鹿野道彦の発言 (憲法調査会)

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○鹿野委員 佐々木先生、今最も重要なポイントのお話をいただきまして、まことにありがとうございました。
 そこで、先生は官主導から政治主導へということをまず強調されたわけでございますけれども、このことは基本的に、国民の依存型社会、国民の依存体質からの脱却というふうなことを意味しておるのではないか、こういうふうに私は認識をいたすわけであります。すなわち、今の日本の国が、いよいよ新世紀を前にして、来世紀は自立の時代だ、こういうふうな言葉がよく使われます。しかし、仕組みそのものが自立の時代を迎える仕組みになっていない。すなわち、だれかが何か困ったときにはやってくれるんだろう、お上がやってくれるんだろうといいますか、そういう依存の体質を醸成せざるを得ないような仕組みになっているのではないか、こういうふうに考えているのであります。
 そこで、一つ具体的に先生のお考えをお聞きしたいのですけれども、先ほど先生が首相公選論のお話をなされました。国民は、この閉塞状況から抜け切るには、自分で総理大臣を選びたい、新しい政治をぜひやってほしい、強力な政治のリーダーシップを発揮してもらいたい、こういうふうなことだと思うんです。
 先生は、その前に、議会制というものが本当にしっかりしているのかどうかというものを、まずここでもう一度見直してみたらどうかというお話でございますけれども、私は、日本の総理大臣の権限が非常に不明確だというところに今日の総理大臣のリーダーシップを発揮できにくい状況になっているのではないか。憲法においては、六十六条において明確に、総理大臣というのは首長だ、それから六十八条においては、総理大臣の大臣の任免権というものがきちっとそこに言われているわけです。
 しかし、現実的に、では内閣法にいくと、総理大臣の権限については何も書いていない。そして、内閣法六条においては、合議体、合議制というふうなものだけが規定されておる。そうすると、各大臣は同列なのか、こういうふうな考え方。そうなってくると、そこから、やはり先ほど先生のお触れになった縦割り行政の弊害というふうなものが出てくる。総理大臣という立場におけるその強力なるリーダーシップをなかなか発揮できないようになってきてしまった。
 ゆえに、私は、総理大臣の権限というもの、統括する権限というものをもっと明確にしたらどうか、こういうふうな考え方に立つわけでありますけれども、先生のお考えをお聞かせいただきたいと思います。

発言情報

speech_id: 115004184X00420001109_016

発言者: 鹿野道彦

speaker_id: 34883

日付: 2000-11-09

院: 衆議院

会議名: 憲法調査会