためにどこが企画立案するかというと、この主任大臣が内閣総理大臣であるところの内閣官房が企画立案するということになっているんです。ただ、これはどうするかというと、まず第一に、やはり内閣総理大臣が議長である経済財政諮問会議という、これは関係経済閣僚なんかも全部入った会議ですが、これに諮問をした。そして、彼らは単に調査——諮問するだけだということですね。そして、それを答申するわけです。そしてさらに、この主任の先ほど言った内閣官房という内閣総理大臣が長のところに結果を報告する。そして、内閣にやる。
 私がこれだけぐだぐだ言ったということはどういうことかというと、つまり、よくわからないんですよ。企画立案するんだったら、そのまま経済財政諮問会議にやらせればいい。それをさせずに……(若松委員「時間がないので」と呼ぶ)ということですから、こういうことで、実際に何ら従来と変わっていない、官僚支配がそのまま続いていくということでありますから、そこの点が一番重要ということです。
 もう一つは、最後ですが、内閣府なんですけれども、予算とそれから幹部の人事、そして、さらには組織の再編をすべて内閣府で牛耳れる形に民主党案ではしております。そうじゃないと、官僚機構が、各省が言うことを聞くわけがないという前提に立っております。それが民主党案の大きなところでございます。
この発言だけを見る →
若松謙維#27
○若松委員 それでは、質問はあと四問残っております。
 二問目ですけれども、イギリスの場合、サッチャーやブレアが大変強力なリーダーシップを発揮しまして、いわゆる革命とも言われるような改革を進めてまいりました。民主党の案はイギリスをモデルにしたと聞いておりますけれども、どのような点を参考にされましたか。
この発言だけを見る →
安住淳#28
○安住議員 この法案を提出する前に、二週間にわたって党で国会議員団を派遣しまして、去年の十一月から十二月にかけて、イギリス、ドイツと行ってまいりました。首相府等々にも行ってきました。
 私ども大変印象的でございましたことを簡単に申し上げますと、イギリスの内閣府の官房長という方は我々に対してこう言っておりました。我々役人は道具にすぎない。役所は、確かにイギリスでも、戦後、危険な存在であるからこそ、みずからの意思を持たせないように厳しい規制を課している。ですから日本は、逆に言うと、大変失礼な言い方だが、権力の暴走を政治が許してしまっているのではないか、そういう指摘をされたことを印象深く思っています。それで、先生、イギリスでは政権をとっている労働党の綱領をどういうふうに実現するかということに精力を注いでいるというのが役所側の言い方でした。
 同時に、ドイツへ行くと、ちょうど今の現内閣ができる直前でございましたが、私どもは非常に印象的だったのは、役所の統廃合はすべて内閣総理大臣の権能でございます。ですから、その時々の内閣や総理が、こういう問題があるからこの役所をつくるということを、法律によらずに自由に設置をし、またやめさせることができる、そういう政治的なリーダーシップを遺憾なく発揮できる政治的土壌が成り立っているということは我が国とはえらい違いであるなということが非常に勉強になりました。
 以上でございます。
この発言だけを見る →
若松謙維#29
○若松委員 それでは、三番目の質問です。
 イギリスの行政改革ですが、私も四年おりましたのでそれなりに見てきたわけですけれども、まず民営化を進めて、そしてその後に行政の運営の手法としてエージェンシーを導入して、その後も、現在マーケットテスティング等を行っているわけですね。その上で、さらに民営化を進めるような仕組みをつくっているということで、かなり徹底したアウトソーシングというか民営化というか、そういう行革がまさにイギリスではないかと思います。
 ですから、このような継続的な改革は御党が出された案で可能なのかどうか。それについて、いかがでしょうか。
この発言だけを見る →
← 戻る