前田正の発言 (労働委員会)
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○前田(正)委員 大臣のいろいろとした今回の施策、我々も多少の理解はできるわけでございますが、果たして、日本の景気が確かに少し明るい見通しが出てきた、そしてまたこの調子で少しずつ回復軌道に乗っていくであろう、私もそう信じておるわけであります。日本の景気がよくなっていくと同時に、甘利労働大臣は、よく景気の約六カ月後ぐらいに雇用が後追いでついてくるといつも口癖におっしゃっておられます。しかし、果たして、景気がよくなって、そしてその六カ月なり例えば十カ月後に確かに雇用がよくなるだろうかどうだろうか、私はその辺が非常に不安に実は思っておるわけでございます。
例えば、御承知のとおり今のアメリカでございます。株価が大変に更新、更新をし、今一万一千六十ドルぐらいですか、これぐらいの大変な株価の上昇でございます。しかも、史上空前の好景気と言われておる中でございます。しかし、その中でも今のアメリカの失業率は大体四・六%台を推移している。以前からかなり高位値であったことはわかりました。この景気によってそういう意味ではかなり雇用がふえておるんだろうとは思いますけれども、しかし、日本と比べてみると、好景気でありながらまだ四・六という数字。
そういうことを考えて、日本の労働、雇用という形態が今はアメリカ型に徐々になりつつある。今までの一たん雇えばずっと終生雇用しますよという時代はもうなくなってきて、今は裁量労働、ある程度それぞれの労働者と契約を結ぶという時代にもなっていますし、あるいはまた、この間我々も随分ここで議論をいたしました派遣労働、こういう労働体系も非常に大きな広がりを見せておる。そしてまた今日、企業も競争力をつけるために、本当に涙をもって今日まで働いてくれた労働者をいわばリストラをしていくわけであります。
こういう思いの中で、そんなに簡単に、景気がよくなっていったからといってすぐに労働者を雇うかどうかというようなことの疑問が実はあるわけでございます。これからの日本の市場もアメリカと同じように、企業が労働力を外注で求め、コストを下げるということに専念をするということになると、これはもう必然的に、労働者をできるだけ少なくして効率を上げていくという企業形態になっていく。そうなれば、なかなか雇用という問題は景気と相まってうまく解消ができるのかどうかというところを私は思っておるわけでございますが、その辺、一遍大臣のお考えをできればお聞かせいただきたい、かように思っております。