保岡興治の発言 (憲法調査会)
⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。
詳細は利用規約をご確認ください。
○保岡委員 自由民主党の保岡興治でございます。私は、自由民主党の中で、憲法調査会の葉梨会長のもとで会長代理を仰せつかっている者でございます。
我が党の憲法調査会は、平成十二年の二月八日から三月の二十九日までの間、日本国憲法制定前後の歴史的検証を行うという観点から、有識者を講師として合計七回の会合を開催しまして、鋭意検討を行ってまいりました。
その過程で、現行日本国憲法は、占領下、まだ主権がなく、また自由な意思の表明を許されなかったとき、連合国占領軍の最高司令部の占領政策のもとに、極めて短期間の間に作成されたものであって、その中に多くの長所を備えてはいるものの、不備、不合理な箇所があり、我が国情に合致しないところが少なくないということで意見が一致しました。
特に、日本国憲法前文は、その出典が既に明らかなとおりであり、主権国家の有する最高法規の前文としては不適当と言わざるを得ないなどの点でも、多くの意見の一致を見たところでございます。
ところで、言うまでもなく、日本国憲法を論議するということは日本のあるべき姿を論議することであり、あるべき姿が現憲法制定時と違ったものになったのであれば、我が国のあるべき姿の中で憲法も見直す必要が出てくるのは当然であります。
そこで我々は、我々祖先の代から築かれてきた歴史と伝統の尊重の上に立って、かつ、常に我々に続く世代の幸せを念頭に置きつつ、今後の我が国の国家運営を行うべきであるということでございます。
我々は、やたらに権利のみを主張し、国家、社会、家族への責任と義務を軽視する風潮を改めて、国民一人一人が、自己責任原則に基づいてみずからの自由を実現する社会を目指すべきと考えます。
我々は、我が国の平和と繁栄が近隣諸国の戦略的評価と無関係には成立しないことを自覚して、多極化時代にふさわしい安全保障の確立を目指さなければならないと考えます。
主要先進国首脳会議のアジアにおける唯一の一員として、我が国は国際安全保障のためいかなる責任を果たしていくべきかという点も重要であります。
阪神大震災、地下鉄サリン事件以来既に五年を経過し、危機管理の必要性が叫ばれて久しいものの、いまだ法制化はなされていない状況にあります。国家の非常時に対応する仕組みはどうあるべきかも重要な検討テーマだと考えます。
地球環境問題といった全く新しい課題に人類は直面することになりましたが、このような課題に我が国としてどのように向き合っていくか。
以上のようなことなどがこれからの主要論点になってまいると考えられますが、我々としては、日本の今後のあるべき姿を多くの国民との論議を通じて描いて、その姿を憲法という形で表現したらどうなるかという方針で今後我が党の憲法調査会の論議を進めていくことにいたしました。
以上でございます。ありがとうございます。