今泉昭の発言 (中小企業対策特別委員会)

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○今泉昭君 我が国の経済は、この九〇年代になりましてから実は長期の低迷を続けております。最も我々がこの低迷の中で注意をしなきゃならないのは、今どの企業も、どの企業関係者も、一体我が国が二十一世紀に向けてどういう方向に向かっていこうとしているのかという姿が一つも見えてこない、その方向性というものがないものですから、企業関係者も自信が持てないというものが一様に言えることではないかと思うわけであります。
 ただ単に、中小企業が持つダイナミズムに期待をするとか、創造性に期待をするとかという言葉は実はこれはキャッチフレーズみたいなものでございまして、具体性が何もないものなのであります。例えば、これまでの中小企業が担ってきた役割のダイナミズムは一体何であろうかというふうに私は振り返って見てみますと、これから期待をするダイナミズムと大分違うんじゃないかと思うわけです。
 例えば、中小企業は一般的によく言われますように、非常に小回りがきくわけであります。中小企業は大企業と違いまして大変、これは言い方が悪いかもしれませんけれども、失敗にちゅうちょしない、失敗を恐れないで挑戦していくという性格を持っております。
 大企業は、御存じのように大変多くの従業員を抱えている、大変大きな経済的な影響力をその地域に持っているものですから、行動というものは大変慎重であります。いろいろな問題を起こさないように、石橋をたたいても渡らないような行動をとるのが私は大企業の行動パターンであろうと思うわけであります。それがある意味ではこの変化の時代についていけなかった、あるいは変化がなし遂げられなかったという問題点があるかもしれないけれども、これまでの間の我が国の大企業の役割、そういう行動形式というものに対しまして、中小企業は大企業がやらないものに食いつき、それに努力をし、冒険をし、一つの道筋をみずから見出して先兵の役割をやってきたと思うわけであります。そして、その中小企業がやって成功をしそうになると、大企業がぼっと乗り出していく。御存じのように、大企業は資本力も人材も豊富であります。すべての意味での有力なみずからの力を利用して、中小企業が開発をした方向性に基づいてその方向に乗り出していって、そして成功を果たしてきたと。その陰の中に中小企業は大企業の力に負けて倒産をしていく。要するに、そういう形の繰り返しというものが我が国の高度経済成長を支えてきた大きな実は循環ではなかったかというふうに私は考えるわけであります。
 ところが、どうなんでしょう、これからの二十一世紀に向けまして、果たしてそういう形の中小企業のダイナミズムというものがあり得るのかどうか、そのダイナミズムというもの自体が基本的に今までと違ってきているんじゃないでしょうか。あるいは、今までのような大企業の行動様式というのはもう通用しなくなってきています。大企業はどんどん分社化しております。中小企業のように小回りのできるようにしようとしてきている。そういう意味で、新しい時代に向けての通産行政としての我が国のダイナミズムというものをどのように考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。

発言情報

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発言者: 今泉昭

speaker_id: 20038

日付: 1999-11-24

院: 参議院

会議名: 中小企業対策特別委員会