予算委員会

2000-02-03 衆議院 全163発言

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会議録情報#0
平成十二年二月三日(木曜日)
    午前九時開議
 出席委員
   委員長 島村 宜伸君
   理事 久間 章生君 理事 自見庄三郎君
   理事 高橋 一郎君 理事 萩山 教嚴君
   理事 町村 信孝君 理事 太田 昭宏君
   理事 青山  丘君
      甘利  明君    伊藤 公介君
      石川 要三君    稲垣 実男君
      衛藤 晟一君    小澤  潔君
      大原 一三君    亀井 静香君
      亀井 善之君    木村  勉君
      栗原 博久君    杉浦 正健君
      高鳥  修君    津島 雄二君
      中川 昭一君    中川 秀直君
      能勢 和子君    葉梨 信行君
      萩野 浩基君    船田  元君
      村田 吉隆君    村山 達雄君
      森山 眞弓君    山口 俊一君
      青山 二三君    赤羽 一嘉君
      石田 勝之君    佐藤 茂樹君
      並木 正芳君    桝屋 敬悟君
      一川 保夫君    加藤 六月君
      鈴木 淑夫君    西田  猛君
      鰐淵 俊之君
    …………………………………
   内閣総理大臣       小渕 恵三君
   法務大臣         臼井日出男君
   外務大臣         河野 洋平君
   大蔵大臣         宮澤 喜一君
   文部大臣
   国務大臣
   (科学技術庁長官)    中曽根弘文君
   厚生大臣         丹羽 雄哉君
   農林水産大臣       玉沢徳一郎君
   通商産業大臣       深谷 隆司君
   運輸大臣
   国務大臣
   (北海道開発庁長官)   二階 俊博君
   郵政大臣         八代 英太君
   労働大臣         牧野 隆守君
   建設大臣
   国務大臣
   (国土庁長官)      中山 正暉君
   自治大臣
   国務大臣
   (国家公安委員会委員長) 保利 耕輔君
   国務大臣
   (内閣官房長官)
   (沖縄開発庁長官)    青木 幹雄君
   国務大臣
   (金融再生委員会委員長) 越智 通雄君
   国務大臣
   (総務庁長官)      続  訓弘君
   国務大臣
   (防衛庁長官)      瓦   力君
   国務大臣
   (経済企画庁長官)    堺屋 太一君
   国務大臣
   (環境庁長官)      清水嘉与子君
   内閣官房副長官      額賀福志郎君
   総理府政務次官      長峯  基君
   総務政務次官       持永 和見君
   防衛政務次官       依田 智治君
   防衛政務次官       西川太一郎君
   経済企画政務次官     小池百合子君
   科学技術政務次官     斉藤 鉄夫君
   環境政務次官       柳本 卓治君
   沖縄開発政務次官     白保 台一君
   国土政務次官       増田 敏男君
   法務政務次官       山本 有二君
   外務政務次官       東  祥三君
   大蔵政務次官       大野 功統君
   文部政務次官       河村 建夫君
   厚生政務次官       大野由利子君
   通商産業政務次官     細田 博之君
   運輸政務次官       中馬 弘毅君
   郵政政務次官       小坂 憲次君
   郵政政務次官       前田  正君
   建設政務次官       加藤 卓二君
   建設政務次官       岸田 文雄君
   自治政務次官       平林 鴻三君
   政府特別補佐人
   (内閣法制局長官)    津野  修君
   参考人
   (日本銀行総裁)     速水  優君
   予算委員会専門員     大西  勉君
    —————————————
委員の異動
二月三日
 辞任         補欠選任
  亀井 善之君     木村  勉君
  栗原 博久君     亀井 静香君
  中川 昭一君     衛藤 晟一君
  石田 勝之君     並木 正芳君
  佐藤 茂樹君     赤羽 一嘉君
  鈴木 淑夫君     一川 保夫君
  西田  猛君     鰐淵 俊之君
同日
 辞任         補欠選任
  衛藤 晟一君     能勢 和子君
  亀井 静香君     栗原 博久君
  木村  勉君     亀井 善之君
  赤羽 一嘉君     佐藤 茂樹君
  並木 正芳君     石田 勝之君
  一川 保夫君     鈴木 淑夫君
  鰐淵 俊之君     西田  猛君
同日
 辞任         補欠選任
  能勢 和子君     中川 昭一君
    —————————————
本日の会議に付した案件
 平成十二年度一般会計予算
 平成十二年度特別会計予算
 平成十二年度政府関係機関予算

    午前九時開議
     ————◇—————
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島村宜伸#1
○島村委員長 これより会議を開きます。
 開会に先立ちまして、民主党、日本共産党及び社会民主党・市民連合所属委員に対し、事務局をして御出席を要請いたさせましたが、御出席が得られません。
 再度理事をして御出席を要請いたさせますので、しばらくお待ちください。
 速記をとめてください。
    〔速記中止〕
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島村宜伸#2
○島村委員長 速記を起こしてください。
 理事をして再度御出席を要請いたさせましたが、民主党、日本共産党及び社会民主党・市民連合所属委員の御出席が得られません。やむを得ず議事を進めます。
 平成十二年度一般会計予算、平成十二年度特別会計予算、平成十二年度政府関係機関予算、以上三案を一括して議題とし、基本的質疑に入ります。
 質疑の申し出がありますので、順次これを許します。亀井静香君。
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亀井静香#3
○亀井(静)委員 今委員長から御報告がございましたけれども、国民生活にとって一番重要とも言ってもいい予算案の審議に、民主党、共産党が欠席をしている、極めて遺憾なことだと思います。
 定数削減法案は、既に参議院においても成立をして、もう決着を見ておるわけでありまして、その法案についての与党の対応が悪かったというようなことで、新しい段階に国会審議が入ったにもかかわらずこれを欠席するということは、到底、議会制民主主義をもし守るということであれば、理解しがたいことだ、このように思います。極めて残念だ。
 また、定数削減法案についての対応についていろいろと野党は言っておられるようでありますが、これは、前臨時国会において粛々と審議をした後、これを採決することについて、自分たちの思うような採決の結果は出ないんだろうということで、議事そのものを、暴力を使ってこれを阻止するというような行動に出たことはまだ記憶に新たなところであります。
 そういう状況を受けて、議長におかれましては、二度のあっせんをされ、国会の休会中も鋭意この問題に取り組むようにという、そうした御指示があったにもかかわらず、これに全然応じようとしなかった。そうして、国会が開会をされました後、ひどい話だと思うのですが、議長が召集をされておるその国会を欠席して、子供じゃあるまいし、国会の外で模擬国会なんかをやって遊んでおるというような、こういうことですね。
 私は、このたびの野党の行動というのは、議会に対する国民の信頼を大きく失墜させておるものだ、このように思います。一日も早く、きょうでも結構ですが、直ちにこの重要な予算案の審議に野党の皆さん方が参加され、ともに真剣に議論をしていきたい、このように願っておるわけでございます。
 それでは、私の方から質問をさせていただきます。
 総理におかれましては、まさに日本にとって、二十一世紀が果たしてあるのかないのか、そういう大変深刻な節目を迎えておるときに重職を担われた、まさに歴史的な、そうした課題を抱えられた総理である、私はこのように思います。
 日本の歴史を振り返ってみまして、近世史、奇妙なことに、五十年ごとぐらいに大きな節目を経ておるわけでありまして、幕末、御承知のように、欧米の先進諸国によってあわや植民地化されようとした、そういうときに、我々の先人が身命をなげうって、そうしたことを阻止してくれました。
 その後、後進国の中から立ち上がって、日清、日露戦争を勝ち抜く中で先進国の仲間入りをしていったわけでありますが、これも五十年ちょっといたしますと、残念ながら軍部の力が非常に強くなって、日本の政治自体が大きく曲げられていくという危険な過程の中に入っていったことは御承知のとおりであると思います。
 その結果の破局が参りまして、そうした敗戦という、我々にとっては本当に歴史上経験をしたことのない大きな悲劇を経験したわけであります。これも、ほぼ五十年であります。
 それから、廃墟の中から不死鳥のごとく経済復興の面では日本は立ち上がって、ある意味では成功をいたしたわけでありますけれども、残念ながら、現在の状況というのは、このままの延長線上で輝かしい未来を我々が持つことができるのかどうか、問われておるときだと思います。
 こういうときに当たって、我々政治家は党利党略に走ることがあってはならない、私はこのように思います。自由民主党のために日本があるわけではありません。また、自由党、公明党、民主党、社民党あるいは共産党のために日本があるわけでもないと私は思います。
 こうしたときは小渕総理・総裁のもとに、国民が、また政党が、政治家がやはり小異を捨てて大同につき、そして、この危機を突破していくことでなければならない。そういうときに、総理は、政策、理念等について共通項が多い自由党、公明党に連立を呼びかけられて、三党連立政権をつくられたわけであります。
 自由党、公明党におかれましても、総理の呼びかけにおこたえをいただいた。私はすばらしい御決断を両党においてされたと思いますが、まず総理自身がそういう御決断をされたということに対して心から敬意を表したい、私はこのように思うわけであります。
 まず、総理、二十一世紀へ向けて日本をどういう国家として形成されていかれるのか、基本的なことで結構でございますので、一言御決意のほどをお示しいただきたいと思います。
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小渕恵三#4
○小渕内閣総理大臣 新千年紀を迎えることになりました。西暦でありますが、こうした新しい二十一世紀を迎えるときに当たりまして、国政の責任の立場にあることをまことに重責と心得て、誤りなきを期して努力をいたしていきたいと思います。
 もとより、国民そしてまた国民を代表する国会議員の各位の御鞭撻と御指導をいただきながら、新しい世紀に当たりまして、我が国の限りない発展のために全力を挙げて努力をいたしていきたいと思っております。
 今、亀井委員御指摘のように、日本の近世史をひもとけば、言うまでもなく、百数十年前に明治維新という大きな大業を我が国民はなし遂げました。しかし、残念ながら、御指摘のように、その後の経過の中で、世界の中に伍して軍事力をもって世界の中で生き抜こうとした時代もありましたが、その失敗によって敗戦を迎えざるを得なくなったわけでありまして、それから五十数年、半世紀を経て、日本として新しい世紀を迎えるに当たりまして、実は第三の改革の時期を迎えておるという認識をいたしております。
 この認識に立ちまして、過去二回の大きな日本にとっての改革の時期が、ややもすれば、当時米国を中心にした、開国を迫られる圧力といいますか、そういうもので行われ、また戦後は、最高司令官マッカーサー元帥のもとで多くの改革が断行されてきたという経緯がありますが、今般は、まさにみずから日本人の手で日本の改革を行わなきゃならない時期と考えておりまして、そうした意味で、実は昨年来、新しい日本の形というものをどのように考えたらいいかということで、有識者の皆さんにも一年にわたりまして御検討いただきました結果、先般答申をいただきました。
 その言われていることは、結局、日本のフロンティアは日本の中にある。日本のこれから新しい未来を築いていくことは、結局、過去は、外国に学び、外国のある意味で模倣をする中で生きてまいりましたが、まさに日本人が日本のフロンティアをみずから探し求めていかなきゃならぬ、こういうことでございまして、そういった意味で、ぜひ日本人の力で新しい未来を切り開いていくべきだということでございます。
 昨年、私は、やや日本の国民が後ろに下がったという印象を持っておりましたので、ここで元気にいこうということで、建設的な楽観主義ということを申し上げましたが、これからはさらに歩を進めて、立ち向かう楽観主義ということで、日本人の潜在力を大きく引き出すことによりまして、将来日本の大きな発展のために努力をいたしていくべき時期に来っておるという認識をいたしております。
 特に、今まで日本の国につきましては、もちろん国家というものは存在し、国民がその中で生活を享受してきたわけでありますが、戦前におきましては、どちらかというと、国家というものが上に立ち、国民がその中である意味では時に呻吟するようなことがあった。国が、一命をささげろ、こう言って、言われれば俗に赤紙一枚でも身命を賭して国のために尽くしたわけでありますが、そうした縦の関係というよりも、むしろ国民自身がみずからの力で国家を形成するという意味での発露がなきゃならぬ。
 そういう意味で、公すなわちすべて国家とは思いませんけれども、いわゆる公のものに対して個々の国民がみずからの認識において公をつくり上げ、そして、その究極は国家が成立していくという形のものとしてこれから進んでいかなきゃならないと思っております。
 私は、日ごろから富国有徳ということを申し上げてまいりましたけれども、戦後、みずからその経済的繁栄を求めていかなければならない、これは当然のことでありましたが、そこにウエートがかかりまして、そのためにやや心の問題というものが、おろそかにされたとは言いがたいと思いますけれども、問題がなきにしもあらず、こういうことでございまして、そういう意味で、物と心のバランスのとれたそうした姿、このことは、国際的にも日本が尊敬に値する、まさに憲法の前文に掲げたような国家として存在していく、そういう国家を目指していかなきゃならないのではないかというふうに考えております。
 ぜひ、そういう意味で、私自身も新しい日本の国づくりのために全力を挙げてまいりたい、このように考えておる次第でございます。
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亀井静香#5
○亀井(静)委員 今総理から、立ち向かう楽観主義、今の時期において本当に非常にわかりやすいそうした一つの方向といいますか、国民はこれでいくべきだ、我々もこれでいくと、力強い決意を表明していただいた、私はこのように思っております。
 総理がおっしゃいますような富国有徳、また物心ともに美しい日本を築いていく、この目標のために我々は頑張らなければならないと思うわけでございますが、ただ、今の現状認識をやはりきっちりとした上で進んでいかなければならない、このように思います。
 経済につきましては、大変な不況の中、総理御就任以来、宮澤大蔵大臣にもお出ましをいただいて、本当に全力投球で金融システムの安定化、景気対策を含めて頑張ってこられました。若干トンネルの先に光が見えてきたかなという状況に今なっておると思うわけでありますけれども、しかし今、中小企業、零細企業等は、まだまだ水浸しと言ってもいいような状況も続いておるわけであります。
 経済的にもそうでありますが、一方、日本列島、北海道から沖縄まで、いてつくような光景が展開されておることもやはり事実であります。金もうけのためなら、金になることであればもう何でもやる。夫婦で保険を掛けて殺し合いもやる、親兄弟、本当にこれが人間の社会かと思われるような状況が、ある意味では一般化するほどの状況になってまいる。また、人さらいがどんどんと起きてくる、またオカルト教団が群発をするというような、そうした状況は総理、御承知のとおりであります。
 また、日本は、どちらかといいますと、お互いに助け合いながら生きていく、そういういい文化、伝統といいますか生活の仕方があったと思うわけでありますが、この十年ばかりは競争競争競争ということで、企業同士も競争して、昔は中小企業の経営者同士が手形等を融通し合うというような助け合いもやっておったわけでありますが、今はもうそういう状況はほとんど見当たらない、そういう状況でもあろうかと思います。
 そうした中で、競争して、確かに価格破壊をされ、安いものが手に入っていくというプラスの面もありますけれども、しかし、忙しくなるばかりで、結局疲れ果ててしまっておるという状況もあらわれていることも事実であります。
 また、これはそうした産業界、商売の上だけじゃなくて、家庭の中においてすら、もう家族のきずなというのがだんだんと薄くなって、夫婦でさえ妙な形で競争しているというような、そういう状況が私は生まれておると思います。
 こういう状況の延長線上において、物が安く手に入る、生活が便利になる、そういうことの中で、果たしてそういうことだけで我々が幸せを感じていけるんであろうかどうか、そういう反省が私は今生まれておるのではないかと思います。
 こうした問題をどうやって解決をしていくかということでありますけれども、これについては、総理がいつも我々に対してこういう方向だということでお示しいただいておりますような教育改革、私はこれは当然であろうと思います。抜本的に取り組んでいくべきであろうと思います。また、すばらしい多くの民間の団体が社会教育という形で大変な努力をしておられますが、こういうものがもっともっとやはり盛んになっていくということも私は大事であると思います。
 それと同時に、やはり我々の努力の方向としても、ただ単に経済的な充足、満足を国民の方にしてもらう、あるいは生活の利便を向上させる、それも大事ですけれども、同時に心の豊かさといいますか、そういうものを求めていく方向にやはり我々は努力しなければならないのではないかなと思います。
 例えば、詩吟だとかあるいは民謡、踊り、あるいは俳句だとか、あるいはまたいろいろな広い文化、伝統の中のそうした芸能みたいなものがあります。また、総理あるいは文部大臣の御郷里では、かつて群馬交響楽団ですか、ああいうものが戦後生まれたという経緯もあります。
 最近、音大を出ても、なかなか自分のそういうものを生かした仕事についていくことができない。オーケストラの運営なんかも大変苦しいようですね。せめて一千億程度でもそうした芸能、文化、芸術の振興のためにうまく使っていけば、私は、この日本列島、そうした文化、芸術というのが花盛りになっていく、そういう二十一世紀を迎えることもできるのではないかな、このようにも思うわけでありますけれども、この点につきまして、一言総理の方からお答えをいただきたいと思います。
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小渕恵三#6
○小渕内閣総理大臣 今、亀井委員の申し上げられたいと思うことは、戦後もそうでありますけれども、ひたすらに追いつき追い越せということで努力をする、そういうことの中には、合理的な生活態度とかいうものを追い求めるために、日本古来の伝統とか文化というものがやや置き去りにされてきたのではないかということをおっしゃりたいのではないかと一つ受けとめました。
 振り返って、第一の改革のとき申し上げましたけれども、明治のときも、西洋化しなければならないというので、ともかく鹿鳴館から始まって、西洋化すればいいということで努力をしまして、そしてそのことがやや行き過ぎになった点もあったのだろうと思います。戦後もやや、アメリカの経済のシステムとかそういうものを取り入れろということに盛んなるがゆえに、日本本来のよさというものが置き去りにされた点というものもあるのではないか、そういうことを亀井委員はおっしゃりたいのだということを考えれば、まさにそういう反省に立って、これからのまず教育の問題を考えましたときに、戦後のそういった意味での総反省ということも含めまして、なさなければならないのではないかというふうに考えております。
 そういった点から申し上げれば、ここ数年、いろいろな意味で、戦後こしらえてまいりました基本的な問題についての見直しといいますか、検討という時期に入ってきておる。その端的な例が、まず日本国憲法についても、衆参両院で憲法調査会が設けられて、これから大いに検討していこうと。日本の基本法たる憲法についてもしかりでありまして、その他、中小企業基本法を初め、農業基本法を初め、ここ一両年、本当に、戦後の一つの大きな日本の方針について、その基となってきた基本法についてもいろいろ検討なされてまいりました。
 教育についても二十二年の教育基本法というものがあるわけでございまして、そういった意味で、これから国会での御議論も待たなければならぬかと思いますけれども、日本のそうした戦後の大きな方針を打ち立ててきたところの基本法についても、すべからく検討していかなきゃならぬと思っておりまして、最後申し上げました教育の問題につきましても、今御指摘のような点も含めまして大いにひとつ検討し、反省すべきものは反省しながら、新しい時代に向かっていくべきだということを考えておる次第でございます。
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亀井静香#7
○亀井(静)委員 文部大臣、一言お願いします。
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中曽根弘文#8
○中曽根国務大臣 先ほど総理の御答弁にありましたように、私は、富国有徳という言葉、物と心のバランスが大切だ、それを目指すんだと総理がおっしゃいましたけれども、まさにそのとおりだろうと思っております。
 教育の問題につきましては、これも御答弁ございましたけれども、戦後我が国の教育水準は世界のトップレベルにまで到達いたしましたけれども、学校現場を初めとしてさまざまな問題が起きているわけでありまして、こういう時期に教育の問題を見直して、そして二十一世紀の教育のあり方、理念をここでまた新たに再確認をする、打ち立てる、そしてどういう日本人をつくっていくのか、そういうようなことを議論することは非常に大切なことであろう、そういうふうに思っております。
 国が発展するかしないかはまさに教育にかかっていると思っておりまして、先生の御指導をいただきながら、私どもも一生懸命やっていきたいと思っております。
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亀井静香#9
○亀井(静)委員 次に、これは総理の政治姿勢と言ったらおかしいんですけれども、それに関係することをちょっとお尋ねしたいと思います。
 総理は、これはみずからを卑下して言っておられると思うんですが、谷間のラーメン屋というようなことも、総理がおっしゃったか、だれがおっしゃったか知りませんけれども、私、何かで読んだことがあるんですけれども、長い政治生活、福田先生、中曽根先生というすばらしい、また非常に強力な政治家とともに中選挙区制を戦ってこられた。本当に大変だったろうなと思います。私も宮澤大蔵大臣と同じ選挙区で、しかし宮澤大蔵大臣は優しいですから、別に、福田先生、中曽根先生は優しくないという意味ではございませんが、あれなんですけれども、大変だと思いますね。
 恐らく、私は、総理の場合も、支援者といいますか後援会の方というのは、大きな企業だとかそういうことじゃなくて、中小零細企業あるいはお百姓さんとか、そうした方々が非常に多いんではないかなと推察申し上げるわけでありますが、そういうことの中で、総理は、ある面では非常に我慢強いといいますか忍耐強いあれが形成され、また非常に、弱者といいますか、それに対しての気配り、配慮、それをまた大事にするというような総理の御姿勢というのが私はずうっと見えておるわけです。
 これは、もちろん総理の生まれつきのお人柄ということもあると思うんですけれども、やはり総理には、そうした庶民の気持ちといいますか声というのが非常に長い間届いてきた。今も、しょっちゅう電話を、余り名もない方に対しても、自分に対していい助言をしてくれたなと思われる方にはどんどんされていくという、歴代の総理にはない、直接にそうした名もない、地位もない方との話の中で政治をやっていこうという、私は大変すばらしい姿勢を持っておられると思います。
 私は、政治はいろいろやることがあるとは思いますけれども、人間、生まれたときに平等に生まれるわけじゃありません。体が不自由な方もいらっしゃいますし、いろいろな意味で大変なハンディをしょって、このつらい人生を生きていかなければならない。そのハンディを少しでもならすといいますか軽減をしていくのが私は政治の一つの大きな務めだ、このように思います。
 私は、総理はそういうお気持ちでやっておられると思うわけでありますが、一言、政治姿勢についてお答えを願いたいと思います。
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小渕恵三#10
○小渕内閣総理大臣 内閣総理大臣というまことに重き責務を負っておりますが、これは歴代すばらしい大先輩に恵まれておると思いますが、政治の手法というのにはいろいろの方法があるのではないか。
 一般的に、リーダーシップを非常に中心に、簡単に言えば、おれについてこい、そういう形もあるかと思います。また同時に、多くの方々の御意見をできる限り吸い上げるといいますか、お聞きをすることによって物の考え方を形成するというスタイルもあろうかと思います。強いて言えば、私はそういう形をとりたい。
 そのことは、ある意味では、私自身が大きくみずからの力というものの限界を心得て、そしてやはり衆知というものは国民の中にある、野に遺賢なからしむという言葉がありますけれども、やはり世の中にこそ多くの賢なる者があるという認識に立ちましていたしておるわけでございます。
 そういったことの一つのあらわれとしていろいろの審議会とかそういうものをたくさんつくっておるものですから、この間、やや、やゆされた点もありますけれども、私は、それぞれの分野におきまして大いに国民の衆知を集めるという方法も一つの姿だと思います。究極は、その集約されたものが国会議員であり国会であるという認識に立っておるわけでございます。
 そういった意味で、私の場合、言葉がいささか適切かどうかわかりませんが、ボトムアップといいますか、大いに世の中の広く衆知を集めてという形をとりたいな、こういうことでございまして、そういった意味で、あらゆる審議会等も大いに活用させていただきますといいますか、お考えをまとめさせていただいて、これを集約し、そしてこれを政策にまで高めて実行していきたい、こういうことでいたしておりますので、御理解と御協力をいただければありがたいと思っております。
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亀井静香#11
○亀井(静)委員 次に、経済政策についてちょっと御質問を申し上げたいと思います。
 先ほども申し上げましたけれども、金融システムが大変危機的な状況に立ち至る中で、経済自体も、戦後初めてと言ってもいい大不況を経験した中から、宮澤大蔵大臣という、すばらしい伴侶と言ったらおかしいんですけれども、お力をおかりされながら、非常に思い切った政策をどんどん展開され、今は経済も、安心できませんけれども、このまま手を抜かないでいけば、この危機は突破し、安定成長への道筋がつけられるのではないかなという状況に差しかかりつつあるところではないかなと思うわけであります。そのために、昨年の臨時国会の十八兆の補正、このたびの八十五兆に近い予算と、小手、面と、次から次と積極的な取り組みを今いただいておる、これはまさに当然の処方せんである、このように私は思うわけであります。
 今後、こうした手を打たれた結果、大体どういう状況が期待できるのか、神様じゃございませんからぴたっと全部当たるとは限りませんけれども、どういう方向に行くんだろうかというようなことを、国民の皆様方に一度ちょっとここでお話をいただければありがたいと思います。これは大蔵大臣、よろしくお願いします。
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宮澤喜一#12
○宮澤国務大臣 おっしゃいますように、我が国の経済は確かに最悪の時点を過ぎたと思っております。一年半マイナス成長が続きましたわけでございますが、昨年の一—三月期、引き続いて四—六月期とプラスに転じまして、最悪を過ぎたことは確かでございます。
 ただ、御承知のように、いかにも内需が弱いということでございまして、殊に国民消費がどうも盛り上がってまいりません。それは、直接には私はやはりリストラの結果であろうと思っております。リストラが本格化しまして、意外にも雇用の数字としてはそんなに悪くなっておりませんで、五%に失業率は達しておりませんが、しかし、実際には常雇用がパートタイムに移っているという現象が大変に見られまして、したがいまして、雇用の数字は落ちておりませんが、収入としてはやはりどうしても落ちているということが昨年の秋ごろから見られるようになりました。
 ただいまでも恐らく、毎月家計調査が出ておりますのでそれを見ておりますと、収入はやや減でございます。したがって、支出もやや減という月が多うございまして、この暮れのボーナスもよくなかったと思いますので、ただいま自身、まだ国民消費というのはやや低下しているのではないかと思われます。
 それから、設備投資でございますが、これも、最近になりまして機械の受注が少し回復したということはございますけれども、全体としては設備投資はやはりマイナスでございます。
 これを合わせますとGDPの七〇から八〇ございますので、政府がどれだけ公共事業をいたしましても一〇にはなりませんので、したがいまして、そのような民需の弱い状況の中で、財政がやはりもう一度最大限の努力をしなければならないと思いまして、せんだっての補正予算、ただいま御審議いただいております予算でも、思い切ったことをいたしております。
 それは、公共投資も昨年と同じ、昨年は相当大きいものでございましたので、同額、及び五千億円の予備費をつけております。それから、先ほどお話しになりました金融関連でも、いよいよ、預金あるいは金融債の保証をいたしておりますから、それについての現金化を必要といたしますので、四兆五千億円国債整理基金に投入いたしました。そのほかに、NTTの株の売上代金をほぼ一兆五千億円見ておりますので、これで、先ほどお話しになりました金融関係のいわば政府負担分は、まず全部終わったと思う程度の措置をいたしております。
 そこで、そういうことでもう一度財政が最大限の努力をするというのがこのたびの予算の大きな方向でございますが、私自身、こういう予算はもう二度と組まなくてもいいのではないか、できるならばそうありたいということを時々申しておりますのは、ただいまの国民消費の減退というものが、これは私の見通しでございますけれども、今労使間で賃金、雇用についての交渉が始まっております。その結果について政府は云々すべきものでないことはもとよりでございますが、その交渉を通じまして、お互いの間の問題の理解というのがかなり実は進んでいるように思います。
 そういう意味では、リストラというものは長くかかりますけれども、それがある程度軌道に乗っていく、そういう結果が期待できるのではないかと考えますと、今の消費の減退、いわゆる家計簿の減退というのは、統計的には四—六の統計がわかるのは九月でございますので、そのときまでには恐らく回復をして、四—六にははっきりそれが出てくるのではないか。そして設備投資ももう、少しずつは出てくるかもしれないといったようなことになりますと、日本経済が自力で、民需で歩いていけるようになる。そうしますと、予算としてはこのような大きなものは再度必要がないのではないかという、個人的な見解で申しわけございませんが、そういうことを期待いたしております。
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亀井静香#13
○亀井(静)委員 今大蔵大臣からも、将来について極めて希望の持てるそうしたお話をいただいたわけでありますが、今大臣もおっしゃいましたように、手を抜く時期でないということもまた当然であろうか、このように思います。
 今若干、いろいろなところで、ブレーキをそろそろ踏んだらどうだというような意見もあるわけでありますけれども、総理が言っておられますように、二兎を追う者一兎を得ずという、私どもとしてはやはり過去の苦い経験をきっちりと踏まえて、この際、ある意味では浴びせ倒すような、そうしたてこ入れをして、早く、今大臣がおっしゃいましたような、今後補正予算を組んでいくとか、そういう事態を招かないような、そういう処置をやるべきときは思い切ってやるということが必要なんではないかと私は思います。ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。
 このことに関連しまして、国、地方を合わせて累積赤字が六百兆を超えるという大変な事態になっておることについて、いろいろ警鐘が鳴らされております。当然のことでありますが、財政再建は、これは時間はかかりますけれども、必ずなし遂げなければならないことであることは間違いがないことだと私も思います。
 ただ、先ほども申し上げましたように、両方とも同時にやろうなんて、そんな手品みたいなことができるわけじゃございませんので、やはり財政再建は、長期の安定成長という前提がなければ、どんなことをやったってできない、その軌道に乗せていくということで御苦労いただいておるわけでありますから、当面は、とにかく景気対策に全力を挙げていただきたいと思います。
 なお、これは余談になるかもしれませんが、日本の場合は、アメリカや外国と違いまして、よその国から金を借りておるわけじゃありませんので、例えて申しますと、お父さんがちょっと体が悪くて稼ぎが悪くなった、お母さんがこれでは家計が切り盛りできないので、同居の長男や次男からちょっと金を貸せやと言って金を借りてやっておる状況だと思います。そうした状況の中で、お父さん、もう晩酌もだめよ、肉も魚もだめよ、これ以上息子から金を借りるわけにいかぬという、そんなことをやるべきではない。やはり晩酌もやって、お父さん元気出してくださいよ、そしてうんと稼いでくださいよ、そして稼いで子供に借りを返すというのが私はやるべきことであろうと思います。
 ちょっと例えが適切かどうか知りませんけれども、やはり財政赤字の解消というのは、御承知のように、日本の場合は、特に財政赤字の倍以上の国民の預金があるわけでありまして、そのこともやはり勘定に入れながらこの対応をいたしませんと、財政赤字だけ見て震えまくって、将来そうした国民の貯金まで減っていく、あるいはよその国に持っていかれるというような愚を犯してはならぬのではないかな、私はこのように思うわけであります。
 また、経済が活力を持っていくためには、ではどうしたらいいか。財政出動もそのための呼び水であり下支えであると思いますけれども、それには、やはり経済の構造そのものも変えていくということは当然必要だと思います。
 ただ、どの新聞を見ましても、またいろいろな各党の発言なんかを見ましても、経済構造改革をやるべきだやるべきだ、そのとおりだと思うのですが、中身が国民の方にもわからないのですね。経済構造改革といったら一体何なんだろうかということですね。ある人に言えばそれはリストラだと言う人もおりますし、あるいは規制緩和だと言う人もおりますけれども、もちろん必要なリストラは思い切ってやらなければなりませんし、ベンチャービジネスを初め、チャレンジ精神を損なうような規制、役人のためにあるような手続はもうとにかく一切取っ払ってしまうぐらいな規制緩和、改革は、私は必要だと思います。
 しかし、問題は、そういうことだけでどんどんニュービジネスが出てくるのか、経済に活力が生まれてくるのかという基本的な問題があると私は思うのです。これについては、うちの政調の桜井代理あるいは久世副会長なんかも、しょっちゅう勉強しながら主張しておるわけでありますが、最終需要を喚起しない限りは、やはりこれは基本的には解決できないのではないか。そういう意味では、我々の生活そのものを変えていく、生活構造そのものを変えていくという取り組みをしなければならぬのではないかということが私はあろうかと思います。
 桜井構想と言われますが、例えばみんなセカンドハウスを持って、そうして年に一月ぐらいずつ長期の休みをとって、都会から農村に家族ぐるみ出かけていって、そこで生活をしていく、そういうようなことを含めての我々の生活自体を変えていく。簡単に言いますと、量から質への転換みたいなことを思い切ってやっていくという政策が行われなければ、ただ規制緩和をやれば内需が自然に出てくるというものでは私はもうないのではないかなという感じがいたします。
 また、先ほど大蔵大臣からリストラについてのお話がございましたが、私は、はっきり申し上げまして、最近はリストラという名前がつけば、マスコミも、その会社は経営努力をしておるという形で持ち上げます。また、株も上がっちゃいます。これはいい意味の、正しいリストラをやってならいいのでありますが、経営者の中にはそうじゃなくて、もう黙っていてももうかる黒字部分だけ残して、他の必死の経営努力が必要な部分は切って捨ててしまう、それで従業員を解雇する、あるいは下請を整理していくという、今そういう首切りをやっても、労働組合も御承知のように全然反発をしません。
 私はこの前、労働組合の連合体の幹部に、このリストラの時世にスト権を確立した組合があなた方の傘下にありますかと言ったら、ないとおっしゃるのですね。スト権を確立しないでどうやって経営者とあなた方は渡り合うのですか、本気で働く者を守るという気持ちがあるのですかという極めて言いにくいことを私は言った覚えがありますけれども、どうもそうした解雇にしても下請切りにいたしましても、安易に流れ過ぎているのではないか。
 やはり資本主義経済というのは基本的に、シュンペーターじゃありませんけれども、創業者利益を追い求めるというチャレンジ精神、少々のリスクは乗り越えてチャレンジしていくという面がなければもたない制度だと私は思います。私は、日本経済も、そうした起業家がどんどん出てくるということでなければ、後ろ向きの、リストラだけやってどうにか黒字決算をするというようなことが続いていった場合は、大変な事態になるのではないかなということを恐れておる一人でもあります。
 誤解があってはなりませんけれども、私はリストラがいかぬと言っておるわけではありません。また、規制緩和にいたしましても、どんどんやるべきことをやる。しかし、商店街がシャッター街になっていってしまっておるような今の状況が、果たして経済の面から見ても、これがいいことなのかどうかという、そうした反省もこの際きっちりとしていくべきではないだろうか、このように私は思っておるわけであります。
 この問題につきまして、経済企画庁長官、一言。
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堺屋太一#14
○堺屋国務大臣 委員御指摘のように、今日本は大変大きな変革期でございまして、それは金融、産業のみならず、労働界から人々の生活あるいは社会の価値観まで変わるべき時代だと思います。
 御指摘のように、やはり古い産業が整理をされて、同時に新しい産業が生まれなければなりません。一方的に古い産業を整理するだけでは、委員御指摘のとおり、日本は新しくならないと思います。
 そういう意味で、人々の考え方、社会の評価、そういったこと全体が変わって経済を立て直す。今日本は、そういう戦後ずっと続けてきました規格大量生産の工業社会を多様な知恵の時代の構造に変える、そういう体質改善の重いコストを払っている。これが成功いたしますれば、今日のアメリカに見られるような繁栄がやってくるのじゃないか、そう考えております。
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亀井静香#15
○亀井(静)委員 それでは、ちょっと時間がなくなりましたので、最後に総理にお伺いしたいと思います。
 今、御承知のように、大阪、京都で府長選、市長選が行われております。自民党等の推薦する候補と共産党の推薦する候補が今激烈なデッドヒートを御承知のように繰り返しておるわけでありますが、これはただ単なる地方の選挙だと言っておるわけにはいかないと私は思います。日本国のまさにど真ん中、大阪と京都であります。
 特に、大阪の場合は、関西経済圏の中心でありますし、日本の経済にとっても極めて重要なところである。また、日本の文化にとっても、あらゆる面にとって極めて重要なところだと私は思います。
 ここが、共産党が推薦する首長が生まれるのか生まれないのか、京都も同じでございますけれども、これは極めて、ある意味では国家的な意味を持つものであろうと私は思いますが、総理のお考えをお聞きしたいと思います。
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小渕恵三#16
○小渕内閣総理大臣 現下選挙のさなかでございますから、コメントは慎重にしなきゃならぬと思いますが、要は、日本を代表する大阪府、これは、オランダの国とほぼ同じ経済規模を持つという、国家として考えましても、世界の大きな国々と匹敵するようなところでございます。
 京都は、言うまでもありませんが、日本の古都として、西暦二〇〇〇年を迎えましたが、一千年前はまさに平安の世、全くすばらしい文化の発祥の地でありまして、要は、府民並びに市民が御選択されることだろうと思います。
 過去、人間は学ぶことがあったかと思いますが、それぞれの地域におきましても、いろいろの政党を中心にしての府政、市政が行われてまいりました。そのときどうであったかということをやはり府民並びに市民が十分理解を深めて、そして賢明な御判断をされることを願っておる次第でございます。
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亀井静香#17
○亀井(静)委員 それではちょっと、大阪御出身の中山建設大臣、お願いします。
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中山正暉#18
○中山国務大臣 私は、昭和三十八年に大阪市議会から政界に入りまして、市議を二期やりましたが、私が昭和三十八年に出たときは、革新市長のもとで、私は、野党自由民主党、野党議員でございますので、大勢の自民党の方々とはちょっと経歴が違うと思います。
 そのときに、いろいろな問題がございました。よど号を乗っ取って、大阪市大の田宮高麿以下九名の人たちが北朝鮮へ行きましたり。そのときに、私は、全国の有為な学生を、大阪市民の負担によって、商都大阪の商大の伝統を継ぐ、そういう大学が、当時の灘尾弘吉文部大臣の懇談会に、全国五十八の公立大学がありましたが、東京都立大学、神奈川県立大学、愛知大学それから大阪府立大学、大阪市立大学、この五校の役員校のうちで、大阪市大の渡瀬譲学長だけが、前夜に全学連と協議をして、文部大臣懇談会を拒否したことがございました。
 そのとき、そういう大学を調査する必要はないかということを言いましたら、昭和四十二年十二月二日の新聞で、中山正暉の大学の自治を侵す行為だとやられたことがありました。しかし、その二年後に、日本じゅうの大学が火の海になりました。そんなことを、大阪の市民、府民は大きな経験を持っていると思います。
 それからまた、黒田了一という共産党の知事が出たときに、私は、この方は細胞会議にしょっちゅう出ている人だということを言ったために特捜部に呼び出されて、左翼大学教授名鑑というのを持って特捜部に行ったことがございました。私を起訴してくれと頼みましたが、起訴してもらえませんでした。それでまた、起訴にならなかったということを私に通告がありませんでしたので、なぜ私を起訴してくれませんでしたか、私はそういうことを裁判所ではっきりさせたい、こう言いましたら、被告訴人に通告の義務なし、訴えてきた人には知らせる必要はあるけれども、訴えられた者になぜ知らせる必要があるかと。これじゃ民主主義の闘いというのはできないなと思った。そんな大阪でございますが、その結果、昔は大阪財界というのはすばらしい財界だったのですが、今は漫才界の方で強くなってしまいまして。
 そういう結果から、私は、今度は、大阪府民、市民はちゃんとした判断をするんではないか、長い間の教育の期間でございましたが、これは民主主義としてやはり必要な教育であったと。
 ですから、民主主義に目覚めていただいて、どういう人を選んだらいいのかというのは、直接府民、市民の不幸につながるということをちゃんと理解してもらった、その結果を私は出していただきたい。大阪市民の一人として、それから日本の政治家の一人として、心から念願をいたしております。
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亀井静香#19
○亀井(静)委員 それでは、自由民主党の党員じゃございませんけれども、堺屋長官にお願いします。
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堺屋太一#20
○堺屋国務大臣 私は議員でございませんけれども、大阪生まれの者として申し上げますと、やはり、委員御指摘のように、我々青年時代には、社会主義というのは一つの理想の主義だということで燃えた時代がございました。そのころ、私が青年時代にあこがれたというか、私は余りあこがれませんでしたけれども、多くの人があこがれた主義が、結果として見ますと、キューバでも北朝鮮でもその他の国々でも決して成功しなかった、このことは重い歴史として、大阪府民の方々も日本国民全体も忘れられないことではないかと思っております。
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亀井静香#21
○亀井(静)委員 どうも、いろいろと丁重なお答えをいただきまして、ありがとうございました。
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島村宜伸#22
○島村委員長 この際、衛藤晟一君から関連質疑の申し出があります。亀井君の持ち時間の範囲内でこれを許します。衛藤晟一君。
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衛藤晟一#23
○衛藤(晟)委員 衛藤晟一でございます。亀井政調会長の後を受けまして質疑をさせていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。
 きょう実は宿舎を出るときに、宿舎の庭に紅梅が咲いていまして、ああ、きょうは本当に節分なんだな、いよいよあしたは立春か、ぜひこの国も、この十年間ぐらい、非常に経済を見ましてもきつい時代を経てきました、また、ある意味では混乱の時代でもなかったかというぐあいに思いますが、そんな冬を抜け出して、すばらしい花が咲く、また春が来るということを私どもも信じているわけでございますが、そういうことを感じながらこの委員会室にやってまいりました。
 ぜひこの国の将来も、すばらしい春を迎える、そういう状況になってもらいたい。総理も、立ち向かう楽観主義、そして、日本のフロンティアは日本の中にあるということを申されましたけれども、ぜひ、二十一世紀に向けて大きな節目の年でございまして、そんな日であってもらいたいなというぐあいに考えておりますので、そのことをまず申し添えまして、質問に入らせていただきます。
 先ほど、経済の現状についての御認識を宮澤大蔵大臣からいただきました。大変力強い御認識をいただきました。
 私ども見ておりますと、九九年の暮れは若干成長率が落ちているようでございますけれども、そのために大きな公共事業の投資をやるということになりまして、この景気の引き上げの真っただ中でございます。ですから、もう景気が再び落ち込むような状況ではない、輸出も堅調ですし、そういう状況で、雇用調整だとか設備調整の一番激しい時期は過ぎたんじゃないのかというように思っております。
 アメリカの景気回復も、設備投資が回復をしながら、それが先行した形で一般消費が起こっていくという形態をとりました。日本も、設備投資がふえるような環境が徐々に来ている、そういうような傾向ははっきりあるようでございまして、過剰設備投資が縮小したような感じがいたしますし、また企業の収益率も一部回復いたしておりますし、そして、何よりも投資先行指標が回復中だというふうに聞き及んでおります。
 ぜひ、今年度の後半以降には自律的な回復が大臣は見込めるのではないかという話でございましたが、改めて宮澤大蔵大臣と経企庁長官に、この見通しについて、力強くお願い申し上げたいというように思っておるところであります。
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宮澤喜一#24
○宮澤国務大臣 ただいま設備投資についてお話がございまして、昨年の末に、機械受注、これはおっしゃいますように設備投資の先行指標でございますが、これが少しよくなったということを聞いております。それから、今までずっと減り続けておりますが、その減り方も減ってきているということ、老朽の処理もかなりできているということまでは聞いておりますが、どうも私は、一部の情報関係を除きまして、設備投資が日本の経済を主導するのにはもう少し時間がかかるのではないかと思っております。
 それは、一つは、今設備投資をいたしますと、二十一世紀のこれからに対応することになりますので、どのような需要があるか、どのような設備が必要かということについて経営者はかなり慎重に見ておられるような気がいたしますし、また海外への投資ということもあり得ますので、これはかつてはなかったことでございますが、少し設備投資には私は慎重に見た方がいいと思います。
 消費の方は、先ほども申し上げましたように、いわゆる毎月の全国の家計調査、八千世帯でございますが、これは今のところマイナスの傾向ですが、一定の時期を過ぎまして、これが少しでもプラスに転じますと、これはGDPの六十幾つございますから、それで、先ほど申しましたように、実は一—三と申し上げたいのですが、今、現に一—三でございますので、まだ家計の収入が上がっている傾向はございません。
 ですから、やはり労使のいろいろな話し合いがあって、その間に、事態の正常化と申しますか、リストラというものをお互いにわかってきて、それが出てきますのは多分四—六であって、それがわかるのは九月になるのではないか、こういうことを考えておるわけでございます。
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堺屋太一#25
○堺屋国務大臣 委員御指摘のように、日本経済は、最悪の事態は脱したと思いますけれども、依然として民間の需要の回復は非常に弱い状態でございます。
 特に、今大蔵大臣の御指摘がございましたように、消費支出は、この十二月、ちょっとへこみました、下がりました。それはボーナスが悪かったという所得要因もございますし、月の初めが非常に暖かくて、冬物、暖房器具が売れないというようなこともございました。それから、恐らく、これは私の私見でございますけれども、コンピューター二〇〇〇年問題などが言われたものですから、ある程度旅行などは抑えられた。そういうようなこともございまして、家計調査の中の勤労者世帯については、かなり下がっています。
 それからもう一つ、ちょうど公共事業の端境期になりまして、御審議いただき、可決していただきました補正予算がまだ発現しておりませんで、前倒ししましたものとの間にちょっとすき間ができている、これもマイナス要因になっているかと思います。
 輸出はかなり好調でございますが、輸入もふえておるというような状態でございます。
 これからの見通しでございますが、これは一部聞き取り調査でございますけれども、一月の消費は順調なようでございますし、自動車の売り上げも増加、これは普通車も軽自動車も両方とも増加いたしました。
 設備投資につきましては、今大蔵大臣が御説明になりましたように、去年の九月から機械受注がふえております。大体六カ月から九カ月、先行指標でございますので、大蔵大臣が申されたように、今年度の後半になりますとこれが出てくるだろう。
 一方で、過剰設備は解消しておりませんが、在庫は相当減ってまいりましたし、新しいIT、情報技術などが生まれてまいりまして、かなりそういう点では、年の後半には明るい予想ができるのではないかと考えております。
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衛藤晟一#26
○衛藤(晟)委員 ありがとうございました。
 年度後半の自律的な回復に大いに夢を持ち、期待をさせていただきたいというように思っております。
 さて、そうなりますと、その状況の中で、私ども、どうしても気になることが一、二ございます。土地のデフレ傾向がとまっていないということと、不良債権の処理が実質的にちゃんと進んでいるのだろうかというまず二点、そして三点目は、もっともっと政府のできる需要喚起策があるのではないのかというこの三点でございます。
 まず、私どもは、不良債権処理が終わっていない段階で財政構造改革に手をつけるということで、大変手痛いエラーをいたしたような感じがいたしますけれども、この不良債権処理がどうなっているのかということについて、まずお伺いをさせていただきたいと思います。
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越智通雄#27
○越智国務大臣 衛藤委員にお答えさせていただきます。
 不良債権は今幾らぐらいあるかということをまず申し上げますと、全国銀行と申しまして都市銀行から第二地銀までの分で、自己査定でございますと六十兆という数字が出るんですが、銀行法二十一条に基づいてリスク管理債権という概念も通常使われておりまして、これですと約三十兆。その差は第二分類をどこまで入れるかということでございますが、その三十兆のケースでいきますと、九月の中間決算では実はとんとん、三月と一緒でございます。全然減っていないかといいますと、実は二兆ほど減ったのですが、基準をきつくしたものですから、それでふえた分と相殺になりまして三十兆同士。
 では、その三十兆というのはどの程度で処理できるかというと、全国銀行は、今のベースでございますと、約五百三十兆貸し出しがございますので、そのうちの三十兆でございますが、担保で手当てしてありますのが約十三兆、三十兆に対しまして。それから、あと引当金が当ててあるのは十三兆。二十六兆ぐらいは手当てがしてある。
 そのほかに、銀行の有価証券の最近は含み益が出てまいりまして、九月末は日経平均が一万七千六百円ぐらいでございましたけれども、その段階で既に約十兆、全国銀行の有価証券は含み益を持っております。そして、年間に約五兆ぐらいの収益が上げられると思いますので、現状での三十兆は、その意味では完全に、完全にというか大体カバーできる、こう思っておりますが、今申し上げましたような収益も、あるいはその評価益の方も、担保力の方も、先生御指摘の土地がもし今後も相当に下がっていくと、減少傾向になります。株価の方は、もちろんそのときの動きでございますが、現状では、九月以来の四カ月で約二千円上がっておりますので、今申し上げた数字はさらに膨らんでいるのじゃないか。
 全国銀行ベースでは、今までに約六十兆ぐらい整理してまいりましたけれども、平成四年からやってまいりましたけれども、今度の三月決算でその整理をさらに一段と進められるのじゃないかな、このように考えております。
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衛藤晟一#28
○衛藤(晟)委員 不良債権処理、どしどし進めていただきたいと思います。
 そして、先ほどからお話がございましたように、まず金融政策についてちょっとお尋ねをしたいのですが、御承知のとおり、英国等では、二けたインフレをとめるためにインフレーションターゲティングをやっております。日本においては、議論をされ始めたところでございますけれども、暴論だという意見もあれば、いや、もう既に五十五カ国程度採用されている、むしろ考えるべきだ。その意味は、日本においてはインフレではありませんで、インフレ懸念はないわけでございますから、むしろデフレをはっきりととめるという形で、一定の範囲内で物価を持っていくという形でそれを導入すべきではないのかという大変強い意見がございます。
 そしてまた、今この時点において金利上昇を恐らくさせられないであろうと思いますので、そのことも考えますと、今むしろ積極的に、今のうちにとるべきではないのかというぐあいに考えます。そして、一刻も早くこのデフレをストップさせるべきではないのか、不良債権処理も入れまして。
 きょうの株価は、何と今時点で一万九千八百三十円になっているそうでございますが、いい状況が出つつありますので、そこも入れて、ぜひ大蔵大臣に御見解、個人的見解でも結構でございますので、お願いをいたします。
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宮澤喜一#29
○宮澤国務大臣 インフレターゲティングという議論をいろいろに伺いますけれども、おっしゃる方によって、言っておられる内容が必ずしも一様でございません。今委員の言われましたような目的を達する方法として議論されておるようでございます。
 どうも私には、実は具体的にどういう手段を用いるのかということについての自分なりの納得がなかなかできずにおりますが、実際にはしかし日本銀行、これは基本的には日本銀行の方針でございますが、今のような非常に低い金利、なきに近いような金利を維持していること自身が、かなり通貨当局としてもその点を苦労しておられるのではないか。
 そういう意味で、通貨の供給をこういう状況に置いておられるということ、短期金利はもとよりでございますが、長期金利も一・七とか一・八、国債金利がそのぐらいでございますので、そういうことをなお日本銀行ができるだけ維持していこうとしておられる、そういう努力は、結果としてはおっしゃるような効果を持つのではないかというふうに思っております。
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