川口順子の発言 (国土・環境委員会)
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○国務大臣(川口順子君) 川口でございます。よろしくお願いいたします。
第百四十九回国会における参議院国土・環境委員会の御審議に先立ちまして、環境行政に対する私の所信を申し述べ、委員各位の御理解と御協力をお願いしたいと存じます。
二十世紀最後の年も既に半ばを過ぎております。今世紀におけるさまざまな教訓を糧とし、来るべき二十一世紀は人類社会が健全に存続できる環境の世紀としなければなりません。このような歴史の流れの中、我が国では来年一月に環境省が発足します。環境省が環境の世紀の担い手となり、環境行政に真に責任を全うできるよう、組織、体制の整備を含め、全力を挙げて取り組んでいく決意でおります。
さて、二十一世紀を迎えるに当たり、克服していかなければならない諸課題について取り組みの方針を申し上げたいと存じます。
まず、地球温暖化問題は、人類と生態系の存続そのものに深刻な影響を及ぼすおそれのある地球規模の重大な問題となっております。我が国は、気候変動枠組み条約第三回締約国会議において議長国として京都議定書の取りまとめに貢献するなど、従来から地球温暖化問題について主導的役割を果たしてまいりました。本年四月のG8環境大臣会合において、我が国は京都議定書を二〇〇二年までに発効させることを強く主張したところであり、その実現に向けて、本年十一月にオランダで開催される第六回締約国会議において、各国が京都議定書を締結できるような国際的な合意を確実に得られるよう、私は国際交渉に全力を尽くす所存であります。同時に、我が国みずからも二〇〇二年までに議定書を締結することが可能となるよう、目標遵守のための国内制度の構築に向けて準備を進めてまいる所存であります。
また、本年九月には、福岡県北九州市においてESCAP環境大臣会議が開催されます。この会議の成果がアジア太平洋地域はもとより世界の環境政策の飛躍に貢献するよう、リーダーシップを発揮してまいります。
国民に身近な国内の環境問題に目を転じますと、大量の廃棄物の発生、最終処分場の逼迫、不法投棄の増加等が社会問題化しており、廃棄物・リサイクル対策の推進が喫緊の課題となっています。このような状況を踏まえ、さきの通常国会において循環型社会形成推進基本法を初めとする循環型社会関連法を成立させていただいたところでありますが、環境庁としてはこれからが正念場であると認識しております。循環型社会関連法の制定を踏まえ、環境庁がリーダーシップをとり、政府一体となって、広範にわたる廃棄物・リサイクル対策を総合的、計画的に推進し、循環型社会の形成を確実に推進してまいります。
大都市部においては、自動車交通等に起因する大気汚染がなお深刻であります。特に、大気汚染への寄与度が高いディーゼル車からの排出ガスを削減することが焦眉の急となっております。環境庁としては、平成十九年ごろを目途として実施を予定していたディーゼル車の排ガス規制の大幅強化を可能な限り前倒しするよう検討を進め、また使用過程車対策についてもディーゼル微粒子除去装置の技術評価を踏まえ検討してまいります。さらに、大都市部において自動車から排出される窒素酸化物や粒子状物質を削減する対策を拡充強化するため、自動車NOx法の見直しを含め、総合的な自動車環境対策の検討を進めてまいります。また、引き続き低公害車の普及を進めてまいります。
これらの課題のほかにも、昨年制定されたダイオキシン類対策特別措置法やPRTR法等を踏まえたダイオキシン・環境ホルモン等の化学物質問題への対応、カーエアコン等からのフロンの回収の促進、水環境、土壌環境の保全、健全な生態系の維持回復、人間と自然との共生など、環境庁が取り組まなければならない課題は山積しております。来年一月の環境省の発足を前に、私は、このような課題を一つ一つ着実に解決し、環境の世紀である二十一世紀に生きる我々の子孫へ恵み豊かな環境を確実に引き継いでまいりたいと考えております。
石渡委員長を初め委員各位におかれましても、環境行政の一層の推進のため、今後とも御支援、御協力を賜りますようお願い申し上げます。