国分良成の発言 (外交・防衛委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○参考人(国分良成君) 非常に難しい質問でございまして、田委員の、政界再編の可能性というのは、これはどこの国でもそうでありましょうけれども、なかなか予測不可能な面がございますけれども、国民党が支配した中華民国、これはやはり国是は三民主義であったわけでありますが、既に民進党ということになりますと、三民主義とは離れる、そうしたことにならざるを得なくなるわけであります。
 そうすると、中国との統一交渉の前提が三民主義というのは恐らく難しくなってくる可能性がますます強くなるだろうというふうに思います。これがまず第一の前提ということになろうかと思いますが、中国にとってみますと、先ほど申し上げたように強硬路線と柔軟路線の二つの使い分けの中で、同時に宋楚瑜氏の新しい党と、それから陳水扁氏の方と両方にやはりいろんな形のパイプを模索していく。これはもう当然のことだろうというふうに思います。
 中国のこれまでの一つの誤解といいますか、ある種の問題というのは、かつて李登輝総統と江沢民主席とはかなりいろんな形でのパイプは存在したわけですが、九五年に李登輝総統がアメリカを私的に訪問したというところからこのパイプが完全に切れたわけであります。その後中国側が模索したのは、いわゆる新党あるいは外省人、こうしたところを伝って、特にアメリカのパイプを伝って台湾に接近してきた。
 ところが、李登輝氏の当時の政局からすれば、とてもとてもそうした人々と話ができない状況にあったというところから、中国のパイプが全くその李登輝総統につながらないという状況が出てきたわけであります。それがずっと今日に至ってきたということだと思います。これが中国の一つの誤解だろうと思います。つまり、中国自身が台湾の変化、同時に台湾の住民が何を考えているかという部分について十分に理解をできなかったという部分に一つ限界があったんだろうというふうに思います。
 そういう点でいきますと、今後は中国の最大の方向性は、台湾の民心をいかにつかむかという、そこに焦点を絞らざるを得なくなってくるということだと思います。その場合に、やはり台湾の中に起こってきているアイデンティティーの問題という点からしますと、恐らくどういう政界再編があろうと、社会の側はますます台湾の中の個別の意識というものを強めていくだろうということが予想されるわけであります。その場合に、やはりそれを政治的な形にあらわしたような独立とか、そういうことについてはどういう形でも台湾としてはできないといいますか、その辺の二つの微妙なバランスがあろうかと思いますけれども。
 したがいまして、結論として申し上げたいのは、台湾における政界の再編というのは、これは恐らく李登輝総統の今後、それをどういうふうに陳水扁氏が使うか、あるいは接近するか。それに対して恐らく中国は、かなりの警戒心を示すでしょうから、同時に宋楚瑜氏とのパイプもこれから模索するでしょう。そういう点でいくと、中国はいろんな形の多角経営をすると思いますけれども、やはりさっき私の御報告の中で申し上げたように、李登輝氏の影響力という点に、一つ中国はこれからどういうふうにそれをそぐかというところに絞ってくるというふうに私は今の段階では中国の政策としてはとるだろうと。
 非常にあいまいな結論で非常に申しわけないんですが、私自身は状況については今このように分析しております。

発言情報

speech_id: 114713949X00620000323_021

発言者: 国分良成

speaker_id: 21844

日付: 2000-03-23

院: 参議院

会議名: 外交・防衛委員会