和田洋子の発言 (農林水産委員会)

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○和田洋子君 第一班につきまして、委員派遣の御報告を申し上げます。
 野間委員長、須藤理事、谷本理事、岸委員、国井委員、中川委員、郡司委員、風間委員及び私、和田の九名は、食料・農業・農村基本法案の審査に資するため、去る十五日、宮城県に派遣され、仙台市におきましていわゆる地方公聴会を開会し、五名の公述人から意見を聴取した後、質疑を行いました。
 まず、公述の要旨につきまして申し上げます。
 最初に、天童市農業協同組合代表理事組合長の土屋完治公述人からは、老齢化と後継者不足が同時進行する中、農業者が希望の持てる農政の展開を期待すること、四つの理念は高く評価しており、その実現のための関連施策の実施に期待すること、自給率の目標は国内農業生産の増大を図ることを基本として五〇%を割ることのないようにすること、中山間地域対策については農村政策に踏み込んだ取り組みが必要であること、農村環境の果たす多面的機能の発揮については国全体で考える必要があること、農業団体みずからが二十一世紀農業の確立に向けて取り組む必要があること等の意見が述べられました。
 次に、栗っこ農業協同組合理事の佐藤隆幸公述人からは、自給率の低下に歯どめをかけるため、五〇%程度を目標として明示すべきであること、農業の持続的発展には価格政策や担い手への経営安定対策が重要であること、都市と農村が一体となって農業・農村の多面的機能を守るべきであること、株式会社による農地取得を認めるべきではないこと、土地改良事業については、めり張りをつけ地域のニーズに沿ったものとすること、次期WTO農業交渉に当たっては、国内の農業者が不利益とならないよう交渉に臨むこと等の意見が述べられました。
 次に、農業者の坂本進一郎公述人からは、米価の下落等により専業農家は極度の情緒不安定な状況にあること、新基本法案は消費者、食品産業等の言葉が躍っていて農業の位置づけが見えてこないこと、食料主権を回復し自給率は五〇%を基本とすること、優良農地だけではなく農地のすべてを確保すべきであること、農業経営の安定のため、転作作物については米並みの所得補償をしてもらいたいこと、中山間地域への直接支払いの導入は評価できること、稲作経営安定対策よりデカップリングを実施してもらいたいこと、次期WTO交渉に向けて新基本法の中に所得補償制度を明記すべきであること等の意見が述べられました。
 次に、農業者の高橋良蔵公述人からは、新基本法においては大規模農家と小規模農家に差をつけないでほしいこと、中山間地域に耕作放棄や人口の減少が集中していることから、条件不利地域に対して大胆な政策を期待すること、労働者と農業者の生涯所得の格差が大きく、農産物の価格保証ができないのであれば、年金対策を織り込んでもらいたいこと、主食である米を中心とした日本型食生活のよさを積極的に教育すべきであること、転作作物としての飼料米が認知され、作付できるようにしてほしいこと等の意見が述べられました。
 最後に、食糧・農業を考える宮城県各界連絡会世話人の大松澤照子公述人からは、国の独立と食料自給は密接な関係があると考えていること、自給率の向上を図るため、自給率目標に当面五〇%という数値とその実現のための具体策を明記してほしいこと、食料自給率の低下の原因とされる国民の食生活の変化は学校給食等を通じて政策的に誘導されてきたこと、食料の輸入依存政策を転換すべきであること、国産農産物の安定供給の確保のために農産物の生産費の補償を盛り込むべきであること等の意見が述べられました。
 これらの公述人の意見に対し、派遣委員より、新基本法に示された政策の方向性、自給率向上のための方策として、供給が不足する農産物等の生産の振興に地域ぐるみで取り組むための条件、国民の食生活の変化を自給率低下の最大の要因とすることに対する見解、株式会社の耕種農業への参入に対する見解、生産調整に対する認識、所得が確保されない状況のもとで多面的機能が発揮される可能性、中山間地域に対し講ずべき施策、農村における女性の参画等、広範多岐にわたる質疑が行われました。
 なお、会議の内容は速記により記録いたしましたので、詳細はこれによって御承知願いたいと存じます。
 以上で報告を終わります。

発言情報

speech_id: 114515007X02119990629_006

発言者: 和田洋子

speaker_id: 7324

日付: 1999-06-29

院: 参議院

会議名: 農林水産委員会