甘利明の発言 (労働委員会)
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○甘利国務大臣 御指摘のとおり、現在は大変厳しい雇用情勢下にあります。経企庁長官の方の発表ですと、景気に底打ち感が見えてきた、これから景気が反転攻勢に出る幾つかの指標も出てきている、これを大事にはぐくんでいきたいというお話がありました。
今は非常にその大事な時期だと思いまして、雇用情勢が非常に厳しい、これは相当真剣に、そして積極果敢に雇用対策に取り組んでいくということが基本でありますが、もう一方で、余りいたずらに大変だ大変だというのを持ち歩かない方がいいという思いもいたします。
そういう発言をしましたら、一部のマスコミに、甘利労働大臣はのうてんきだと書かれたのでありますが、私は決してのうてんきではありませんで、つまり、不安をあおり過ぎちゃうと、せっかく景気が底をついたのにもう一段底割れを起こすおそれがある。つまり、雇用不安をいたずらにあおりますと、消費の停滞を必ず招きます、自己防衛本能が働きますから。そうしますと、さらに景気の腰折れを起こして、とまりつつある下降がとまらなくなるということを私は心配しているのでありまして、決して雇用対策をなおざりにするということではなくて、もっと真剣にやりますけれども、政府が真剣にやっていますから任せてもらいたいということを強く言う必要があるんじゃないだろうかというふうに思っております。
言ってみれば、今は、病気は治りつつあるけれども、病み上がりというのが一番大事でありまして、いきなり走り出したり、いきなり冷たい風に当てますと、ぶり返すということになります。そっちの方が厄介だと思っておりまして、真剣に、そしていたずらに不安をあおらないように積極果敢に取り組んでいくということが大事だと思います。
十一月の経済対策のときに雇用に焦点を当てる対策を行って、今現在、そのほとんどは一月からスタートしているわけですから、まだ立ち上がったばかりであります。その中には、恐らく初めての試みでありますけれども、政労使で真摯に話し合って、そこでの取りまとめを政策提言という形で盛り込んだ、これが百万人の雇用創出、安定であります。その後に、雇用対策本部におきまして、この創出部分をもっと拡大していこうということで七十七万という数字が出て、これに向かって今努力をしている最中であります。
それから、今先生が御指摘をされました人材の適宜適切な供給のためのスムーズな移動、今回の法案にかかわってくることでありますけれども、企業が永遠に雇用を拡大し続けることができるかといいますと、大きくなった企業は、維持効果はありますけれども、さらに雇用を拡大していく効果というのはだんだん落ちてくるのでありまして、そこは、新しい企業が生まれて、それが伸びていく段階で急激に雇用吸収効果が出てくるわけでありますから、そういう急激に伸びていくところに適切に人材が移動できるということは大事な政策でありまして、目詰まり状態を起こしてしまいますと、新たに雇用吸収力がある企業がその力を発揮できないということになります。
その際に、ただ単にスムーズ、円滑な移動というだけでなくて、職業能力をアップした、その企業に合った能力を持った、つまり能力で武装した人材を移動できるというふうな措置をしっかりとセーフティーネットの一環として組み込むということは非常に大事なことだというふうに思っております。
また、先般、去る二十三日に、総理から新しい指示をいただきました。エンプロイアビリティーの向上と雇用のミスマッチの解消について、労働大臣は、通産大臣や文部大臣その他と連携をとりながら新しい政策を出せという御指示でありまして、今、通産省他と鋭意打ち合わせ中でございまして、五月中にもその新しい政策も発表できるかというふうに思っております。