神野直彦の発言 (予算委員会公聴会)
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○公述人(神野直彦君) いつの時期でとるかちょっと別でございますけれども、世界各国が財政危機に苦しみ、最近ではマーストリヒト条約その他がございましたのでヨーロッパはかなり改善しております。そういう中で、財政危機で苦しいときでもヨーロッパ諸国では地方財政というのは赤字にしていないんです。これはなぜかといいますと、財政の赤字というのは、御案内のとおりに債権とあとは通常、通貨の増発をいっております。ところが、通貨の増発で赤字ができるのは国だけです。つまり、通貨の発行権限を持っているのは国だけで、したがって通貨の発行権限を持たない地方政府というのは、余り赤字にしたり黒字にしたりして景気調整をやるべきじゃないんですね。通貨の発行権限を持っている国であれば、いざとなれば手段はあるわけですから、そういう国だけが景気対策を行うべきだというふうに考えておりますので、地方財政は赤字にすべきではないと思います。
それから、世界的に見ても、GDP比でほかの国と比べてみますと、日本だけが突出した赤字なんです。なぜ突出した赤字なのかというと、日本は、国が命じたと申しますか、国が企画した仕事をやらされていて、それでさまざまな何かやるための裏のものがあるものですから、結局日本の場合には地方が赤字になってしまうわけですね。言いかえれば、地方分権が余り進んでおりませんので、国が本社だとして、そして地方が下請関連メーカーだとすると、赤字を下請関連メーカーに飛ばされちゃっているというような意味合いが非常に強いというふうに考えております。
したがって、先ほど申しましたように、国から地方に財源をきちっと移譲してやって、仕事に応じた税源をきちっと保障して、みずからの判断で仕事をやらせるというシステムが地方財政を再建する上で必要なことだというふうに考えています。