池田元久の発言 (本会議)

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○池田元久君 私は、民主党を代表して、政府提出の第二次補正予算案に対して反対の立場から討論をいたします。(拍手)
 今、私たちがやらなければならないのは、国民の皆様に、将来へ向けての安心感を持っていただくことです。
 しかし、小渕自自公政権は、経済再生の道筋を示せずにいます。それどころか、巨額の借金を重ねて、将来に大きなツケを回し、むしろ、国民の将来への不安感が増しております。
 宮澤大蔵大臣は、今年度当初予算について、大魔神を一回から登板させたようなものと言いました。しかし、九回まで投げ切るには全くの力不足でした。第二次補正予算の提出を余儀なくされた小渕内閣の経済財政運営は、おぼつかないものと言ってよいと思います。その政策遂行能力に大きな疑問符がつけられることになったと言わざるを得ません。
 まず、今回の補正予算案を到底容認し得ない第一の理由は、この予算案は、目先の場当たりの対策を集めただけで、日本経済を中長期的に活性化させる構造改革を織り込まない予算であることです。
 経済新生対策、名前ばかりは大げさですが、内容に新味がありません。押しなべて、従来型の公共事業の一覧表にすぎません。
 また、ベンチャー育成の機運を隠れみのにした中小企業金融安定化特別保証枠の五兆円の追加も、本来淘汰されるはずの企業の延命を許すことになります。また、不良債権を民間からつけかえる公算がますます大きくなっています。
 また、自自公は、介護保険の見直しについて迷走いたしました。一人十万円の家族慰労金と半年間の保険料徴収見合わせを打ち出し、今回の予算案に九千億円に上る費用が計上されています。これは、選挙を目前にしたばらまきと言われてもやむを得ません。
 九千億円の借金はだれが払ってくれるのでしょうか。自自公三党が払ってくれるのでしょうか。結局は国民にツケが回ってまいります。国民を愚かと見る第二の地域振興券と言われてもやむを得ないと私は思います。一線で介護保険のために頑張ってきた自治体の職員はこれを何と見るか。ここへ来て見直しを言い出した政府・与党は責任を感じるべきです。
 バブル崩壊以降、今回の経済新生対策に至るまで、実に十回の景気対策が実施され、事業規模にして百二十兆円を超えています。ここまで予算をつぎ込み続けても、きのう発表された四半期の統計を見るまでもなく、なぜ民間企業の設備投資や個人消費は自律的な回復が望めないのか。実質賃金は低下し、失業は深刻です。むだな公共事業を削減する一方、福祉、情報通信などを重点に歳出構造を変える必要があります。また、新しい産業、ビジネスを創出していかなければなりません。
 しかし、今回の補正予算案は、口先だけで、正面から構造改革をする意欲が全く見られない予算と断言せざるを得ません。(拍手)
 第二に指摘すべき点は、財政規律の全く欠けた予算だということです。
 自民党の前幹事長も、小渕政権の経済政策をばらまきと言っております。予算の大盤振る舞いで政府の財政赤字は危機的な状況に達しております。国債依存度が四三%を超え、国と地方を合わせた長期累積債務残高は六百八兆円を上回っております。小渕政権だけでも、五十兆円に上る新たな借金をつくっております。いずれ長期金利の上昇を招いて、企業経営に甚大な影響を与えることを深く憂慮しております。
 将来の国民の負担を考えれば、財政再建は待ったなしの状況です。効果のないばらまきは即刻やめ、財政規律を重視し、費用対効果を十分検証した財政経済運営を行うべきです。
 第三に、自自公政権は、選挙での国民との約束をほごにして、数の力を頼んだ強権的な政治を行っております。
 神奈川県警のスキャンダルが明るみに出る前に、盗聴法の成立を図りました。また、個人情報が流出するおそれがますます強くなった住民基本台帳法の改正も強行しました。その上に、雇用不安が増している中、国民生活に重要な年金法を、数を頼んで無理やり採決を強行しようといたしました。今民間企業でリストラが進む中、雇用不安に将来の年金不安が重なれば、個人消費などにどれだけの打撃を与えるか、この政権は理解をしているのでしょうか。
 また、東海村の臨界事故への対応に見られるとおり、小渕内閣の危機管理能力は全く信用が置けないと言ってよいでしょう。特に、多くの方が被曝し、恐怖に震えている間、この政権の最大の関心事は、嘆かわしいことに内閣改造であり、派閥の抗争でした。こんな傲慢な政権に、国民の声に耳を傾けることを望み、まともな経済運営を期待し、もって日本経済の再生を図るなど、実に木によりて魚を求むことと言わなければならないと思います。(拍手)
 構造改革もない、財政規律もない、政権の正統性もない小渕自自公政権に日本を任せるならば、新生どころか、逆に死に至る病に陥るのではないか、私は深刻に危惧をしております。国民と日本の将来に対して小渕内閣は大きな責任をとるべきだと強く申し上げて、私の反対討論といたします。(拍手)

発言情報

speech_id: 114605254X00819991207_019

発言者: 池田元久

speaker_id: 27942

日付: 1999-12-07

院: 衆議院

会議名: 本会議