松田岩夫の発言 (決算委員会)
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○松田岩夫君 大臣おっしゃることもよくわかりますが、いま少し政府として、私はこの出生率についてもう少し明確な、もう少しわかりやすい、目標というとあれでございますが、めどというか政策のよりどころとなるような考え方を持つべきではないかということを思っていることだけは強く申し述べて、次の質問に移ります。
さて、今すぐこの出生率が、もうあり得ないわけでしょうが、置換水準に戻るということはないわけですが、しかし置換水準に戻ってもなおこの人口増減というのは大きな惰性を伴います。既に出生率は下がっているのに今人口がふえているのはまさにこの人口増加の惰性というわけでございますが、減少も同じでございます。したがって、今すぐ出生率を戻したってその効果があらわれるのは大げさに言えば半世紀後、あるいはそれに近いぐらいの年限がかかる問題でございますから、この出生率をどうするかということは、我々、次の世代どころか、次の次の世代というか、政治家としては物すごく大きな課題ではないかと私はしみじみ思うものですからこの問題をきょうは最初に取り上げておるわけでありますが、しかしいずれにしても、今言ったような状況で二十一世紀前半は明らかに全人口減少社会に、推計がどうあるとかは関係なくもう人口減少社会に明らかに突入していくことが不可避なわけでございます。
既に御案内のとおり、労働力供給のベースとなる生産年齢人口というのは九六年から減少を続けています。経済の成長率というのは人口の増加率プラス一人当たり生産性の上昇率ということで定義されますが、明治初年から一世紀半にわたって経験した人口増加の時代というのは、同時に工業化の時代でもありました。工業部門の高い成長によって生産性の向上が実現され、人口増加がそれに加わり、長期的な高度成長が実現された時代であります。
これに対し、これから経験する二十一世紀、この経済社会とはいかなるものか。経済のサービス化が進む。当然、工業化の時代に比べれば生産性上昇率の低下傾向が強まらざるを得ない。そういう中でかつ人口が減少していく。こういう社会であります。経済の成長力を維持する、並のことではありません。
したがって、一方ではよほどの技術進歩による生産性の上昇というものが必要となりますし、今、政府挙げて進めつつあるIT革命といったようなものは、いわゆるサービス産業、生産性上昇の難しい、困難だとされてきたサービス産業を初め、産業全般にわたって大きな生産性の上昇をもたらすことが強く期待されているわけでありますが、同時にまた、経済成長を維持するためには、労働力の面からも、正直、その供給制約を克服するために、これまでにない、また一層思い切った労働供給政策が必要となることは言うまでもない。
これから女性の方の就労の増加、就労の促進、高齢者、高齢者といっても元気な方が九割、この高齢者の方の再就労、あるいはまた外国の方々の受け入れとその就労が進むでしょうし、また進めざるを得ないでしょう。
こういった三つの分野を今例示いたしました。例えば、この三つの分野、この三者の就労を進める上でいろいろな問題が、いろいろな課題があります。思い切ってやろうと思えば思うほどその課題はまた大きいわけでございます。
そこでまず、それぞれの問題に入ります前に、これまた非常に漠としておることなんですね、政府の政策で。一体、これからの労働力供給政策の中で、女性の就労あるいは高齢者の再就労あるいは外国人の方の受け入れと就労といったようなことが労働力供給の中でどのぐらいのウエートを持っておるとお考えなのか、どのぐらいの割合をそれぞれがそれぞれの政策領域が担って全体としての労働力供給を満たそうとされておられるのか、これまた極めて不明確でございます。
労働大臣、どうでしょうか。一体これからの、今言う二十一世紀前半、明らかな人口減少社会、そういう中で我が国の経済をそれなりに維持していくために必要な労働力供給政策におけるこれら三者のウエートはいかに、この点について政府の考え方をお聞きいたします。