小渕恵三の発言 (本会議)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○国務大臣(小渕恵三君) 椎名素夫議員にお答え申し上げます。
 お答え申し上げます、こう言いましたが、なかなか難しい問題を提起されておりまして、みずから大変無味乾燥な御提案とおっしゃられましたが、私は、極めてクールな見通しを示されながら問題の本質をつかれたという認識を持ってお聞きいたしておりました。
 十一年度以降の財政のあり方につきましてのお尋ねがございました。
 私自身、しばしば御答弁申し上げておりますように、十一年度の予算につきましては、景気回復という一点に絞りましてあらゆる政策をここに集中的に実行していこう、こういう立場で予算の編成もさせていただきました。したがいまして、これまたしばしば申し上げておりますように、財政再建といいますか、大きな債務を負っておるこの状態について今後どのような考え方にのっとって進めていかなきゃならぬかということは、常に双肩にこの重き荷物をしょいながらもいたしていかなきゃならないという認識はいたしております。
 ただ、十二年度以降いかがなるか、こう言われますと、このことについて今申し上げられることは、十一年度の予算がすべからく効果を発揮し、民間の力も相まって、そして景気を回復し、そのことによって財源も確保できるように最大の努力をする、こう申し上げ、その確信を持って進んでいくということを申し上げざるを得ないと思っております。
 いろいろと諸外国の例等も勉強させていただいておりまして、いわばアメリカにおけるレーガノミックス等がございますが、しかしこのアメリカにおきましても、クリントン政権があの当時の双子の赤字を含めまして大きな財政赤字を抱えながらも今日になっております。もとより、アメリカと日本とを同一視することはできませんけれども、我々としては、そのよき点は学びながら、そして先般のワシントンでの大統領の演説を聞いておりますと、いかに黒字を消化するかという、そういう時代を迎えておることでございまして、いずれ我が日本の国もそう遠くない将来におきまして、財政赤字でなくして、いかに黒字を国民のために使えるか、こういう時代を一日も早く招来するために我々は全力を賭していきたい、こう申し上げさせていただく次第でございます。
 土地本位制といいますか、土地問題について御指摘がございました。
 大変このことも問題の本質に触れてのお話というふうに承らせていただきましたが、日本の経済の苦境の要因として、新しい経済社会について、我が国の経済に対して強気の期待、金融機関の活発な融資活動、長期にわたる金融緩和などが相まってバブルが発生いたし、その後遺症が景気の長期低迷の大きな要因になっていることは御指摘のとおりかと思います。今後は、緊急経済対策を初めとする思い切った諸施策を果断かつ強力に推進し、土地の値上がり益に依存することなく、我が国経済の再生を図っていくことが必要と考えております。
 そこで、固定資産税についてのお尋ねがありました。
 当時、御指摘のように、すべて諸外国のように土地に対する固定資産税を含めました各種の税制、これを賦課するということはなかなか困難な状況ではなかったかと思います。しかしながら、御指摘にもありました固定資産税につきましては、これまで地域による異なる地価高騰のもとで、いかに課税の公平を確保し、土地の適正な利用に資するかについて腐心いたしてきたところでありまして、平成六年度の評価がえにおきましても、地価公示の七割を目途に評価の均衡化、適正化を図る一方、税負担の急増を緩和する措置を講じたところでございます。
 また、平成九年度評価がえにおきましても、評価額に対する課税標準の割合の均衡化を図っていく調整措置を講じたところでありますが、平成十二年度評価がえに向けてさらに均衡化、適正化を進めるべく具体的に検討してまいりたいと思います。
 椎名議員御指摘のように、土地に対する評価というものがいわゆるバブル期に極めて大きなものになり、それに対する課税が適正であったかどうかという御指摘もございます。この問題は、なかなか一挙に大変な負担を所有者にかけるということも難しいことではありますけれども、こうした点につきましては十分注意をしながら、いかなる税率が適正であるかということにつきましては、十分検討していかなければならないことは申すまでもないと考えております。
 土地本位制からの脱却についてでありますが、バブル経済の崩壊後、地価の継続的下落により土地を担保とした債権が不良債権化したことなどから、昨年来、金融システムの再生のための法的整備や予算措置、資金供給チャンネルの多様化などを行ってきたところであります。今後は、緊急経済対策を初めとする思い切った諸施策を果断かつ強力に推進いたしまして、土地の値上がり益に依存することなく、我が国の経済の再生を図っていかなければならないと改めて考えた次第でございます。
 最後に、安全保障についてのお考えを申されました。
 我が国憲法下で日米安保体制を堅持し、節度ある防衛力整備に努めるとともに、国連協力を含めた外交努力を行うことを安全保障政策の基本としてきております。政府といたしまして、このような基本的方針のもと、いかなる事態に対しても万全の体制で対処し得るよう、一層堅固な安全保障体制の構築に努めていく考えであります。
 いずれにいたしましても、安全保障問題は国家にとって最重要な課題であり、この問題に造詣の深い椎名議員の貴重な御意見につきまして、今後とも強い関心を持って拝聴させていただいておるところでございます。
 御指摘のように、最終的には政治は結果責任、こういうことだろうと思います。そういう意味で、結果責任を十分果たし得るように、諸問題につきましても、今、議員の御指摘された諸点につきましても、十分検討させていただきながら誤りなきを期してまいりたいと思っております。
 残余の質問につきましては、関係大臣から答弁をさせていただきます。(拍手)
   〔国務大臣野田毅君登壇、拍手〕

発言情報

speech_id: 114515254X00319990122_021

発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 1999-01-22

院: 参議院

会議名: 本会議