石橋大吉の発言 (労働委員会)
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○石橋委員 わずか三十分の質問時間ですので、余り大した質問ができませんが、今国会も後半は省庁の再編や地方分権一括法案の審議、参議院におけるガイドラインの審議などもあって、本来なれば一日か二日かけて労働委員会でも雇用失業問題をやはりしっかり議論する必要がある、こう思っておりますが、そういう機会がなかなかとれないんじゃないかと思いますので、きょうは最初に政府の雇用政策について労働大臣に少しお尋ねをしておきたいと思います。
御承知のように、政府は去年の十一月に緊急経済対策の柱の一つとして百万人規模の雇用創出計画を打ち出したわけです。ことしになりまして三月の五日に、産業構造転換・雇用対策本部の会合を開いて、先ほどもちょっとお話がありましたが、雇用創出に向けて新たな数値目標を決定した。御承知のように、七十七万人の期待される雇用創出規模を決定したわけであります。実現すべき雇用創出規模、こうなっていないところに少し問題があるんじゃないかな、こういう感じがしておりますが、どっちにしても、そういう雇用失業問題が深刻になっていますから、政府としての対策を決定したわけです。
民主党の労働部会の労働市場小委員会を三月十八日に開きまして、関係省庁の課長クラスを呼んで、各省のヒアリングをずっと受けました。その中で明らかになったことは、この数字は産業連関表を使ってはじき出した数字だ、そういう意味では、さっき言いましたように期待される数字であって、何が何でもこれを実現する、こういうふうに必ずしも受けとめられていないように私どもは理解しました。
同時に、そのときにこの七十七万人の雇用創出、一両年の間に実現をするというわけですが、そのことについて全体を総合的にまとめ、かつ引っ張りながらこれの実現に向けて一体どこの省庁が責任を持ってやるのかと聞いたら、労働省からそのときにだれが来ておったか余り覚えていませんが、それは労働省が責任を持って全体の牽引車になってやる、こういう態度表明が残念ながらありませんでした。
御承知のように、雇用対策法では、完全雇用の達成を政府の政策目標として鮮明にしながら、労働大臣に関係行政機関の長に対する要請権を規定をして、雇用対策に関する労働大臣の調整機関としての地位を明らかにしているわけであります。どうも労働省全体がそういう規定を踏まえながら積極的かつ熱意あふれる雇用創出についての態度を持っておられるのかどうか、そのヒアリングを受けた感じではいささか疑問を持たざるを得ないような受けとめ方を私はいたしました。
御承知のように、この一月及び二月末発表の労働力調査によりますと、失業率は一月末四・四%が二月末は四・六%、完全失業者の数は一月末二百九十八万人が二月末には三百十三万人、こういうふうにふえているわけであります。
しかも、加えまして、三月三十一日の朝日新聞に「主要企業が最近発表した人員削減策」、こういうのをちょっと詳しく載せておりました。それを見ますと、例えば日立製作所は九八年度中に四千人の削減をする、九九年度には分社化などで四千人の出向あるいは転籍をする。東芝はATM部門の売却などで九九年度末で約四千人の減員をする。NECは二〇〇一年度末までに一万五千人の削減をする。ソニーは二〇〇二年度末までにグループ従業員の約一割に当たる一万七千人を削減する。こういう削減計画がずらっと並んでいるわけですね。こういう状況は、まさに人減らし競争の時代、こう言わざるを得ないほどリストラ計画が並んでいるわけであります。
四月の七日付の日経新聞の「検証 雇用改革」によれば、日本経済新聞のデータバンクの試算では、企業の過剰雇用数は五百六十万人だ、こういう数字をはじき出しているわけです。五百六十万全部をリストラするかどうかは別ですが、どっちにしても、まだまだそういう意味では企業の労働者の削減、リストラが続く、こう見ておかなければならぬと思うのです。
そういう状況に照らして考えたときに、この七十七万人の雇用創出計画については政府を挙げてよほど真剣に取り組まないと失業者の増大に追いつかない、こういう状況になるんじゃないか、こう心配しているわけであります。
この点で、労働大臣の雇用創出にかける決意と考え方をまず最初に伺っておきたいと思います。