池田元久の発言 (本会議)

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○池田元久君 私は、民主党を代表して、平成十一年度補正予算二案について、政府に撤回のうえ編成替えを求める動議について、趣旨の説明をいたします。
 まず、補正予算の組み替えを求める理由について申し上げます。
 日本経済は長期の不況に陥り、深刻な雇用不安が続いております。ことしの一—三月の国内総生産は六期ぶりのプラス成長となりましたが、公共事業の大盤振る舞いや、異常な低金利政策によって達成されたものでありまして、実態はもっと厳しいという国民の声とはかけ離れております。そして、年度後半に再び景気が失速する可能性が高いと多くのエコノミストが指摘をしております。
 民主党は、十一年度当初予算の段階から、未来への不安を解消し、将来の構造改革につながる予算を組むべきであると主張してまいりましたが、政府は、聞く耳を持たず、従来型の利権誘導を優先したばらまき手法をとり、当初予算を成立させました。この予算は、ビジョンや哲学、理念を欠き、行政改革や経済構造改革を後退させるものと言って過言ではありません。
 今回、政府は国会に補正予算を提出いたしましたが、本予算執行後、わずか三カ月余りで補正予算を組まざるを得なくなったことは、政府・与党の財政経済運営の大きなぶれと、目先のことすら見通せない政策形成能力の欠如を浮き彫りにいたしました。政府提出の補正予算は、委員会で指摘されましたように、効果も全くはっきりしない、その場しのぎのばらまき対策に終始をしております。また、借金漬けの我が国の財政を立て直す見通しも一切明らかにしておりません。
 以上の点に基づけば、政府補正予算を原案のまま成立させることは、経済と財政の構造改革に逆行するものと言わなければなりません。民主党は、経済危機、雇用不安を解消し、中長期的に日本経済をプラス成長軌道に乗せるために、平成十一年度補正予算を抜本的に組み替えるべきだという結論に達し、動議を提出することにいたしました。(拍手)
 次に、予算組み替えの重点事項について説明をいたします。
 私たちは、以下の五つの柱から成る総額およそ一兆円規模の補正予算を編成するように提言をいたします。
 第一の柱は、雇用の創出です。
 福祉、環境、住宅、情報通信関連など、新しい分野における雇用の創出と定着を図る事業の実施を求めます。介護保険制度を来年四月から円滑に始めるために、在宅サービス等介護基盤の充実を図る必要があり、特にホームヘルパーについて、新ゴールドプランの目標値十七万人を少なくとも三十万人にふやすべきだと思います。また、緊急の少子化対策として、都市部における保育所待機児童四万人を解消するため、保育士の増員を図り、共働き夫婦から要望のある学童保育事業や延長保育、休日保育等の大幅な拡充を図るべきです。
 第二の柱は、求職支援策の拡充です。
 民間との連携を強化し、すべての求職者にきめ細かい相談、助言のサービスが提供できるように、カウンセリング機能の拡充を求めます。また、就職できない大学卒業生に対して、職業訓練、職場実地訓練の機会を提供するべきです。
 第三の柱は、新しい起業家支援策の実施です。
 実効あるエンゼル税制の確立、ストックオプション税制の拡充などにより、ベンチャー支援税制を抜本的に強化することを提言いたします。また、ハイテク技術を持つ中小企業に対する段階的支援制度の確立、女性起業家への徹底支援、技術系の国立大学等の教員の民間企業などとの役員兼務の解禁などに取り組むべきだと考えております。これらの施策を推進するために、民主党としては、関係法案を既に国会に提出いたしております。
 第四の柱は、NPOの基盤強化です。
 NPOの自発的な発展によって、福祉、教育、環境保全、地域開発など、幅広い分野において新たな雇用増が期待されます。このため、NPOの自発的な発展を支援するために、NPO支援税制を確立するとともに、NPO人材育成プログラムを策定し、NPOの経営に係る人材の研修費を助成すべきだと考えております。
 第五の柱は、財源対策及び財政再建の道筋の確立です。
 公共事業予備費五千億円の一般財源化、平成十年度剰余金の活用、平成十一年度当初予算の予備費削減などにより、およそ一兆円の補正予算の財源を賄うことを提言いたします。また、国有財産の売却、毎年改定する中期経済・財政見通しの策定、行政経費の削減とアウトソーシングの徹底など、新しい施策に取り組み、硬直的な財政構造改革法にかわる中長期的な財政再建の道筋を確立すべきだと考えます。
 以上が、動議の概要です。
 議員各位におかれましては、本動議の趣旨を御理解いただきまして、御賛同賜りますようお願い申し上げ、趣旨説明とさせていただきます。(拍手)
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発言情報

speech_id: 114505254X04619990715_012

発言者: 池田元久

speaker_id: 27942

日付: 1999-07-15

院: 衆議院

会議名: 本会議