経済・産業委員会
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会
会議録情報#0
平成十二年五月二十五日(木曜日)
午前十時一分開会
─────────────
委員の異動
五月二十四日
辞任 補欠選任
奥村 展三君 水野 誠一君
五月二十五日
辞任 補欠選任
藁科 滿治君 北澤 俊美君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 成瀬 守重君
理 事
加藤 紀文君
畑 恵君
円 より子君
山下 芳生君
梶原 敬義君
委 員
加納 時男君
倉田 寛之君
陣内 孝雄君
須藤良太郎君
保坂 三蔵君
真鍋 賢二君
足立 良平君
今泉 昭君
木俣 佳丈君
藁科 滿治君
加藤 修一君
西山登紀子君
水野 誠一君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
参考人
財団法人地球環
境戦略研究機関
理事長 森嶌 昭夫君
富士常葉大学長 徳山 明君
西南学院大学教
授 松田 時彦君
電気事業連合会
原子力開発対策
委員会委員長 前田 肇君
岐阜県瑞浪市長 高嶋 芳男君
青森県六ケ所村
長 橋本 寿君
─────────────
本日の会議に付した案件
○特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
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この発言だけを見る →午前十時一分開会
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委員の異動
五月二十四日
辞任 補欠選任
奥村 展三君 水野 誠一君
五月二十五日
辞任 補欠選任
藁科 滿治君 北澤 俊美君
─────────────
出席者は左のとおり。
委員長 成瀬 守重君
理 事
加藤 紀文君
畑 恵君
円 より子君
山下 芳生君
梶原 敬義君
委 員
加納 時男君
倉田 寛之君
陣内 孝雄君
須藤良太郎君
保坂 三蔵君
真鍋 賢二君
足立 良平君
今泉 昭君
木俣 佳丈君
藁科 滿治君
加藤 修一君
西山登紀子君
水野 誠一君
事務局側
常任委員会専門
員 塩入 武三君
参考人
財団法人地球環
境戦略研究機関
理事長 森嶌 昭夫君
富士常葉大学長 徳山 明君
西南学院大学教
授 松田 時彦君
電気事業連合会
原子力開発対策
委員会委員長 前田 肇君
岐阜県瑞浪市長 高嶋 芳男君
青森県六ケ所村
長 橋本 寿君
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本日の会議に付した案件
○特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案(
内閣提出、衆議院送付)
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成
成瀬守重#1
○委員長(成瀬守重君) ただいまから経済・産業委員会を開会いたします。
特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案を議題とし、本日は参考人から意見を聴取いたします。
まず、午前は、財団法人地球環境戦略研究機関理事長森嶌昭夫君、富士常葉大学長徳山明君及び西南学院大学教授松田時彦君に御出席いただいております。
この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。ただいま議題となっております法律案につきまして、皆様から忌憚のない御意見を承りたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様から、森嶌参考人、徳山参考人、松田参考人の順にそれぞれ十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、森嶌参考人からお願いいたします。森嶌参考人。
この発言だけを見る →特定放射性廃棄物の最終処分に関する法律案を議題とし、本日は参考人から意見を聴取いたします。
まず、午前は、財団法人地球環境戦略研究機関理事長森嶌昭夫君、富士常葉大学長徳山明君及び西南学院大学教授松田時彦君に御出席いただいております。
この際、参考人の皆様に一言ごあいさつを申し上げます。
本日は、御多忙のところ本委員会に御出席いただきまして、まことにありがとうございます。ただいま議題となっております法律案につきまして、皆様から忌憚のない御意見を承りたいと存じますので、よろしくお願い申し上げます。
本日の議事の進め方でございますが、まず参考人の皆様から、森嶌参考人、徳山参考人、松田参考人の順にそれぞれ十五分程度御意見をお述べいただき、その後、委員の質疑にお答えいただきたいと存じます。
なお、参考人の御発言は着席のままで結構でございます。
それでは、森嶌参考人からお願いいたします。森嶌参考人。
森
森嶌昭夫#2
○参考人(森嶌昭夫君) 御紹介いただきました森嶌でございます。本日は、参議院の経済・産業委員会の参考人としてお呼びいただきまして、大変光栄に存じております。
それでは、早速意見を申し述べさせていただきます。
申し上げるまでもないことですけれども、我が国は、一九六三年に原子力の発電を開始いたしまして、自来三十数年にわたって原子力発電を続けておりまして、現在、原子炉、原子力発電は五十一基に上っておりますが、現在、日本の発電量の約三八%が原子力発電によるものであります。
こうした原子力発電の結果、ガラス固化体という、これはここで御説明している時間はございませんけれども、要するに再処理をした後ガラス固化体というものにいたしまして現在約一万二千本ぐらいがもう既に貯蔵されております。まだガラス固化体になっておりませんで、発電所等において冷却をしている、あるいは再処理のプロセスにあるというところでございまして、二〇三〇年までにはガラス固化体にしまして七万本ぐらいの高レベル放射性廃棄物が、ここで言う特定放射性廃棄物が出てくるであろうというふうに推測されているわけでございます。
それではその処理をどうするかという点につきましては、我が国では、今回初めて法律が出た状況でございまして、全く現在までのところ深層地下の研究も含めて非常に立ちおくれておりまして、他の原子力発電の国に比べまして二十年から三十年おくれているというふうに言われているわけであります。
しかしながら、他方で、御承知のような動燃の事故とかさまざまな事故があり、さらには昨年ジェー・シー・オーの事故などもございまして、国民の間には原子力に対する不信感、不安感というのが非常に高まっているところであります。
現在、科学技術庁、科学技術庁というよりもむしろ原子力委員会で原子力の長期計画についての見直しなども行っているところでありますが、そこで最大の問題は、どのようにして国民の不安、不信を解消しつつ現在の原子力発電というものを、将来拡大するのか維持するのか縮小するのかはともかくとして、現実の問題として原子力発電がこれだけ重要な役割を占めているわけでございますので、どのようにして国民に対する理解を求めるかということが最大の関心事であります。
この特定放射性廃棄物の処分につきましても、原子力委員会におきまして平成七年の九月に高レベル放射性廃棄物処分懇談会という、元学術会議会長の近藤次郎先生を座長といたしまして、私が座長代理を務めさせていただきましたが、そのさまざまな方々から成るグループによって、パブリック・アクセプタンスと申しましょうか、どのようにして国民に受け入れられるような形で最終処分の仕組みをつくっていくかという議論をいたしまして、途中で国民の意見を聞きましたりあるいはインターネットなどによって意見を徴するというようなことをした上で、平成十年の五月に基本的な考え方についての報告書を出しております。
この報告書につきましては、先生方のお手元にあります参議院の調査室が御用意になりました参考資料の五十一ページ以下にございますので、詳細はそれをお読みいただきたいというふうに思います。
そこでの議論の中心といいましょうか、どういうことをしなければならないかということについて、まず、これは非常に、これはと申しますのは、処分のプロセスというのは非常に長い期間かかることになります。そして、現在発電をしている原子力の使用済み燃料の処理でございますので、世代間の公平ということを考えますと、現時点で資金を積み立てていく、資金を確保するという必要がございます。
それから、それと並んでこの処分を行う実施主体、これは高度に科学的、技術的なものでもありますので、その意味では技術的にもすぐれたものを持っていなければなりませんし、非常に長丁場の事業でございますので、実施主体の永続性という、長く続くということも考えなければなりません。その意味で、高い技術と透明性を持ってそして長続きをするという、そういう実施主体を設立する必要があるということでございます。
そして、その最終処分の業務の遂行に当たりましては、まず第一に、安全の確保ということが最大の一つの条件でございます。そしてさらに、先ほど申しました国民の不安、不信ということにも配慮いたしますと、その業務の遂行に当たっては情報公開などの透明性を確保するということも非常に重要なことになります。
そして、これらと並んで、やはり最終処分場を設置するに当たって、やはり地元にとってみますと場合によってはそれは迷惑施設と同じように考えられる可能性があるわけでありまして、立地地域との共生、これも単に金を配るということではなくて、その地域の自発性によって最終処分場という事業とその地域との共生を図っていくという、それをどのようにしてやっていくべきかということでございます。
さらには、その処分地の選定に当たりまして、そのプロセスにおいて地元の意見が十分に組み入れられていく、透明なプロセスで選定をしていく必要があるということでございまして、以上のような事柄につきまして報告書は、どのように考えるべきか、どのようにすべきかということについて述べております。
この報告書に基づきまして、さらに資源エネルギー庁において細部を検討いたしまして今回の法律案ができているのだというふうに思いますけれども、そこで、この法律案について申し上げます。
まず、実施主体でございますが、ここでは原子力発電環境整備機構という名前になっておりまして、第五章三十四条以下に規定をされておりますが、この機構は通産大臣の厳しい監督のもとにありまして、さまざまなプロセスにおいて通産大臣の認可、許可等を必要としております。その意味で、国がこの事業に対して大きな責任を持っているということでございます。
さらに、永続性の点につきましては、現時点でなかなか見えにくいということもあるのかと思いますけれども、七十一条で、この機構が解散するのは「別に法律で定める。」というようなことで、この法律からは送っておりますけれども、どのようにして永続性を維持するかということは重要なことでありますし、一部の業務ができなくなるあるいは業務ができなくなったというような場合に、その業務をどのようにしてだれが引き継ぐかということにつきましても、七十四条に「別に法律で定める。」ということでございます。その意味では、いろいろ将来のことにもわたって、差異もあるものですから多分この法律には盛り込まなかったのだろうと思いますけれども、一応、別に法律の定めによるという形で永続性ということに配慮していると思います。
それから、資金でございますけれども、これは十一条以下に、原子炉の設置者から拠出金という形で毎年機構ごとに資金を徴収して、それを指定法人に預けて、そして事業を行う際にそこから引き出すという仕組みをとっております。
以上、実施主体と資金につきましてはまさにこの法律の目玉でございまして、その意味では、先ほど申しました原子力委員会の懇談会がぜひやってくれということにつきましては法律の中に盛り込まれているというふうに思います。
それでは、業務の運営についてでございますが、安全性につきましては、恐らくこれも技術的な理由だろうと思いますが、二十条において「別に法律で定めるところによる。」ということになっております。望むらくは、こういう実施主体やその選定プロセスなどを規定している法律において、同時に少なくとも安全性の骨格についてはあった方がよかったのではないかという気がしないではありませんけれども、これは単に先に譲ったり、省令とか政令に譲っているわけでありませんで、「法律で定める」ということでございますので、私の希望としては、ぜひ早急に技術的な問題を詰めて、安全性に関する法律をつくっていただきたい。そうでなければ、今回出ております法律案が画竜点睛を欠くということになるというふうに思っております。
業務につきましてですけれども、業務につきましては、三条によって通産大臣が基本方針を定めるということになっておりまして、全体にどのようにして業務を行うかということでありますが、それには、三条の中には二項の三号で、選定に係る関係住民の理解を求めるということが、法律としてはやや異例ではありますけれども、恐らく懇談会の意向の上に立ってこういう規定があるのだろうと思いますが、同時に六号において国民の理解を求めるというふうになっております。
人によっては、アメリカのように、こういう理解を求める求め方について詳細に法律の中に書き込むべきだという御意見もありますが、これはこの法律だけでなくて、これはむしろ先生方にお願いをしたいんですけれども、日本の法律というのは余り細かいことを書き込むという伝統はございませんで、現在でも内閣法制局に持っていくと、以前に比べればかなり詳細な規定が載るようになりましたけれども、アメリカのような規定を置くわけにはいかないと。結局は政省令に譲るということでございますので、一〇〇%満足したということではございませんけれども、関係住民の理解を得るとかあるいは国民の理解を得るように、そういう措置を基本方針の中に規定するというふうな規定が法律の中にあるということをもって、私は、ぜひ先生方からも御注意いただきたいし、それから政府においてもこれを、なぜこういう規定があるかということを十分お考えの上で進めていただきたいと思っております。
それから、さらに基本方針に基づいて最終処分計画というものをつくります。先ほど申し忘れましたが、基本方針もこの最終処分計画もこれを公表するという形で透明性に配慮していると思います。
そして、最終処分計画においては、都道府県とか市町村などの首長の意見を聞かなければならないということになっておりまして、この点でも地元といいましょうか、国が一方的に押しつけるという考え方ではないように思います。
さらに、選定のプロセスにおいて具体的にはこれは機構が実施計画というものを五条でつくりまして、これに基づいて行うことになるわけですけれども、その運営方針の基本として六十条がございまして、ここにこれも今までの日本の法律としてはやや異例な書き方ではありますけれども、六十条で、「適切な情報の公開により業務の運営における透明性を確保するとともに、概要調査地区等及び最終処分施設の周辺の地域の住民等の理解と協力を得るよう努めなければならない。」ということになっております。
これも日本の法律がまだ至らないところでありますけれども、権利義務関係というのは余りはっきりしませんけれども、少なくとも現在の水準の日本のこうしたたぐいの法律としては極めて、極めてと申しますか一歩も二歩も進めたものというふうに私は評価していますが、これでは足らないという御意見もあることは確かであります。
そのようにして、住民の参加とかあるいは共生についての規定はここには置かれておりませんけれども、恐らく先ほど申しました地元等の理解を求めるための措置と、そういうところでこれは反映されていくのだろうというふうに私は希望しております。
時間が参りましたので、現時点ではこういうことで意見を述べさせていただきましたが、総じて申しますと、私は、日本の現在の法律体系から見ますと、懇談会が申し上げたことを最大限盛っていただいたものというふうに思いますけれども、恐らくこれから五年、十年たちますとこういう条文では国民は納得しないことになるのではないかと思いますけれども、私は、現時点におきましてはこの法律をぜひお通しいただきたい。そういたしますと、実施主体と資金というのは少なくとも現時点で確立されるということになるかと思います。
どうもありがとうございました。
この発言だけを見る →それでは、早速意見を申し述べさせていただきます。
申し上げるまでもないことですけれども、我が国は、一九六三年に原子力の発電を開始いたしまして、自来三十数年にわたって原子力発電を続けておりまして、現在、原子炉、原子力発電は五十一基に上っておりますが、現在、日本の発電量の約三八%が原子力発電によるものであります。
こうした原子力発電の結果、ガラス固化体という、これはここで御説明している時間はございませんけれども、要するに再処理をした後ガラス固化体というものにいたしまして現在約一万二千本ぐらいがもう既に貯蔵されております。まだガラス固化体になっておりませんで、発電所等において冷却をしている、あるいは再処理のプロセスにあるというところでございまして、二〇三〇年までにはガラス固化体にしまして七万本ぐらいの高レベル放射性廃棄物が、ここで言う特定放射性廃棄物が出てくるであろうというふうに推測されているわけでございます。
それではその処理をどうするかという点につきましては、我が国では、今回初めて法律が出た状況でございまして、全く現在までのところ深層地下の研究も含めて非常に立ちおくれておりまして、他の原子力発電の国に比べまして二十年から三十年おくれているというふうに言われているわけであります。
しかしながら、他方で、御承知のような動燃の事故とかさまざまな事故があり、さらには昨年ジェー・シー・オーの事故などもございまして、国民の間には原子力に対する不信感、不安感というのが非常に高まっているところであります。
現在、科学技術庁、科学技術庁というよりもむしろ原子力委員会で原子力の長期計画についての見直しなども行っているところでありますが、そこで最大の問題は、どのようにして国民の不安、不信を解消しつつ現在の原子力発電というものを、将来拡大するのか維持するのか縮小するのかはともかくとして、現実の問題として原子力発電がこれだけ重要な役割を占めているわけでございますので、どのようにして国民に対する理解を求めるかということが最大の関心事であります。
この特定放射性廃棄物の処分につきましても、原子力委員会におきまして平成七年の九月に高レベル放射性廃棄物処分懇談会という、元学術会議会長の近藤次郎先生を座長といたしまして、私が座長代理を務めさせていただきましたが、そのさまざまな方々から成るグループによって、パブリック・アクセプタンスと申しましょうか、どのようにして国民に受け入れられるような形で最終処分の仕組みをつくっていくかという議論をいたしまして、途中で国民の意見を聞きましたりあるいはインターネットなどによって意見を徴するというようなことをした上で、平成十年の五月に基本的な考え方についての報告書を出しております。
この報告書につきましては、先生方のお手元にあります参議院の調査室が御用意になりました参考資料の五十一ページ以下にございますので、詳細はそれをお読みいただきたいというふうに思います。
そこでの議論の中心といいましょうか、どういうことをしなければならないかということについて、まず、これは非常に、これはと申しますのは、処分のプロセスというのは非常に長い期間かかることになります。そして、現在発電をしている原子力の使用済み燃料の処理でございますので、世代間の公平ということを考えますと、現時点で資金を積み立てていく、資金を確保するという必要がございます。
それから、それと並んでこの処分を行う実施主体、これは高度に科学的、技術的なものでもありますので、その意味では技術的にもすぐれたものを持っていなければなりませんし、非常に長丁場の事業でございますので、実施主体の永続性という、長く続くということも考えなければなりません。その意味で、高い技術と透明性を持ってそして長続きをするという、そういう実施主体を設立する必要があるということでございます。
そして、その最終処分の業務の遂行に当たりましては、まず第一に、安全の確保ということが最大の一つの条件でございます。そしてさらに、先ほど申しました国民の不安、不信ということにも配慮いたしますと、その業務の遂行に当たっては情報公開などの透明性を確保するということも非常に重要なことになります。
そして、これらと並んで、やはり最終処分場を設置するに当たって、やはり地元にとってみますと場合によってはそれは迷惑施設と同じように考えられる可能性があるわけでありまして、立地地域との共生、これも単に金を配るということではなくて、その地域の自発性によって最終処分場という事業とその地域との共生を図っていくという、それをどのようにしてやっていくべきかということでございます。
さらには、その処分地の選定に当たりまして、そのプロセスにおいて地元の意見が十分に組み入れられていく、透明なプロセスで選定をしていく必要があるということでございまして、以上のような事柄につきまして報告書は、どのように考えるべきか、どのようにすべきかということについて述べております。
この報告書に基づきまして、さらに資源エネルギー庁において細部を検討いたしまして今回の法律案ができているのだというふうに思いますけれども、そこで、この法律案について申し上げます。
まず、実施主体でございますが、ここでは原子力発電環境整備機構という名前になっておりまして、第五章三十四条以下に規定をされておりますが、この機構は通産大臣の厳しい監督のもとにありまして、さまざまなプロセスにおいて通産大臣の認可、許可等を必要としております。その意味で、国がこの事業に対して大きな責任を持っているということでございます。
さらに、永続性の点につきましては、現時点でなかなか見えにくいということもあるのかと思いますけれども、七十一条で、この機構が解散するのは「別に法律で定める。」というようなことで、この法律からは送っておりますけれども、どのようにして永続性を維持するかということは重要なことでありますし、一部の業務ができなくなるあるいは業務ができなくなったというような場合に、その業務をどのようにしてだれが引き継ぐかということにつきましても、七十四条に「別に法律で定める。」ということでございます。その意味では、いろいろ将来のことにもわたって、差異もあるものですから多分この法律には盛り込まなかったのだろうと思いますけれども、一応、別に法律の定めによるという形で永続性ということに配慮していると思います。
それから、資金でございますけれども、これは十一条以下に、原子炉の設置者から拠出金という形で毎年機構ごとに資金を徴収して、それを指定法人に預けて、そして事業を行う際にそこから引き出すという仕組みをとっております。
以上、実施主体と資金につきましてはまさにこの法律の目玉でございまして、その意味では、先ほど申しました原子力委員会の懇談会がぜひやってくれということにつきましては法律の中に盛り込まれているというふうに思います。
それでは、業務の運営についてでございますが、安全性につきましては、恐らくこれも技術的な理由だろうと思いますが、二十条において「別に法律で定めるところによる。」ということになっております。望むらくは、こういう実施主体やその選定プロセスなどを規定している法律において、同時に少なくとも安全性の骨格についてはあった方がよかったのではないかという気がしないではありませんけれども、これは単に先に譲ったり、省令とか政令に譲っているわけでありませんで、「法律で定める」ということでございますので、私の希望としては、ぜひ早急に技術的な問題を詰めて、安全性に関する法律をつくっていただきたい。そうでなければ、今回出ております法律案が画竜点睛を欠くということになるというふうに思っております。
業務につきましてですけれども、業務につきましては、三条によって通産大臣が基本方針を定めるということになっておりまして、全体にどのようにして業務を行うかということでありますが、それには、三条の中には二項の三号で、選定に係る関係住民の理解を求めるということが、法律としてはやや異例ではありますけれども、恐らく懇談会の意向の上に立ってこういう規定があるのだろうと思いますが、同時に六号において国民の理解を求めるというふうになっております。
人によっては、アメリカのように、こういう理解を求める求め方について詳細に法律の中に書き込むべきだという御意見もありますが、これはこの法律だけでなくて、これはむしろ先生方にお願いをしたいんですけれども、日本の法律というのは余り細かいことを書き込むという伝統はございませんで、現在でも内閣法制局に持っていくと、以前に比べればかなり詳細な規定が載るようになりましたけれども、アメリカのような規定を置くわけにはいかないと。結局は政省令に譲るということでございますので、一〇〇%満足したということではございませんけれども、関係住民の理解を得るとかあるいは国民の理解を得るように、そういう措置を基本方針の中に規定するというふうな規定が法律の中にあるということをもって、私は、ぜひ先生方からも御注意いただきたいし、それから政府においてもこれを、なぜこういう規定があるかということを十分お考えの上で進めていただきたいと思っております。
それから、さらに基本方針に基づいて最終処分計画というものをつくります。先ほど申し忘れましたが、基本方針もこの最終処分計画もこれを公表するという形で透明性に配慮していると思います。
そして、最終処分計画においては、都道府県とか市町村などの首長の意見を聞かなければならないということになっておりまして、この点でも地元といいましょうか、国が一方的に押しつけるという考え方ではないように思います。
さらに、選定のプロセスにおいて具体的にはこれは機構が実施計画というものを五条でつくりまして、これに基づいて行うことになるわけですけれども、その運営方針の基本として六十条がございまして、ここにこれも今までの日本の法律としてはやや異例な書き方ではありますけれども、六十条で、「適切な情報の公開により業務の運営における透明性を確保するとともに、概要調査地区等及び最終処分施設の周辺の地域の住民等の理解と協力を得るよう努めなければならない。」ということになっております。
これも日本の法律がまだ至らないところでありますけれども、権利義務関係というのは余りはっきりしませんけれども、少なくとも現在の水準の日本のこうしたたぐいの法律としては極めて、極めてと申しますか一歩も二歩も進めたものというふうに私は評価していますが、これでは足らないという御意見もあることは確かであります。
そのようにして、住民の参加とかあるいは共生についての規定はここには置かれておりませんけれども、恐らく先ほど申しました地元等の理解を求めるための措置と、そういうところでこれは反映されていくのだろうというふうに私は希望しております。
時間が参りましたので、現時点ではこういうことで意見を述べさせていただきましたが、総じて申しますと、私は、日本の現在の法律体系から見ますと、懇談会が申し上げたことを最大限盛っていただいたものというふうに思いますけれども、恐らくこれから五年、十年たちますとこういう条文では国民は納得しないことになるのではないかと思いますけれども、私は、現時点におきましてはこの法律をぜひお通しいただきたい。そういたしますと、実施主体と資金というのは少なくとも現時点で確立されるということになるかと思います。
どうもありがとうございました。
成
徳
徳山明#4
○参考人(徳山明君) ただいま御紹介をいただきました徳山でございます。
私は、現在、原子力委員会のバックエンド対策専門部会の委員を務めておりまして、そのまた前身の放射性廃棄物対策専門部会というのがありまして、その委員等もやってまいりまして、当法案の主題でありますところの高レベル放射性廃棄物の地層処分、この法案の名前では特定廃棄物の最終処分となっておりますが、そういう問題に約二十年携わってまいりました。
この間、IAEAの会議がありまして、セーフティー・スタンダーズというのをつくっておりますが、そのセーフティー・プリンシプルズ・アンド・テクニカル・クライテリア・フォー・ジ・アンダーグラウンド・ディスポーザル・オブ・ハイレベル・ラジオアクティブ・ウエースト、これは国際的なスタンダードとしてつくっておりますが、その策定にも参画いたしております。
私の専門は、地質学でも基礎的な部分でありますところの地質の営力論というようなことあるいは構造地質を専門としておりますが、そういうような極めて基礎的な学問分野の成果というものがこのたびのこの地層処分という事業の中でいわば中心的な役割を果たすということでありまして、それがまた次の世紀の人類の安全に貢献するということができるということは、大変に私どもとしては、いわば希有な例ではありますけれども、ある意味では非常に気持ちの高揚と緊張を感じているわけでございます。
本日、このような機会を与えていただきました委員長を初め本委員会の委員の方々に、そういう意味で厚く御礼を申し上げます。
もう一つ、本題に入る前に、本法案では、私どもとしては唐突に、さっき言いましたが、特定放射性廃棄物だとか最終処分という用語が使われているのでありますけれども、二十年来使用されてきた高レベル放射性廃棄物とか地層処分という言葉は全く使われずに一方的にそういう言葉にかわってしまっているという点にどうも何となく戸惑いを覚えます。
私どものいろいろな学問の分野というものは、それぞれ昔からずっとやってきたところの成果とかそういうものをきちんと尊重するという原則がありますものですから、そういうものを踏襲するというのが常識でございます。したがって、今後いろんな意味で、これまでずっと地層処分であるとか高レベル放射性廃棄物と言っていたものが何かこういう法律用語でこんなふうになってしまいますと、何かある意味では混乱が生じることはないのかなという懸念を感ずるということを申し添えさせていただきます。
さて、したがって、私の用意しました資料も、一ページ目のところには「最終処分(地層処分)」とやっておりますし、その下にあります図示したものは「高レベル放射性廃棄物」、「地層処分」と書いておりますので、その癖が出てしまいますことをあらかじめお許しいただきたいと思います。
その最終処分あるいは地層処分ということの原則は、つまり地質媒体の中に埋めるという原則は、これは地質恒常性といういわば地質的にいえば非常に大きな原理ですけれども、そういうものにのっとっているわけであります。
それはどういうことかといいますと、ここにありますように地下深部の地層というものは非常にずっとその中の条件、物理的な条件とか化学的な条件というのは非常に安定なもので、長期間にわたって永続的に恒常性が保たれるということが大原則になっております。したがって、ここにもありますように、例えば日本のいろんなところでいえば数百万年でありますとか一千万年ぐらい前のそのままの状態で、地下水の状態もそのままに残っているというわけであります。
それからもう一つ、地層そのものの成り立ちといいますか岩石、これは珪酸塩鉱物というものからできているわけで、この珪酸塩鉱物そのものが非常に安定な変化しにくいものでありますから、したがってそれ自体非常に物理的にも化学的にも安全なものでありまして、金属化合物、例えば普通の鉱床なんかでいいますと、黄鉄鉱みたいなものがありますと、こういうものは地表の条件であればすぐに溶けてしまったり酸化するわけですけれども、地下の中にありますと、日本でも二億年とか三億年、あるいは例えばキースラーガーというふうにいうんですけれども、ドイツのランメルスベルクなんというところでは三億年、四億年という前の状態がそのままぴしっと保存されている。
ですから、そういう意味で、特にこの高レベル放射性廃棄物、いわゆるハイレベルウエーストというものは金属のオーバーパックというものにくるんだ状態、金属の塊みたいなものでありまして、そういうものはしたがってそれを地層の中に埋めておけば非常に長期にわたり十分安全に隔離することができる、これが一つの原則でございます。
そこで、しかし、それじゃどこでもいいかというと、それに対していろいろな、これはどうしてもここは避けておこうというような条件がございまして、それがここに書いてあります、特に大きいのが「地殻変動の要因」かなというふうに思うわけです。
日本では、火山の活動とか地震の活動、活断層と申しますけれども、これは後ほど松田先生からのお話があると思いますが、そういうような活動が非常に活発であるということから、そういうところに埋めておいて大丈夫だろうかというような心配、懸念があるわけであります。そこで、そういうものの性質をきちんと調べて、そういう危ないところ、ここは避けようというところをきちんと調べていさえすれば、そこでなければ、つまりそういう条件を排除していけば残ったところは平気であると、こういうのが基本的な考え方でございます。
それで、地震とか活断層の活動というようなものは、後ほど松田先生からもお話があると思いますが、長い間にわたって非常に限られた範囲でずっと起こっておりますから、そういうところを避ければ今後ともそういうことはない。
火山・火成活動というものも、この地質学上では第四紀という百万年とかそのくらいの間はほとんど動いていない。その火山活動というものはどういうようにして起こるだろうという考え方があるわけで、その考え方からしますと、今後例えばこの地層処分というので言っておりますところの十万年であるとかそのくらいの間というものは十分火山の影響のないところというものを探すことができる、そういうことが述べられているわけでございます。
それからもう一つは、地層の中にいろいろな意味で、例えば地震が起こったりすると揺れたりとかあるいは力がかかったりということがありますが、これは要するに変形作用と申しまして、金属のものがぎゅっと曲がってそれが壊れる、壊れなければいいわけでありますから、壊れるという条件とそれから周りの岩石がどういうふうにして壊れるかということの条件をあわせて考えますと、例えば断層のあるところから、周りに破砕帯というものがありますけれども、破砕帯というものを避けてやりさえすればこの辺の条件は十分に満足できるというようなことが考えられるわけであります。そういう意味で、日本の中でも十分にそういう安全な場所を確保することができるということが私どもの結論でございます。
そういうものは、これは先ほどから森嶌参考人が申されておりましたが、日本は非常にこういうことでおくれをとっているじゃないかということを皆さんおっしゃいますけれども、しかしながら国際的にも、国際プロジェクトというものにこの二十年間ずっと参加しておりまして、実際にスイスでありますとかスウェーデンとかそういうところで研究もしておりまして、したがってそのレベルというものが決して私は外国よりおくれているというふうには思っておりません。特に日本の特別な事情というものがありますから、そういうことに関してはかなり詳しくわかっているというふうに考えております。
そこで、そういうオーバーパックと申しますか、そういうものに埋めたものがどのくらい変形というものに耐えるか、こういう条件がきちんと化学的、物理的にわかっておれば、それに対して耐えられるような条件。ですから、例えば一番考えなきゃいけないのは、地下水というものの流れを通して放射性核種というのが漏れてくるんじゃないかということを考えるわけですが、それに対しては地下水の性質というものが普通に考えているような酸性または中性ではなくて、もっとアルカリ性のところであるとかそういう溶けにくい条件であるとか、あるいは日本の場合には、今まで私どもは数百メートル下と言っているんですが、それは地下水の流れの下ということを考えているわけです。今度これもまた唐突に三百メートルという数字が出ておりますけれども、三百メートル以下と言っていますから数百メートルは当然入るわけですからそれは構わないわけですけれども、そういうような地質的な条件というものをずっと考えていきますと、地層処分というものは十分可能だということが言えるわけです。
その放射性核種というものは、どういうふうにして流れて地下水を伝わってずっと来て、それで仮に地表まで出てくると。その場合に非常に重要なのが時間間隔でありますから、その時間間隔というものは、これはこの移動の速度というものの関数になりますから、つまり距離が長ければ時間はうんとかかる。ですから、仮に漏れてずっと来たとしても、地表へ出たときには既に放射能の影響というものはなくなるというぐらいの時間がかかるという計算をするわけです。
そういうわけで、今度はそのいわゆる安全性というものを考えるときには、実際に我々が見ている地層あるいは岩石というものをいろいろな条件を入れてシミュレーションして、それでその結果、今言いましたような例えば断層ができた、その割れ目をどういうふうに地下水が流れて通るだろうかとか、そういうようないろんな意味の計算をして、その結果いわゆる安全の基準と申しますか、そういうものをこれから考えるんですけれども、長時間の間十分に確保できる、そういう見通しが立ったということでございます。
地質、この場合に要するにいわゆるいろんな条件がありますけれども、周りの岩盤の性質ということが一番大きな条件で、その中に今度はもう一つさっき言いました高レベル放射性廃棄物の媒体を包むところのオーバーパックとか、さらにまたその周りにあります粘土層の部分とかそういうものを含めて、これは人工バリアと申しますけれども、この地層処分のシステムというものはいわゆるオーバーオールセーフティー、多重安全性というものの概念で成り立っておりまして、もともとの地質媒体という安定性のあるというものにさらに人工的にきちんとしたものを考えてそこに埋めておこう、こういうものが地層処分あるいはここに言います最終処分というものの基本的な考え方でございます。
とりあえず以上です。発言する機会をどうもありがとうございました。
この発言だけを見る →私は、現在、原子力委員会のバックエンド対策専門部会の委員を務めておりまして、そのまた前身の放射性廃棄物対策専門部会というのがありまして、その委員等もやってまいりまして、当法案の主題でありますところの高レベル放射性廃棄物の地層処分、この法案の名前では特定廃棄物の最終処分となっておりますが、そういう問題に約二十年携わってまいりました。
この間、IAEAの会議がありまして、セーフティー・スタンダーズというのをつくっておりますが、そのセーフティー・プリンシプルズ・アンド・テクニカル・クライテリア・フォー・ジ・アンダーグラウンド・ディスポーザル・オブ・ハイレベル・ラジオアクティブ・ウエースト、これは国際的なスタンダードとしてつくっておりますが、その策定にも参画いたしております。
私の専門は、地質学でも基礎的な部分でありますところの地質の営力論というようなことあるいは構造地質を専門としておりますが、そういうような極めて基礎的な学問分野の成果というものがこのたびのこの地層処分という事業の中でいわば中心的な役割を果たすということでありまして、それがまた次の世紀の人類の安全に貢献するということができるということは、大変に私どもとしては、いわば希有な例ではありますけれども、ある意味では非常に気持ちの高揚と緊張を感じているわけでございます。
本日、このような機会を与えていただきました委員長を初め本委員会の委員の方々に、そういう意味で厚く御礼を申し上げます。
もう一つ、本題に入る前に、本法案では、私どもとしては唐突に、さっき言いましたが、特定放射性廃棄物だとか最終処分という用語が使われているのでありますけれども、二十年来使用されてきた高レベル放射性廃棄物とか地層処分という言葉は全く使われずに一方的にそういう言葉にかわってしまっているという点にどうも何となく戸惑いを覚えます。
私どものいろいろな学問の分野というものは、それぞれ昔からずっとやってきたところの成果とかそういうものをきちんと尊重するという原則がありますものですから、そういうものを踏襲するというのが常識でございます。したがって、今後いろんな意味で、これまでずっと地層処分であるとか高レベル放射性廃棄物と言っていたものが何かこういう法律用語でこんなふうになってしまいますと、何かある意味では混乱が生じることはないのかなという懸念を感ずるということを申し添えさせていただきます。
さて、したがって、私の用意しました資料も、一ページ目のところには「最終処分(地層処分)」とやっておりますし、その下にあります図示したものは「高レベル放射性廃棄物」、「地層処分」と書いておりますので、その癖が出てしまいますことをあらかじめお許しいただきたいと思います。
その最終処分あるいは地層処分ということの原則は、つまり地質媒体の中に埋めるという原則は、これは地質恒常性といういわば地質的にいえば非常に大きな原理ですけれども、そういうものにのっとっているわけであります。
それはどういうことかといいますと、ここにありますように地下深部の地層というものは非常にずっとその中の条件、物理的な条件とか化学的な条件というのは非常に安定なもので、長期間にわたって永続的に恒常性が保たれるということが大原則になっております。したがって、ここにもありますように、例えば日本のいろんなところでいえば数百万年でありますとか一千万年ぐらい前のそのままの状態で、地下水の状態もそのままに残っているというわけであります。
それからもう一つ、地層そのものの成り立ちといいますか岩石、これは珪酸塩鉱物というものからできているわけで、この珪酸塩鉱物そのものが非常に安定な変化しにくいものでありますから、したがってそれ自体非常に物理的にも化学的にも安全なものでありまして、金属化合物、例えば普通の鉱床なんかでいいますと、黄鉄鉱みたいなものがありますと、こういうものは地表の条件であればすぐに溶けてしまったり酸化するわけですけれども、地下の中にありますと、日本でも二億年とか三億年、あるいは例えばキースラーガーというふうにいうんですけれども、ドイツのランメルスベルクなんというところでは三億年、四億年という前の状態がそのままぴしっと保存されている。
ですから、そういう意味で、特にこの高レベル放射性廃棄物、いわゆるハイレベルウエーストというものは金属のオーバーパックというものにくるんだ状態、金属の塊みたいなものでありまして、そういうものはしたがってそれを地層の中に埋めておけば非常に長期にわたり十分安全に隔離することができる、これが一つの原則でございます。
そこで、しかし、それじゃどこでもいいかというと、それに対していろいろな、これはどうしてもここは避けておこうというような条件がございまして、それがここに書いてあります、特に大きいのが「地殻変動の要因」かなというふうに思うわけです。
日本では、火山の活動とか地震の活動、活断層と申しますけれども、これは後ほど松田先生からのお話があると思いますが、そういうような活動が非常に活発であるということから、そういうところに埋めておいて大丈夫だろうかというような心配、懸念があるわけであります。そこで、そういうものの性質をきちんと調べて、そういう危ないところ、ここは避けようというところをきちんと調べていさえすれば、そこでなければ、つまりそういう条件を排除していけば残ったところは平気であると、こういうのが基本的な考え方でございます。
それで、地震とか活断層の活動というようなものは、後ほど松田先生からもお話があると思いますが、長い間にわたって非常に限られた範囲でずっと起こっておりますから、そういうところを避ければ今後ともそういうことはない。
火山・火成活動というものも、この地質学上では第四紀という百万年とかそのくらいの間はほとんど動いていない。その火山活動というものはどういうようにして起こるだろうという考え方があるわけで、その考え方からしますと、今後例えばこの地層処分というので言っておりますところの十万年であるとかそのくらいの間というものは十分火山の影響のないところというものを探すことができる、そういうことが述べられているわけでございます。
それからもう一つは、地層の中にいろいろな意味で、例えば地震が起こったりすると揺れたりとかあるいは力がかかったりということがありますが、これは要するに変形作用と申しまして、金属のものがぎゅっと曲がってそれが壊れる、壊れなければいいわけでありますから、壊れるという条件とそれから周りの岩石がどういうふうにして壊れるかということの条件をあわせて考えますと、例えば断層のあるところから、周りに破砕帯というものがありますけれども、破砕帯というものを避けてやりさえすればこの辺の条件は十分に満足できるというようなことが考えられるわけであります。そういう意味で、日本の中でも十分にそういう安全な場所を確保することができるということが私どもの結論でございます。
そういうものは、これは先ほどから森嶌参考人が申されておりましたが、日本は非常にこういうことでおくれをとっているじゃないかということを皆さんおっしゃいますけれども、しかしながら国際的にも、国際プロジェクトというものにこの二十年間ずっと参加しておりまして、実際にスイスでありますとかスウェーデンとかそういうところで研究もしておりまして、したがってそのレベルというものが決して私は外国よりおくれているというふうには思っておりません。特に日本の特別な事情というものがありますから、そういうことに関してはかなり詳しくわかっているというふうに考えております。
そこで、そういうオーバーパックと申しますか、そういうものに埋めたものがどのくらい変形というものに耐えるか、こういう条件がきちんと化学的、物理的にわかっておれば、それに対して耐えられるような条件。ですから、例えば一番考えなきゃいけないのは、地下水というものの流れを通して放射性核種というのが漏れてくるんじゃないかということを考えるわけですが、それに対しては地下水の性質というものが普通に考えているような酸性または中性ではなくて、もっとアルカリ性のところであるとかそういう溶けにくい条件であるとか、あるいは日本の場合には、今まで私どもは数百メートル下と言っているんですが、それは地下水の流れの下ということを考えているわけです。今度これもまた唐突に三百メートルという数字が出ておりますけれども、三百メートル以下と言っていますから数百メートルは当然入るわけですからそれは構わないわけですけれども、そういうような地質的な条件というものをずっと考えていきますと、地層処分というものは十分可能だということが言えるわけです。
その放射性核種というものは、どういうふうにして流れて地下水を伝わってずっと来て、それで仮に地表まで出てくると。その場合に非常に重要なのが時間間隔でありますから、その時間間隔というものは、これはこの移動の速度というものの関数になりますから、つまり距離が長ければ時間はうんとかかる。ですから、仮に漏れてずっと来たとしても、地表へ出たときには既に放射能の影響というものはなくなるというぐらいの時間がかかるという計算をするわけです。
そういうわけで、今度はそのいわゆる安全性というものを考えるときには、実際に我々が見ている地層あるいは岩石というものをいろいろな条件を入れてシミュレーションして、それでその結果、今言いましたような例えば断層ができた、その割れ目をどういうふうに地下水が流れて通るだろうかとか、そういうようないろんな意味の計算をして、その結果いわゆる安全の基準と申しますか、そういうものをこれから考えるんですけれども、長時間の間十分に確保できる、そういう見通しが立ったということでございます。
地質、この場合に要するにいわゆるいろんな条件がありますけれども、周りの岩盤の性質ということが一番大きな条件で、その中に今度はもう一つさっき言いました高レベル放射性廃棄物の媒体を包むところのオーバーパックとか、さらにまたその周りにあります粘土層の部分とかそういうものを含めて、これは人工バリアと申しますけれども、この地層処分のシステムというものはいわゆるオーバーオールセーフティー、多重安全性というものの概念で成り立っておりまして、もともとの地質媒体という安定性のあるというものにさらに人工的にきちんとしたものを考えてそこに埋めておこう、こういうものが地層処分あるいはここに言います最終処分というものの基本的な考え方でございます。
とりあえず以上です。発言する機会をどうもありがとうございました。
成
松
松田時彦#6
○参考人(松田時彦君) 松田でございます。
地層処分の安全問題を考える場合には、当然ですけれども地震の影響も考慮に入れなきゃならないわけです。私は、今日まで四十年ほど大学におりまして、その間、活断層から地震がどう起こるかということを調べてまいりましたので、きょうは直接な問題よりもそれを判断するときの地震とか断層についてのお話を主にしようと思っております。
もう御存じのように、地震の原因というのは、岩盤の中にあります断層と呼ばれる弱面、弱い面に沿って急にその両側の岩盤がずれ動く、そのときの振動を感じたとき我々が地震と言っているわけです。大きな地震はそれが地下で非常に大規模に起こった場合であります。もちろん小さい場合もあります。
お手元の資料に、ちょっと用意してまいりましたけれども、一枚目の左の方にちょっと模型みたいな絵がありますけれども、岩盤の中に大きな切れ目が入っています、震源断層ですが。これが非常に大きく大規模に地下で動きますと、地表まで届くことがございます。その岩盤のずれが地表までずらすということを地表で見ることができるわけであります。
その地表の断層、今まで日本でもその図の右側にありますようにたくさんの例を持っておりますが、その現地を見ますと、行ってみますと、そのときにずれた、数メートルずれますけれども、その何倍も、何十メートル、何百メートル、何千メートルもそこにあったものがずれているんですね、前からあったものが。ということは、今回起こったその地震と同じことが過去にも繰り返し繰り返し起こったと考えざるを得ないわけです。過去に繰り返し起こったものはまた起こるだろう、突然きょうから将来に向かって気が変わってしまうということはないだろうということから、そういう断層はまだ生きているということで活断層と呼んで、将来のことを考えるときに考慮しているわけであります。
その断層をよく調べてみますと、そういうものと地表の地震断層は、地表地震断層と言っていますけれども、共通した特徴があります。一つは、今言いましたように、繰り返し活動した証拠を持っているということ。それからもう一つは、今やっぱり申しましたけれども、小さな地震ではそういうことが地表まで届かない、岩盤のずれが地表まで届かない。だから、我々が活断層と言っているものは、地表で認識しているものは大地震の場合だけなんです。だから、小さい地震は私のような調査では漏れてしまいますが、逆に言うと、一番知りたい大地震だけが地表にちゃんと残して見えるようになっていてくれる、そういういい点もあるわけであります。
とにかく、活断層というのは、その場所で大地震、具体的に言いますとマグニチュード七程度かそれ以上のが起こった場所の証拠であります。もう地震というのは何か揺れて終わって消えてしまうように思うかもしれませんけれども、そこに残っているわけです。ですから、それから過去のことを知り、将来のことを考えることができるというわけです。
それで、それでは大地震を起こす活断層の分布がどういうふうになっているかというのがこの二ページ目、一枚目の右のページのところに主な活断層の分布があります。たくさんあるようでもあります。これは少しまとめてありますので、本当に主なものだけであります。
次のページに、地域ごとに地質学的な特徴をもとに日本列島を分けてみますとこういうような分け方ができますが、その分けた地域ごとに断層の多いところを黒っぽく塗ってあります、活断層の多いところですね。それから、ほとんどないところもありまして、そういうところは白く塗ってあります。太平洋沿岸です。内陸では、近畿、中部、九州に非常に大きな地震の化石である、それで将来起こすかもしれない種である活断層の多いところ。少ないところがこんなぐあいです。日本じゅうどこへ行っても同じだなんということではありません。
今申しましたように、断層の多いところは当然地震が多いはずですが、それではというので、最近百年間のいわゆる直下型地震、浅くて被害をつくるような、それでマグニチュード五以上、被害地震になるような、そういう地震の数をとったものがその右側に並べてあります。比較してごらんになるように、やっぱり活断層の多いところでそういう被害地震もたくさん起こっております。共通して太平洋の沿岸、北海道も東北地方も西南日本でも太平洋側の地域では直下型の地震も断層も非常に少ない、そういうことがあります。
それから、それでは活断層の過去を調べた結果わかった地震の起こり方の大事な性質は、先ほどの一ページの右側に表にしてありますけれども、特に大事なことは、活断層は、言葉は活と書いてあるけれども、ふだんは全く異状を示しません。トンネルを掘って地下鉄を通しても何の異状もありませんが、動くときには動く。要するに、間欠的に起こす。しかも間欠的の間隔がほぼ一定している。周期的、周期性を持っている、その断層に関して。自分は千年間隔で動きますとか、五千年間隔ですとかという個性を持って周期的に動いております。具体的には、過去の起こり方から見ますと、それは非常に活発な断層でも千年に一度ぐらいです。本当にまれなことではありますが、そういう性質であります。
したがって、予測をするとなりますと、今のような性質に基づいて予測がある程度可能であるわけです。
特に、阪神・淡路のあの大地震のときに、そういう知識に基づいて専門家の間ではある程度予測をしていたわけです。あの場所でマグニチュード七ぐらいのものが、ただし数百年以内、来年かもしれないけれども数百年先かもしれないけれども、ほかの活断層に比べたらもう十分の一ぐらいにコンデンスした狭い期間に起こる可能性があるということを考えておりました。
そういうことを政府が知りまして、本当に政府はそれに対応をいたしまして、地震調査研究推進本部を新たに強化してつくられて、それで本当に政府が専門家の予測を直接国民に発表するようになっております。
その例が二ページ目の右のページにあります三つの断層について、この三つの断層はいずれもマグニチュード八程度のものがどこどこで今後、現在以後数百年以内に、来年かもしれないが数百年先かもしれないその期間に起こる可能性が高いという、そういう予測を政府がしているという、世界でも類のない本当に先進的なことをしてくださっているすばらしい日本だと私は思っております。
そういうように思いますけれども、活断層を知れば将来の地震の場所がわかる、その分布の状態も今この程度はわかっている、規模も大きな地震の跡であるということでわかっている。時期は、残念ながら数百年に一度であるから、それ以上の細かい予測はできない。
最後に、二枚目の左上に「問題点」とありますけれども、問題点というか今後わからせたいことは、今言いましたように、数百年という範囲で確実なことを申しておりますけれども、確実なことを数百年でなくて数十年にしたい。
二番目は、地表で見つかる活断層はマグニチュード七程度の大地震の跡でして、それよりも小さな地震でも影響を与えるわけですから、我々の世界に。つまり、マグニチュード六とか五については地表に跡を残さないわけですから、地表を歩いている我々の観察では漏れております。ただし、そのすぐ下にある日本列島の地図で地震が多いところというのは、これはマグニチュード七じゃなくて、七も数少ない七を含んでいますけれども、マグニチュード五とか六の数を含めておりますので個々には言えませんけれども、やっぱり活断層があるところではマグニチュード五とか六というような大地震とか中地震が起こっている、起こる場所であるというふうに見ていただいてよろしいんです。
それから三番目は、これが一番私が心配していることですけれども、岩盤中に、日本のような岩盤中には普通にたくさんの割れ目や小さな断層があります。よその国に行くと本当に割れ目、傷一つない岩盤が続いていますけれども、日本ではどうしても小さな割れ目や断層があります。それも実は動いた跡ですし、どうしても、いい場所だと思ってもその中にそういう割れ目が出てきますので、それがどの程度動くのか、いつ動くのか、動いたとしたらどのくらいの量動くのかということを知りたい。今までの感じでは動いたとしても数センチ程度であろうと思っておりますが、数メートルというとさっきの本当の活断層ですけれども、その程度に思っていますが、予測が困難である、必ずぶつかる小断層についての研究が十分ではない、そういうふうに思っています。
以上でございます。
この発言だけを見る →地層処分の安全問題を考える場合には、当然ですけれども地震の影響も考慮に入れなきゃならないわけです。私は、今日まで四十年ほど大学におりまして、その間、活断層から地震がどう起こるかということを調べてまいりましたので、きょうは直接な問題よりもそれを判断するときの地震とか断層についてのお話を主にしようと思っております。
もう御存じのように、地震の原因というのは、岩盤の中にあります断層と呼ばれる弱面、弱い面に沿って急にその両側の岩盤がずれ動く、そのときの振動を感じたとき我々が地震と言っているわけです。大きな地震はそれが地下で非常に大規模に起こった場合であります。もちろん小さい場合もあります。
お手元の資料に、ちょっと用意してまいりましたけれども、一枚目の左の方にちょっと模型みたいな絵がありますけれども、岩盤の中に大きな切れ目が入っています、震源断層ですが。これが非常に大きく大規模に地下で動きますと、地表まで届くことがございます。その岩盤のずれが地表までずらすということを地表で見ることができるわけであります。
その地表の断層、今まで日本でもその図の右側にありますようにたくさんの例を持っておりますが、その現地を見ますと、行ってみますと、そのときにずれた、数メートルずれますけれども、その何倍も、何十メートル、何百メートル、何千メートルもそこにあったものがずれているんですね、前からあったものが。ということは、今回起こったその地震と同じことが過去にも繰り返し繰り返し起こったと考えざるを得ないわけです。過去に繰り返し起こったものはまた起こるだろう、突然きょうから将来に向かって気が変わってしまうということはないだろうということから、そういう断層はまだ生きているということで活断層と呼んで、将来のことを考えるときに考慮しているわけであります。
その断層をよく調べてみますと、そういうものと地表の地震断層は、地表地震断層と言っていますけれども、共通した特徴があります。一つは、今言いましたように、繰り返し活動した証拠を持っているということ。それからもう一つは、今やっぱり申しましたけれども、小さな地震ではそういうことが地表まで届かない、岩盤のずれが地表まで届かない。だから、我々が活断層と言っているものは、地表で認識しているものは大地震の場合だけなんです。だから、小さい地震は私のような調査では漏れてしまいますが、逆に言うと、一番知りたい大地震だけが地表にちゃんと残して見えるようになっていてくれる、そういういい点もあるわけであります。
とにかく、活断層というのは、その場所で大地震、具体的に言いますとマグニチュード七程度かそれ以上のが起こった場所の証拠であります。もう地震というのは何か揺れて終わって消えてしまうように思うかもしれませんけれども、そこに残っているわけです。ですから、それから過去のことを知り、将来のことを考えることができるというわけです。
それで、それでは大地震を起こす活断層の分布がどういうふうになっているかというのがこの二ページ目、一枚目の右のページのところに主な活断層の分布があります。たくさんあるようでもあります。これは少しまとめてありますので、本当に主なものだけであります。
次のページに、地域ごとに地質学的な特徴をもとに日本列島を分けてみますとこういうような分け方ができますが、その分けた地域ごとに断層の多いところを黒っぽく塗ってあります、活断層の多いところですね。それから、ほとんどないところもありまして、そういうところは白く塗ってあります。太平洋沿岸です。内陸では、近畿、中部、九州に非常に大きな地震の化石である、それで将来起こすかもしれない種である活断層の多いところ。少ないところがこんなぐあいです。日本じゅうどこへ行っても同じだなんということではありません。
今申しましたように、断層の多いところは当然地震が多いはずですが、それではというので、最近百年間のいわゆる直下型地震、浅くて被害をつくるような、それでマグニチュード五以上、被害地震になるような、そういう地震の数をとったものがその右側に並べてあります。比較してごらんになるように、やっぱり活断層の多いところでそういう被害地震もたくさん起こっております。共通して太平洋の沿岸、北海道も東北地方も西南日本でも太平洋側の地域では直下型の地震も断層も非常に少ない、そういうことがあります。
それから、それでは活断層の過去を調べた結果わかった地震の起こり方の大事な性質は、先ほどの一ページの右側に表にしてありますけれども、特に大事なことは、活断層は、言葉は活と書いてあるけれども、ふだんは全く異状を示しません。トンネルを掘って地下鉄を通しても何の異状もありませんが、動くときには動く。要するに、間欠的に起こす。しかも間欠的の間隔がほぼ一定している。周期的、周期性を持っている、その断層に関して。自分は千年間隔で動きますとか、五千年間隔ですとかという個性を持って周期的に動いております。具体的には、過去の起こり方から見ますと、それは非常に活発な断層でも千年に一度ぐらいです。本当にまれなことではありますが、そういう性質であります。
したがって、予測をするとなりますと、今のような性質に基づいて予測がある程度可能であるわけです。
特に、阪神・淡路のあの大地震のときに、そういう知識に基づいて専門家の間ではある程度予測をしていたわけです。あの場所でマグニチュード七ぐらいのものが、ただし数百年以内、来年かもしれないけれども数百年先かもしれないけれども、ほかの活断層に比べたらもう十分の一ぐらいにコンデンスした狭い期間に起こる可能性があるということを考えておりました。
そういうことを政府が知りまして、本当に政府はそれに対応をいたしまして、地震調査研究推進本部を新たに強化してつくられて、それで本当に政府が専門家の予測を直接国民に発表するようになっております。
その例が二ページ目の右のページにあります三つの断層について、この三つの断層はいずれもマグニチュード八程度のものがどこどこで今後、現在以後数百年以内に、来年かもしれないが数百年先かもしれないその期間に起こる可能性が高いという、そういう予測を政府がしているという、世界でも類のない本当に先進的なことをしてくださっているすばらしい日本だと私は思っております。
そういうように思いますけれども、活断層を知れば将来の地震の場所がわかる、その分布の状態も今この程度はわかっている、規模も大きな地震の跡であるということでわかっている。時期は、残念ながら数百年に一度であるから、それ以上の細かい予測はできない。
最後に、二枚目の左上に「問題点」とありますけれども、問題点というか今後わからせたいことは、今言いましたように、数百年という範囲で確実なことを申しておりますけれども、確実なことを数百年でなくて数十年にしたい。
二番目は、地表で見つかる活断層はマグニチュード七程度の大地震の跡でして、それよりも小さな地震でも影響を与えるわけですから、我々の世界に。つまり、マグニチュード六とか五については地表に跡を残さないわけですから、地表を歩いている我々の観察では漏れております。ただし、そのすぐ下にある日本列島の地図で地震が多いところというのは、これはマグニチュード七じゃなくて、七も数少ない七を含んでいますけれども、マグニチュード五とか六の数を含めておりますので個々には言えませんけれども、やっぱり活断層があるところではマグニチュード五とか六というような大地震とか中地震が起こっている、起こる場所であるというふうに見ていただいてよろしいんです。
それから三番目は、これが一番私が心配していることですけれども、岩盤中に、日本のような岩盤中には普通にたくさんの割れ目や小さな断層があります。よその国に行くと本当に割れ目、傷一つない岩盤が続いていますけれども、日本ではどうしても小さな割れ目や断層があります。それも実は動いた跡ですし、どうしても、いい場所だと思ってもその中にそういう割れ目が出てきますので、それがどの程度動くのか、いつ動くのか、動いたとしたらどのくらいの量動くのかということを知りたい。今までの感じでは動いたとしても数センチ程度であろうと思っておりますが、数メートルというとさっきの本当の活断層ですけれども、その程度に思っていますが、予測が困難である、必ずぶつかる小断層についての研究が十分ではない、そういうふうに思っています。
以上でございます。
成
成瀬守重#7
○委員長(成瀬守重君) どうもありがとうございました。
以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、御発言の際は、私の指名を受けてから御発言くださるようお願いいたします。また、質疑の時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただくようお願い申し上げます。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
この発言だけを見る →以上で参考人の御意見の陳述は終わりました。
これより参考人に対する質疑を行います。
なお、御発言の際は、私の指名を受けてから御発言くださるようお願いいたします。また、質疑の時間が限られておりますので、簡潔に御答弁いただくようお願い申し上げます。
それでは、質疑のある方は順次御発言願います。
加
加納時男#8
○加納時男君 加納時男でございます。
きょうは、三人の参考人の先生方に非常に詳しく教えていただきまして、ありがとうございました。
初めに、森嶌参考人にお伺いしたいと思います。
先ほど森嶌先生がお話しなさった、引用されました平成十年五月二十九日付だったですか、高レベル廃棄物処分懇談会の「基本的考え方について」、これを読ませていただきました。きょうのお話と重ね合わせまして質問させていただきたいと思います。
きょうも先生が冒頭にお話しされたように、処分懇では高レベル廃棄物に関する日本の立ちおくれ、欧米に対して、きょうもおっしゃっていましたけれども、十年ないし二十年おくれていると。おっしゃるとおりだと思います。特にそのポイントは、研究開発のおくれ、地下研の着手のおくれ、あるいは実施主体が日本ではまだできていない、処分費用の積み立てが日本では開始されていない、これを急げということを先生はおっしゃり、きょう先生も評価してくださったように、今回出された法案ではこれらを盛り込んでいるわけでございます。
実はここでは、先ほど先生からは、主体についてあるいは実施主体の永続性について、国の担保のあり方あるいは資金の積み立てについて、これらについては評価するというお話をいただいたわけでございます。そうしますと、この今回の法案についての今後の課題でございますが、評価はいただいたんですが、課題としては先生は何がおありだとお考えでしょうか。
先ほどのお話では、安全性に関する法律上の手当てがまだというお話がございましたが、これはまず枠組みをつくって、その後まだ実施まで時間がございますので、十分に安全性の基準を詰めて安全性に関する法律をつくるというのが、私、今自民党でございますが、自民党としてはそれで十分ではないか、時間も十分あると思っているのでございますが、それも含めて課題はどんなところに先生感じていらっしゃるか、伺いたいと思います。
この発言だけを見る →きょうは、三人の参考人の先生方に非常に詳しく教えていただきまして、ありがとうございました。
初めに、森嶌参考人にお伺いしたいと思います。
先ほど森嶌先生がお話しなさった、引用されました平成十年五月二十九日付だったですか、高レベル廃棄物処分懇談会の「基本的考え方について」、これを読ませていただきました。きょうのお話と重ね合わせまして質問させていただきたいと思います。
きょうも先生が冒頭にお話しされたように、処分懇では高レベル廃棄物に関する日本の立ちおくれ、欧米に対して、きょうもおっしゃっていましたけれども、十年ないし二十年おくれていると。おっしゃるとおりだと思います。特にそのポイントは、研究開発のおくれ、地下研の着手のおくれ、あるいは実施主体が日本ではまだできていない、処分費用の積み立てが日本では開始されていない、これを急げということを先生はおっしゃり、きょう先生も評価してくださったように、今回出された法案ではこれらを盛り込んでいるわけでございます。
実はここでは、先ほど先生からは、主体についてあるいは実施主体の永続性について、国の担保のあり方あるいは資金の積み立てについて、これらについては評価するというお話をいただいたわけでございます。そうしますと、この今回の法案についての今後の課題でございますが、評価はいただいたんですが、課題としては先生は何がおありだとお考えでしょうか。
先ほどのお話では、安全性に関する法律上の手当てがまだというお話がございましたが、これはまず枠組みをつくって、その後まだ実施まで時間がございますので、十分に安全性の基準を詰めて安全性に関する法律をつくるというのが、私、今自民党でございますが、自民党としてはそれで十分ではないか、時間も十分あると思っているのでございますが、それも含めて課題はどんなところに先生感じていらっしゃるか、伺いたいと思います。
森
森嶌昭夫#9
○参考人(森嶌昭夫君) ありがとうございました。お答えいたします。
安全性の問題につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、私は、選定プロセスそれから地元との共生につきまして、これは先ほども申しましたが、地元住民の理解を求めるための措置というような形で書かれておりますので、これから基本方針あるいは最終処分計画、あるいはその下に多分つけられるであろう細部で展開されるだろうと思いますけれども、処分懇の立場から申しますと、こうした地元との共生、選定プロセスにおける地元民との意見の交流というようなことにつきまして、法律問題ではありませんけれども、ぜひ今後この運用に当たっては留意というよりもむしろそれを十分に進めていただきたいというふうに思っております。
この発言だけを見る →安全性の問題につきましては先ほど申し上げたとおりでございまして、私は、選定プロセスそれから地元との共生につきまして、これは先ほども申しましたが、地元住民の理解を求めるための措置というような形で書かれておりますので、これから基本方針あるいは最終処分計画、あるいはその下に多分つけられるであろう細部で展開されるだろうと思いますけれども、処分懇の立場から申しますと、こうした地元との共生、選定プロセスにおける地元民との意見の交流というようなことにつきまして、法律問題ではありませんけれども、ぜひ今後この運用に当たっては留意というよりもむしろそれを十分に進めていただきたいというふうに思っております。
加
加納時男#10
○加納時男君 ありがとうございました。
実は、森嶌先生とは中央環境審議会でずっと御一緒させていただきまして、国民の合意形成のプロセスというものについては先生からも非常にたくさんの示唆をいただいておるわけでございます。
先生は去年の四月ですか、「高レベル放射性廃棄物処分懇談会のメッセージ」という論文をたしかエネルギーレビューにお書きになったと思います。私は今でもよく覚えておりますけれども、あの中で今まさに先生のおっしゃった国民の理解が最大の問題であるということ、その合意形成のプロセスが非常に大事だということは私は全く同感でございます。
そこでお伺いしたいんですが、その先生の論文の中で、リスク評価に関して原子力関係者、これは国と電力という御指摘がございましたが、原子力関係者と国民との間に共通の基盤がない、特に高レベル廃棄物の処分については認識ギャップが非常に大きいと。きょうのお話もこれをバックにお話しされたと思います。
そこで、私がお伺いしたいのは、それでは共通の基盤づくりのために何が必要なんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
この発言だけを見る →実は、森嶌先生とは中央環境審議会でずっと御一緒させていただきまして、国民の合意形成のプロセスというものについては先生からも非常にたくさんの示唆をいただいておるわけでございます。
先生は去年の四月ですか、「高レベル放射性廃棄物処分懇談会のメッセージ」という論文をたしかエネルギーレビューにお書きになったと思います。私は今でもよく覚えておりますけれども、あの中で今まさに先生のおっしゃった国民の理解が最大の問題であるということ、その合意形成のプロセスが非常に大事だということは私は全く同感でございます。
そこでお伺いしたいんですが、その先生の論文の中で、リスク評価に関して原子力関係者、これは国と電力という御指摘がございましたが、原子力関係者と国民との間に共通の基盤がない、特に高レベル廃棄物の処分については認識ギャップが非常に大きいと。きょうのお話もこれをバックにお話しされたと思います。
そこで、私がお伺いしたいのは、それでは共通の基盤づくりのために何が必要なんでしょうか、お教えいただきたいと思います。
森
森嶌昭夫#11
○参考人(森嶌昭夫君) なかなか難しい、今環境でもそうですけれども、なかなかそういう点が難しいのでありますけれども、私は、特に高レベルの場合には、非常に専門家の知識とそれから一般の我々が、私も含めて持っている常識というのはかなり違っております。今、徳山先生、松田先生のお話を聞いても、私には割合新しいことも多うございました。高レベル放射性廃棄物の委員会にいてもそうでございます。
ですから、私は、やはり一種のインタープリター、むしろ専門家というよりも専門的な知識を持って国民の間でいろんな質問を受けることができる、あるいはある問題については一定の権限を持っている、これはフランスだとかカナダにそういう地元でのコーディネートをする担当者というのがおりまして、ある程度の権限を持っておりますし、その人のもとでPRなんかについての非常な見識を持った人がちゃんとくっついております。私も行って伺ったんですけれども、日本はどうも役所が情報を出せばそれで国民は理解するというふうなところがありますけれども、そうではなくて、もっときめ細かにそういう専門家を使ってやるというその場を持つということ。
それから、むだな感じもしないでもないんですけれども、やはりいろんな例えば円卓会議のようなものを、むだというのは時間が非常にかかるという意味でありまして、非常に労力もかかって、そう目に見えないんですけれども、原子力行政についても円卓会議というのを原子力委員会だと思いますがやっておりますが、あれを通じてかなり国民の反応も変わってきているように思いますので、私はそういうことを、大変なことではありますけれども、ぜひ進めていっていただきたい。これは国もそうですし事業者もそうでありますけれども、ぜひお願いしたいと思っております。
この発言だけを見る →ですから、私は、やはり一種のインタープリター、むしろ専門家というよりも専門的な知識を持って国民の間でいろんな質問を受けることができる、あるいはある問題については一定の権限を持っている、これはフランスだとかカナダにそういう地元でのコーディネートをする担当者というのがおりまして、ある程度の権限を持っておりますし、その人のもとでPRなんかについての非常な見識を持った人がちゃんとくっついております。私も行って伺ったんですけれども、日本はどうも役所が情報を出せばそれで国民は理解するというふうなところがありますけれども、そうではなくて、もっときめ細かにそういう専門家を使ってやるというその場を持つということ。
それから、むだな感じもしないでもないんですけれども、やはりいろんな例えば円卓会議のようなものを、むだというのは時間が非常にかかるという意味でありまして、非常に労力もかかって、そう目に見えないんですけれども、原子力行政についても円卓会議というのを原子力委員会だと思いますがやっておりますが、あれを通じてかなり国民の反応も変わってきているように思いますので、私はそういうことを、大変なことではありますけれども、ぜひ進めていっていただきたい。これは国もそうですし事業者もそうでありますけれども、ぜひお願いしたいと思っております。
加
加納時男#12
○加納時男君 今のお話、非常に御示唆いただいたような気がいたします。
特に、高レベル廃棄物を初めとしてエネルギーとか環境問題というのは、確かに専門家の議論と一般国民、マン・オン・ザ・ストリートの認識との間に非常にギャップがある。先生のおっしゃるとおりだと思います。
先生の御提案のいま一つのインタープリターというのは非常にはっとしたわけでありますが、実は我々国会議員というのも私はインタープリターではないかと思うんです。まさに専門的ないろんな行政機関でやっていることと国民の気持ち、理解度、こういった間に入ってこれを統合していく、統合というよりコーディネートしていく。そして、これは法律としてまとめていこう、これは国会で議論してそれを国民の方に知っていただこうというので、我々ももっともっと努力しなきゃいけないなと。きょうは、人に要求する前にまず我が身を省みたいということを先生から教わったような気がいたします。
確かに、行政も情報を私は出していると思うんです。それから、これも環境問題を私ずっと先生と御一緒にやってきて痛感していることなんですが、企業だとか市民団体とかいろんなところでいろんな活動をやって情報を出しているんですけれども、伝わらないんです。どうして伝わらないのかなと思ったら、メディアを通して実は情報公開の結果を国民は得ているんじゃないか。つまり、役所が出した、それから国会で議論した、今も実はこれ公開されているはずなんですけれども、これが果たしてお茶の間で見られるかというと、これは国会テレビというようなものでとっていらっしゃる方は見られるわけですが、そうじゃない方はなかなか見られないわけです。どなたもが見られるような番組というのはかなり、国会の番組と言っちゃいけないですね、国会の審議の中でもごく限られた部分しか一般的なテレビ、メディアに乗らないといったことも実態だと思います。
こういう高レベル廃棄物の処分といったような非常に国民に関係のあるものがもっともっと報じられるといいなと思って、きょうのような議論がまさにきょうの夕刊に載るようなことになるといいなと思っているのでございますが、これは我々も努力しなきゃいけないし、メディアの方にもそういうことをぜひ御理解いただきたいなと思っているわけでございます。
私の質問は、こういうことでメディアというのはともかく現状では非常に大きな役割を果たしている。このメディアに対してどうやったならば、例えば環境問題とかそれからこういった高レベル廃棄物処分とか、国民にとって非常に関心の本来あるような事項の討議が伝わるだろうかといったその工夫ですね、その辺も先生の御示唆があればいただきたいと思うわけでございます。
もう一つは、ホームページというのは私は非常に大きな役割を果たしていると思うんです。これは官庁もつくっていますし、我々議員もホームページを出していまして、結構アクセスが最近ですけれども大分来るようになりました。きょうのも私また自分のホームページに載せようと思っていますけれども、そういうようなことで、ホームページを通じてアクセスしていただく、こういったことも新しい芽かなと思います。
どうやったならばそのギャップを埋められるインタープリターの役割が果たせるのか、その辺もうちょっと何かお考えがあったら教えていただきたいと思います。
この発言だけを見る →特に、高レベル廃棄物を初めとしてエネルギーとか環境問題というのは、確かに専門家の議論と一般国民、マン・オン・ザ・ストリートの認識との間に非常にギャップがある。先生のおっしゃるとおりだと思います。
先生の御提案のいま一つのインタープリターというのは非常にはっとしたわけでありますが、実は我々国会議員というのも私はインタープリターではないかと思うんです。まさに専門的ないろんな行政機関でやっていることと国民の気持ち、理解度、こういった間に入ってこれを統合していく、統合というよりコーディネートしていく。そして、これは法律としてまとめていこう、これは国会で議論してそれを国民の方に知っていただこうというので、我々ももっともっと努力しなきゃいけないなと。きょうは、人に要求する前にまず我が身を省みたいということを先生から教わったような気がいたします。
確かに、行政も情報を私は出していると思うんです。それから、これも環境問題を私ずっと先生と御一緒にやってきて痛感していることなんですが、企業だとか市民団体とかいろんなところでいろんな活動をやって情報を出しているんですけれども、伝わらないんです。どうして伝わらないのかなと思ったら、メディアを通して実は情報公開の結果を国民は得ているんじゃないか。つまり、役所が出した、それから国会で議論した、今も実はこれ公開されているはずなんですけれども、これが果たしてお茶の間で見られるかというと、これは国会テレビというようなものでとっていらっしゃる方は見られるわけですが、そうじゃない方はなかなか見られないわけです。どなたもが見られるような番組というのはかなり、国会の番組と言っちゃいけないですね、国会の審議の中でもごく限られた部分しか一般的なテレビ、メディアに乗らないといったことも実態だと思います。
こういう高レベル廃棄物の処分といったような非常に国民に関係のあるものがもっともっと報じられるといいなと思って、きょうのような議論がまさにきょうの夕刊に載るようなことになるといいなと思っているのでございますが、これは我々も努力しなきゃいけないし、メディアの方にもそういうことをぜひ御理解いただきたいなと思っているわけでございます。
私の質問は、こういうことでメディアというのはともかく現状では非常に大きな役割を果たしている。このメディアに対してどうやったならば、例えば環境問題とかそれからこういった高レベル廃棄物処分とか、国民にとって非常に関心の本来あるような事項の討議が伝わるだろうかといったその工夫ですね、その辺も先生の御示唆があればいただきたいと思うわけでございます。
もう一つは、ホームページというのは私は非常に大きな役割を果たしていると思うんです。これは官庁もつくっていますし、我々議員もホームページを出していまして、結構アクセスが最近ですけれども大分来るようになりました。きょうのも私また自分のホームページに載せようと思っていますけれども、そういうようなことで、ホームページを通じてアクセスしていただく、こういったことも新しい芽かなと思います。
どうやったならばそのギャップを埋められるインタープリターの役割が果たせるのか、その辺もうちょっと何かお考えがあったら教えていただきたいと思います。
森
森嶌昭夫#13
○参考人(森嶌昭夫君) メディア論の専門家では全くありませんのであれですが、私が環境行政などを通じて最近感じておりますことは、メディアの方にかなり問題がありはしないかと。
つまり、従来、環境にしても多分原子力もそうだと思うんですけれども、専門の記者がいまして常にずっとフォローしているんですが、最近はメディアもかなり官僚化したなんというとあれですが、官僚化していまして、大体一人の記者が二、三年でかわっていくわけです。ですから、かなりある程度のところまで来たところでまた切れてしまうということですので、もしもメディアの方がそういう人事構成をとらざるを得ないということでしたら、やはり産業界でもあるいは行政でもあるいは国会などでも、例えば論説委員とかそういうところを通じて常に情報を流し、そして知識が蓄積されていくような交流、情報交換あるいは意見交換というのをやっていかないと。
私は環境行政でやってみますと、何かやるたびに一から説明しなくちゃなりませんし、夜中に電話がかかってきて、これどうなっていますかと。そんなこと知っていて当然じゃないかと言うんですけれども、やはりメディアは取材の自由があると言って自分の方の無知を棚に上げてなんと言うとこれは舌禍事件になるかもしれませんが、やはりメディアのあり方もお考えいただきたいけれども、やはりメディアの現状を前提として、そういう意見を交流する場なりフォーラムといいましょうか、それをどういうふうにつくっていくかというのは日本にとって、この問題だけでなくて日本のすべての場にとって、消費者問題も含めて、これから国会の先生にぜひお考えいただきたいと思いますけれども、考えていかなきゃならない問題だというふうに思っております。
この発言だけを見る →つまり、従来、環境にしても多分原子力もそうだと思うんですけれども、専門の記者がいまして常にずっとフォローしているんですが、最近はメディアもかなり官僚化したなんというとあれですが、官僚化していまして、大体一人の記者が二、三年でかわっていくわけです。ですから、かなりある程度のところまで来たところでまた切れてしまうということですので、もしもメディアの方がそういう人事構成をとらざるを得ないということでしたら、やはり産業界でもあるいは行政でもあるいは国会などでも、例えば論説委員とかそういうところを通じて常に情報を流し、そして知識が蓄積されていくような交流、情報交換あるいは意見交換というのをやっていかないと。
私は環境行政でやってみますと、何かやるたびに一から説明しなくちゃなりませんし、夜中に電話がかかってきて、これどうなっていますかと。そんなこと知っていて当然じゃないかと言うんですけれども、やはりメディアは取材の自由があると言って自分の方の無知を棚に上げてなんと言うとこれは舌禍事件になるかもしれませんが、やはりメディアのあり方もお考えいただきたいけれども、やはりメディアの現状を前提として、そういう意見を交流する場なりフォーラムといいましょうか、それをどういうふうにつくっていくかというのは日本にとって、この問題だけでなくて日本のすべての場にとって、消費者問題も含めて、これから国会の先生にぜひお考えいただきたいと思いますけれども、考えていかなきゃならない問題だというふうに思っております。
加
加納時男#14
○加納時男君 どうも先生ありがとうございました。
時間が限られておりますので、徳山先生に一つだけ伺いたいと思います。
先月だったですか、先生がお書きになられた「「原発ごみ」はどこへ」という、たしかそんなタイトルだったと思いますけれども、読ませていただきました。きょうのお話もそれを頭に置きながら伺ったところでございます。
一点だけ伺いたいと思います。
先生は地下水のことにも触れられたんですが、先生の御本の中でちょっと気になることがあったのは、地下水の中にチオバキルス・チオクシダンスとかフェロバキルス・フェロキシダンス、なかなか読めないんですけれども、といった細菌があると。この細菌が鉱物を溶かすのではないかということがあって、私ちょっとはっとしたんですけれども、私これ専門家じゃないので教えていただきたいんですが、こういったことは今回の地層処分に対して留意しなきゃいけないのかどうか、こういった微生物はどの辺にあるのか、日本の地下水では。その辺いかがでしょうか。
この発言だけを見る →時間が限られておりますので、徳山先生に一つだけ伺いたいと思います。
先月だったですか、先生がお書きになられた「「原発ごみ」はどこへ」という、たしかそんなタイトルだったと思いますけれども、読ませていただきました。きょうのお話もそれを頭に置きながら伺ったところでございます。
一点だけ伺いたいと思います。
先生は地下水のことにも触れられたんですが、先生の御本の中でちょっと気になることがあったのは、地下水の中にチオバキルス・チオクシダンスとかフェロバキルス・フェロキシダンス、なかなか読めないんですけれども、といった細菌があると。この細菌が鉱物を溶かすのではないかということがあって、私ちょっとはっとしたんですけれども、私これ専門家じゃないので教えていただきたいんですが、こういったことは今回の地層処分に対して留意しなきゃいけないのかどうか、こういった微生物はどの辺にあるのか、日本の地下水では。その辺いかがでしょうか。
徳
徳山明#15
○参考人(徳山明君) 実のことを申しますと、その問題については私も専門ではございませんで、この著書を書いた一人の人がそれを言い出したわけですが、微生物というものの影響はまだよくわかっていない面が非常に多いと思います。
しかし、例えばスウェーデンにエスポというところがありますが、そこのあれに入りますと、そこはかなり塩水の強いところでありますけれども、そこへ行きますと何か非常に真っ黄色な割れ目に出ておりまして、それはバクテリアの作用である。ところが、そのバクテリアといいますか、その地下水は約十万年前の地下水であるということですから、十万年前のバクテリアが生きて、現在の条件でまたよみがえっているというわけです。
そういう意味では、いろいろな意味でこれから微生物の働きというものにも十分に注意していかなきゃいけないと思っております。
しかし、この問題はもちろんそれも含めて地下水全体の動きとしてどういうふうにやっていくかということを考えているわけでありまして、今先生がおっしゃったようなことも含めて今後の研究課題としてやっております。なかなか非常に難しい問題ではありますけれども。
この発言だけを見る →しかし、例えばスウェーデンにエスポというところがありますが、そこのあれに入りますと、そこはかなり塩水の強いところでありますけれども、そこへ行きますと何か非常に真っ黄色な割れ目に出ておりまして、それはバクテリアの作用である。ところが、そのバクテリアといいますか、その地下水は約十万年前の地下水であるということですから、十万年前のバクテリアが生きて、現在の条件でまたよみがえっているというわけです。
そういう意味では、いろいろな意味でこれから微生物の働きというものにも十分に注意していかなきゃいけないと思っております。
しかし、この問題はもちろんそれも含めて地下水全体の動きとしてどういうふうにやっていくかということを考えているわけでありまして、今先生がおっしゃったようなことも含めて今後の研究課題としてやっております。なかなか非常に難しい問題ではありますけれども。
加
加納時男#16
○加納時男君 ありがとうございました。
松田先生にもお伺いしたいことがたくさんあるのでございますけれども、ちょっと同僚議員と時間を分担しておりますので私は御質問できないのをお許ししていただきたいと思います。
委員長、ありがとうございました。終わらせていただきます。
この発言だけを見る →松田先生にもお伺いしたいことがたくさんあるのでございますけれども、ちょっと同僚議員と時間を分担しておりますので私は御質問できないのをお許ししていただきたいと思います。
委員長、ありがとうございました。終わらせていただきます。
円
円より子#17
○円より子君 きょうは、お忙しい中お三方の参考人にはありがとうございました。
私、民主党の円より子と申します。
私ども民主党では、この法案の審議に先立ちまして六ケ所村の方に視察をさせていただき、向こうでいろいろ詳しくお話も聞いてまいりました。それから、民主党としては、専門家の方や関係者の方々をたびたび朝お呼びいたしまして勉強会も重ねてまいりまして、諸外国では既に二十年ほど前からこの高レベル放射性廃棄物の処分について処分実施主体の設置と資金確保が行われておりますのに、我が国では全く今まで具体的に行われてこなかったということで、とりあえず本当に実施主体と資金の積み立てというのは必要ではないかと。その枠組みをつくるというこの法案について一応修正をさせていただいて賛成という方向に今なっているんですが、しかしながら修正もまだ不十分でございますし、いろいろ懸念、不安というものが国民の間にあることを考えますと、その点についてきょうは質問させていただきたいと思っております。
まず、関係者の間では十分な準備をしてこの法案をつくられた、長い年月もかけられたということも聞いておりますが、何といっても国民の側になかなかこういった問題が情報として行き届いていないこと。それから、やはり原子力に対するアレルギーというものが今までもありますし、ジェー・シー・オーの事故等も考えますと不安の大きいのは当然だと思うんです。
それで、まず森嶌さんにお伺いしたいんですけれども、この法案そのものに「目的」のところに、「この法律は、発電に関する原子力の適正な利用に資するため、」云々とありまして、「発電に関する原子力に係る環境の整備を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の安定に寄与することを目的とする。」というふうに書かれているんですが、不安を持っていらっしゃる国民の方々からいいますと、この法案の「目的」のところに、危険な高レベル放射性廃棄物を安全に処分し、国民の生命、安全を守るということが入っていたらいいんじゃないかとやはり思われる方が多いんですね。この点についてどう思われるか。
また、先ほど国民の不安の解消には情報公開の透明性が本当に不可欠だと森嶌さんもおっしゃいましたし、今回の法律に関しても安全の確保、これからのさまざまな運営について安全の確保が最大の条件だとおっしゃっておりますが、例えばこの法案で情報公開の規定が十分なのか。処分懇談会の報告書よりやはり、先ほどもちょっとお話しなさっていましたが、大分後退しているように思われるんですが。
細かい安全規制はともかくといたしまして、安全を担保するためのチェック体制の面ではどのように評価なさっているか、これからどうしようと思っていらっしゃるかについてちょっとお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →私、民主党の円より子と申します。
私ども民主党では、この法案の審議に先立ちまして六ケ所村の方に視察をさせていただき、向こうでいろいろ詳しくお話も聞いてまいりました。それから、民主党としては、専門家の方や関係者の方々をたびたび朝お呼びいたしまして勉強会も重ねてまいりまして、諸外国では既に二十年ほど前からこの高レベル放射性廃棄物の処分について処分実施主体の設置と資金確保が行われておりますのに、我が国では全く今まで具体的に行われてこなかったということで、とりあえず本当に実施主体と資金の積み立てというのは必要ではないかと。その枠組みをつくるというこの法案について一応修正をさせていただいて賛成という方向に今なっているんですが、しかしながら修正もまだ不十分でございますし、いろいろ懸念、不安というものが国民の間にあることを考えますと、その点についてきょうは質問させていただきたいと思っております。
まず、関係者の間では十分な準備をしてこの法案をつくられた、長い年月もかけられたということも聞いておりますが、何といっても国民の側になかなかこういった問題が情報として行き届いていないこと。それから、やはり原子力に対するアレルギーというものが今までもありますし、ジェー・シー・オーの事故等も考えますと不安の大きいのは当然だと思うんです。
それで、まず森嶌さんにお伺いしたいんですけれども、この法案そのものに「目的」のところに、「この法律は、発電に関する原子力の適正な利用に資するため、」云々とありまして、「発電に関する原子力に係る環境の整備を図り、もって国民経済の健全な発展と国民生活の安定に寄与することを目的とする。」というふうに書かれているんですが、不安を持っていらっしゃる国民の方々からいいますと、この法案の「目的」のところに、危険な高レベル放射性廃棄物を安全に処分し、国民の生命、安全を守るということが入っていたらいいんじゃないかとやはり思われる方が多いんですね。この点についてどう思われるか。
また、先ほど国民の不安の解消には情報公開の透明性が本当に不可欠だと森嶌さんもおっしゃいましたし、今回の法律に関しても安全の確保、これからのさまざまな運営について安全の確保が最大の条件だとおっしゃっておりますが、例えばこの法案で情報公開の規定が十分なのか。処分懇談会の報告書よりやはり、先ほどもちょっとお話しなさっていましたが、大分後退しているように思われるんですが。
細かい安全規制はともかくといたしまして、安全を担保するためのチェック体制の面ではどのように評価なさっているか、これからどうしようと思っていらっしゃるかについてちょっとお伺いしたいと思います。
森
森嶌昭夫#18
○参考人(森嶌昭夫君) 私も、ほかの役所等で立法のもとになる審議会、委員会で議論をしまして答申を出して、それを所轄の省庁が立法にまとめていく今までの幾つかの経験で、答申どおりに法律というのはならないものだというのは私の体験しているところであります。その意味では私は、内閣法制局とかがちがちしたと申したらあれですけれどもそういう制約のないところで、あるいは役所のいろんな権限との間での制約のないところで自由に議論をしているものと、それからいざ法律という形になって出てきたものとではどうしてもギャップがある。これはもうこの法律の問題というよりも、極端に申しますとすべての法律でそういうことがあるように思っております。
そこで、まず最初のお尋ねの「目的」でありますけれども、これは典型的な業法的な書き方でありまして、「国民経済の健全な発展」というのもこれも一種の決まり言葉のようなものであります。おっしゃるように、国民の理解を得ようとすれば国民の安全に配慮するということが「目的」に入っていた方がよいのではないかという点では私はあった方がよいのではないかと思いますが、それがなければ法律としてディフェクトになるかどうかという点につきましては、私はそこまでも言えないかなと。中身がきっちりしていてもらえばということです。
それから第二に、情報でありますけれども、これは処分懇でも書きましたけれども、一方で情報公開法の問題がございまして、国の全般的な情報公開の中でこの法律の情報公開も位置づけていくということであります。
それでは、その情報公開法から外れるかもしれないあるいはそこで十分ではないかもしれないものについてどういうふうにこの法律に書き込むかということですけれども、これも法律家としてはやむを得ないかなと思うんですけれども、懇談会の情報の開示ということを書いた立場としてはもう少し、努めることにするでなくて、もうちょっと書いてもらってもいいという気がしないでもありませんけれども、法律家としては、やはりこの辺のところは、先ほども申しましたように今の日本の法律体系の全体の中で言える、限界かどうかは存じませんけれども、言えるところではないかと。
そこで、国会で今までとは違ったことで、これでやればいいではないかということでイニシアチブをとって国会の方でお考えになられるのは私は別の問題だというふうに思っております。
この発言だけを見る →そこで、まず最初のお尋ねの「目的」でありますけれども、これは典型的な業法的な書き方でありまして、「国民経済の健全な発展」というのもこれも一種の決まり言葉のようなものであります。おっしゃるように、国民の理解を得ようとすれば国民の安全に配慮するということが「目的」に入っていた方がよいのではないかという点では私はあった方がよいのではないかと思いますが、それがなければ法律としてディフェクトになるかどうかという点につきましては、私はそこまでも言えないかなと。中身がきっちりしていてもらえばということです。
それから第二に、情報でありますけれども、これは処分懇でも書きましたけれども、一方で情報公開法の問題がございまして、国の全般的な情報公開の中でこの法律の情報公開も位置づけていくということであります。
それでは、その情報公開法から外れるかもしれないあるいはそこで十分ではないかもしれないものについてどういうふうにこの法律に書き込むかということですけれども、これも法律家としてはやむを得ないかなと思うんですけれども、懇談会の情報の開示ということを書いた立場としてはもう少し、努めることにするでなくて、もうちょっと書いてもらってもいいという気がしないでもありませんけれども、法律家としては、やはりこの辺のところは、先ほども申しましたように今の日本の法律体系の全体の中で言える、限界かどうかは存じませんけれども、言えるところではないかと。
そこで、国会で今までとは違ったことで、これでやればいいではないかということでイニシアチブをとって国会の方でお考えになられるのは私は別の問題だというふうに思っております。
円
円より子#19
○円より子君 それでは、徳山さんにお伺いしたいんですが、先ほど加納委員からもお話のありました「「原発ごみ」はどこへ」というのを読ませていただきまして、ああなるほどなととてもおもしろかったんです。そういう中で、地球史的尺度から考えればもう一万年とかそういうのは大変短い時間だというお話もあって、いろいろ哲学的な思考に遊ばせていただいたんです。かといいまして、私たちから見たら、本当に百年も生きられるかどうかわからない程度の一人の人間から見ますと、一万年というのはまた想像できない時間でございまして、その間本当にこの地層処分で大丈夫なのかという点はやはり気になるわけです。
フランスなどでは、地層の中に埋めても、それはあくまで貯蔵であってずっと監視を続けるというようなこともありますし、全く埋めてしまって本当に大丈夫なのかと。今の時点では、先生のも読みますと、消去法で考えれば地層処分というのが最善なのかもしれませんが、本当にこれで安全性が確保できるのか。また、よりよい技術の発達で処分方法が見つかれば方針をやはり変更した方がいいということもあるのか。
それからもう一つ、これは昨年の一月七日、福井新聞に載ったもので、新聞の記事がすべて正しいとは言えないと思いますので、これについても少し先生の御意見を伺いたいんです。アメリカの科学者が発表なさったもので、「水に溶けにくいため地下での移動が少ないと考えられていたプルトニウムなど放射性元素は、地下水中の浮遊粒子に付着して比較的短期間に遠くまで運ばれることが分かった、」という発表がございまして、この比較的短期間もさっきの地球史的規模からいうと何年なのかちょっとわからないんですが、こういったことがありますと、やはり水に溶けないはずのプルトニウムが予想をはるかに上回る速さで地下を移動しているということで、やはり国民の間に不安と懸念があると思うんです。この点についてもぜひお伺いしたいと思います。
この発言だけを見る →フランスなどでは、地層の中に埋めても、それはあくまで貯蔵であってずっと監視を続けるというようなこともありますし、全く埋めてしまって本当に大丈夫なのかと。今の時点では、先生のも読みますと、消去法で考えれば地層処分というのが最善なのかもしれませんが、本当にこれで安全性が確保できるのか。また、よりよい技術の発達で処分方法が見つかれば方針をやはり変更した方がいいということもあるのか。
それからもう一つ、これは昨年の一月七日、福井新聞に載ったもので、新聞の記事がすべて正しいとは言えないと思いますので、これについても少し先生の御意見を伺いたいんです。アメリカの科学者が発表なさったもので、「水に溶けにくいため地下での移動が少ないと考えられていたプルトニウムなど放射性元素は、地下水中の浮遊粒子に付着して比較的短期間に遠くまで運ばれることが分かった、」という発表がございまして、この比較的短期間もさっきの地球史的規模からいうと何年なのかちょっとわからないんですが、こういったことがありますと、やはり水に溶けないはずのプルトニウムが予想をはるかに上回る速さで地下を移動しているということで、やはり国民の間に不安と懸念があると思うんです。この点についてもぜひお伺いしたいと思います。
徳
徳山明#20
○参考人(徳山明君) その時間の問題は、これは確かに現在の私どもの生活からすれば一万年、十万年というのはちょっと考えられない時間であることは間違いないと思います。
しかしながら、これはいわゆるナチュラルアナログというのがありまして、これは欧米の諸国でもそうですけれども、よくありますように、例えばオクロというところにあるウラン鉱床が十億年かそのぐらい前にちょうど原子炉の中と同じような核分裂反応を示して、したがってアクチニドとかそういうものも全部出てきたんですが、十億年そのままの形できちんと中に保存されているとか、そういう実際に起きた事例でもってこういうことを説明していくという以外にはないのかなというふうに思います。
同じような例でいいますと、日本では、これはサイクル機構のこの報告書にも書いてありますけれども、例えば東濃のところでウラン鉱床というのがあるんですが、それがいろいろ断層であるとか地震であるとか、そういうものをずっと過去から今まで受けてきたにもかかわらず、そういうウラン鉱床というのは全く動いていないというようなことで、そういう事例がいっぱい出てきております。ですから、そういう事例をたくさん重ねていろいろお話をするという以外にはないのかなと。
先ほどのお話の安全性ということについての不安ということを皆さんおっしゃるわけで、それは当然でありますけれども、これは安全ということはこちらが口を酸っぱくして安全安全と言っても安心をしていただかなければこれはしようがないわけで、そういうことにつきましては、これは私もこの本の最後にこう書いておりますけれども、一つの例ですけれども、やはりいろいろな事柄が起こったらば、それに対して専門家がきちんとした形でこたえる。そういうことの対話の繰り返しとして安心というものを醸成していかなきゃいけないのではないかなと思います。
それからもう一つの、プルトニウムが案外速く動くという話、それは私自身はその新聞記事を直接見ておりませんからどういうふうな意味でおっしゃっているかよくわかりませんが、一般的に申しまして、そういうプルトニウムでありますとかウランというものは、いわゆる原子番号の大きいものというのは分子の半径も大きいものですから、したがって普通のものに比べたら動きにくいというのが、普通にはそう言います。
そしてもう一つ、ここの中で非常に重要なことは、オーバーパックという金属のものがあるんですが、その周りをベントナイトという粘土層で包むということになっております。この粘土層というのは非常におもしろい性質がありまして、水を吸いますとぶうっと膨れるわけです。水を吸うとぶうっと膨れて、ちょうど雲母みたいなものですけれども、その間が二十オングストロームぐらいの大きさにぶうっと膨れるんです。そうしますと、今申しました大型の元素とかそういうものもみんなその中へ入ってしまう。
そういう自然界における特徴を利用してそれが漏れないようにしようという、それがいわゆる人工バリアの一つの概念でございます。それは実際に私も人形峠なんかのところの粘土鉱物とかそういうのをずっと調べておりますと、ウランなんかの入っている非常に大きなそれがちゃんとその中にきちっと閉じ込められております。ですから、そういうふうに地下水の流れがあって移動するということがあっても、それは周りの粘土層の中できちんと取り込むという、そういうメカニズムを考えております。
この発言だけを見る →しかしながら、これはいわゆるナチュラルアナログというのがありまして、これは欧米の諸国でもそうですけれども、よくありますように、例えばオクロというところにあるウラン鉱床が十億年かそのぐらい前にちょうど原子炉の中と同じような核分裂反応を示して、したがってアクチニドとかそういうものも全部出てきたんですが、十億年そのままの形できちんと中に保存されているとか、そういう実際に起きた事例でもってこういうことを説明していくという以外にはないのかなというふうに思います。
同じような例でいいますと、日本では、これはサイクル機構のこの報告書にも書いてありますけれども、例えば東濃のところでウラン鉱床というのがあるんですが、それがいろいろ断層であるとか地震であるとか、そういうものをずっと過去から今まで受けてきたにもかかわらず、そういうウラン鉱床というのは全く動いていないというようなことで、そういう事例がいっぱい出てきております。ですから、そういう事例をたくさん重ねていろいろお話をするという以外にはないのかなと。
先ほどのお話の安全性ということについての不安ということを皆さんおっしゃるわけで、それは当然でありますけれども、これは安全ということはこちらが口を酸っぱくして安全安全と言っても安心をしていただかなければこれはしようがないわけで、そういうことにつきましては、これは私もこの本の最後にこう書いておりますけれども、一つの例ですけれども、やはりいろいろな事柄が起こったらば、それに対して専門家がきちんとした形でこたえる。そういうことの対話の繰り返しとして安心というものを醸成していかなきゃいけないのではないかなと思います。
それからもう一つの、プルトニウムが案外速く動くという話、それは私自身はその新聞記事を直接見ておりませんからどういうふうな意味でおっしゃっているかよくわかりませんが、一般的に申しまして、そういうプルトニウムでありますとかウランというものは、いわゆる原子番号の大きいものというのは分子の半径も大きいものですから、したがって普通のものに比べたら動きにくいというのが、普通にはそう言います。
そしてもう一つ、ここの中で非常に重要なことは、オーバーパックという金属のものがあるんですが、その周りをベントナイトという粘土層で包むということになっております。この粘土層というのは非常におもしろい性質がありまして、水を吸いますとぶうっと膨れるわけです。水を吸うとぶうっと膨れて、ちょうど雲母みたいなものですけれども、その間が二十オングストロームぐらいの大きさにぶうっと膨れるんです。そうしますと、今申しました大型の元素とかそういうものもみんなその中へ入ってしまう。
そういう自然界における特徴を利用してそれが漏れないようにしようという、それがいわゆる人工バリアの一つの概念でございます。それは実際に私も人形峠なんかのところの粘土鉱物とかそういうのをずっと調べておりますと、ウランなんかの入っている非常に大きなそれがちゃんとその中にきちっと閉じ込められております。ですから、そういうふうに地下水の流れがあって移動するということがあっても、それは周りの粘土層の中できちんと取り込むという、そういうメカニズムを考えております。
円
円より子#21
○円より子君 松田先生にお伺いしたいんですが、日本では千八百カ所ぐらい活断層が、大きいものでしょうか、あるというふうに先生の御本に書いてあったように思うんですけれども、こういった地層処分ができるような安全な場所というのは活断層のないところがやはりいいということなのか、それとも余り活断層に関係なく安全な場所というのがあるんでしょうか、それについてお伺いいたします。
この発言だけを見る →松
松田時彦#22
○参考人(松田時彦君) 活断層がある場所はわかっておりますので、わざわざ活断層の真上に、技術的につくれるかどうか知りませんけれども、避けた方がいいと思います。
先ほど申しましたように、活断層はない地域も、非常に少ない地域も、地域によっていろいろありますので、活断層と活断層の間というか、活断層のない地域でいい場所があるのではないかと思っております。どの程度の断層であれば安全につくれるかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、相対的にいい場所はあると思っております。
この発言だけを見る →先ほど申しましたように、活断層はない地域も、非常に少ない地域も、地域によっていろいろありますので、活断層と活断層の間というか、活断層のない地域でいい場所があるのではないかと思っております。どの程度の断層であれば安全につくれるかどうかというのはちょっとわかりませんけれども、相対的にいい場所はあると思っております。
円
円より子#23
○円より子君 もう一度森嶌さんにお伺いしたいんですが、我が国では、限りあるウラン資源の有効利用ということで、放射性廃棄物の適切な処理また処分の観点から、使用済み燃料を再処理して得られたプルトニウムを再び利用する核燃料サイクル政策を推進しておりますけれども、世界的にはプルトニウムが余剰傾向にあって再処理という方法が最善かどうかということが言われておりますけれども、この核燃料サイクル政策についてはどのようなお考えをお持ちか、ちょっと伺わせてください。
この発言だけを見る →森
森嶌昭夫#24
○参考人(森嶌昭夫君) 私は、例えばエネルギーで、経済とかそういう点について十分知悉しているわけではありませんけれども、我が国の場合にはウランも輸入しているわけでありまして、良質なウランがいつまで続くかというのがございます。それから石油も、これも探査すればするほどふえてくるので、私が学者になったころには二十年と言ったのが、いつの間にか今四十年とか六十年とか言っておりますが、ほかの資源が限りある状態でありましてウランも限りある状態でありますと、プルトニウムの核拡散という問題がありますし、それからそれとの関係で、我が国の核燃料サイクルという政策が外国に疑いの目を持って見られるという、その危険性もあります。
しかし、そういう問題を一たんおいて、資源のサイクルという点から見れば、安全性ということはまずありますが、安全であるならば、私は、五十年、百年先のことを考えると、できるだけそういう仕組みをつくっておくべきではないかと。先ほど先生の御質問にありましたけれども、その過程でもっといい燃料が見つかるとか、あるいはもっと容易にエネルギーがウランなりほかのものから取り出せるということであれば、その段階で転換しなきゃいけないと思いますけれども、少なくとも現時点では国の安全という、資源の面での安全ということを考えればリサイクル政策というのは私は間違っていないのではないかと思います。
この発言だけを見る →しかし、そういう問題を一たんおいて、資源のサイクルという点から見れば、安全性ということはまずありますが、安全であるならば、私は、五十年、百年先のことを考えると、できるだけそういう仕組みをつくっておくべきではないかと。先ほど先生の御質問にありましたけれども、その過程でもっといい燃料が見つかるとか、あるいはもっと容易にエネルギーがウランなりほかのものから取り出せるということであれば、その段階で転換しなきゃいけないと思いますけれども、少なくとも現時点では国の安全という、資源の面での安全ということを考えればリサイクル政策というのは私は間違っていないのではないかと思います。
円
加
加藤修一#26
○加藤修一君 公明党の加藤修一でございます。
三人の参考人の方、お忙しい中大変ありがとうございます。
私は、まず最初に森嶌参考人にお伺いしたいわけでありますけれども、森嶌参考人は地球環境戦略研究所の理事長もお務めになっていらっしゃるということで、地球環境保全という視点から、原子力発電についてどのように評価されているかということについてお尋ねしたいわけです。
今回の問題もそうでございますけれども、発電過程においては原子力はCO2は出さない、燃料をつくる過程においてはCO2は出すわけですけれども。あと、今回の放射性レベルの面についても、数万年を要するぐらいの高レベルの放射性廃棄物を出す。さらに温排水を考えていきますと、七度差の温度で、それを年間百万キロワットの発電所で考えていくならば二十億トンぐらい出されておる、その熱量は相当なものだと思うんです。そういった意味では地球を暖めているところもあるわけでありますし、そういった面を含めて、専門の立場からちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
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私は、まず最初に森嶌参考人にお伺いしたいわけでありますけれども、森嶌参考人は地球環境戦略研究所の理事長もお務めになっていらっしゃるということで、地球環境保全という視点から、原子力発電についてどのように評価されているかということについてお尋ねしたいわけです。
今回の問題もそうでございますけれども、発電過程においては原子力はCO2は出さない、燃料をつくる過程においてはCO2は出すわけですけれども。あと、今回の放射性レベルの面についても、数万年を要するぐらいの高レベルの放射性廃棄物を出す。さらに温排水を考えていきますと、七度差の温度で、それを年間百万キロワットの発電所で考えていくならば二十億トンぐらい出されておる、その熱量は相当なものだと思うんです。そういった意味では地球を暖めているところもあるわけでありますし、そういった面を含めて、専門の立場からちょっとお考えをお聞きしたいと思います。
森
森嶌昭夫#27
○参考人(森嶌昭夫君) 先ほど加納先生の方からも御紹介がありましたけれども、私はずっと環境をやっておりまして、原子力は実は余り従来関係してこなかったわけでありますが、パブリック・アクセプタンスという観点からこの問題に入ることになりました。ところが、ほぼその直前ぐらいから、リオの後、気候変動の条約が入って、そしてCOP3で、京都会議でどういう削減目標をとるか、そしてそのためにどういう手段があるかという、その辺から環境の方からもこの問題に携わることになったわけです。
私は、例えば新エネルギーあるいは自然エネルギーと言われるものについてはどんどん進めるべきだと思うんですけれども、しかし、現実性あるいはコストの面から見て、今直ちに原子力とかわるものではない。再び申し上げますけれども、原子力の安全性というものは今信頼されていないというところがありますので、この問題はともかくぜひきちっとやらなければいけないわけですが、仮に安全性ということだけを問題にいたし、それが解決されるという前提で、安全性があるということを前提として考えた場合に、現時点では客観的に見て原子力というものに頼らざるを得ない。これを拡大していくのがいいかどうかというのは、これはそれこそ国会で十分議論していただきたいと思うんですけれども、現実問題としてはそう簡単にほかのものへぱっとかえるわけにはいかないということであります。
その意味では、私は法律家でありますので現実的でありますので、ここ十年ないし二十年というものは原子力の安全確保というのを前提としながら原子力を維持する。しかし、縮小していくか拡大するかというのは、これは国民と議論していかなければならない。
御指摘の温排水なんかにつきましても、専門家に聞きますと、今割合むだに熱を使っているというふうに聞きますけれども、これを普通の発電エネルギーではなくて、例えば地域暖房とかそういうものとか、ほかの形で低い温度で使ったらいいのではないか、今割合そのまま捨てているということもございますので。
そういう問題はいろいろあるとは思うんですけれども、大局的に見ますと、私は、国の資源エネルギー政策というのを国会でどうお考えになるか、それを議論していただきたいんです。しかし、その議論がどう動くにせよ、ともかく現実には私は原子力というものをすぐさま捨てるということはできないと思います。これは原子力を、これから原子炉をふやさないあるいは減らしていくという国でも、ドイツなんかでも当面三十年間は捨ててしまうということではありませんし、捨てようと決めた国でも、捨てるという方向はそうですけれども、すぐさま捨てられないという、これは現実の問題があります。
私は原子力推進派でもありませんけれども、そう非現実的に原子力やめろと言うわけにはいかないということで、むしろマイナスのところをどうやってきちっと手当てをしながらより安全でより効率的なエネルギー源が出てくる方向を求めるほかないのではないかというふうに思っております。
この発言だけを見る →私は、例えば新エネルギーあるいは自然エネルギーと言われるものについてはどんどん進めるべきだと思うんですけれども、しかし、現実性あるいはコストの面から見て、今直ちに原子力とかわるものではない。再び申し上げますけれども、原子力の安全性というものは今信頼されていないというところがありますので、この問題はともかくぜひきちっとやらなければいけないわけですが、仮に安全性ということだけを問題にいたし、それが解決されるという前提で、安全性があるということを前提として考えた場合に、現時点では客観的に見て原子力というものに頼らざるを得ない。これを拡大していくのがいいかどうかというのは、これはそれこそ国会で十分議論していただきたいと思うんですけれども、現実問題としてはそう簡単にほかのものへぱっとかえるわけにはいかないということであります。
その意味では、私は法律家でありますので現実的でありますので、ここ十年ないし二十年というものは原子力の安全確保というのを前提としながら原子力を維持する。しかし、縮小していくか拡大するかというのは、これは国民と議論していかなければならない。
御指摘の温排水なんかにつきましても、専門家に聞きますと、今割合むだに熱を使っているというふうに聞きますけれども、これを普通の発電エネルギーではなくて、例えば地域暖房とかそういうものとか、ほかの形で低い温度で使ったらいいのではないか、今割合そのまま捨てているということもございますので。
そういう問題はいろいろあるとは思うんですけれども、大局的に見ますと、私は、国の資源エネルギー政策というのを国会でどうお考えになるか、それを議論していただきたいんです。しかし、その議論がどう動くにせよ、ともかく現実には私は原子力というものをすぐさま捨てるということはできないと思います。これは原子力を、これから原子炉をふやさないあるいは減らしていくという国でも、ドイツなんかでも当面三十年間は捨ててしまうということではありませんし、捨てようと決めた国でも、捨てるという方向はそうですけれども、すぐさま捨てられないという、これは現実の問題があります。
私は原子力推進派でもありませんけれども、そう非現実的に原子力やめろと言うわけにはいかないということで、むしろマイナスのところをどうやってきちっと手当てをしながらより安全でより効率的なエネルギー源が出てくる方向を求めるほかないのではないかというふうに思っております。
加
加藤修一#28
○加藤修一君 同じく森嶌参考人にお願いしたいんですけれども、安全規制について早く作成せよ、画竜点睛を欠くというお話がございました。
〔委員長退席、理事加藤紀文君着席〕
今回、私は、今の法律を出す前に安全規制に係る法律を先に出すべきである、それによって国民が理解できるならば理解していただいてという話になると思うんです。そういう安全規制に係る法律が先に出ないでこれが唐突に出てきているというところもなくはないと思っているわけなんですけれども、この両方本来は一緒に出てくればよいと思うんですけれども、この辺の法律の出し方あるいは仕組みに対してどのように見解をお持ちですか。
この発言だけを見る →〔委員長退席、理事加藤紀文君着席〕
今回、私は、今の法律を出す前に安全規制に係る法律を先に出すべきである、それによって国民が理解できるならば理解していただいてという話になると思うんです。そういう安全規制に係る法律が先に出ないでこれが唐突に出てきているというところもなくはないと思っているわけなんですけれども、この両方本来は一緒に出てくればよいと思うんですけれども、この辺の法律の出し方あるいは仕組みに対してどのように見解をお持ちですか。
森
森嶌昭夫#29
○参考人(森嶌昭夫君) 少なくとも実施主体と資金の手当ては早急にしませんと二〇三〇年には間に合わないということがございます。それと同時に、今先生御指摘のように、安全といわば対になっていなければならないという意味では、望ましい形は両方が一緒に出てくるということでありますけれども、私の伺ったところでは、安全対策というのはいろいろな技術的なことが入ってまいりますので少しその整理に時間がかかる、あるいはもう少し実際の工事、事業は研究なども踏まえながらやっていくということになりますので、多分安全規制を、技術的な問題をクリアするには少し時間がかかるのだろうと思います。
そこで、何回も言いますけれども、現実的な法律家としては、二つの法律ができるまで待つべきかということになりますと、むしろ少なくともスタートしなきゃならないものはスタートしなきゃならないと。しかし先ほど冒頭にも申しましたように、安全性というのはいわば車の両輪というよりはむしろある意味では一番重要なことでございますので、ぜひできるだけ速やかに安全規制については法律をつくっていただきたいということでございます。
この発言だけを見る →そこで、何回も言いますけれども、現実的な法律家としては、二つの法律ができるまで待つべきかということになりますと、むしろ少なくともスタートしなきゃならないものはスタートしなきゃならないと。しかし先ほど冒頭にも申しましたように、安全性というのはいわば車の両輪というよりはむしろある意味では一番重要なことでございますので、ぜひできるだけ速やかに安全規制については法律をつくっていただきたいということでございます。