渡邊信の発言 (労働委員会)

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○渡邊(信)政府委員 まず、一年を超えて派遣労働者を使用した、その場合のいわゆる義務化の問題でございます。
 確かに、諸外国の例には、派遣期間を超えて継続してこれを使用するといった場合には雇用契約が成立したものとみなすといったふうな規定を設けておる例が見られます。我が国の雇用に関する法制を見ますと、例えば障害者について雇用率の制度を設けているとか、あるいは男女について採用で差別をしてはいけないといった規定、こういったふうに雇用について一定の規制をかけておる法制度は既にあるわけでございますが、いずれにいたしましても、特定の個人の雇用を強制するという法制はないわけでありまして、この点は、事業主が広く有していると解されております営業の自由、採用の自由を含め営業の自由、こういったものの保障との関係でかなり大きな問題があるのではないかというふうに考えておりまして、現行では、雇用についての努力義務を課するというところがぎりぎりのところではないかというふうに考えているところであります。
 また、同一の業務の範囲の確定の問題でございます。
 改正法案におきましては、同一の業務について継続して派遣労働者を受け入れてはいけないというふうに規定しているわけでありまして、この解釈を確定するということが、常用代替の防止を図る、厳密に運用するという点から大変大事なことであるというふうに私どもも思っております。
 現行の法令におきましても、この派遣労働法関係でも、この業務という言葉はいろいろ使われておりまして、例えば職業や職種を用いて表現するものとしては秘書の業務とか通訳の業務というふうに使われていたり、あるいは具体的な行為を明記して表現するものとして事務用機器の操作の業務というふうに、確かにかなりいろいろな使われ方をしているわけでありますが、この同一の業務の解釈に当たりましては、これが常用労働の代替を防止するという観点から解釈をされる必要がある、こういった観点に立ってかなり厳密に解釈をする必要があるというふうに考えているところであります。
 現在の段階では、この同一の業務につきましては、派遣労働者が就業いたします課よりも小さい、組織の最小単位であります係あるいは班において行われる業務、こういったものを基本として考えるべきではないかというふうに考えておりますが、いずれにいたしましても、この点は指針等におきましてさらに具体化する必要がある、客観的にさらに明らかにする必要があるであろうというふうに考えております。
 次に、いわゆるクーリング期間の問題でございます。
 これは、継続して受け入れてはならないという場合のその継続の解釈に係る問題だろうと思いますが、これについては、この議論をしていただきました関係審議会におきましてもいろいろな議論が出たというふうに伺っております。三カ月程度ならどうかとかいろいろな議論が出たというふうに聞いておりますが、この問題につきましては、あくまでもこれも常用労働の代替の防止という観点に立ちまして、どのくらいの期間が適当であるか、これは、法案が成立しました後に、審議会の御意見も聞きながら検討したいというふうに考えております。

発言情報

speech_id: 114505289X00919990428_019

発言者: 渡邊信

speaker_id: 8141

日付: 1999-04-28

院: 衆議院

会議名: 労働委員会