稲川泰弘の発言 (経済・産業委員会)
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○政府委員(稲川泰弘君) 御指摘のありましたグラニュールを封入したドラム缶は本年四月末現在で三千四百二十八本ありまして、すべて発電所内で貯蔵、保管されております。この記事に指摘されたような改ざんの根拠となる事実及び動機はないと判断されるというのがこの報告書の結論でございます。
この判断の根拠として、大きくは三点を挙げてございます。
第一点は、このドラム缶は原子力発電所の構内で廃棄物処理施設から固体廃棄物貯蔵庫へ移送されますが、詰めるときとそれから搬出時に二回表面線量当量率を測定しております。この測定はそれぞれ異なる企業により行われておりまして、かつ搬出時の測定についてはさらに第三の会社がその数字を確認いたしてございます。したがいまして、改ざんをする場合にはこの二つの会社が同時に同一のドラム缶について行わない限り現実的な意味がないわけでありますが、その点を含めまして会社に残っております記録を確認いたしました結果、二回の測定結果は記事にあるような三、四ミリシーベルト・パー・アワーのものは一つもありませんで、最大でも〇・五五ミリシーベルトという値のものでありました。これが第一点であります。
それから第二点は、ドラム缶を発電所構内で運搬する場合に、法令で定められている線量当量率基準、これは前回も御指摘がございましたが、表面で二ミリシーベルト、一メートル離れた場所で〇・一ミリシーベルトを超えないことということでございますが、社内でこれを超えた運用規程、運用基準はありません。その点を確認いたしました。したがって、この記事の告発者が指示を受けたとする一ミリシーベルト以下に抑えるという動機の根拠はないものと考えるというのが第二点でございます。
それから第三点は、このグラニュール入りのドラム缶全部につきまして現時点で表面線量を再測定を行いました。加えて、減衰を考慮して封入時、ドラム缶に詰める時点の線量を逆算して計算をいたしました。これによって推計した値によれば、最大でも〇・三六ミリシーベルトでありまして、十分低いものであるということを確認したというものでございます。
なお、前回も申し上げましたが、六ケ所低レベル放射性廃棄物埋設センターにはこれまでグラニュール入りのドラム缶を搬出した実績はありません。
また、現在、六ケ所向けに搬出している濃縮廃液をセメント固化したドラム缶、これにつきましては発電所から搬出する際に、全量搬出専用の検査装置を用いて自動的に測定をいたしております。人手の介在する余地はなく、改ざんの余地はありません。また、これは科学技術庁が御所管をしておられます国の機関で数字を確認いたしております。
なお、東京電力においては、今後改ざんの疑いを持たれることがないように、この測定データの確認方法などにつきましての作業手順の見直しなどの改善策を講じるといたしてございます。
付加的に申し上げますが、通産省として、前回御報告申し上げましたが、五月二十六日、本省から検査官を送り、地元の運転管理専門官ともども電力保有データで法令の基準に係るものは現地で確認をいたしました。その結果、線量当量率の測定記録、固体廃棄物貯蔵庫の線量測定の記録等については、法令上の基準を十分満たしており問題はないという点を確認いたしてございます。
今後、さらに厳正な対応をしてまいりたいと思っております。