江崎格の発言 (経済・産業委員会)
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○政府委員(江崎格君) 昨日、前川先生から、調査室がおつくりになられました資料に出ております全要素生産性につきまして、経済白書の伸び率の計測とOECDのデータとの違いについて御指摘がございました。これについて御説明をいたします。
全要素生産性の伸び率を計測いたします際に、資本投入の伸び率と労働投入の伸び率のデータを代入する必要がございますけれども、経済白書におきましては、実際に投入された設備、労働力の効率性を見るために、資本投入につきましては稼働率を勘案いたしまして、また労働投入につきましては総労働時間の変化を勘案いたしまして数値を代入しております。したがいまして、近年の時短などによりまして労働時間の減少がございますので、経済白書におきましては、全要素生産性の伸び率の推定値が高目に出る傾向がございます。
一方、OECDにおきましては、国際比較の必要性があることなどのために、このような調整を行っておりません。加えまして、全要素生産性の計測は経済の異常期には過大あるいは過小になる傾向がございますので、OECDにおいてはバブル期における日本の実力以上の見かけの数字を下方修正することを行っております。このため、数字としましては全要素生産性の伸び率がさらに低くなっているわけでございます。
これが、一九八七年から九三年にかけての全要素生産性の伸び率につきまして、経済白書がOECDに比べて著しく高くなっている理由というふうに考えております。
なお、経済白書の分析におきましては、バブル期の過大な評価を取り除く調整を行っていないために、この時期を除いて考える必要がありますが、七八年から八九年の平均値が一・三%であるのに対しまして、バブル期後の九四年から九六年の平均が〇・五%となっていることから、この白書におきましても生産性上昇率が約一%低下している結果となったという結論を下しているところでございます。
以上でございます。