細川清の発言 (法務委員会)
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○細川政府参考人 公開かぎと秘密かぎでございますが、これはいわゆる公開かぎ暗号方式という電子署名のやり方でございます。
これは、電子的な情報をコンピューターにより暗号処理する方法であり、通信文を暗号文に変換する際に用いるかぎ、すなわち一定の数値でございますが、これと暗号文を通信文に復元、解読するために必要なかぎとが異なるというものでございます。この二つのかぎは、一方のかぎがわかっても、それから他方のかぎを割り出すことはできないという性質があるため、一方のかぎは公開しておくことができます。この公開することができるかぎを公開かぎ、他方の他人に知られないように管理するべきかぎを秘密かぎと呼んでいるわけでございます。
それで、この署名する場合の具体的な手順でございますが、あらかじめ専用ソフトで自分専用のかぎの組み合わせを用意します。一方のかぎは秘密かぎといたしまして他人が知らないように厳重に管理し、他方のかぎは公開かぎとして商業登記所に届けておく。自己の公開かぎについて認証機関から電子証明書をもらいます。これは、登記官が作成した電子証明書、公開かぎがその中に入っている証明書でございます。そして、例えば契約書等の通信文を作成して、これを自己の秘密かぎによって暗号化する。そして、通信文、暗号文、電子証明書を相手方に送る。相手方は、必要に応じて、送られてきた電子証明書が間違いないものかどうかをインターネットを介して登記所に確認をし、その上で、送信されてきた暗号文を電子証明書中に格納されている公開かぎによって復元して、それが本来の通信文と一致するかどうかということを確認するわけでございます。これが一致すれば、暗号文について、送信者しか知らない秘密かぎによって暗号化したものであることが確認できますので、これによって、通信文は送信者が作成したものであり、内容も改ざんされていないということがわかるということでございます。
それで、公開かぎの証明はどのような方法で行うかということですが、これは、まず、公開かぎの証明を受けようとする印鑑提出者が自己の電子署名に用いる秘密かぎと公開かぎとを準備して、登記所に公開かぎを届けて証明の請求をする。請求を受けた登記官は、既に届けられている印鑑と照合した上で、公開かぎが印鑑提出者のものであることを証明する電子証明書を発行することになります。この電子証明書は、印鑑提出者の公開かぎのほか、会社の商号、本店所在地、代表者の資格、氏名等の登記事項を証明するものでございます。
それから、三番目の御質問で、代表権に制限があるものについて法務省令で定めるところにより電子証明書を発行しないことにしている理由はなぜかということでございますが、法人の代表者の制限その他の事項でこの制度の証明に適しないものは、法務省令で定めるものがあるときは電子証明書を発行しないこととしております。
その理由は、代表者の代表権の制限がある場合には、これは共同代表の定めがある場合が典型なんですが、こういう場合には、電子証明に関する国際標準規格、これは国際電気通信連合、ITUが決めているものでございまして、この標準規格はX.五〇九と呼ばれておりますが、この国際標準規格と、これを前提としてつくられたソフトウエアが対応していないわけでございまして、登記官発行の電子証明書独自の規格を設けると、一般的に用いられているソフトウエアと異なりますので、かえって利用者の混乱を招くおそれがある。そこで、本制度による証明に適さない場合として電子証明書を発行しないものといたしたわけでございます。