武見敬三の発言 (外交・防衛委員会)

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○武見敬三君 特に、そのヒューマンセキュリティーにかかわる政策概念としての整理というのは国際社会においても極めて強く求められている大きな課題だと思いますので、我が国は、本当の意味で顔の見える我が国の外交あるいは経済協力といったようなことを考えるときに、ただ単に支援した物資に日の丸をぺたぺた張りつけるということが顔の見える支援ではなくて、こうしたしっかりとした理念を持つ協力をすることが本当の意味で国際社会で我が国の顔が見えてくるんだということをきちんと認識した上で、こうした理念を我が国がむしろ率先して国際社会の中で知的に整理をし、そして現実の政策に転換する努力をしていくということを私は試みてみる価値は十分にあるだろうと思います。
 また、そのためにも、既に我が国が拠出をして国連本部に設立をしておりますヒューマンセキュリティー・トラストファンド、人間安全保障基金というものをでき得る限り効果的にそうした理念に基づく運用を行うことによって、国際社会の中でそれを浸透させていくための一つの大きなてことしていくということも必要と考えておりますので、外務大臣、よろしくその点についての御理解をいただきたいと思います。
 なお、我が国のこうした中長期的視点に立った平和国家としての意思に基づく外交というものは、今申し上げたものがやはり基本になければならないと思いますが、それだけで短期的に今度は我が国そのものが直面しているさまざまな脅威といったようなものに果たしてきちんと対処し得るかといったら、問題はそれほど実は単純ではございません。
 残念ながら、外務大臣御指摘のとおり、この北東アジア情勢というものは非常に流動的でございますし、不確実な要素がたくさんございます。その中でも、私自身は、やはり二年前には江沢民国家主席が日本を訪問されて、そして友好と協力のためのパートナーシップというそういう言葉を使って、お互いに協調した関係を未来志向でより堅固に拡充していくということの意思を相互に確認をしたということは大変重みのある合意であったというふうに理解をしているわけであります。そのための日本政府の日中関係に対する基本姿勢というものは、これはやはり堅固に維持し不変でなければいけない。
 しかしながら、現実にこうした協調関係というものを維持するのは、日本側が一方的に協調だ協調だと言い、そして日本側が一方的に国家の安全をも損なう形ですべて中国側に合わせて協調関係というものを維持するものであってはやはりいけないだろうと思います。
 したがって、この点について昨今非常に懸念すべき事態が出現しておりますので御質問をさせていただきたいと思います。
 特に、二つありますけれども、一つは中国の海洋調査船の昨今の極めて激増した活動状況について、二つ目は、今度は情報収集艦等を使って我が国を一周し、かつ特に我が国の安全の基本である首都防衛にかかわる情報収集をしたと思われるこうした実質軍事的な行動について、その二点、御質問をさせていただきたいと思います。
 まず、国際海洋法条約の附属書Ⅱの第四条によりますと、国際海洋法条約を批准した後に、みずからの大陸棚における排他的な経済水域というものを二百海里以上にまで拡大をして新たに設定しようとする場合には、十年以内に少なくともその大陸棚にかかわる所定の調査を行い、できるだけ速やかにそれを報告をするということが定められているというふうに伺っております。この問題が、やはり日中間の係争海域における中国側の海洋調査活動というものと密接にかかわりのある一つの背景であろうというふうに理解をしているわけであります。
 他方において、では我が国の方は、こうした係争海域において海上保安庁大陸棚調査室というものは一体どこまでそうした調査というものを行っているのか。その現状について、まず海上保安庁の次長から説明をしていただきたいと思います。

発言情報

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発言者: 武見敬三

speaker_id: 849

日付: 2000-08-09

院: 参議院

会議名: 外交・防衛委員会