依田智治の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○依田智治君 憲法の関係、特に集団的自衛権、先ほどちょっと法制局長官でしたかどなたか、国連憲章五十一条にも個別的、集団的自衛権というものは独立国家は持っておるということが述べられておりますし、日本国との平和条約をつくったときにもそれは第五条の中に入っておる。さらに、御承知のように、今問題になっている日米安保条約前文、これにも「両国が国際連合憲章に定める個別的又は集団的自衛の固有の権利を有していることを確認し、」ということが述べられておりますし、日ソ共同宣言でも触れられておる。
こういうことで、独立国家として当然なんです。これは一国が攻められたときに最小限守っていればいいというだけの時代と違って、世界がまさにグローバルな共存関係にあるときにおいては、やはりお互いに、同盟国がやられたら自分の国もやられる可能性があるという点も含めながら総合的に考えていかなきゃ国家は存立できない、こういう時代になってきておるわけです。
そこで、総理。これは法制局長官よりも総理に聞いておいた方がいいのじゃないかと思うんですが、これは政治という立場で考えた場合に、占領下、国家として日本は潜在的に個別的自衛権も集団的自衛権も持っているといったって、武器もないし、アメリカが占領しておるから何かあればアメリカが守ってくれるというときは何の必要もなかった。独立国家になってもなお日本の自衛隊がまだまだひとり歩きももちろん部分的にもなかなか実力が示されない時代というのは、それはそういう自分の国を守るだけでもできないというような状態の時期もあった。それが今やこういう国際情勢の中でミサイルが飛んでくるかもしらぬ、国が攻められたときに、それで相手の国をぶっつぶすようなICBMを持っちゃいけませんよということになると、これで果たして国が守れるのか。
こういう点等も考えていきますと、憲法に認められる自衛権、これはもう国際的にも認められる自衛権、集団的、個別的、すべて日本も持っている。しかし、政府解釈のこれまでの問題は、必要最小限の自衛権、ここは私も賛成しているんです。憲法のこういう条項で言う以上、必要最小限の自衛権。そして、我が国の場合、個別的自衛権についても必要最小限、自分の国が攻められておるときでも必要最小限の自衛権という考えに立っているわけです。
例えば、ミサイル時代に、ミサイルが飛んでくる、これは相手の基地をたたく以外に方法がない。しかし、我が国がもしそれをたたく手段として戦略爆撃機とかICBM、大陸間弾道弾とか攻撃的空母を持っていってばっと基地をたたく以外にないというときに、そういうものを持つのは我が国の自衛の範囲を超える、こういうことになってくると、これは果たして国を自衛する気があるのかということになるわけです。
そしてしかも、ここから先は、問題は、集団的自衛権というものは、ましてや集団的自衛権は一切認められない、こういう考えに立っているわけですが、国家が存立する以上、個別、集団自衛権というのは両方あり、必要最小限の集団的自衛権、私はある意味においては武力抗争、紛争が起こったときにロジスティックサポートをするというのは一種のそういうサポート行動だと思うんです。そこのところ、ここからここまでは集団的自衛権だが、ここから先は違うと。なかなか国民的にもすみ分けがわかりにくい。
こういう点を考えると、我が国は憲法上必要最小限の集団的自衛権も行使し得る、しかし過去の歴史その他の問題もあり、我が国は政策として行使を控える、控えているんだ、これならわかるんです。そうすると今回の法律だって明快だ。戦闘区域と一線を画する地域まではやるという政策をとっておる。それが発進中というと何か戦闘に参加したような感じになるからそれは控えるということで御理解を賜っておる、こういうことなら非常にわかりやすい。
だから、そのあたりを、これはちょっと集団的自衛権の問題について、集団的自衛権はすべてノーという考え方は独立国家としておかしいんではないか。これを議論していても時間がなくなっちゃいますから、私は、この際、早く憲法調査会等をつくって真剣に議論して、独立国家としてしっかりとした方策を考える、こういうことが大変重要じゃないか、こう思います。
総理、政治の最高責任者として、それから行政の最高責任者、自衛隊の最高指揮官という立場もある総理がこのあたりをどう考えられるか、一言御見解をお伺いしたい。