伊豆見元の発言 (外交・防衛委員会)
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○参考人(伊豆見元君) 益田先生の方からの御質問に直接お答えすることになるかどうかちょっとわからないのでありますが、最近の変化ということを見てみますと、確かに中国、ロシアとまず北朝鮮の関係がかなり好転してきている。しかし、それが軍事的な意味合いを伴っているかどうかといいますと、私はそうではないと基本的には考えております。
ロシアが今北朝鮮に軍事的な援助ができるという状況にないことは明確でありますし、中国はある程度の軍事的援助をしていると考えられますけれども、それが今後中朝関係が好転するに従ってさらに増してくるという、軍事的な援助が増すというようなことはやはりそれも考えられないと思います。
もう一つの最近の特徴で、それは何回も御指摘しているところでありますが、南北関係が動き始めて南北に進展が見られるかもしれないということになることが、実は周辺の諸国のゲームといいますか、大国の政策というものにかなり影響するであろうと考えられますことは、結局は中国にいたしましてもロシアにいたしましても、朝鮮半島の問題を考えるとき、あるいは朝鮮政策をつくるときにかなりアメリカを意識してやっていることは間違いないわけでありまして、対米関係、対米政策の一つの部分として朝鮮問題を考えるという傾向が中国にもロシアにも非常に強くあろうかと思います。
それが、今までは南北が関係が進展しないわけでありますし、韓国はがっちりと日米韓協調というような枠組みの中にいて、それで北朝鮮も米朝交渉をこの五年間は真剣にやってきたわけでありますから、アメリカの方にかなり引き寄せられるような部分もありということで、中国やロシアの目から見ますと状況は余りよろしくない。すなわち、アメリカの影響力が一番増すような、そしてアメリカを中心としたような日米韓、その中に北をどう位置づけていくかというような構図があった。こういうふうに考えてとらえてきたというふうに私は感じておりますが、それが今後、南北が動き始めますと、南北がもう少し中立的なといいますか、一つの独立変数になりがちである。
そうすると、南北をひとつ自分たちの方により引きつけるということによって、アメリカの朝鮮半島に対する影響力あるいは政策というものをかなり変えていくことが可能になるし、むしろ中国やロシアにとってはその部分が有利になる部分が出てくるという、そういうことで、大きな戦略的なバランスが変わるというようなことにならないとは思いますが、少なくともここ五年、十年ずっと存在しておりました朝鮮半島をめぐる周辺の諸国あるいは大国間の関係、あるいはそのゲームといったようなものが今後かなり様相を異にしてくるということは大いにあり得ると思います。
それは、日本にとっていいことかどうかはまだわかりませんし、少なくとも状況が変わる可能性があるならば、それに対する対応というものを早急に考え始めなければいけないというふうに感じております。