森嶌昭夫の発言 (経済・産業委員会)
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○参考人(森嶌昭夫君) 先ほど加納先生の方からも御紹介がありましたけれども、私はずっと環境をやっておりまして、原子力は実は余り従来関係してこなかったわけでありますが、パブリック・アクセプタンスという観点からこの問題に入ることになりました。ところが、ほぼその直前ぐらいから、リオの後、気候変動の条約が入って、そしてCOP3で、京都会議でどういう削減目標をとるか、そしてそのためにどういう手段があるかという、その辺から環境の方からもこの問題に携わることになったわけです。
私は、例えば新エネルギーあるいは自然エネルギーと言われるものについてはどんどん進めるべきだと思うんですけれども、しかし、現実性あるいはコストの面から見て、今直ちに原子力とかわるものではない。再び申し上げますけれども、原子力の安全性というものは今信頼されていないというところがありますので、この問題はともかくぜひきちっとやらなければいけないわけですが、仮に安全性ということだけを問題にいたし、それが解決されるという前提で、安全性があるということを前提として考えた場合に、現時点では客観的に見て原子力というものに頼らざるを得ない。これを拡大していくのがいいかどうかというのは、これはそれこそ国会で十分議論していただきたいと思うんですけれども、現実問題としてはそう簡単にほかのものへぱっとかえるわけにはいかないということであります。
その意味では、私は法律家でありますので現実的でありますので、ここ十年ないし二十年というものは原子力の安全確保というのを前提としながら原子力を維持する。しかし、縮小していくか拡大するかというのは、これは国民と議論していかなければならない。
御指摘の温排水なんかにつきましても、専門家に聞きますと、今割合むだに熱を使っているというふうに聞きますけれども、これを普通の発電エネルギーではなくて、例えば地域暖房とかそういうものとか、ほかの形で低い温度で使ったらいいのではないか、今割合そのまま捨てているということもございますので。
そういう問題はいろいろあるとは思うんですけれども、大局的に見ますと、私は、国の資源エネルギー政策というのを国会でどうお考えになるか、それを議論していただきたいんです。しかし、その議論がどう動くにせよ、ともかく現実には私は原子力というものをすぐさま捨てるということはできないと思います。これは原子力を、これから原子炉をふやさないあるいは減らしていくという国でも、ドイツなんかでも当面三十年間は捨ててしまうということではありませんし、捨てようと決めた国でも、捨てるという方向はそうですけれども、すぐさま捨てられないという、これは現実の問題があります。
私は原子力推進派でもありませんけれども、そう非現実的に原子力やめろと言うわけにはいかないということで、むしろマイナスのところをどうやってきちっと手当てをしながらより安全でより効率的なエネルギー源が出てくる方向を求めるほかないのではないかというふうに思っております。