小渕恵三の発言 (本会議)
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○国務大臣(小渕恵三君) 佐藤雄平議員にお答え申し上げます。
まず、原子力安全委員会の強化についてでありますが、我が国におきましては、原子力安全委員会を三条機関化するよりも、行政庁が法令に基づく安全審査を行い、さらに原子力安全委員会が独自の立場からダブルチェックを行うという現在の方法が安全規制の実効性を高める上で有効なものと認識いたしております。
なお、原子力安全委員会は、省庁再編に伴い、各省庁より一段高い位置にあります内閣府に設置されるとともに、独立の事務局が置かれ、その活動はより充実強化されることとなります。今回の事故を踏まえ、原子力安全委員会の独立性と機能の強化をさらに進めることといたしております。
我が国では、原子力の規制と推進の機能を効果的に分離しつつ、科学技術庁または通商産業省が法令に基づく安全審査等を行い、さらに行政庁とは独自の客観的かつ中立的立場から、原子力安全委員会が安全審査を厳重にダブルチェックする仕組みになっております。
この体制は、いわば原子力の安全規制における多重防護の考え方の適用であり、我が国における原子力の安全確保のためにふさわしい規制体制であると考えております。
なお、原子力安全委員会は、省庁再編に伴い、各省庁より一段高い位置にある内閣府に設置されるとともに、独立の事務局が置かれ、その活動はより充実強化されることとなります。今回の事故を踏まえ、原子力安全委員会の独立性と機能の強化をさらに進めることといたしております。
我が国の原子力安全規制機関の規模等に関するお尋ねでありました。
米国原子力規制委員会、NRCは約三千人の職員を擁しておりますが、米国NRCの体制は、関係する安全研究の要員も含むなど基本的には我が国と異なる制度下のものであり、その業務や組織構成は日本の行政組織と異なるため、一概には比較できないものと考えられます。
我が国においては、一次行政庁、すなわち科学技術庁及び通商産業省に約三百人の安全規制を担当する職員がおりますとともに、独自の立場からダブルチェックを行う原子力安全委員会には二百人を超える専門家を擁する体制となっており、今後一層これを充実していくことが肝要と考えます。
特に、今回の事故にかんがみ、原子炉等規制法を改正し、一次行政庁の検査等の機能の強化を図るとともに、原子力安全委員会につきましても、建設や運転の段階において随時現地調査を行うなどの機能強化を図ることといたしております。
都道府県知事が一元化された権限により指揮をとるべきではないかとのお尋ねでありましたが、原子力災害の特殊性にかんがみれば、国が果たすべき役割と責任は自然災害と比しても大きいものと認識いたしております。
このため、原子力災害対策特別措置法案では、国の迅速な緊急時対応体制の強化を図り、地方自治体とも連携をとりつつ、一体的かつ迅速に対策を講じることといたしておるところであります。
市町村長が行う住民避難等の指示に関するお尋ねでありましたが、本法案の施行後におきましても、市町村長はこれまでと同様、災害対策基本法に基づき、現地の状況を直接把握できる立場から、緊急事態宣言が発出される前に迅速に住民等に対して避難など必要な指示を行うことが可能であります。
平時からの国も含めた対応策の整備や都道府県知事の判断の重要性について御指摘がありました。
原子力災害対策特別措置法案におきましては、平時より地方自治体に対し、原子力安全委員会による協力、原子力防災専門官による指導、助言等を行うとともに、国が作成する計画に基づき関係機関が共同して防災訓練を実施することといたしておりまして、地方自治体等も含めた関係機関の対応能力を高めると同時に、それらの連携強化を図り、円滑な防災対策が講じられるようにいたしております。
次に、緊急事態応急対策拠点施設、いわゆるオフサイトセンターの平常時における機能についてお尋ねでした。
オフサイトセンターは、平常時より緊急事態応急対策を実施するために必要となる原子力事業所の設計図、通信機器、資機材、会議スペース等を確保することといたしており、原子力防災専門官の主要な活動の場の一つとなるものと考えております。
いわゆるオフサイトセンターの平時の使い方についてでありますが、飲食料品の備蓄や原子力研修等での利用のような使い方も含め、それぞれのセンターごとに地方自治体等関係者が地元の実情に応じた最良の方法で運用されることとなると考えております。
初期対応における都道府県知事や市町村長の指揮権限等に関するお尋ねでありました。
原子力事業者による事故の通報を受けた自治体は、これまでと同様、国による対応を待つまでもなく、災害対策基本法等に基づき、みずからの判断により所要の措置を講ずることが可能となっております。
この場合におきまして、国の原子力防災専門官が自治体への専門的アドバイス等を行うとともに、自治体の要請に応じて専門的知識を有する職員を派遣することといたしており、自治体においても迅速かつ的確な初期対応が図れるよう対処することといたしております。
最後に、住民への情報提供についての御質問でありました。
緊急時はもちろんのこと、平常時におきましても、原子力施設に関するわかりやすい情報を迅速かつ正確に提供していくことが重要と考えております。このため、平常時における一層効果的な情報提供に努力するとともに、緊急時におきまして、多くの方々に迅速な情報の伝達が可能なテレビ、ラジオ等のニュースメディアに対する協力を求めるなど、地域住民の方々に状況を的確に理解していただけるよう、より一層のきめ細かな情報の提供に努めてまいりたいと存じます。
残余の質問につきましては、関係大臣から答弁させます。(拍手)
〔国務大臣中曽根弘文君登壇、拍手〕