田村公平の発言 (災害対策特別委員会)

⚠️ コピーしたテキストを転載する際は、転載元URL(kokkai-data.com)および原典URL(kokkai.ndl.go.jp)を必ず残してください。発言内容の改変・出典削除は禁止です。 詳細は利用規約をご確認ください。

○田村公平君 広報活動というのは一番大事であります。
 それから、去年、六月十三日ですか、富山県で土砂災害防止月間全国大会が開催されました。この会は、今まで行ってきた普通の全国大会と違いまして、女性の観点から土砂災害を見るということで、不肖私の家内がどういうわけか専門家でもありませんがコーディネーターとして参加しておりました。というのは、男女共同参画社会とは言いますが、どうしても家庭におられるのは御婦人あるいは奥さんであります。土砂災害というと何となく男社会みたいな、土木をやっているのは男の世界みたいな。ところが、一番身近におられるのはやっぱり家庭の御婦人であったり地域でいろいろ家事に従事しておられる御婦人の方だと思います。
 そういう意味で、周知徹底というよりも、土砂災害の怖さ、砂防ボランティアの手帳にも書いてありますけれども、濁り水が出てくるとか、あるいは異臭がする、ふだんと違う土のにおいがするとか、今まで水がどんどん出たのが急にぴたっととまると、大体しばらくたつと山は滑ります。それから、山が滑るときは大概、一回滑るだけではなくて、二回、三回、四回、同じ場所で同じ原因で、最低でも二、三回山が滑ります。昭和四十七年七月五日に高知県で六十人の方が災害で亡くなりましたけれども、これは、一次災害、二次災害、その二回、三回の間に人が救援活動にやってきて、最後にどんと滑って亡くなったということです。
 そういう意味での怖さというものを含めて、ぜひこれからこの法律ができたら周知徹底をしていただきたいと思います。特に、せっかくある砂防ボランティアの制度、これはある程度学習することによって山の怖さはわかりますから、いきなり私はボランティアですよと長靴を履いて行っても見分けがつかないけれども、こういう制度をもっと活用して、一般の方々を含めてぜひ周知徹底をしていただきたいと思います。
 そして、土砂災害の危険性が高いということは昔から住んでいる人は知っています。例えば、広島県に加計町というところがありまして、ここも大水害、大土砂災害がありました。昭和六十年ぐらいだったと思います。加計という地名は山が欠けるというところからきています。あるいは、広島県、去年も行かせていただきましたけれども、荒谷川、谷が荒れると書いて荒谷ですからここは危ないところなんです。先ほど申し上げましたように、昭和四十七年七月五日に六十人の犠牲者が出た繁藤は旧の名前が天坪であります。雨つぼです。都市化が進むことによって、高知市でも実は里山保全条例というのができまして、里山を守ろうと。百二十九カ所、一昨年、高知市内の周辺の里山で土砂崩れが起きています。
 それは、地方都市でも大都市と同じように周辺から人が寄ってきますと、今まで人が住まなかったところに民間のディベロッパーさんがミニ開発をして、それで先ほど言いましたように欠けるとか荒とか、それからざれ、がれとか危ない地名を、希望ケ丘だとか何とかニュータウンとかうれしのだとか、東京近郊でもたまプラーザだとか、そういう非常ににこにこうれしくなるような、そして旧市街といいますかそこのアパートなりマンションに住んでいて、結婚して、さあそろそろ子供ができた、そういう核家族の方々、そういうミニ開発。もともと仕込みの土地代が安いわけですから、旧の人はそこに住まないんですけれども、それを民間の宅造屋さんがうまくつくって、それで立派なモデルルームをつくる、モデルハウスをつくる。そうすると、あなた方のアパート代で一戸建てが買えますよとかマンションが買えますよと言って、そして、あってはならないことですけれども、どんと来て、滑って、とうとい生命、財産が失われる、こういう仕組みになっております。これは私権制限も入りますので、高知市議会ではこの里山保全条例を実は土砂災防止法に先駆けてつくったときに大変な議論がありました。
 それで、よく事情がわからなくて善意で、だれだってローンの安い住宅を購入したいと思うんですけれども、そういう危険な区域に入ってくるケース、これをどのように防いでいくのか、この法案ではそれをどのように考えておるのか、お願いしたいと思います。

発言情報

speech_id: 114714339X00620000417_011

発言者: 田村公平

speaker_id: 13280

日付: 2000-04-17

院: 参議院

会議名: 災害対策特別委員会