森本敏の発言 (日米防衛協力のための指針に関する特別委員会)

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○参考人(森本敏君) 今、先生の御質問の趣旨を私なりに理解すれば、例えば、日本の憲法の解釈のもとで自衛隊が日本の領域の外で行う活動は、まさに先生の御指摘のように、理論上は、第一に国連協力。この国連協力にはいろいろな形がありますが、既に国際平和協力法で行っているPKOや国際的な人道援助、その他、理屈上は多国籍軍等に対する協力というのが将来あるかもしれませんが、そういういわゆる広い意味での国連協力あるいは国際協力。
 第二が、自衛権を行使する場合。それには集団的自衛権を行使する場合と個別的自衛権を行使する場合と二つあると思います。
 しかし、私は、それ以外にいわゆる同盟協力という分類があって、つまり、同盟国として領域の外で協力するということは、国連協力でもないし、それから自衛権を直接行使する場合でもないケースがある。もちろんこの場合、同盟協力の中で、集団的自衛権を行使する場合というのはオーバーラップしていると思いますが、例えばある事態が起きて日米が領域の外で情報交換をするということを仮に考えた場合、そのような情報交換が一体自衛権の行使に当たるのかというと、私は必ずしもそうではないと考えます。
 つまり、広い意味での同盟協力というのがあって、一緒に例えばPKOの活動をやるためにいろいろな地図を交換したりあるいは情勢を分析したものを意見交換したりする、あるいは同盟国として双方がいろいろな協力を領域の外で行う、これを一体自衛権と国連協力の二つだけで解釈できるのかというと、私は必ずしもそうできないのではないか、つまりできない分野があるのではないかと思います。
 今回のこの法案に基づいて日本が領域の外で米軍のために行う後方支援活動というのは、国連協力でもないし自衛権を行使するわけでもない、したがって、広い意味での同盟協力の部類というふうに考えてよいのではないか、このように考えています。

発言情報

speech_id: 114514963X00619990513_021

発言者: 森本敏

speaker_id: 34495

日付: 1999-05-13

院: 参議院

会議名: 日米防衛協力のための指針に関する特別委員会