中小企業対策特別委員会
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会
会議録情報#0
平成十一年十一月二十四日(水曜日)
午前十時十九分開会
─────────────
委員の異動
十一月二十二日
辞任 補欠選任
堀 利和君 朝日 俊弘君
入澤 肇君 渡辺 秀央君
島袋 宗康君 石井 一二君
十一月二十四日
辞任 補欠選任
釜本 邦茂君 久野 恒一君
久世 公堯君 佐藤 昭郎君
千葉 景子君 足立 良平君
木庭健太郎君 沢 たまき君
緒方 靖夫君 八田ひろ子君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 陣内 孝雄君
理 事
岩井 國臣君
加藤 紀文君
須藤良太郎君
野間 赳君
寺崎 昭久君
円 より子君
弘友 和夫君
池田 幹幸君
梶原 敬義君
委 員
岩崎 純三君
加納 時男君
釜本 邦茂君
北岡 秀二君
久世 公堯君
久野 恒一君
小山 孝雄君
佐藤 昭郎君
斉藤 滋宣君
仲道 俊哉君
馳 浩君
保坂 三蔵君
森下 博之君
森山 裕君
山崎 正昭君
山下 善彦君
朝日 俊弘君
足立 良平君
今泉 昭君
川橋 幸子君
木俣 佳丈君
高嶋 良充君
羽田雄一郎君
福山 哲郎君
海野 義孝君
木庭健太郎君
沢 たまき君
益田 洋介君
山本 保君
緒方 靖夫君
西山登紀子君
八田ひろ子君
山下 芳生君
三重野栄子君
高橋 令則君
渡辺 秀央君
菅川 健二君
水野 誠一君
石井 一二君
国務大臣
通商産業大臣 深谷 隆司君
政務次官
大蔵政務次官 林 芳正君
文部政務次官 小此木八郎君
通商産業政務次
官 細田 博之君
通商産業政務次
官 茂木 敏充君
労働政務次官 長勢 甚遠君
自治政務次官 橘 康太郎君
政府特別補佐人
公正取引委員会
委員長 根來 泰周君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
政府参考人
公正取引委員会
事務総局経済取
引局取引部長 上杉 秋則君
金融再生委員会
事務局長 森 昭治君
金融監督庁長官 日野 正晴君
通商産業省産業
政策局長 村田 成二君
通商産業省環境
立地局長 中島 一郎君
資源エネルギー
庁長官 河野 博文君
中小企業庁長官 岩田 満泰君
─────────────
本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○中小企業基本法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時十九分開会
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委員の異動
十一月二十二日
辞任 補欠選任
堀 利和君 朝日 俊弘君
入澤 肇君 渡辺 秀央君
島袋 宗康君 石井 一二君
十一月二十四日
辞任 補欠選任
釜本 邦茂君 久野 恒一君
久世 公堯君 佐藤 昭郎君
千葉 景子君 足立 良平君
木庭健太郎君 沢 たまき君
緒方 靖夫君 八田ひろ子君
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出席者は左のとおり。
委員長 陣内 孝雄君
理 事
岩井 國臣君
加藤 紀文君
須藤良太郎君
野間 赳君
寺崎 昭久君
円 より子君
弘友 和夫君
池田 幹幸君
梶原 敬義君
委 員
岩崎 純三君
加納 時男君
釜本 邦茂君
北岡 秀二君
久世 公堯君
久野 恒一君
小山 孝雄君
佐藤 昭郎君
斉藤 滋宣君
仲道 俊哉君
馳 浩君
保坂 三蔵君
森下 博之君
森山 裕君
山崎 正昭君
山下 善彦君
朝日 俊弘君
足立 良平君
今泉 昭君
川橋 幸子君
木俣 佳丈君
高嶋 良充君
羽田雄一郎君
福山 哲郎君
海野 義孝君
木庭健太郎君
沢 たまき君
益田 洋介君
山本 保君
緒方 靖夫君
西山登紀子君
八田ひろ子君
山下 芳生君
三重野栄子君
高橋 令則君
渡辺 秀央君
菅川 健二君
水野 誠一君
石井 一二君
国務大臣
通商産業大臣 深谷 隆司君
政務次官
大蔵政務次官 林 芳正君
文部政務次官 小此木八郎君
通商産業政務次
官 細田 博之君
通商産業政務次
官 茂木 敏充君
労働政務次官 長勢 甚遠君
自治政務次官 橘 康太郎君
政府特別補佐人
公正取引委員会
委員長 根來 泰周君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
政府参考人
公正取引委員会
事務総局経済取
引局取引部長 上杉 秋則君
金融再生委員会
事務局長 森 昭治君
金融監督庁長官 日野 正晴君
通商産業省産業
政策局長 村田 成二君
通商産業省環境
立地局長 中島 一郎君
資源エネルギー
庁長官 河野 博文君
中小企業庁長官 岩田 満泰君
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本日の会議に付した案件
○政府参考人の出席要求に関する件
○中小企業基本法等の一部を改正する法律案(内
閣提出、衆議院送付)
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陣
陣内孝雄#1
○委員長(陣内孝雄君) ただいまから中小企業対策特別委員会を開会いたします。
委員の異動について御報告いたします。
去る二十二日、堀利和君、入澤肇君及び島袋宗康君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君、渡辺秀央君及び石井一二君が選任されました。
また、本日、千葉景子君が委員を辞任され、その補欠として足立良平君が選任されました。
─────────────
この発言だけを見る →委員の異動について御報告いたします。
去る二十二日、堀利和君、入澤肇君及び島袋宗康君が委員を辞任され、その補欠として朝日俊弘君、渡辺秀央君及び石井一二君が選任されました。
また、本日、千葉景子君が委員を辞任され、その補欠として足立良平君が選任されました。
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陣
陣内孝雄#2
○委員長(陣内孝雄君) 政府参考人の出席要求に関する件についてお諮りいたします。
中小企業基本法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長上杉秋則君、金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁長官日野正晴君、通商産業省産業政策局長村田成二君、同環境立地局長中島一郎君、資源エネルギー庁長官河野博文君及び中小企業庁長官岩田満泰君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
この発言だけを見る →中小企業基本法等の一部を改正する法律案の審査のため、本日の委員会に政府参考人として公正取引委員会事務総局経済取引局取引部長上杉秋則君、金融再生委員会事務局長森昭治君、金融監督庁長官日野正晴君、通商産業省産業政策局長村田成二君、同環境立地局長中島一郎君、資源エネルギー庁長官河野博文君及び中小企業庁長官岩田満泰君の出席を求め、その説明を聴取することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
陣
陣
今
今泉昭#5
○今泉昭君 民主党・新緑風会の今泉でございます。おはようございます。
深谷通産大臣は、東京都の特に中小企業を地盤とされて、後援会に多くの皆さん方を持っていらっしゃって、そういうところを地盤として活躍をされているというふうに聞いておりますので、まず最初に通産大臣に、中小企業が戦後我が国に果たしてきた役割というものを通産大臣としてどのように受けとめていらっしゃるか、その考え方をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →深谷通産大臣は、東京都の特に中小企業を地盤とされて、後援会に多くの皆さん方を持っていらっしゃって、そういうところを地盤として活躍をされているというふうに聞いておりますので、まず最初に通産大臣に、中小企業が戦後我が国に果たしてきた役割というものを通産大臣としてどのように受けとめていらっしゃるか、その考え方をお聞きしたいと思います。
深
深谷隆司#6
○国務大臣(深谷隆司君) 今泉委員の御質問にお答えいたします。
何よりも中小企業は、その企業数において九九%、今度新しいものを含めてですが、従業員数で三分の二、六六%を有するいわば日本の経済を支える大きな企業でありますことは申し上げるまでもありません。
そして、その企業は地域にまず根差している。そして営々と努力をして地域経済の発展に寄与しておられる。またその中では、ベンチャー企業といったような成長分野での活躍を目指すそういう中小企業も存在して、それが我が国の経済の発展にも寄与しておられる。また、このような多様な中小企業が雇用という面で相当の人たちを抱えて大きな役割を担っている。そして町づくり、日本経済の牽引力として今まで営々と努力をなさってきたそういう存在であり、そのような成果を我が国の今日までの間においてなし遂げた人々であるととらえています。
この発言だけを見る →何よりも中小企業は、その企業数において九九%、今度新しいものを含めてですが、従業員数で三分の二、六六%を有するいわば日本の経済を支える大きな企業でありますことは申し上げるまでもありません。
そして、その企業は地域にまず根差している。そして営々と努力をして地域経済の発展に寄与しておられる。またその中では、ベンチャー企業といったような成長分野での活躍を目指すそういう中小企業も存在して、それが我が国の経済の発展にも寄与しておられる。また、このような多様な中小企業が雇用という面で相当の人たちを抱えて大きな役割を担っている。そして町づくり、日本経済の牽引力として今まで営々と努力をなさってきたそういう存在であり、そのような成果を我が国の今日までの間においてなし遂げた人々であるととらえています。
今
今泉昭#7
○今泉昭君 中小企業と我々一概に呼んでおりますけれども、一般的に中小企業を代表する業種別に分野を分類してみますと、代表的に多い産業の分野というのは、一つは製造業、一つはサービス産業、もう一つは卸・小売業とでも申しましょうか、そして建設業、大体この四つの業種というのが全産業の九九・七%を占める企業の中において恐らく八割以上を占めている産業の分野ではないかと思うんです。
ところが、これらの産業の分野というのは、それぞれ違った意味のやはり活動の舞台を持ってきたのではないだろうかというふうに私は思っております。例えば製造業でいうならば、我が国産業の基盤として下をしっかり支えてきた。さらにまた、いわゆる産業の先兵となって、海外に大活躍をしていく大企業の兵たん基地としてその役割を果たしてきた。あるいはサプライヤーとしての役割を果たしてきた。そしてまた、地域経済の担い手という形の役割を果たしてきたということが言えるんじゃないかと思うんです。これはあくまでも製造業の分野の役割だっただろうと思うのであります。
例えば、サービス産業、卸・小売業というものは、同じような形の役割であったかどうかといいますと、これはまた違った意味での大きな役割を果たしてきているというふうに私は考えております。
例えばサービス産業でありますと、いわゆる我が国の生活の基盤を支えていく大きな役割を果たしてきたでありましょうし、地域の文化というものをある意味では造成をしてきた基盤であった、こういうふうにも考えます。
さらにまた、卸・小売業の場合はどうかというふうに考えてみますと、要するに我が国の町づくり、どのような我が国の都市づくりをしていくか、町づくりをしていくか、そういう役割をそれぞれ担ってきたというふうに私どもは考えているわけでありまして、そういう意味では、中小企業を十把一からげにとらえてこの問題に対処するというのは大変危険だろうというふうに考えているわけであります。
そういう意味で、今回の中小企業基本法の改正というものの中心課題が、今までの役割、今までの中小企業対策というのが二重構造になっていた中小企業の役割というものを大幅に見直していこう、我が国の新しい経済活性化の中心に据えていこうという大きな転換を実はしているような基本法なわけでございますけれども、そういう意味で、大臣の認識として考えていらっしゃるのは、今度の中小企業対策の中でどこを中心に、それぞれの分野においてどのような手を打っていく必要があるんだろうかというふうに考えていらっしゃるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →ところが、これらの産業の分野というのは、それぞれ違った意味のやはり活動の舞台を持ってきたのではないだろうかというふうに私は思っております。例えば製造業でいうならば、我が国産業の基盤として下をしっかり支えてきた。さらにまた、いわゆる産業の先兵となって、海外に大活躍をしていく大企業の兵たん基地としてその役割を果たしてきた。あるいはサプライヤーとしての役割を果たしてきた。そしてまた、地域経済の担い手という形の役割を果たしてきたということが言えるんじゃないかと思うんです。これはあくまでも製造業の分野の役割だっただろうと思うのであります。
例えば、サービス産業、卸・小売業というものは、同じような形の役割であったかどうかといいますと、これはまた違った意味での大きな役割を果たしてきているというふうに私は考えております。
例えばサービス産業でありますと、いわゆる我が国の生活の基盤を支えていく大きな役割を果たしてきたでありましょうし、地域の文化というものをある意味では造成をしてきた基盤であった、こういうふうにも考えます。
さらにまた、卸・小売業の場合はどうかというふうに考えてみますと、要するに我が国の町づくり、どのような我が国の都市づくりをしていくか、町づくりをしていくか、そういう役割をそれぞれ担ってきたというふうに私どもは考えているわけでありまして、そういう意味では、中小企業を十把一からげにとらえてこの問題に対処するというのは大変危険だろうというふうに考えているわけであります。
そういう意味で、今回の中小企業基本法の改正というものの中心課題が、今までの役割、今までの中小企業対策というのが二重構造になっていた中小企業の役割というものを大幅に見直していこう、我が国の新しい経済活性化の中心に据えていこうという大きな転換を実はしているような基本法なわけでございますけれども、そういう意味で、大臣の認識として考えていらっしゃるのは、今度の中小企業対策の中でどこを中心に、それぞれの分野においてどのような手を打っていく必要があるんだろうかというふうに考えていらっしゃるか、ちょっとお聞きしたいと思います。
深
深谷隆司#8
○国務大臣(深谷隆司君) 今、委員御指摘のように、中小企業と一口に申しましても、製造業あり、小売業あり、卸あり、サービスあり、いろいろでございます。それぞれの分野で果たしてきた役割がトータルとして日本の経済を支え、雇用を支え、地域の経済の発展につながってきた。そういう意味では、それを委員の御指摘にように一つの画一的な見方で判断をするというのはおかしい。また同時に、今度は、企業の規模とか、あるいはベンチャーとか、小規模でなお大変なところとかいう、そういう見方というのもあるわけでありますが、いずれにしてもその多面性に着目をする。その多面性に着目をして、今まで画一的で単なる格差是正であったそういう考え方を変えて、そこにきめ細かい配慮をしていくというのが今度の基本法の最大の目標でございます。
その中でどれに一番重点を置いてと言われますと、いずれもという答えしかございませんが、強いて言うならば、今までになかった創業といったような点にも十分な注目をしていると申し上げていいかもしれません。
この発言だけを見る →その中でどれに一番重点を置いてと言われますと、いずれもという答えしかございませんが、強いて言うならば、今までになかった創業といったような点にも十分な注目をしていると申し上げていいかもしれません。
今
今泉昭#9
○今泉昭君 我が国の経済は、この九〇年代になりましてから実は長期の低迷を続けております。最も我々がこの低迷の中で注意をしなきゃならないのは、今どの企業も、どの企業関係者も、一体我が国が二十一世紀に向けてどういう方向に向かっていこうとしているのかという姿が一つも見えてこない、その方向性というものがないものですから、企業関係者も自信が持てないというものが一様に言えることではないかと思うわけであります。
ただ単に、中小企業が持つダイナミズムに期待をするとか、創造性に期待をするとかという言葉は実はこれはキャッチフレーズみたいなものでございまして、具体性が何もないものなのであります。例えば、これまでの中小企業が担ってきた役割のダイナミズムは一体何であろうかというふうに私は振り返って見てみますと、これから期待をするダイナミズムと大分違うんじゃないかと思うわけです。
例えば、中小企業は一般的によく言われますように、非常に小回りがきくわけであります。中小企業は大企業と違いまして大変、これは言い方が悪いかもしれませんけれども、失敗にちゅうちょしない、失敗を恐れないで挑戦していくという性格を持っております。
大企業は、御存じのように大変多くの従業員を抱えている、大変大きな経済的な影響力をその地域に持っているものですから、行動というものは大変慎重であります。いろいろな問題を起こさないように、石橋をたたいても渡らないような行動をとるのが私は大企業の行動パターンであろうと思うわけであります。それがある意味ではこの変化の時代についていけなかった、あるいは変化がなし遂げられなかったという問題点があるかもしれないけれども、これまでの間の我が国の大企業の役割、そういう行動形式というものに対しまして、中小企業は大企業がやらないものに食いつき、それに努力をし、冒険をし、一つの道筋をみずから見出して先兵の役割をやってきたと思うわけであります。そして、その中小企業がやって成功をしそうになると、大企業がぼっと乗り出していく。御存じのように、大企業は資本力も人材も豊富であります。すべての意味での有力なみずからの力を利用して、中小企業が開発をした方向性に基づいてその方向に乗り出していって、そして成功を果たしてきたと。その陰の中に中小企業は大企業の力に負けて倒産をしていく。要するに、そういう形の繰り返しというものが我が国の高度経済成長を支えてきた大きな実は循環ではなかったかというふうに私は考えるわけであります。
ところが、どうなんでしょう、これからの二十一世紀に向けまして、果たしてそういう形の中小企業のダイナミズムというものがあり得るのかどうか、そのダイナミズムというもの自体が基本的に今までと違ってきているんじゃないでしょうか。あるいは、今までのような大企業の行動様式というのはもう通用しなくなってきています。大企業はどんどん分社化しております。中小企業のように小回りのできるようにしようとしてきている。そういう意味で、新しい時代に向けての通産行政としての我が国のダイナミズムというものをどのように考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →ただ単に、中小企業が持つダイナミズムに期待をするとか、創造性に期待をするとかという言葉は実はこれはキャッチフレーズみたいなものでございまして、具体性が何もないものなのであります。例えば、これまでの中小企業が担ってきた役割のダイナミズムは一体何であろうかというふうに私は振り返って見てみますと、これから期待をするダイナミズムと大分違うんじゃないかと思うわけです。
例えば、中小企業は一般的によく言われますように、非常に小回りがきくわけであります。中小企業は大企業と違いまして大変、これは言い方が悪いかもしれませんけれども、失敗にちゅうちょしない、失敗を恐れないで挑戦していくという性格を持っております。
大企業は、御存じのように大変多くの従業員を抱えている、大変大きな経済的な影響力をその地域に持っているものですから、行動というものは大変慎重であります。いろいろな問題を起こさないように、石橋をたたいても渡らないような行動をとるのが私は大企業の行動パターンであろうと思うわけであります。それがある意味ではこの変化の時代についていけなかった、あるいは変化がなし遂げられなかったという問題点があるかもしれないけれども、これまでの間の我が国の大企業の役割、そういう行動形式というものに対しまして、中小企業は大企業がやらないものに食いつき、それに努力をし、冒険をし、一つの道筋をみずから見出して先兵の役割をやってきたと思うわけであります。そして、その中小企業がやって成功をしそうになると、大企業がぼっと乗り出していく。御存じのように、大企業は資本力も人材も豊富であります。すべての意味での有力なみずからの力を利用して、中小企業が開発をした方向性に基づいてその方向に乗り出していって、そして成功を果たしてきたと。その陰の中に中小企業は大企業の力に負けて倒産をしていく。要するに、そういう形の繰り返しというものが我が国の高度経済成長を支えてきた大きな実は循環ではなかったかというふうに私は考えるわけであります。
ところが、どうなんでしょう、これからの二十一世紀に向けまして、果たしてそういう形の中小企業のダイナミズムというものがあり得るのかどうか、そのダイナミズムというもの自体が基本的に今までと違ってきているんじゃないでしょうか。あるいは、今までのような大企業の行動様式というのはもう通用しなくなってきています。大企業はどんどん分社化しております。中小企業のように小回りのできるようにしようとしてきている。そういう意味で、新しい時代に向けての通産行政としての我が国のダイナミズムというものをどのように考えていらっしゃるか、お聞きしたいと思います。
深
深谷隆司#10
○国務大臣(深谷隆司君) 大変難しい、また大きなテーマを言われておると思います。日本の経済の二十一世紀を展望した場合に一体どうなっていくのかというのは、いろんな考え方があろうと思います。
ただ、私が一つ、例えば大きく考えた場合、国内と国外と分類するとすれば、特に二十世紀の後半でありますけれども、ソビエトが崩壊して、そして今までにない共産圏の市場というのがいい意味でも悪い意味でも拡大されてきた。それから、アジアの諸国がかつてはかなり日本に追いついていた、それが経済の不況等で後退したんですけれども、昨今はさらに第二次の躍進の時代を迎えてきて、そういう中で日本の企業が生きていくために一体どうしたらいいかという問題。もう一つは、国内にあっては高齢化、少子化という時代になってまいりまして、これらに対する対応というのは容易ならざるものがあるのではないか。だから、今後の二十一世紀の日本の経済の動向を考えると、これらを乗り越えていくということが最大の眼目になっていくのではないかなと私は思います。
そういうときに、大企業が持てる力を発揮するということは、それは当然のことでありますけれども、今委員の言われた、例えば小回りがきくという中小企業の特性、機動性とか柔軟性とか創造性というものを大いに発揮してもらうということは、非常に大事な経済のダイナミズムにつながるのではないかなと私は思うんです。そういう中小企業を多面的にきめ細かく押し上げていくというのが、これからの特に私たちが考えていく大事なポイントではないだろうかなというふうに思います。
同時にまた、時代は大きく変わってまいりましたけれども、確かに言われるように大企業が中小企業の開拓したものをすっと横取りするようなそんな傾向もなきにしもあらずでありますが、それでもなお中小企業のエネルギーは消えていかずに機動性を発揮しながらさらに前進をしていく。
今、アメリカのシリコンバレーなんというのは世界の中でも最たる中小企業が新しい開発を行っているわけでありますが、聞いてみると、より細分化して、言葉は悪いけれども小規模化していくという傾向にもあるようであります。また、一方においてはイタリアその他、それぞれ独自の製品を開拓することによって、イタリアのブランド物というのは日本の女性たちに圧倒的人気を持って、その発展ぶりというのは立派なものであります。
それらを考えてまいりますと、二十一世紀における中小企業も、私は、大きな期待を持って、それが日本の経済の活力になっていただけるということは十分考えられるわけであって、それをどう協力して支援していくかということが私たちの役目ではないだろうかというふうに考えます。
この発言だけを見る →ただ、私が一つ、例えば大きく考えた場合、国内と国外と分類するとすれば、特に二十世紀の後半でありますけれども、ソビエトが崩壊して、そして今までにない共産圏の市場というのがいい意味でも悪い意味でも拡大されてきた。それから、アジアの諸国がかつてはかなり日本に追いついていた、それが経済の不況等で後退したんですけれども、昨今はさらに第二次の躍進の時代を迎えてきて、そういう中で日本の企業が生きていくために一体どうしたらいいかという問題。もう一つは、国内にあっては高齢化、少子化という時代になってまいりまして、これらに対する対応というのは容易ならざるものがあるのではないか。だから、今後の二十一世紀の日本の経済の動向を考えると、これらを乗り越えていくということが最大の眼目になっていくのではないかなと私は思います。
そういうときに、大企業が持てる力を発揮するということは、それは当然のことでありますけれども、今委員の言われた、例えば小回りがきくという中小企業の特性、機動性とか柔軟性とか創造性というものを大いに発揮してもらうということは、非常に大事な経済のダイナミズムにつながるのではないかなと私は思うんです。そういう中小企業を多面的にきめ細かく押し上げていくというのが、これからの特に私たちが考えていく大事なポイントではないだろうかなというふうに思います。
同時にまた、時代は大きく変わってまいりましたけれども、確かに言われるように大企業が中小企業の開拓したものをすっと横取りするようなそんな傾向もなきにしもあらずでありますが、それでもなお中小企業のエネルギーは消えていかずに機動性を発揮しながらさらに前進をしていく。
今、アメリカのシリコンバレーなんというのは世界の中でも最たる中小企業が新しい開発を行っているわけでありますが、聞いてみると、より細分化して、言葉は悪いけれども小規模化していくという傾向にもあるようであります。また、一方においてはイタリアその他、それぞれ独自の製品を開拓することによって、イタリアのブランド物というのは日本の女性たちに圧倒的人気を持って、その発展ぶりというのは立派なものであります。
それらを考えてまいりますと、二十一世紀における中小企業も、私は、大きな期待を持って、それが日本の経済の活力になっていただけるということは十分考えられるわけであって、それをどう協力して支援していくかということが私たちの役目ではないだろうかというふうに考えます。
今
今泉昭#11
○今泉昭君 今国会は、国会のいわゆる活性化を目指しまして、できるだけ大臣と議員との意見の交換を活発に行っていこう、こういう趣旨でもっていろんな工夫がなされてきたと思います。そういう意味で、いましばらく大臣との意見の交換をさせていただきたい、こういうふうに思っているわけです。
これまで予算委員会の討議におきましても、あるいは各委員会の討議におきましても、総理大臣を初め各大臣が申されることは、我が国の二十一世紀に向けての道というものは、いわゆる市場経済を軸とした、規制緩和を行った市場経済を中心としたアメリカ型の方向づけと、それ万能主義ではないEU型のやり方だと。日本は日本独特の第三の道があるんだということをよく言われるわけであります。
しかし、これまでの政府のいろいろな出されている法案、考え方を聞いてみますと、どうも私はアメリカの実はコピーをしているような気がしてならないわけであります。確かに、アメリカは八〇年代の不況を乗り越えまして、九〇年代におきましては世界でひとり勝ちと言われるぐらいに大成功していることは、これは事実であります。それも、その中心が規制緩和を中心としたいわゆる市場経済万能主義でもって成功してきたと言われているのは、これはだれもが承知していることだろうと思うわけであります。そういうものを参考にしながら、次から次へといろんな規制緩和なりアメリカ型の実はやり方が出てきているわけであります。
実は、私、こういう本をちょっと読ませていただいたんですが、大変興味ある本でございました。イギリスの経済学者でジョン・グレイという方が「グローバリズムという妄想」という本を書かれているわけであります。この本の中に書かれている考え方というのはどういうことかというと、アメリカがやっている今の世界のトップとしてのリーダーシップというのは、十九世紀においてイギリスがやった、ちょうど大英帝国が最も輝いていた時期でございまして、例の自由主義経済を旗印にいたしまして、植民地支配を通じまして大英帝国がその富を集中したときのやり方に大変よく似ている、あのころの自由主義という啓蒙主義に基づいて世界を制覇していったというやり方を、アメリカは実は市場経済主義、規制緩和を軸とした市場経済主義でもって、その啓蒙主義でもって世界を自分のいわゆる配下にしていこうというねらいが見え見えである、こういうことを書いている本でございまして、大変興味のある本でございました。
その中にいろいろな具体的な例が出ているわけでありますが、今、アメリカから出されているいろいろな指標の中にはいいところしか流れてこないわけであります。実はこの規制緩和を軸としたアメリカ型のやり方の中に大変多くの犠牲者がふえているということにつきましてはほとんど報じられていない。
例えば一つの例で申し上げますと、この八〇年代から九〇年代にかけまして起こりました最大の変化というものは何かといいますと、アメリカにおけるところの犯罪者が激増したということであります。その犯罪者というのは要するに牢屋につながれている方々でありまして、八〇年代は百万人台であったものが何と平成十年には五百五十万人台になっているということであります。これは何を意味しているかといいますと、いわゆる弱肉強食の自由競争の中でその生存競争にあるいは企業競争に敗れた方々が法を犯してまでも生き延びていかなきゃならないという実態を実は示しているのではないかと思うんです。
我が国の実態を見てみました。我が国は、幸いにいたしましてこの十年間、牢に入れられている法を犯した方の数は五万人台でございます。驚くなかれ、アメリカの例というのは、人口も多いことはありましょう、多民族国家であるということもありましょう、海外から、多くの国々から人が密入国をしてくるということもありましょう、そういうことを差し引いてもこれはえらい数でございます。笑い話じゃありませんけれども、牢屋に入ってしまえば失業率からも除外されるわけでありまして、当然失業率が下がるのは当たり前のことなのであります。
そういうようなアメリカ型のいわゆる経済政策を我が国がどんどん導入するということの局面が大変目立っていることに対しまして、我々は大変心配をするわけであります、弱い者の切り捨てという。
そういうのとあわせまして、実は我が国の政府が出してくるいろんな指標の中で、二十一世紀はこういう方向に国を持っていくんだよというものが一つも見えないわけでございますけれども、これについて通産大臣、どういうふうに思っていらっしゃいますか、所感をお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →これまで予算委員会の討議におきましても、あるいは各委員会の討議におきましても、総理大臣を初め各大臣が申されることは、我が国の二十一世紀に向けての道というものは、いわゆる市場経済を軸とした、規制緩和を行った市場経済を中心としたアメリカ型の方向づけと、それ万能主義ではないEU型のやり方だと。日本は日本独特の第三の道があるんだということをよく言われるわけであります。
しかし、これまでの政府のいろいろな出されている法案、考え方を聞いてみますと、どうも私はアメリカの実はコピーをしているような気がしてならないわけであります。確かに、アメリカは八〇年代の不況を乗り越えまして、九〇年代におきましては世界でひとり勝ちと言われるぐらいに大成功していることは、これは事実であります。それも、その中心が規制緩和を中心としたいわゆる市場経済万能主義でもって成功してきたと言われているのは、これはだれもが承知していることだろうと思うわけであります。そういうものを参考にしながら、次から次へといろんな規制緩和なりアメリカ型の実はやり方が出てきているわけであります。
実は、私、こういう本をちょっと読ませていただいたんですが、大変興味ある本でございました。イギリスの経済学者でジョン・グレイという方が「グローバリズムという妄想」という本を書かれているわけであります。この本の中に書かれている考え方というのはどういうことかというと、アメリカがやっている今の世界のトップとしてのリーダーシップというのは、十九世紀においてイギリスがやった、ちょうど大英帝国が最も輝いていた時期でございまして、例の自由主義経済を旗印にいたしまして、植民地支配を通じまして大英帝国がその富を集中したときのやり方に大変よく似ている、あのころの自由主義という啓蒙主義に基づいて世界を制覇していったというやり方を、アメリカは実は市場経済主義、規制緩和を軸とした市場経済主義でもって、その啓蒙主義でもって世界を自分のいわゆる配下にしていこうというねらいが見え見えである、こういうことを書いている本でございまして、大変興味のある本でございました。
その中にいろいろな具体的な例が出ているわけでありますが、今、アメリカから出されているいろいろな指標の中にはいいところしか流れてこないわけであります。実はこの規制緩和を軸としたアメリカ型のやり方の中に大変多くの犠牲者がふえているということにつきましてはほとんど報じられていない。
例えば一つの例で申し上げますと、この八〇年代から九〇年代にかけまして起こりました最大の変化というものは何かといいますと、アメリカにおけるところの犯罪者が激増したということであります。その犯罪者というのは要するに牢屋につながれている方々でありまして、八〇年代は百万人台であったものが何と平成十年には五百五十万人台になっているということであります。これは何を意味しているかといいますと、いわゆる弱肉強食の自由競争の中でその生存競争にあるいは企業競争に敗れた方々が法を犯してまでも生き延びていかなきゃならないという実態を実は示しているのではないかと思うんです。
我が国の実態を見てみました。我が国は、幸いにいたしましてこの十年間、牢に入れられている法を犯した方の数は五万人台でございます。驚くなかれ、アメリカの例というのは、人口も多いことはありましょう、多民族国家であるということもありましょう、海外から、多くの国々から人が密入国をしてくるということもありましょう、そういうことを差し引いてもこれはえらい数でございます。笑い話じゃありませんけれども、牢屋に入ってしまえば失業率からも除外されるわけでありまして、当然失業率が下がるのは当たり前のことなのであります。
そういうようなアメリカ型のいわゆる経済政策を我が国がどんどん導入するということの局面が大変目立っていることに対しまして、我々は大変心配をするわけであります、弱い者の切り捨てという。
そういうのとあわせまして、実は我が国の政府が出してくるいろんな指標の中で、二十一世紀はこういう方向に国を持っていくんだよというものが一つも見えないわけでございますけれども、これについて通産大臣、どういうふうに思っていらっしゃいますか、所感をお聞きしたいと思います。
深
深谷隆司#12
○国務大臣(深谷隆司君) この十年の間にアメリカがいわば最悪の状態から脱して極めて好調であるという現実は、そのとおりであります。それが専ら規制緩和によるものだと私どもは認識しておりません。いろんな条件があったろうと思います。一つは、例えば創業率が高い、廃業率が低いということもそうでありましたし、その他もろもろの問題がそうです。
また、アメリカはすべて規制緩和でやっているとは思えませんで、例えば大店舗法の問題を取り上げるならば、国では確かにそのような保護政策をとっていないように一見見えるのでありますが、州や郡できっちりとした逆に保護主義をとっているという、そんな状況もございます。
また、犯罪件数が多いという話がありました。牢屋につながれた人が数多くなったから失業率が低くなったとは思っていませんけれども、犯罪が多いことは確かですが、それは今お話のあるような大変な多種多様な民族が入りまじっているとかさまざまなことがあろうと思いますから一概に申し上げることはできませんが、しかしそういう中で、例えばニューヨークなんかは、新しい市長が本来治安当局の出身の方でありながら、環境を整備するということで大きく犯罪を減少させて、地下鉄も乗れなかった状況が今は完全に払拭されたというふうに言われています。
つまり、アメリカの持っているいいところ悪いところ、いろいろありますけれども、それらの中の役立つ部分を私たちは学んでいくということでございまして、何から何までアメリカに追随したり物まねを行うことが正しいことではないというふうに思っています。
また、アメリカは自由経済で自由競争で一番理想的な国だというふうに言われがちでありますが、必ずしもそうではありませんで、アンチダンピング等に見られるような姿勢というのは明らかにアメリカの保護主義のありようでございますから、そういうものに対しては断固として対応していくということも私たちのとるべき役割だろうというふうに思います。
要は、アメリカ型の長所を学び短所は省いていくという、それが大事な姿勢ではないだろうかなと考えます。
この発言だけを見る →また、アメリカはすべて規制緩和でやっているとは思えませんで、例えば大店舗法の問題を取り上げるならば、国では確かにそのような保護政策をとっていないように一見見えるのでありますが、州や郡できっちりとした逆に保護主義をとっているという、そんな状況もございます。
また、犯罪件数が多いという話がありました。牢屋につながれた人が数多くなったから失業率が低くなったとは思っていませんけれども、犯罪が多いことは確かですが、それは今お話のあるような大変な多種多様な民族が入りまじっているとかさまざまなことがあろうと思いますから一概に申し上げることはできませんが、しかしそういう中で、例えばニューヨークなんかは、新しい市長が本来治安当局の出身の方でありながら、環境を整備するということで大きく犯罪を減少させて、地下鉄も乗れなかった状況が今は完全に払拭されたというふうに言われています。
つまり、アメリカの持っているいいところ悪いところ、いろいろありますけれども、それらの中の役立つ部分を私たちは学んでいくということでございまして、何から何までアメリカに追随したり物まねを行うことが正しいことではないというふうに思っています。
また、アメリカは自由経済で自由競争で一番理想的な国だというふうに言われがちでありますが、必ずしもそうではありませんで、アンチダンピング等に見られるような姿勢というのは明らかにアメリカの保護主義のありようでございますから、そういうものに対しては断固として対応していくということも私たちのとるべき役割だろうというふうに思います。
要は、アメリカ型の長所を学び短所は省いていくという、それが大事な姿勢ではないだろうかなと考えます。
今
今泉昭#13
○今泉昭君 大臣の基本的な考え方はわかりましたけれども、私が今申し上げた裏で申し上げたいことは実はこういうことでございます。
今の御答弁の中でも、実は二十一世紀に向けての我が国のあり方というものの具体的なものが見えないわけです。過去の我が国を振り返ってみますと、それぞれの年代におきまして一つの産業政策というんでしょうか、国家政策というものが一般の国民にある程度見えていたというふうに私は承知しております。
例えば、戦後の直近でありました昭和二十年代におきましてまず我が国の政府がやったことは何か。まずエネルギーを確保しようといって石炭掘りに大変努力をされたでしょう。相当力を入れたはずであります。輸送を確保しようということで鉄道整備、輸送の整備に大変力を注がれた。さらにはまた、産業の米である鉄を自主生産していこうという、そういうところに力点を置いた産業政策というものが私はあったというふうに理解をしているわけです。各年代をとってみますと、それぞれ私はあったように思います。
三十年代になりますと、御存じのように、日本はもはや戦後ではないということで自立をしていった。輸出立国として我が国はこれから進まなきゃならないという意気込みのもとに、中小企業、特に繊維産業の育成であるとかあるいはまた造船その他の輸出産業を大変力を入れて育成するという方法をとられた。
四十年代においては、自由化の第一弾を受けて、例えば日本の産業を重厚長大産業にするために自動車産業をどう育成するか。一時はいろいろ批判があったけれども、十一の自動車メーカーでは生きていけないから、こことここの自動車メーカーを合併させてこういうふうに何社ぐらいにするなんというような作業までをやった時代に私も実は生きてきた人間でございます。
五十年代になれば、石油ショックに基づいてもはや重厚長大の時代ではないということで、実は軽薄短小時代に向けての新しい電子機器産業をどう育成していくか、省エネルギー産業をどうしていくか、それぞれの時代において国が描いている一つの方向づけ、産業政策が明確に出ていたと思うのであります。
最近は、いろんな意味で産業政策を余りやり過ぎると統制だ何だということで世界的にも批判が強いということで、余りこれは歓迎されないことであるかもしれないけれども、しかしこの激動の時代において、産業構造の変革と言われている、新しい時代だと言われている、そういう時代においてどういう形の産業構造をとるのか、どういうところに力点を置いていくのかということのやはり産業政策なるものが明確に国民にわかるようにこれは出されてしかるべきじゃないかと思うんです。そういうものを受けて、それを支えていく中小企業の皆さん方もこれで頑張ろうという気になるわけであります。そういうものが今ないわけであります。
こういうことについて、大臣、どうお考えでしょうか。
この発言だけを見る →今の御答弁の中でも、実は二十一世紀に向けての我が国のあり方というものの具体的なものが見えないわけです。過去の我が国を振り返ってみますと、それぞれの年代におきまして一つの産業政策というんでしょうか、国家政策というものが一般の国民にある程度見えていたというふうに私は承知しております。
例えば、戦後の直近でありました昭和二十年代におきましてまず我が国の政府がやったことは何か。まずエネルギーを確保しようといって石炭掘りに大変努力をされたでしょう。相当力を入れたはずであります。輸送を確保しようということで鉄道整備、輸送の整備に大変力を注がれた。さらにはまた、産業の米である鉄を自主生産していこうという、そういうところに力点を置いた産業政策というものが私はあったというふうに理解をしているわけです。各年代をとってみますと、それぞれ私はあったように思います。
三十年代になりますと、御存じのように、日本はもはや戦後ではないということで自立をしていった。輸出立国として我が国はこれから進まなきゃならないという意気込みのもとに、中小企業、特に繊維産業の育成であるとかあるいはまた造船その他の輸出産業を大変力を入れて育成するという方法をとられた。
四十年代においては、自由化の第一弾を受けて、例えば日本の産業を重厚長大産業にするために自動車産業をどう育成するか。一時はいろいろ批判があったけれども、十一の自動車メーカーでは生きていけないから、こことここの自動車メーカーを合併させてこういうふうに何社ぐらいにするなんというような作業までをやった時代に私も実は生きてきた人間でございます。
五十年代になれば、石油ショックに基づいてもはや重厚長大の時代ではないということで、実は軽薄短小時代に向けての新しい電子機器産業をどう育成していくか、省エネルギー産業をどうしていくか、それぞれの時代において国が描いている一つの方向づけ、産業政策が明確に出ていたと思うのであります。
最近は、いろんな意味で産業政策を余りやり過ぎると統制だ何だということで世界的にも批判が強いということで、余りこれは歓迎されないことであるかもしれないけれども、しかしこの激動の時代において、産業構造の変革と言われている、新しい時代だと言われている、そういう時代においてどういう形の産業構造をとるのか、どういうところに力点を置いていくのかということのやはり産業政策なるものが明確に国民にわかるようにこれは出されてしかるべきじゃないかと思うんです。そういうものを受けて、それを支えていく中小企業の皆さん方もこれで頑張ろうという気になるわけであります。そういうものが今ないわけであります。
こういうことについて、大臣、どうお考えでしょうか。
細
細田博之#14
○政務次官(細田博之君) 大きなことは後で大臣に御答弁願いますが、産業構造についての今後の通産省の考え方ということでございます。これは実は非常に検討がなされてきておりまして、平成九年にも「経済構造の変革と創造のための行動計画」というものが出されておるわけです。
日本の進むべきこれからの付加価値の高い産業の十五業種を挙げまして、細かくは言いませんが、医療・福祉だとか、情報通信だとか、あるいは流通・物流、環境関係、あるいはバイオ・ライフサイエンスインダストリーだとか、都市環境整備だとか、新エネ・省エネ産業だとか、住宅関係ということをずっとそういうふうに挙げまして、こういう産業がこれからの我が日本経済社会の担い手である。
戦後で見ますと、おっしゃったように繊維が頑張ってきた。それから先生、全金同盟の御経験がありますが、私も随分いろんな企業と話もしていますけれども、本当に日本のまさに昭和四十年代から今日まで支えてきたのはそういう方々ですね。そして、それが今、電子に変わりつつあって、しかも中小企業お一人お一人はやっぱり一生懸命対応をして、海外に子会社を持ったり新しい製品に変えたり変わっていったりということで、変わっております。
したがって、既存の方々がいろんな知恵を出して少しずつ今までの分野にありながら重点が新しい方に変わっていくということは、これが大宗でございます、五百万社もいる中小企業でございますから。それが大宗でございますが、これまで繊維から鉄鋼に変わり自動車に変わり電子に変わり今情報というふうに変わってきた中で、それではどういうふうに変わっていくかという大きな構造の問題については、先ほど申し上げましたような十五の分野がある。これはそれぞれについてまた検討が進んでおりますけれども、そういう方向に持っていかなければならないと、具体的プログラムもつくっておるような次第でございます。
そういった中で、もう一つおっしゃった大変大事な問題は規制緩和の問題がありまして、これはアメリカ型で、アメリカから言われるから規制緩和をすればいいということだけではなくて、このたびの加工工場の事故のように、生命、身体、安全に関係するのはもっと規制をきちっとやらなきゃならない分野はあります。しかし、経済的規制、つまりその中に安住して企業が競争を余り進めないために世界におくれるような分野も多々見受けられますし、また許認可の申請が非常に煩瑣で役所依存になるという弊害も見受けられますので、そういうものはどんどん規制を緩和していくことによってむしろ活性化する。
もちろん、経済全体でございますから一言では言いにくいのでございますけれども、そういうことを複合的に進めていく、その中にまた今日の中小企業基本法の改正も位置づけられておる、こういうふうにお考えいただけたらと思っておるわけでございます。
この発言だけを見る →日本の進むべきこれからの付加価値の高い産業の十五業種を挙げまして、細かくは言いませんが、医療・福祉だとか、情報通信だとか、あるいは流通・物流、環境関係、あるいはバイオ・ライフサイエンスインダストリーだとか、都市環境整備だとか、新エネ・省エネ産業だとか、住宅関係ということをずっとそういうふうに挙げまして、こういう産業がこれからの我が日本経済社会の担い手である。
戦後で見ますと、おっしゃったように繊維が頑張ってきた。それから先生、全金同盟の御経験がありますが、私も随分いろんな企業と話もしていますけれども、本当に日本のまさに昭和四十年代から今日まで支えてきたのはそういう方々ですね。そして、それが今、電子に変わりつつあって、しかも中小企業お一人お一人はやっぱり一生懸命対応をして、海外に子会社を持ったり新しい製品に変えたり変わっていったりということで、変わっております。
したがって、既存の方々がいろんな知恵を出して少しずつ今までの分野にありながら重点が新しい方に変わっていくということは、これが大宗でございます、五百万社もいる中小企業でございますから。それが大宗でございますが、これまで繊維から鉄鋼に変わり自動車に変わり電子に変わり今情報というふうに変わってきた中で、それではどういうふうに変わっていくかという大きな構造の問題については、先ほど申し上げましたような十五の分野がある。これはそれぞれについてまた検討が進んでおりますけれども、そういう方向に持っていかなければならないと、具体的プログラムもつくっておるような次第でございます。
そういった中で、もう一つおっしゃった大変大事な問題は規制緩和の問題がありまして、これはアメリカ型で、アメリカから言われるから規制緩和をすればいいということだけではなくて、このたびの加工工場の事故のように、生命、身体、安全に関係するのはもっと規制をきちっとやらなきゃならない分野はあります。しかし、経済的規制、つまりその中に安住して企業が競争を余り進めないために世界におくれるような分野も多々見受けられますし、また許認可の申請が非常に煩瑣で役所依存になるという弊害も見受けられますので、そういうものはどんどん規制を緩和していくことによってむしろ活性化する。
もちろん、経済全体でございますから一言では言いにくいのでございますけれども、そういうことを複合的に進めていく、その中にまた今日の中小企業基本法の改正も位置づけられておる、こういうふうにお考えいただけたらと思っておるわけでございます。
今
今泉昭#15
○今泉昭君 私はたまたま今製造業を中心にしてお話をしています。中小企業にはたくさんあるということでございまして、本当はもっとたくさんほかの分野についても申し上げなきゃいけないと思うんですが、例えば卸・小売業などの問題を取り上げる際には、一体我が国のこれからの町づくりをどうしていくのか、こういう基本姿勢と密接に結びついてくる。これは卸・小売産業におけるところの活性化の問題だろうと思うのでありまして、私が言いたいのは、そういうものに対する基本的な大きな柱というものが実は見えてこないということを言いたかったわけですが、きょうは、時間の関係もございますから、製造業のことについて中心にいろいろと質問を続けさせていただきたいというふうに思います。
大臣、二十一世紀に向けて我が国の国のあり方を考える際に、製造業というものは二十一世紀においてどういうふうになるんでございましょうか、またどういうふうに国としては位置づけをされているんでしょうか、そのことについてちょっとお伺いしたい。
この発言だけを見る →大臣、二十一世紀に向けて我が国の国のあり方を考える際に、製造業というものは二十一世紀においてどういうふうになるんでございましょうか、またどういうふうに国としては位置づけをされているんでしょうか、そのことについてちょっとお伺いしたい。
深
深谷隆司#16
○国務大臣(深谷隆司君) 大変難しい質問でございまして、製造業と一口に言われましても、これこそまたいろんな形があるわけでございます。
しかし、いずれにいたしましても、中小企業における製造業ということで考えてまいりますと、一番重要なのは、何を専門的に開発していくかという、そういう工夫が極めて大事であるということ、それから技術革新をどうするか、人材をどう確保するか、そこに資金面、税金面、いろんな形がございますから、製造業と一口に申しましてもいろんな種類がある、その方たちの対応をきめ細かくお手伝いしていくという、そういう私たちの考え方でございます。
この発言だけを見る →しかし、いずれにいたしましても、中小企業における製造業ということで考えてまいりますと、一番重要なのは、何を専門的に開発していくかという、そういう工夫が極めて大事であるということ、それから技術革新をどうするか、人材をどう確保するか、そこに資金面、税金面、いろんな形がございますから、製造業と一口に申しましてもいろんな種類がある、その方たちの対応をきめ細かくお手伝いしていくという、そういう私たちの考え方でございます。
今
今泉昭#17
○今泉昭君 私は、もっと大きな骨太な答えをいただきたいと思ったんですが、それはまたここにおきまして。
それでは、実はことしの通常国会におきまして、三月にものづくり基本法というものが成立をいたしました。このものづくり基本法につきまして大臣はどのように受けとめていらっしゃるか、ちょっと感想をお聞かせ願いたいと思います。
この発言だけを見る →それでは、実はことしの通常国会におきまして、三月にものづくり基本法というものが成立をいたしました。このものづくり基本法につきまして大臣はどのように受けとめていらっしゃるか、ちょっと感想をお聞かせ願いたいと思います。
深
深谷隆司#18
○国務大臣(深谷隆司君) ものづくり基本法に関しまして、今泉委員が大変お骨折りになり、議員立法の際の事務局長をお務めになられたことなど、私どもよく承知しております。
ものづくり基盤技術というものについて、これは製造業を支える最も基幹としての重要性を持っている、これは私どもも全く同じ考え方でございます。これまでも、ものづくり基盤技術の高度化のための支援とか熟練技術者の確保とか育成のための施策を講じてまいったところでございます。
先般、通常国会において成立しました今申したものづくり基盤技術振興基本法につきましては、その基盤技術振興基本計画というのを今立てるべく関係省庁も含めて勉強しているところでございまして、一年以内に報告をあわせて行うということになっておりますので、そのような報告ができるように必死で今取り組んでいるところであります。
これからも、この法律の趣旨を踏まえて、ものづくり基盤技術の向上のために努力していきたいと思います。
この発言だけを見る →ものづくり基盤技術というものについて、これは製造業を支える最も基幹としての重要性を持っている、これは私どもも全く同じ考え方でございます。これまでも、ものづくり基盤技術の高度化のための支援とか熟練技術者の確保とか育成のための施策を講じてまいったところでございます。
先般、通常国会において成立しました今申したものづくり基盤技術振興基本法につきましては、その基盤技術振興基本計画というのを今立てるべく関係省庁も含めて勉強しているところでございまして、一年以内に報告をあわせて行うということになっておりますので、そのような報告ができるように必死で今取り組んでいるところであります。
これからも、この法律の趣旨を踏まえて、ものづくり基盤技術の向上のために努力していきたいと思います。
今
今泉昭#19
○今泉昭君 実は、製造業を支えている、やっぱり中心になっているのは、物をつくるということであることはもう言をまたないわけでございますが、この物をつくる産業というものが戦後の我が国のいわゆる経済復興、経済発展の大きな原動力になってきたということも私は否定できないと思うわけです。私の信念といたしまして、我が国は、二十一世紀になろうと二十二世紀になろうと、我が国のこれまでの国づくりの経過を見ましても、諸外国との国づくりの違いから見ましても、製造業なしに我が国が生き延びていくということはまずあり得ないだろうという信念を私自身は持っているわけであります。
実は、物をつくるということは最低限三つの大きな要素があるわけであります。一つは、御存じのように、高度な技術を開発して高度な新しい製品を開発していくという先端の開発部門、こういうものがなければならないことは事実であります。しかし、これを具体的に物にしていくために必要なものは、それを支えて具体的にいろいろ小さいものから積み上げていくところの基盤技術というものが、これはどうしても避けることができないわけであります。これが第二の要素だろうと思うんです。
それから第三の要素として、産業としてこれが世界で比較優位性をいつまでも保っていくために必要なことは何か。これはエンジニアリングシステム技術だろうと思うわけであります。要するに、どんなに基盤技術を持っていても、どんなに高度な技術を持っていても、安いコストでいつも同じ製品をつくり、どの国にも負けないような生産システムでもってつくり上げていくというエンジニアリング技術、この三つはそろっていかなきゃならないわけであります。
中小企業が請け負う分野というのは一体この中でどれかといいますと、基盤技術の分野でございます。大企業はすべてこの分野を三つとも持っているわけでございます。ところが、この基盤技術の部分というのは、ハイテク部分もあります、ローテク部分もあります、ノーテク部分もあります。特に、この中のローテクとノーテクの部分に関しましては、大企業というのは収益性がないものですからどんどん外部に出していくわけであります。外に出していく。収益性の上がらないものを自分の企業の中でやっていく、それだけの犠牲を強いられるのは嫌だということであります。したがって、中小企業というものはこの分野にどうしても集中しがちなのであります。また、そういうものがなければ、物はつくれないということがあるわけであります。したがいまして、二重構造がかつて存在したのはこれは当然のことなのであります。これはどんなに構造変化が進んでも絶対変わらないことだろうと思うのであります。
我々は、これまでの経験の中から考えてみますと、円高の進展によりまして我が国の技術の空洞化、生産の空洞化が進んだと大騒ぎをしたことがございまして、今でもしております。確かに、御存じのように昭和四十年代は三百六十円だったものが一時期は七十九円台まで行ったのですから、それこそ三倍以上に値上がりしたコストの中でどのように対応するかということに一番苦労したのはこのローテク部分、ノーテク部分の中小企業の皆さんだったと思うのであります。それでも我が国の基盤技術を支えている中小企業というのは壊滅的な打撃を受けないで今日でも生き延びているというこの現実、これを私は大変大切にしたいと思うわけであります。
したがいまして、基本法の改正によって、これまでの大臣の答弁の中においては、そういう点は見捨てているわけではない、当然のこととして十分にそれを抱えながらやっていくということの答弁があったというふうに私は確信しておりますが、この部分についての手当てというものは大変私は重要なことだと思うんです。
実はこれまでの空洞化というのは、この三つの分野の中でどこが空洞化していったかというと、エンジニアリングシステム部分なんです。ローテク部分の基盤技術というのは空洞化をしていなかったわけです。一部は空洞化いたしました。相対的に見るなら減ってまいりました。しかしながら、苦しみながらも存在をしてきているわけです。確かに、数からいいますと、こういう部分を構成するものというのは我が国はいわゆる産業集積地として全国に最盛期には四百五十から五百ぐらい存在していました。大田区のそれも一つであります。全国にそういう産業集積地が四百五十から五百もあったが、今は三百ぐらいしかありません。しかしながら、厳然として存在をしているわけです。これが我が国の依然として強いものづくりの基盤になっていることは言うまでもないわけであります。
ところが、あるときマレーシアのマハティールさんが日本に参りましてどういうことを言ったか。実は、大田区の集積工場団地をそっくり欲しいと言い始めた。なぜかということを我々は十分にこれは考えておかなければならないと思うんです。
例えば、我が国の経済発展に次いで韓国、台湾あるいはシンガポールが第二のリトルタイガーとして大変な経済成長を遂げてきた。しかし、あの国々も次に追ってきたマレーシアであるとかあるいはタイであるとかという後追いの国々から大変な苦労をしてきた。今度はそのマレーシアも、インドであるとかインドネシアであるとか、そういうさらにもっと低賃金で産業が開発していない国々からどんどん低賃金攻勢を受けて手を挙げなきゃならなくなってきた。
そのときにはたと気がついたのは何か。日本から優秀な機械とエンジニアリング技術をもらって、そして日本と同じようなテレビとか自動車をつくったけれども、さらに安い低賃金の国からやられたときに大変な苦境に陥っている。日本はそれでもまだ生き延びているんだけれども、その違いは何か。あの国々には基盤技術で言うところのローテクであるかもしれない、ノーテクであるかもしれない、そういう基盤技術の分野、産業集積地というのが全くなかったということであります。したがって、日本から産業集積地がみんな欲しいというのは私は当然だろうと思うわけであります。それぐらい重要な産業集積地というのが今ぼんぼん崩れてきているわけです。
私は、先ほどから申し上げているのは、仮に我が国の製造業がそれほど重要だというふうな位置づけを国がしていただけるならば、この産業集積地というもののあり方を根本的に見直して立て直すということが大変重要じゃないかと思うんです。そして、この産業集積地に集積するところの中小零細企業というものをどのように考えていくかということを具体的な指導でもってやっていかなきゃならないというふうに考えているところなのであります。
この産業集積地は、いろいろ見てみますと何も一つに限ったものではございません。大田区のように総合的な産業集積地、これは一つの種類としてあるでしょう。もう一つの産業集積地としてあるのは、例えば大企業を中心として栄えた企業城下町の産業集積地、これは大企業がおかしくなるとその産業集積地も同じように崩れていくというのは前の委員会でも日産労組の一つの例として出されているわけであります。
それからもう一つあるのは、専門的な技術だけでもって栄えている産業集積地、例えばかつては川口はキューポラの町として栄えた鋳物の町でありました。今はもう都心の通勤地帯、住宅地という形で雲散霧消してしまいました。こういう、例えば燕の洋食器、あるいは岐阜の刃物の集積地であるとか、あるいはまた繊維で言うならば四国の引田の手袋の集積地であるとか、いろいろな集積地は日本にたくさんあるわけであります。
そういう集積地をどのように今後我が国は構成していくのか。これは産業政策の中において、一つはやはり政府が指導性を発揮していただくということと、もう一つは、地方自治体におけるところの集積地のあり方というものを根本的に見直していく必要があると思うんです。一時期我が国はテクノポリス構想というものがありまして、各地にテクノポリスができてまいりましたけれども、今やそれも閑古鳥が鳴いているような状態であります。
そういう意味の製造業再生のあり方としての産業政策を考える余地はないか、お聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →実は、物をつくるということは最低限三つの大きな要素があるわけであります。一つは、御存じのように、高度な技術を開発して高度な新しい製品を開発していくという先端の開発部門、こういうものがなければならないことは事実であります。しかし、これを具体的に物にしていくために必要なものは、それを支えて具体的にいろいろ小さいものから積み上げていくところの基盤技術というものが、これはどうしても避けることができないわけであります。これが第二の要素だろうと思うんです。
それから第三の要素として、産業としてこれが世界で比較優位性をいつまでも保っていくために必要なことは何か。これはエンジニアリングシステム技術だろうと思うわけであります。要するに、どんなに基盤技術を持っていても、どんなに高度な技術を持っていても、安いコストでいつも同じ製品をつくり、どの国にも負けないような生産システムでもってつくり上げていくというエンジニアリング技術、この三つはそろっていかなきゃならないわけであります。
中小企業が請け負う分野というのは一体この中でどれかといいますと、基盤技術の分野でございます。大企業はすべてこの分野を三つとも持っているわけでございます。ところが、この基盤技術の部分というのは、ハイテク部分もあります、ローテク部分もあります、ノーテク部分もあります。特に、この中のローテクとノーテクの部分に関しましては、大企業というのは収益性がないものですからどんどん外部に出していくわけであります。外に出していく。収益性の上がらないものを自分の企業の中でやっていく、それだけの犠牲を強いられるのは嫌だということであります。したがって、中小企業というものはこの分野にどうしても集中しがちなのであります。また、そういうものがなければ、物はつくれないということがあるわけであります。したがいまして、二重構造がかつて存在したのはこれは当然のことなのであります。これはどんなに構造変化が進んでも絶対変わらないことだろうと思うのであります。
我々は、これまでの経験の中から考えてみますと、円高の進展によりまして我が国の技術の空洞化、生産の空洞化が進んだと大騒ぎをしたことがございまして、今でもしております。確かに、御存じのように昭和四十年代は三百六十円だったものが一時期は七十九円台まで行ったのですから、それこそ三倍以上に値上がりしたコストの中でどのように対応するかということに一番苦労したのはこのローテク部分、ノーテク部分の中小企業の皆さんだったと思うのであります。それでも我が国の基盤技術を支えている中小企業というのは壊滅的な打撃を受けないで今日でも生き延びているというこの現実、これを私は大変大切にしたいと思うわけであります。
したがいまして、基本法の改正によって、これまでの大臣の答弁の中においては、そういう点は見捨てているわけではない、当然のこととして十分にそれを抱えながらやっていくということの答弁があったというふうに私は確信しておりますが、この部分についての手当てというものは大変私は重要なことだと思うんです。
実はこれまでの空洞化というのは、この三つの分野の中でどこが空洞化していったかというと、エンジニアリングシステム部分なんです。ローテク部分の基盤技術というのは空洞化をしていなかったわけです。一部は空洞化いたしました。相対的に見るなら減ってまいりました。しかしながら、苦しみながらも存在をしてきているわけです。確かに、数からいいますと、こういう部分を構成するものというのは我が国はいわゆる産業集積地として全国に最盛期には四百五十から五百ぐらい存在していました。大田区のそれも一つであります。全国にそういう産業集積地が四百五十から五百もあったが、今は三百ぐらいしかありません。しかしながら、厳然として存在をしているわけです。これが我が国の依然として強いものづくりの基盤になっていることは言うまでもないわけであります。
ところが、あるときマレーシアのマハティールさんが日本に参りましてどういうことを言ったか。実は、大田区の集積工場団地をそっくり欲しいと言い始めた。なぜかということを我々は十分にこれは考えておかなければならないと思うんです。
例えば、我が国の経済発展に次いで韓国、台湾あるいはシンガポールが第二のリトルタイガーとして大変な経済成長を遂げてきた。しかし、あの国々も次に追ってきたマレーシアであるとかあるいはタイであるとかという後追いの国々から大変な苦労をしてきた。今度はそのマレーシアも、インドであるとかインドネシアであるとか、そういうさらにもっと低賃金で産業が開発していない国々からどんどん低賃金攻勢を受けて手を挙げなきゃならなくなってきた。
そのときにはたと気がついたのは何か。日本から優秀な機械とエンジニアリング技術をもらって、そして日本と同じようなテレビとか自動車をつくったけれども、さらに安い低賃金の国からやられたときに大変な苦境に陥っている。日本はそれでもまだ生き延びているんだけれども、その違いは何か。あの国々には基盤技術で言うところのローテクであるかもしれない、ノーテクであるかもしれない、そういう基盤技術の分野、産業集積地というのが全くなかったということであります。したがって、日本から産業集積地がみんな欲しいというのは私は当然だろうと思うわけであります。それぐらい重要な産業集積地というのが今ぼんぼん崩れてきているわけです。
私は、先ほどから申し上げているのは、仮に我が国の製造業がそれほど重要だというふうな位置づけを国がしていただけるならば、この産業集積地というもののあり方を根本的に見直して立て直すということが大変重要じゃないかと思うんです。そして、この産業集積地に集積するところの中小零細企業というものをどのように考えていくかということを具体的な指導でもってやっていかなきゃならないというふうに考えているところなのであります。
この産業集積地は、いろいろ見てみますと何も一つに限ったものではございません。大田区のように総合的な産業集積地、これは一つの種類としてあるでしょう。もう一つの産業集積地としてあるのは、例えば大企業を中心として栄えた企業城下町の産業集積地、これは大企業がおかしくなるとその産業集積地も同じように崩れていくというのは前の委員会でも日産労組の一つの例として出されているわけであります。
それからもう一つあるのは、専門的な技術だけでもって栄えている産業集積地、例えばかつては川口はキューポラの町として栄えた鋳物の町でありました。今はもう都心の通勤地帯、住宅地という形で雲散霧消してしまいました。こういう、例えば燕の洋食器、あるいは岐阜の刃物の集積地であるとか、あるいはまた繊維で言うならば四国の引田の手袋の集積地であるとか、いろいろな集積地は日本にたくさんあるわけであります。
そういう集積地をどのように今後我が国は構成していくのか。これは産業政策の中において、一つはやはり政府が指導性を発揮していただくということと、もう一つは、地方自治体におけるところの集積地のあり方というものを根本的に見直していく必要があると思うんです。一時期我が国はテクノポリス構想というものがありまして、各地にテクノポリスができてまいりましたけれども、今やそれも閑古鳥が鳴いているような状態であります。
そういう意味の製造業再生のあり方としての産業政策を考える余地はないか、お聞きしたいと思います。
茂
茂木敏充#20
○政務次官(茂木敏充君) 今泉委員の方から大変大きな観点といいますか、企業経営で言いますとビジネスシステム全体を見通して、その上流にあります研究開発、技術開発から、そして大変重要である基盤技術、そこの中には部品等々も含んでまいります、そしてエンジニアリングシステム、さらに言いますと、下流にはマーケティングとか先の話もあるわけですが、そういった中で地域の地場産業等々がどうなっていくのか、こういう御指摘を受けたわけであります。
御案内のとおり、地域産業集積活性化法におきまして、現時点で部品、金型、試作品等を製造するものづくりの基盤となる基盤的技術産業集積地域として全国二十五地域、そしてもう一つ、地場産業などの地域の中小企業集積である特定中小企業集積地域として全国の八十二地域、合計百七地域を承認しております。
そこの中で、承認地域におきまして、中小企業また組合等に対しまして技術開発、販路拡大、人材育成等に関する支援を行ってきたところでありますが、承認地域内においては補助金や融資を利用して新しい製品それから新しい技術を開発する等々一定の成果を今の段階でも見せている、このように考えております。
同時に、今後の中小企業にとりまして大変重要なことは、そういった一つの研究開発、基盤技術、エンジニアリングシステムの中でも基盤技術が大切でありますけれども、同時に、中小企業そのものが研究開発からもう少し下流まで含めた一連のシステムを自分の中に取り込んでいく、こういったことが今後必要になってくると考えておりまして、これを大臣も再三にわたりまして、新しい法案でも経営基盤の強化、こういった観点でとらえまして、単に中小企業を大企業との格差の中でとらえるのではなくて、中小企業そのものが委員御指摘のようなシステム全体を取り込める、そのための基盤強化に努めているところでございます。
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そこの中で、承認地域におきまして、中小企業また組合等に対しまして技術開発、販路拡大、人材育成等に関する支援を行ってきたところでありますが、承認地域内においては補助金や融資を利用して新しい製品それから新しい技術を開発する等々一定の成果を今の段階でも見せている、このように考えております。
同時に、今後の中小企業にとりまして大変重要なことは、そういった一つの研究開発、基盤技術、エンジニアリングシステムの中でも基盤技術が大切でありますけれども、同時に、中小企業そのものが研究開発からもう少し下流まで含めた一連のシステムを自分の中に取り込んでいく、こういったことが今後必要になってくると考えておりまして、これを大臣も再三にわたりまして、新しい法案でも経営基盤の強化、こういった観点でとらえまして、単に中小企業を大企業との格差の中でとらえるのではなくて、中小企業そのものが委員御指摘のようなシステム全体を取り込める、そのための基盤強化に努めているところでございます。
細
細田博之#21
○政務次官(細田博之君) 哲学論を簡単に申し上げたいと思いますが、私も唐津先生のものづくり国家の信奉者でございまして、まさに製造業が日本の屋台骨を支えると。もちろん製造といってもだんだん変質しておりますから、コンピューターに関連する製造業もあれば情報産業あるいはソフトウエア業というふうにだんだん混然となってまいりますが、ものづくりが日本の世界に冠たる産業であると。
それに加えて、強いて言えば商売、商売の産業、商社を中心とする商売、あるいは建設、農業というふうになっていくわけですが、一番弱いのは金融業、証券業、周辺サービス業、ヘッジファンドとかそういうところですね。そういうところでは、アメリカとこれからもやっていこうといったって、せいぜい並ぶところまで行こうというのは今努力しているわけでございますが、まあ大したことはない。
したがって、我が国がこれからやることは、二十一世紀は製造業でやらなきゃいけない。これは通産省の政策としてもはっきりしていますし、今、茂木政務次官が言ったような地域産業集積活性化法その他を使ってそこを必死にやっておるということを申し添えたいと思います。
それから、今はたまたま非常に悪いですから、景気が戦後最大の危機に直面していますから、それを引き上げることによってかなりの部分は浮上してまいるというふうに確信しておりますから、いかにマクロ経済が必要かという段階で、そうなれば川口であれ大田区であれ非常な技術は持っているわけですから、そうして耐えながら今我慢している、その耐えているのをお手伝いするのが今の緊急対策で、去年一兆円ことし八千億円の中小企業対策費をつぎ込んでまずはお手伝いをして、そして景気が浮上したところでそれらの人たちがまた努力が花開くようにするというのが基本思想でございますので、申し上げました。
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したがって、我が国がこれからやることは、二十一世紀は製造業でやらなきゃいけない。これは通産省の政策としてもはっきりしていますし、今、茂木政務次官が言ったような地域産業集積活性化法その他を使ってそこを必死にやっておるということを申し添えたいと思います。
それから、今はたまたま非常に悪いですから、景気が戦後最大の危機に直面していますから、それを引き上げることによってかなりの部分は浮上してまいるというふうに確信しておりますから、いかにマクロ経済が必要かという段階で、そうなれば川口であれ大田区であれ非常な技術は持っているわけですから、そうして耐えながら今我慢している、その耐えているのをお手伝いするのが今の緊急対策で、去年一兆円ことし八千億円の中小企業対策費をつぎ込んでまずはお手伝いをして、そして景気が浮上したところでそれらの人たちがまた努力が花開くようにするというのが基本思想でございますので、申し上げました。
今
今泉昭#22
○今泉昭君 ものづくり基本法ができる二年前に科学技術基本法ができました。御存じのように、基盤技術だけではこれはどうしようもないわけでありますから、先端技術を開発していく、科学技術基本法に基づく我が国の先端技術をいかに開発していくか、これはもう重要なことであります。
実は、八〇年代のアメリカを見てみますと、アメリカは日本からの集中豪雨的な輸出だけではなくして、いわば全体的に産業の後退期でございまして大変な実は苦労を重ねた時期であっただろうと思うわけであります。この時期にアメリカの場合は、先端技術に関しては、軍事産業の先端技術を民営に転換をするという形で、相当な意味での先端技術におきましては我が国よりも大きなプラスのハンディを持っていたというふうに私ども思っているわけですが、アメリカが一番びっくりしたのは、何といっても例えばコンピューターというすばらしい一つの製品を開発しても、その中をあけてみたらほとんどその中に組み込まれているのは日本の部品ばかりであった。
要するに、どんなにすばらしい技術開発をしてどんなにすばらしい設計図をつくっても、物をつくれなきゃどうしようもないわけであります。その物をつくることによって生まれてくるサービス産業、製造業が今持っている、製造業の中の二割から三割は製造業から生まれた実はサービス産業なわけでありまして、情報化時代とはいいながらも基盤にあるのはすべて物なのであります。製造業なしに情報通信社会なんというのはこれは生まれっこないわけなのであります。
そういう意味で、アメリカが最も危険視をしたのは、このものづくりというものがアメリカにおいてすっかり崩れてしまったというものに危険を抱きまして、一九八二年には大統領の特別諮問機関であるところの産業再生委員会というんでしょうか、クオモ委員会というんでしょうか、こういうものをつくってアメリカは国を挙げて日本のこの基盤技術に対抗するための実は努力をしているわけです。一九八五年には、マサチューセッツ工科大学ですか、ここの教授三十人を中心にいたしまして三十人委員会というものをつくって、なぜアメリカの製品がヨーロッパや日本に負けるんだということをテーマにして大変な研究をなさって、その後、有名なレポートになった「メード・イン・アメリカ」という本が出てきている。それぐらいにアメリカはこの八〇年代に苦労を重ねて、国を挙げて製造業の実は再生に努力をしてきているわけです。これは大変重要なことなんです。
我が国は、今この基盤技術を中心として製造業が全く元気がない。そういうものが元気を出すために国としてどうするかという、国を挙げての対策というのが見えないというのが私は寂しくてならないわけでありまして、そういうことを先ほどから特に強く産業政策として訴えているところでございます。
これは、もう時間がなくなりましたので譲るといたしまして、少し細かい問題について詰めさせていただきたいと思います。大きな問題ばかりで時間をとってしまいました。
実は、ものづくり協議会というものが基本法ができる前から準備をされていたようでございますが、ものづくり協議会というのを実は中小企業庁を中心として各地方自治体につくっていらっしゃる。ことしの場合は約二億円ぐらいの予算でしょうか、つけて各地方につくられているように聞いておりますが、これはどういう目的でどういう構想に基づいてやられているのかちょっとお聞きしたいと思います。
この発言だけを見る →実は、八〇年代のアメリカを見てみますと、アメリカは日本からの集中豪雨的な輸出だけではなくして、いわば全体的に産業の後退期でございまして大変な実は苦労を重ねた時期であっただろうと思うわけであります。この時期にアメリカの場合は、先端技術に関しては、軍事産業の先端技術を民営に転換をするという形で、相当な意味での先端技術におきましては我が国よりも大きなプラスのハンディを持っていたというふうに私ども思っているわけですが、アメリカが一番びっくりしたのは、何といっても例えばコンピューターというすばらしい一つの製品を開発しても、その中をあけてみたらほとんどその中に組み込まれているのは日本の部品ばかりであった。
要するに、どんなにすばらしい技術開発をしてどんなにすばらしい設計図をつくっても、物をつくれなきゃどうしようもないわけであります。その物をつくることによって生まれてくるサービス産業、製造業が今持っている、製造業の中の二割から三割は製造業から生まれた実はサービス産業なわけでありまして、情報化時代とはいいながらも基盤にあるのはすべて物なのであります。製造業なしに情報通信社会なんというのはこれは生まれっこないわけなのであります。
そういう意味で、アメリカが最も危険視をしたのは、このものづくりというものがアメリカにおいてすっかり崩れてしまったというものに危険を抱きまして、一九八二年には大統領の特別諮問機関であるところの産業再生委員会というんでしょうか、クオモ委員会というんでしょうか、こういうものをつくってアメリカは国を挙げて日本のこの基盤技術に対抗するための実は努力をしているわけです。一九八五年には、マサチューセッツ工科大学ですか、ここの教授三十人を中心にいたしまして三十人委員会というものをつくって、なぜアメリカの製品がヨーロッパや日本に負けるんだということをテーマにして大変な研究をなさって、その後、有名なレポートになった「メード・イン・アメリカ」という本が出てきている。それぐらいにアメリカはこの八〇年代に苦労を重ねて、国を挙げて製造業の実は再生に努力をしてきているわけです。これは大変重要なことなんです。
我が国は、今この基盤技術を中心として製造業が全く元気がない。そういうものが元気を出すために国としてどうするかという、国を挙げての対策というのが見えないというのが私は寂しくてならないわけでありまして、そういうことを先ほどから特に強く産業政策として訴えているところでございます。
これは、もう時間がなくなりましたので譲るといたしまして、少し細かい問題について詰めさせていただきたいと思います。大きな問題ばかりで時間をとってしまいました。
実は、ものづくり協議会というものが基本法ができる前から準備をされていたようでございますが、ものづくり協議会というのを実は中小企業庁を中心として各地方自治体につくっていらっしゃる。ことしの場合は約二億円ぐらいの予算でしょうか、つけて各地方につくられているように聞いておりますが、これはどういう目的でどういう構想に基づいてやられているのかちょっとお聞きしたいと思います。
岩
岩田満泰#23
○政府参考人(岩田満泰君) ものづくり協議会について御説明を申し上げます。
平成九年五月に閣議決定をされました「経済構造の変革と創造のための行動計画」におきまして、「魅力ある事業環境の創出」のための施策の一つといたしまして、「ものづくりを支える地域の産業や技能の集積等の維持・発展」というものが掲げられました。
中小企業庁といたしましては、本行動計画を踏まえまして、各自治体を中心として構成される地域ものづくり協議会が行う各種事業に対して平成十年度より支援を行っているところでございます。
具体的には、地域ものづくり協議会は今日までに二十二の都道府県市につくられておりまして、これらそれぞれの協議会におきまして、ものづくりに関係をいたしますものづくりの体験教室、工場見学会でございますとか、技術・技能の客観化、データベース化というような問題、あるいは各機関の間での連携協力、あるいはインターンシップのための問題あるいはインターンシップの受入機関と出す側とのマッチングというような事業をそれぞれのところで行われておりまして、それぞれのそうした事業に対して支援をさせていただいているところでございます。
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中小企業庁といたしましては、本行動計画を踏まえまして、各自治体を中心として構成される地域ものづくり協議会が行う各種事業に対して平成十年度より支援を行っているところでございます。
具体的には、地域ものづくり協議会は今日までに二十二の都道府県市につくられておりまして、これらそれぞれの協議会におきまして、ものづくりに関係をいたしますものづくりの体験教室、工場見学会でございますとか、技術・技能の客観化、データベース化というような問題、あるいは各機関の間での連携協力、あるいはインターンシップのための問題あるいはインターンシップの受入機関と出す側とのマッチングというような事業をそれぞれのところで行われておりまして、それぞれのそうした事業に対して支援をさせていただいているところでございます。
今
今泉昭#24
○今泉昭君 私も、このものづくり協議会が地方にできてきているということを聞きまして、大変実はうれしく思ったわけでございますが、具体的にその中に入ってみますと、大変多くの問題を抱えているのであります。果たしてこんなことでものづくりの重要さというものが各地方自治体で受けとめられているのかという点であります。
それは、ものづくり協議会に参加をしている人たちの構成メンバーであります。どちらかというとそのメンバーに入れられている人は、町の有力者という意味合いでの投げかけ方が多かったのかもしれませんけれども、考え方が実に古いのであります。新しい時代に向けて、このものづくり協議会というものを舞台にして、例えば地方の産業集積地を今後どのようにしていこうかという意気込みなんというのは全く考えられない。教育という面も重視したのでしょう、地方の学校の学校長なども入っていらっしゃる場合もある。ところが、また地方の学校長なんかの場合は、このものづくり教育というものに対する理解が大変薄いがためにとんちんかんな実は行動をされている。
こういう意味で、もう少し、このものづくり協議会を地方につくるならば、これは見直しをしていただく必要があるんじゃないだろうかと思うわけであります。そのメンバーの中に実は現場の第一線で働いている方々がいない。物をつくるというものの流れや重要性、つらさ、そういうものをやはり知っている人もその中に入れてやっていかないことには、このものづくり協議会の実効は上がらないと思うのでございますけれども、この点についてぜひこれは再検討していただきたい。
あわせまして、今二十二の地方自治体で出てきている話であります。話を聞きますと、例えば特別市というんでしょうか、横浜とか川崎とかという特別行政都市にもこれを設けている、県だけではなくてということでございますけれども、これはそれぞれの県におきましてものづくりというものを大変重要視していく地域、そしてその地区があるわけですから、そういう枠にとらわれないで少し育成をしていただきたいということを要望したいと思うんですが、これについていかがでしょう。
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こういう意味で、もう少し、このものづくり協議会を地方につくるならば、これは見直しをしていただく必要があるんじゃないだろうかと思うわけであります。そのメンバーの中に実は現場の第一線で働いている方々がいない。物をつくるというものの流れや重要性、つらさ、そういうものをやはり知っている人もその中に入れてやっていかないことには、このものづくり協議会の実効は上がらないと思うのでございますけれども、この点についてぜひこれは再検討していただきたい。
あわせまして、今二十二の地方自治体で出てきている話であります。話を聞きますと、例えば特別市というんでしょうか、横浜とか川崎とかという特別行政都市にもこれを設けている、県だけではなくてということでございますけれども、これはそれぞれの県におきましてものづくりというものを大変重要視していく地域、そしてその地区があるわけですから、そういう枠にとらわれないで少し育成をしていただきたいということを要望したいと思うんですが、これについていかがでしょう。
深
深谷隆司#25
○国務大臣(深谷隆司君) ただいまの今泉委員の御提言は大変大事だと思います。
お話がありましたように、二十二の自治体で今ものづくり協議会というのをやっておりますが、これまでの構成員というのは、大学、高等専門学校の学校関係者、それから商工会議所の方あるいは商工会等々でございますが、これにコンピューター専門学校や技術支援機関、新技術を有する民間企業等、新たな事業活動を行うものも一応入っております。
ただ、自治体によって今御指摘のような問題もあるかもしれません。確かに技術者自身に参加していただくということも大変大事なことだと考えます。
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ただ、自治体によって今御指摘のような問題もあるかもしれません。確かに技術者自身に参加していただくということも大変大事なことだと考えます。
今
今泉昭#26
○今泉昭君 ぜひひとつこの問題については検討をしていただきたいと思いますし、もう一つ要望しておきたいのは、初年度であったからかもしれませんけれども二億円程度の予算ではとても足らないわけでございまして、新年度の予算の中では引き続きこの点での強化をしていただけるものというふうに期待をしておきたいと思います。
それからもう一つ、同じような問題としてお聞きしたいんですけれども、ものづくり教育審議会というのが実は今回、労働省、文部省を含めてでき上がったということを聞いておりますが、このことについて、ちょっとどういう内容なのかお聞きしたいと思います。
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長
長勢甚遠#27
○政務次官(長勢甚遠君) 労働省におきまして、文部省と共同で去る十月二十六日に、学識経験者などの参加を求めまして、ものづくり教育・学習に関する懇談会を発足させたところでございます。
この懇談会において、これからの世代を担う若い人たちにものづくりの楽しさ、すばらしさ等を認識してもらうための体験教育・学習等の効果的な施策を実行していこう、こういうことの実施に向けて検討しておるところでございます。
今後、両省で頑張ってまいりたいと思います。
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今後、両省で頑張ってまいりたいと思います。
今
今泉昭#28
○今泉昭君 与えられました時間が迫ってまいりましたので、最後にお聞きをしたいと思うのであります。
ものづくり基本法が三月にできまして早くも半年を経過いたしてまいりました。この基本法の中に、この基本法を受けて実は基本計画を策定するということが盛られているわけでございまして、この六カ月間の間にこの基本政策を策定する立場からどのような今、作業が進んでいるのか。
それぞれの各省庁、これも基本法におきましては、通産、労働、文部、それぞれの省庁にわたる問題でございますから、どういう形でそれぞれの各省庁が基本計画に向けて働きかけていらっしゃるのかお聞きをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
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それぞれの各省庁、これも基本法におきましては、通産、労働、文部、それぞれの省庁にわたる問題でございますから、どういう形でそれぞれの各省庁が基本計画に向けて働きかけていらっしゃるのかお聞きをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。
茂
茂木敏充#29
○政務次官(茂木敏充君) 委員から御指摘いただきました基本計画でございますが、御指摘のとおり、通産省、労働省、そして文部省の方で連絡会議をつくりまして、既に何度も会議を重ねておりまして、先ほど大臣の方からありましたように、施行がことしの六月ですから、一年以内に基本計画の策定をすると。
そういった中で、通産省におきましては、これまでもものづくり基盤技術振興策として、研究開発施設等の整備や中小企業者の技術開発及び新商品開発への助成、さらには販路拡大のための情報提供等の施策を講じてきたところであります。そしてこの中で、せっかくものづくり基本法というのをつくっていただいた、こういうことで、今まで進めてきた施策を一層進める契機としていきたい。こんなことから本基本計画におきましても、ものづくり事業者の研究開発の促進、そして関連の中小企業の育成等、そういった課題を主要な課題としてとらえて進めてまいりたいと考えております。
この発言だけを見る →そういった中で、通産省におきましては、これまでもものづくり基盤技術振興策として、研究開発施設等の整備や中小企業者の技術開発及び新商品開発への助成、さらには販路拡大のための情報提供等の施策を講じてきたところであります。そしてこの中で、せっかくものづくり基本法というのをつくっていただいた、こういうことで、今まで進めてきた施策を一層進める契機としていきたい。こんなことから本基本計画におきましても、ものづくり事業者の研究開発の促進、そして関連の中小企業の育成等、そういった課題を主要な課題としてとらえて進めてまいりたいと考えております。