大野由利子の発言 (決算行政監視委員会第二分科会)
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○大野(由)政務次官 厚生省といたしましては、平成十一年度の遺骨収集から遺体が個別またはこれに準じるような形で埋葬されている場合には、今委員御指摘にありましたように、一部の遺骨を検体として、焼骨しないでそのまま持ち帰りまして、当時の埋葬図等から見て遺族が主張する戦没者の遺骨である蓋然性が高い場合には、自費によるDNA鑑定を行う、このようにしている次第でございます。
しかし、DNA鑑定は、まだ新しい技術で実例の積み重ねもない中で、当初、平成十二年度概算要求の段階では、DNA鑑定に要する費用について、その一部を国が負担する方向で検討も行ってまいりましたが、その後のDNA鑑定の実例を見ますと、予想に反して遺骨の氏名特定になかなかつながらなかった、つながった例が一件もない、こういう結果が出ております。
このため、具体的には、ある遺骨の氏名特定につきまして、どのような蓋然性が出てきた場合にDNA鑑定が有効か、さらなる実例の積み重ね、検証を踏まえる必要があると思います。また、戦没者本人の尊厳、プライバシーの問題、倫理上の問題がございます。また、DNA鑑定の対象とならない遺族の方とのバランスなどについてさらに考慮すべき問題があるということから、予算計上を見送ったものでございます。
また、新聞に報道されましたモンゴルの事例につきましては、平成十一年七月から九月にかけて遺骨収集を実施いたしまして、八百七柱を収集し、祖国にお迎えしたものでございますが、その埋葬状況は入手している埋葬資料等とはほとんどかけ離れたものでございまして、したがって収集されたどの遺骨をDNA鑑定するのが適当なのかが判断ができない、そういう状況でございます。
肉親の遺骨を探し出したいという、こうした御遺族のお気持ちはお察しするに余りあるものがございまして、DNA鑑定に寄せる期待も大きいものがあるということは推察をいたしますが、何分新しい技術であり、また先ほど申し上げましたようにさまざまな問題点もあることから、今後、慎重に検討し、適切な方策を考えてまいりたい、このように思っております。