甘利明の発言 (労働委員会)
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○甘利国務大臣 先般、経企庁長官が、景気が底打ちをして、デフレスパイラルの心配は脱したという宣言をされました。私もぜひそうあってほしいと思いますし、そういう具体的な要素は幾つか出てきていると思います。
中小企業で見ますと、御指摘のようにまだまだ厳しい状況は続いております。ただ、今までみたいに、見える限りの景色が全部灰色だったのから、少し明るい色も出てきたなという状況に変わっているわけであります。ただ、灰色部分がまだ依然として相当ある、灰色というのは見通しが非常によくないという意味ですけれども、それは事実でありますから、これからも手抜かりなく雇用対策、そしてそれ以前に景気対策をきちっと推進していく必要があろうかと思います。
アメリカが今建国史上最高と言っていいような絶好調の状態が続いていますけれども、これも、アメリカの景気拡大がたしか九二年の三月くらいから始まりまして、今最長記録に至っていると思うんですが、景気拡大が始まりましても失業率はうんと悪くなり続けておりました。景気拡大が始まって実に一年二、三カ月後に失業率は底を打ったという状況でありまして、当時アメリカでは、先生も先刻御承知だと思いますが、景気が拡大しても雇用情勢は改善しないのではないかというような不安さえ広がった。しかし、一年二、三カ月後に底を打って、反転して失業率が改善をしていって、今や日本を追い抜く低失業率に至ったということであります。
日本におきましても、失業率というのは景気の遅行指標でありますから、後追いで改善をしていく。だから、景気が立ち上がっていきながらもさらに雇用情勢は悪くなるという特性はありますけれども、しかし、アメリカほど長くはないと思います。通常、半年ぐらいと言われていますから、景気が立ち上がって半年後が一番つらいところだと思います。
堺屋長官の言ではありませんけれども、今一番つらいところを雇用情勢は乗り切ろうとしているんだというふうに思います。ここのつらいところをしっかりと耐え忍んで、そしてタイムラグをできるだけ短くしながら、景気が反転していくのに追随をしてよくなっていくようにすることが必要だと思っておりまして、各般の施策をとっているところであります。
もう説明の必要はないと思いますが、昨年の秋の対策、これは、補正それから本年度予算とあわせて雇用というものを最重点施策の一つとして掲げて、今までの安定施策に加えて、さらに創出、生み出すという施策に踏み込んで、しかも、労働省単体ではなくて、政府全体で取り組んでいこうということにしているわけであります。
さらに、先般、総理から、企業が競争力をつけていく過程で雇用不安が極力起きないように新たな対策を労働、通産で考えてみるようにという御指示もいただきました。現在、新しい傾向としては、ホワイトカラー、特に中高年のホワイトカラーの雇用不安が広がっておりますので、ここに焦点を当てた一連の対策が組めないかということで、当然、予算の限度もありますし、制約もかけられてはいるのでありますけれども、その中で、通産と打ち合わせをしながら、ホワイトカラーの中高年に焦点を当てた新たな雇用対策ということを今策定中でございます。これは五月中にも発表できるのではないかというふうに思っております。