遠藤乙彦の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○衆議院議員(遠藤乙彦君) 公明党・改革クラブの立場から、若干御説明をさせていただければと思います。
 当初、この修正論議段階では、自民党、民主党、公明党・改革クラブの三会派は、実は政府原案を維持すべきという立場だったんですが、途中、自由党が大変強い主張をされたことから意見が調わず、削除ということになったわけでございます。
 私たちは、基本的にはこの船舶検査には国連決議を維持すべきであるという立場でございます。自由党は、なぜ国連決議を落とすべきかという主張として、日米協力と国連協力は別だ、周辺事態法は日米協力の話であるので国連協力が入るのはおかしい、だから国連決議を落とせという論理になっております。
 ところが、これは日米安保条約というものに対して果たして十分理解されているかどうかという疑問が実はあります。そもそも日米安保条約自体、国連憲章を大前提としておりまして、国連ないし国連憲章に対する言及が十カ所あるわけでございます。また、第一条の中にもそういったことが書いてありまして、「締約国は、他の平和愛好国と協同して、国際の平和及び安全を維持する国際連合の任務が一層効果的に遂行されるように国際連合を強化することに努力する。」と、まさに国連の任務を遂行するために日米が協力するんだということが大枠に書いてあるわけですね。
 さらに、日米合意文書であるガイドライン自体にも国連決議を前提とした船舶検査ということが入っている。それなのに、なぜ周辺事態法という日米安保条約、日米ガイドラインに基づいてつくられる法律の中から国連決議を落とさなければならないか、非常にこれは理解しがたいというのが私たちの論拠でございまして、日米協力の問題と国連協力の問題は密接にかかわり合う、重なり合うという視点から、むしろ国連決議はぜひ残すべきと思っております。
 また、実際に過去の例におきましても、十万隻以上のケースすべて、一〇〇%国連決議のもとで行われているという実態的事実もあります。
 それからもう一点、警告射撃の点につきましては、これは必ずしも国際的なスタンダードが確立しているとは言いがたいという状況にあるかと思っております。国連のマニュアルがあるわけではありませんし、国際法上やらなきゃいけないというルールもないし、やっちゃいけないというルールもないわけであって、一定の幅の中で各国の法制や政策あるいはさまざまな事情を考慮して独自のやり方で対応できるわけであって、必ずしも確立したルールがあるとは認識いたしておりません。
 また、我が国の憲法上から見ても、警告射撃は、特に武力の威嚇に当たってはいけないという点から見ても憲法上疑義があるのであって、法制局も現在検討中でございますので、まだ結論の出ていない問題に踏み込むことは必要なし。そういった手荒なことは日本として率先してやるべきではないだろうというのが私たちの考え方であります。

発言情報

speech_id: 114514963X00519990512_022

発言者: 遠藤乙彦

speaker_id: 22256

日付: 1999-05-12

院: 参議院

会議名: 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会