西尾勝の発言 (行政改革に関する特別委員会公聴会)

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○西尾公述人 今回の改革で、国民、住民に少しわかりにくかった点というのは、改革の焦点が、機関委任事務制度の廃止を初めといたしまして、国による関与を縮小、廃止するという点に重点が置かれていたということが、一つのわかりにくくしている原因ではないかと思います。
 これが、事務権限の移譲という形が中心になっていて、例えば、これまで国の役所が、出先機関が担当しておりました仕事が、これからは県庁が担当する、あるいは、県がこれまで担当しておりましたものが、市役所、町役場が担当するように変わるということであれば、役所あるいは企業の方々は、どことこれから接触するのか、どこの窓口に行くべきなのかということが変わるわけですから、仕事の変化というものを痛感するわけですね。これから変わったんだということがよくわかるわけです。
 ところが、今回の改革の焦点は、関与の縮小、廃止でありますから、都道府県が今までも担当しておられた、市町村が今までも担当しておられたままなので、住民には、何が変わったのかがよくわからないというわけであります。
 市町村の仕事、都道府県の仕事と申しましても、市町村は国や都道府県からさまざまな拘束を受けています。いろいろな指針、ガイドラインを示されて、このとおりしなさいと言われています。都道府県も国からそういうものを受けているわけです。自由がないわけであります。ところが、そこを拘束を緩めて、都道府県、市町村の自由をふやそうとしているわけですから、まずは都道府県の議会、知事さんたち、理事者たち、そして職員たちが、今度の改革の意味をよく理解いたしまして、この与えられた自由をこれからどのように行使するかということを、真剣に考えていただかなきゃならないわけであります。
 この与えられた自由をそれぞれが使い出したときに、住民の方には初めてわかる、今度の分権改革が何であったのかということがよくわかるようになると思っております。少しこの関係が間接的ですので、国民、住民の方にはわかりにくいということになっているのかと思います。
 したがいまして、改革が行われましてから、この改革の意味を正確に読み取って、積極的にこれを使って自治をやっていこうという自治体、先進的な自治体が、まずこれと取り組み始めるであろうと思いますが、それが三千二百有余の全市町村にまで及び、すべてが今度の改革の意味を理解し、それを活用するようになるのには、私の予想では、恐らく十年ぐらいかかるのではないだろうかというふうに思っております。

発言情報

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発言者: 西尾勝

speaker_id: 27858

日付: 1999-06-07

院: 衆議院

会議名: 行政改革に関する特別委員会公聴会