小此木政夫の発言 (外交・防衛委員会)

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○参考人(小此木政夫君) 日朝交渉に関する北朝鮮側と日本側の態度を見ておりますと、かなり大きな違いがあるわけでして、北朝鮮側は国交正常化を最優先にしております。国交正常化というのは彼らにとっては過去の清算であり、過去の清算というのは要するに謝罪と補償だと、こういうふうに言っているわけです。そこのところに、つまり謝罪と補償を早期に獲得するところに北朝鮮側の最大のねらいがあるわけでございます。
   〔委員長退席、理事鈴木正孝君着席〕
 日本側は、もちろんその過去の清算をしないと言っているわけではございませんが、それと同時に拉致問題やミサイルの脅威の削減といった問題を解決してもらわなければ困る。つまり、これは同時に協議して最終的には一括して解決しよう、こういう方式ではないかと思うんです。したがいまして、拉致問題やミサイルの問題が入り口のところで先に解決されるというようなことは非常に考えにくくて、私はいずれも段階的に解決していくしかないというふうに考えております。
 最初に我々は何を要求したらいいのか。国交が正常化されるときには少なくともここまで行っていなければいけない、正常化した後にここまで行くことが望ましいんだ、こういうような考えで拉致にもミサイルにも対応していくべきじゃないかというふうに見ています。
 その場合、一番重要なのは、拉致問題の場合には要するに関係者の身辺の安全と所在の確認でありまして、そして、恐らく国交正常化がなされるまでには少なくとも両親を含めた日本側の関係者が北朝鮮を訪問して面会する、そのくらいのところまでは行かなければならないというふうに思うのであります。最終的には自由往来が確保されればいいわけですから、先方にいると思われる被害者たちが日本に帰ってくるような状況が確保されなければいけない。これは国交正常化以後のことになるかもしれませんが、自由な往来が確保されるような状態をつくっていかなければいけないと思うんです。
 それから、ミサイルに関しては私よりも伊豆見さんの方が専門なので後ほど補足していただきたいと思うんですが、私は、少なくとも日本を標的としているノドンミサイルの配備が現在進行中であるということに関してはやはり我慢がならないのでありまして、つまり、国交正常化交渉をやりながら新しい関係を築こうという段階で、しかし、中距離ミサイルが着々と配備されている。
 この中距離ミサイルというのはどこを標的としたものかといえば、ソ連や中国でないことは歴然としているわけですから、彼らは同盟条約や友好条約を持っているわけでありまして、したがって、日本を標的としているということが言えるわけであります。ですから、交渉するのならばまずその配備をやめてください、凍結してください。最初の第一歩はそれじゃないかと思うんです。
   〔理事鈴木正孝君退席、委員長着席〕
 しかし、これも現実的に考えますと、朝鮮半島に地域的なミサイル管理レジームのようなものができないとあらゆるミサイルを規制するというようなことは不可能だろうと思うんです。半島の中のスカッドミサイルをやめるなんということはまず不可能でありまして、これは南北の兵力の均衡に基づいているわけですからこれはやむを得ない。しかし、半島から外へ出てくるノドンミサイルやテポドンミサイルを何とか規制していただきたい。そういう管理レジームは恐らく、日朝交渉の議題であるというよりは、やっぱり米朝ミサイル交渉とか、あるいは四者会談を通じて達成されるものではないかというふうに見ております。
 いずれにしましても、そのような形で段階的に、伊豆見先生がおっしゃっているように、ある種の取引に基づいてこういった問題が処理されていくことが望ましいのでありまして、純粋な理想論というようなもので解決する種類のものではないというふうに理解しております。

発言情報

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発言者: 小此木政夫

speaker_id: 23216

日付: 2000-04-20

院: 参議院

会議名: 外交・防衛委員会