秋元勇巳の発言 (経済・産業委員会)

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○参考人(秋元勇巳君) 加工版のWANOについての御質問でございますが、ジェー・シー・オーの事故が起こりまして、実は私どもの三菱原子燃料もジェー・シー・オーさんの割と近くに位置しておりますものですから、早速ガイガーカウンターを担いで駆けつけまして、その後の住民の皆様のチェックであるとかいろいろな形での手助け、できるだけやらせていただいたつもりであります。
 ただ、そのときに感じましたことでございますが、やはり気がついてみますと、ジェー・シー・オーさんの近くにおりながら、ジェー・シー・オーさんの工場、それから我々の工場、お互いに余り人間が交流をしたことはございませんでした。
 これは現実、今まで各核燃料事業、いろいろないわゆる国の何といいますか、工業権といいますか、いろいろな技術をベースにして進んでおりますものですから、なかなかおのおののプロプライアトリーといいますか、そういったことがありまして、そう気安くお互いに見せ合うというようなことがないというのは、これは大体化学工業一般のことなのでありますが、考えてみますと、確かに技術の面で設備そのものについての商業機密であるとか工業権というのはあるわけで、そこまで入り込んでいくというのはこれはなかなかできない問題があるかもしれないが、少なくとも安全という面ではもう少しお互いに血の通い合った流れというのがあってもよかったのではないかということを、私その後で非常に反省をいたしました。
 そういう面で、今度の加工版のWANOといいますのは、やはりこの加工業にとっては共通のいろいろな安全上の問題がございます。
 例えば、原子炉の場合には、核燃料はさやの中に入って原子炉の中におさめられるわけでありますけれども、加工業の場合には、最初は六弗化ウランというガスでやってまいりまして、それから溶液になり、粉になり、あるいはペレットになるというような形で、いろいろな形で変化をしてまいります。ただ、原子炉の場合には臨界状態を保ってエネルギーを出すというのが本来の原子炉の仕事でございますし、加工業の場合には臨界に絶対持っていかないというところで仕事をやっていくということで、そういう意味での加工業特有の問題点といいますのは、これは共通の安全上の問題点というのは幾つもあるわけであります。
 こういった問題点についてお互いにやはり知識を交換し、お互いに啓発をしていくということが非常に必要なんじゃないかというふうに思いました。
 事故が起こりましてから割と、一週間か二週間でございましたけれども、ヨーロッパに行く機会がございましたので行きまして、向こうのコジェマ、あるいはBNFLのテーラー社長と会談をいたしまして、私のこういうような考え方につきましてお話を申し上げましたところが、もう大変賛成であると。やはり原子力安全、共通の文化の問題についてお互いにそういうネットワークを持つということが非常に必要なんではないかというようなことでございました。
 例えば今考えておりますのは、安全規制とか安全教育に関してはこれはもうすぐにでも情報交換ができるじゃないか。それから、事故や事象の解析もいろいろ一緒になってやることもできるであろうし、何らかのときのホットラインということもできるであろうし、相互訪問をしてそういう意味での文化を高めていくというようなこともできるじゃないかというような、そういうようなことをベースにしてディスカッションをしたわけでございます。
 きのう集まっていただきましたのは、フランスのコジェマ、あるいはイギリスのBNFL、アメリカのGE、それからウェスチングハウス、そういうようなところの方にもおいでをいただきました。それから、日本からは加工業者がみんな集まりました。また原研、核燃料サイクル機構の方にも御出席をいただきまして、そういう問題についてディスカッションをさせていただいたところであります。
 その上で、やはりそういう意味での加工、いわば今までの、前田参考人からもお話がありました、NSネットをたて糸といたしますと、そのよこ糸として今度国際的なネットワークというものを持っているということは非常に重要なことではないかというようなことになりました。
 特に、コジェマあたりからお話がありましたのは、最近のインターネットを非常にコジェマは活用しておられます。ラアーグの近くにインターネットのいわばセンターをつくったと。それを中心にして非常にエクステンシブなネットワークをつくって、業界はもちろんであるけれども、一般の大衆の方にもそのネットワークをいろいろな形で公開して、今何が起こっているのか、今何をどういう形でやっているのかというようなことについて知っていただくというような、そういう動きも非常にやっておるんだというようなお話がございました。
 それをひとつ、日本も含め、アメリカも含めていろいろなネットワークに組み上げていくということが一番手っ取り早い方法ではないかというようなことで、きのうの話では、まずインターネットをどこまでこういう意味でのネットワークで活用できるかというところから始めたらどうであろうか、そういうことを始めております。
 ただ、アメリカあたりからのお話でいわゆる独占禁止法とかいろんな問題がございます。そんなことがありましてなかなか難しい問題もあるのでありますが、安全の問題に関してはこれはやはり共通の問題としてクリアしていけるのではないかというふうに思ったところでございます。

発言情報

speech_id: 114614062X00419991207_022

発言者: 秋元勇巳

speaker_id: 12862

日付: 1999-12-07

院: 参議院

会議名: 経済・産業委員会