安倍晋三の発言 (本会議)
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○安倍晋三君 私は、自由民主党、公明党・改革クラブ、自由党を代表して、ただいま議題となっております国民年金法等の一部を改正する法律案等年金三法案に対して、賛成の意を表するものであります。(拍手)
新たな世紀の到来を控えて、本格的な少子高齢社会が目前に迫っている今日、国民の老後生活の柱である年金制度を将来にわたって安定した盤石なものとすることは、この時代に生きる我々に課せられた重大な使命であります。
これに対して、その見直しを図ることなく放置した場合、将来世代に過重な負担を課すことは一目瞭然であります。それにもかかわらず、給付の維持のみに固執して必要な改正を先送りすることは、責任ある政治家のとるべき態度ではありません。
政府案は、年金制度に対する国民の不安感を払拭するため、将来世代の負担を過重なものとしないよう、高齢化がピークを迎えるころにも、保険料を労使折半の合計で年収の二割程度、本人負担でいえば一割程度にとどめることとし、そのために、今後の給付総額の伸びを抑えるべく、給付水準、支給開始年齢などについて必要な改正を行うものであります。
ただし、これらの改革についても、急激な変化による国民の不安を起こさぬよう、給付の見直しに際しては、今回改正のために年金の額が従前より下がるようなことがないよう必要な経過措置を講じており、また、支給開始年齢の引き上げに当たっても、長い準備期間を置いて緩やかに行うこととしております。
このように、今回の改正案は、長期的な視点に立ち、今ある受給者にもきめ細かく配慮した妥当な案であり、その実現を図らなければならないと考えております。
さらに、政府案は、国民から改善要望の強い、学生が保険料を卒業後に出世払いできるようにするための保険料納付の特例、育児休業期間中の厚生年金保険料の事業主負担分免除を盛り込むなど、高く評価できるものであります。
また、年金積立金の自主運用に関しては、責任体制の明確化や情報公開を原則として、厚生大臣が、安全かつ確実を基本としつつ自主運用を行うこととしており、また、年金福祉事業団の解散等に関しても、年金加入者の立場から見れば妥当な措置であると考えられます。
これに対して、野党は、具体的な対案もなく、審議が尽くされていないといたずらに批判し、特に、前国会において実力行使により審議を停止させる行為が行われたことは、まことに残念でありました。(拍手)
しかしながら、前国会での審議を含め、当院においての審議時間は中央公聴会なども含め三十時間近くを数えており、これまでに必要かつ十分な質疑が行われたものと考えております。そもそも、年金制度の改革に当たっては、国民に率直に語りかけ、国のあるべき方向について国民の理解を得ていくことが必要であります。単なる成立の引き延ばしを画策する野党諸君の態度は、国民、とりわけ将来の世代に対して、無責任きわまるものと言わざるを得ません。
最後に、この法律案の成立に当たり、今回の年金改革が将来の我が国の国民生活全体の安心と安定に大きく寄与することを確信するとともに、その意義と役割について、国民の広い理解を得ていくよう政府が最大限の努力を払うことを要望し、私の討論を終わります。(拍手)