武見敬三の発言 (外交・防衛委員会)

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○武見敬三君 先ごろの沖縄のサミットにおいて大変大きな成果を我が国は上げたというふうに私は考えております。特に、宮崎県シーガイアで行われた外相会談で、この総括報告の前文の中で人間の安全保障、ヒューマンセキュリティーにかかわるコミットメントを改めて確認をしたというのは、私は中長期的に見た我が国にとっても非常に重要なポイントであったというふうに理解をしております。それはなぜかというと、やはり我が国は平和国家としてその意思を堅固に持ち、しかもそのためにその理念と理論というものを未来志向で明確に確立する必要性があると考えるからであります。
 戦後、我が国はいわゆる反戦平和という平和論を一つの大きな基軸として議論が展開をしてきた。これはそれで相当の歴史的意義があり、意味があり、また未来においても所定の役割は担う平和論というふうに私は理解しておりますけれども、しかし、昨今のグローバライゼーションの中で出現をした新たなネガティブな側面、例えばエイズの蔓延であるとか、あるいはテロリズムであるとか、あるいは組織犯罪であるとか麻薬といったような問題は、いずれもこれは幾ら国境を警備して防衛力を増強したとしても守れるような脅威ではございません。
 このような非軍事的な脅威というものに対して、改めて政府が、そして国民一人一人が国境を越えてこれに連携をし対処するということが求められてくる、それが一つの人間の安全保障の考え方というふうに理解をしているわけであります。
 こうした考え方に基づいて、我が国がその外交の一つの柱というものを改めて確立をするという意思が私はこの沖縄サミットの中で明確にされたということを高く評価をしているわけでありますけれども、それを受けて先日、外務省主催による人間の安全保障に関するシンポジウムが開かれました。
 私は、こうした活動というものを通じて認識をすることは、やはり非常に問題領域について関心を集めるための考え方として、あるいは言葉としてヒューマンセキュリティーという言葉自体は非常に意義があるわけでありますけれども、これを政策概念として優先順位を設定できるような概念というものにまで昇華する形でこの概念が整理されているかといえば、まだその点は極めて不十分と。
 したがって、我が国としては、いわばそうした分野において国際社会で知的に貢献をするということが私は求められているように思うわけでありますけれども、外務大臣の御所見を伺いたいと思います。

発言情報

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発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2000-08-09

院: 参議院

会議名: 外交・防衛委員会