小渕恵三の発言 (予算委員会)

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○小渕内閣総理大臣 新千年紀を迎えることになりました。西暦でありますが、こうした新しい二十一世紀を迎えるときに当たりまして、国政の責任の立場にあることをまことに重責と心得て、誤りなきを期して努力をいたしていきたいと思います。
 もとより、国民そしてまた国民を代表する国会議員の各位の御鞭撻と御指導をいただきながら、新しい世紀に当たりまして、我が国の限りない発展のために全力を挙げて努力をいたしていきたいと思っております。
 今、亀井委員御指摘のように、日本の近世史をひもとけば、言うまでもなく、百数十年前に明治維新という大きな大業を我が国民はなし遂げました。しかし、残念ながら、御指摘のように、その後の経過の中で、世界の中に伍して軍事力をもって世界の中で生き抜こうとした時代もありましたが、その失敗によって敗戦を迎えざるを得なくなったわけでありまして、それから五十数年、半世紀を経て、日本として新しい世紀を迎えるに当たりまして、実は第三の改革の時期を迎えておるという認識をいたしております。
 この認識に立ちまして、過去二回の大きな日本にとっての改革の時期が、ややもすれば、当時米国を中心にした、開国を迫られる圧力といいますか、そういうもので行われ、また戦後は、最高司令官マッカーサー元帥のもとで多くの改革が断行されてきたという経緯がありますが、今般は、まさにみずから日本人の手で日本の改革を行わなきゃならない時期と考えておりまして、そうした意味で、実は昨年来、新しい日本の形というものをどのように考えたらいいかということで、有識者の皆さんにも一年にわたりまして御検討いただきました結果、先般答申をいただきました。
 その言われていることは、結局、日本のフロンティアは日本の中にある。日本のこれから新しい未来を築いていくことは、結局、過去は、外国に学び、外国のある意味で模倣をする中で生きてまいりましたが、まさに日本人が日本のフロンティアをみずから探し求めていかなきゃならぬ、こういうことでございまして、そういった意味で、ぜひ日本人の力で新しい未来を切り開いていくべきだということでございます。
 昨年、私は、やや日本の国民が後ろに下がったという印象を持っておりましたので、ここで元気にいこうということで、建設的な楽観主義ということを申し上げましたが、これからはさらに歩を進めて、立ち向かう楽観主義ということで、日本人の潜在力を大きく引き出すことによりまして、将来日本の大きな発展のために努力をいたしていくべき時期に来っておるという認識をいたしております。
 特に、今まで日本の国につきましては、もちろん国家というものは存在し、国民がその中で生活を享受してきたわけでありますが、戦前におきましては、どちらかというと、国家というものが上に立ち、国民がその中である意味では時に呻吟するようなことがあった。国が、一命をささげろ、こう言って、言われれば俗に赤紙一枚でも身命を賭して国のために尽くしたわけでありますが、そうした縦の関係というよりも、むしろ国民自身がみずからの力で国家を形成するという意味での発露がなきゃならぬ。
 そういう意味で、公すなわちすべて国家とは思いませんけれども、いわゆる公のものに対して個々の国民がみずからの認識において公をつくり上げ、そして、その究極は国家が成立していくという形のものとしてこれから進んでいかなきゃならないと思っております。
 私は、日ごろから富国有徳ということを申し上げてまいりましたけれども、戦後、みずからその経済的繁栄を求めていかなければならない、これは当然のことでありましたが、そこにウエートがかかりまして、そのためにやや心の問題というものが、おろそかにされたとは言いがたいと思いますけれども、問題がなきにしもあらず、こういうことでございまして、そういう意味で、物と心のバランスのとれたそうした姿、このことは、国際的にも日本が尊敬に値する、まさに憲法の前文に掲げたような国家として存在していく、そういう国家を目指していかなきゃならないのではないかというふうに考えております。
 ぜひ、そういう意味で、私自身も新しい日本の国づくりのために全力を挙げてまいりたい、このように考えておる次第でございます。

発言情報

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発言者: 小渕恵三

speaker_id: 19131

日付: 2000-02-03

院: 衆議院

会議名: 予算委員会