前川忠夫の発言 (経済・産業委員会)
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○前川忠夫君 民主党・新緑風会の前川でございます。
質問に入ります前に、お礼といいますか、感想を一言だけ述べさせていただきます。
今、委員会としての御承認をいただきましたものづくり基盤技術振興基本法案、私も三十数年前にメーカーの職場で機械を使っていた立場から考えますと、こういう法律が必要な世の中になるということは実は想像もしませんでした。本来であれば、それぞれの企業の中で努力をしなければいけないんでしょうが、世の中の移り変わりの中で、やはり国としてこういうものをしっかり守っていくということの必要性について各党会派の皆さん方あるいは各官庁の皆さん方の御協力もいただきながらこの法案ができましたこと、同じ会派からということではなくて、この問題について同じ関心を持つ一議員として心から各関係の皆さん方に最初にお礼を申し上げたいと思います。
なお、通産省の方にもお願いをしておきたいと思いますが、この基本法はかなりの広範囲にわたる官庁の皆さん方がかかわることに多分なるんだろうと思います。ぜひそれぞれの官庁間の、お役所の間の縄張りといったものの弊害がないような形でこれに基づくさまざまな施策がとられることを私の方からも最初にお願いをし、最初に発言をさせていただきます。
それでは、きょうは与謝野通産大臣あるいは堺屋経済企画庁長官がお見えですから、これまで予算委員会の中での議論やあるいは先般大臣あるいは長官の方から御発言がございました内容について、最初に景気の現状やこれからの景気にかかわる問題について、大変関心が強いものですから、多少繰り返しになる点があるかもしれませんが、ひとつ質問をさせていただきたいと思います。
既にこれまでもたびたび議論になりましたが、昨年の特に三、四月ごろから景気の悪化が深刻だということでさまざまな手が打たれました。いわゆる緊急経済対策として、昨年、つまり九八年度だけでもたしか四十兆近いお金が経済対策としてつぎ込まれたと思いますが、今現在その効果はどういう形であらわれつつあるのか。最近の経済企画庁のさまざまな経済指標を見ますと、従来とは若干違った表現に、これは作文だけでは実は困るのでありますが、変わってきているように見受けていますけれども、その辺についての経済企画庁長官の御見解をまずお聞きしたい。
あわせて、現在の景気判断の中で、経済企画庁として重視をしておられる指標の一番大事な点といいますかポイントをどの辺に長官は置いておられるのか。といいますのも、実は金融機関の公的資金投入にかかわるニュースが非常に大きくけさの新聞でも報道されておりました。金融の問題が解決をすればまさに反転をするというふうに考えていいのか。あるいは、よく言われますように、消費がまだら模様であるとはいうものの、やや底がたさが出てきたという見方も一部にはあります。消費にこれからの大きな期待がかけられるのかどうか。企業の設備投資やあるいは最近の為替の傾向等々さまざまな要因があると思いますが、長官としてはどの辺が一番大きな材料になるとお考えか。また、最近の景気の先行指数あるいは一致指数を見ておりますと、大変幅が、振れが大きいんです。これは一体何が原因というふうにお考えになっているのか、お聞かせをいただきたいと思います。
それから、これは予算委員会での議論になったことでもありますが、この場で議論をしてお答えをしていただくという性質のものではないかもしれませんが、予算編成段階での経済企画庁の一%と通産省の〇・五%の経済成長論議。確かにマクロの段階で見た場合に、〇・五という数字は、大臣おっしゃるようにまさに誤差の範囲だという言い方も私はあながち否定をするわけではないんですけれども、少なくともGDPの全体の枠から考えますと〇・五という数字は大変大きな数字になってくるんです。
それから、マクロで見た場合に、これは私の経験でありますけれども、あるタクシー会社の方とお話をしておりましたら、前川さん、バブルのころに銀座でタクシーを拾おうと思っても、めったに銀座なんか行きませんけれども、ほとんど空車はなかったでしょうというお話がありました。そうですねと。最近はどうですかと言うから、まさに明かりのついた車ばかりですねと。タクシーの場合には実車率と言うんだそうですが、実車率の違いはどのくらいだと思いますかと。バブルのころでさえもせいぜい五二、三%。今がどのくらいですかと、せいぜい四七、八%、わずか五ポイントの差でしかないんです。見た目ではもっともっと空車の率が多いのか、実車率がもっと低いのかと思いました。あるいはバブルのころはもっと一〇〇に近いのかと思いましたら、こういう数字というのは全国平均で出てくるんです。
ですから、僕は、GDPの場合でも〇・五という数字は、日本の経済の実勢からいきますと、せいぜい高くても今の段階で考えれば二、三%が限度でしょう。それから昨年の経済成長を見ても、マイナスといってもせいぜい一から二。このわずかの幅の中の〇・五というのは非常に大きいんです。しかも、影響が大きいだけに、この数字の扱いについてはこれからもぜひ慎重を期していただきたいということを私の感想として申し上げておきますので、もし御所見がありましたらお聞かせをいただきたいと思います。